Polishing (高度精製)
目的
- 一般的な高度精製は、陰イオンと陽イオン交換クロマトグラフィで行われる
- それでも十分な精製度が得られない場合、疏水やマルチモーダルの担体が用いられる
- 基本的なレジンとその条件設定が確定できれば、レジンの粒径を小さくすることで、ピークの分離は向上する
考慮事項
- 抗体の場合は、プラットフォーム精製が存在する
- Protein A (Binding/Elution)
- AEX (Flow-through )
- CEX (Binding/Elution)
- Virus Filtration
- UF/DF (バッファ交換/濃縮)
- 添加剤添加
- 分注保管
- 研究初期段階で、抗体以外のレアなタンパク質の精製の場合
- AECまたはCEXでCapturing工程として精製する
- その場合、バッファ交換が必要ない条件設定を構築した方が良い。以後の追加精製が楽になる
- Conductivityは、容易に低くすることができないため、低いconductivityで回収できれば、続く精製工程の手間が省略できる
- 後のpH調整で簡単に調整可能であり、pH調整によるconductivityの変化は少ないため、pHは問わない。
- リン酸を含まないバッファで回収できれば、Polishingに使用するハイドロキシアパタイトでの精製に使える
- Polishingのクロマトは、ハイドロキシアパタイトが推奨できる。
- pHは5.5以上(でないと、レジンが溶ける)
- アルカリ側は、Resinは安定
- リン酸を含まない、あるいは、低い(~5mM)でないと吸着できないタンパク質もある。前工程で緩衝液の組成は、この工程に備えて考慮しておく
- NaCl濃度で溶出されるタンパク質やリン酸で溶出されるタンパク質など、マルチモーダルな条件設定が可能
- Endotoxinは、分子が色々あるため、パス画分にも、溶出画分にも現れる
- 精製戦略としては、パス画分に目的タンパク質をパスさせないこと、目的タンパク質が溶出する直前の洗浄条件を求めること、目的タンパク質が溶出できる最小条件を求めること、である。
GE Healthcare HiPrep™ IEX FF 16/10 Columns, Fisher Scientific –
https://www.fishersci.fi/shop/products/ge-healthcare-hiprep-iex-ff-16-10-columns-2/10607855