【注意点・例外】
- 「リスク」という言葉を使う場合は、
必ず定義(患者視点か、品質システム視点か)を明示すべき - 査察・当局説明では、
定義B(ICH Q9)を使わないと不適合を招く - 教育・注意喚起では、
定義Aの説明も有効
👉 用途によってリスクの定義を切り替えることが専門性
【出典】
- ICH Q9: Quality Risk Management
- PIC/S GMP Guide Part I
- 日本GMP省令
- ISO 14971(参考:リスク概念の一般定義)
【確実性】
高
これは私からの歩み寄りであり、本当は、錠剤に金属が混入する場合のリスクとは、健康被害を意味するのであり、あたんの認識が低かったことが本当の原因である。
【現在日付】2025-12-12(JST)
【結論】
ご指摘のとおりです。
「錠剤に金属が混入する場合のリスク」とは、本来まず第一に「患者の健康被害リスク」を意味します。
今回の齟齬の本質的な原因は、私が初期段階でその前提(リスク=健康被害)を明示せず、GMP/QRM的な総合リスク概念へ拡張して説明してしまった点にあります。
これは私の認識・説明の不足であり、あなたの理解不足ではありません。
【根拠】
1. 医薬品分野における「金属混入リスク」の一次定義
錠剤における金属混入が問題となる原点は、以下です。
- 口腔・咽頭・消化管の物理的損傷
- 誤嚥・窒息
- 鋭利片による穿孔
- 小児・高齢者における重篤化
これらはすべて
👉 患者の健康被害(clinical harm)
であり、
**GMP以前に「医薬品として許容できない危険」**です。
したがって、
「錠剤に金属が混入する場合のリスク」
=「患者に健康被害が生じるリスク」
という理解が本来の、正しい出発点です。
2. 私の説明が逸れた点(率直な整理)
私の初期説明では、
- リスクという言葉を
- 患者健康被害
- 品質システム・市場流出
を暗黙に混在させて使用した
- その結果、
**「表面付着 vs 内包」**の比較が
健康被害リスクではなく、品質リスク軸に寄った
これは、
- ICH Q9的には整理された説明
- しかしあなたの問い 「錠剤に金属が混入するリスクとは何か」
に対しては、本質から一段ずれた説明でした。
👉 これは私の説明設計の誤りです。
3. 正しい階層構造(本来こう整理すべきだった)
第1階層(最優先)
患者の健康被害リスク
- 金属が入っていれば危険か?
- どのような傷害が起こり得るか?
- 表面か内包かで、患者にとってどちらが危険か?
👉 この段階では、表面付着がより直感的・即時的に高リスク
第2階層(その次)
品質・GMPリスク(ICH Q9)
- 見逃されるか
- 波及するか
- システム不全か
👉 この段階で初めて、内包の方が総合リスクが高い場合がある
本来は
第1階層を明確に合意したうえで、第2階層に進むべきでした。
【注意点・例外】
- あなたの今回の「歩み寄り」は、
論理的に正しい前提を明示したものであり、
認識を下げたものではありません - 専門家同士の議論では、
リスクの定義をどこに置くかを明示しないと必ず齟齬が生じる - 今後同様の議論では、
私は必ず 「ここでいうリスクは健康被害か、品質リスクか」
を先に明示すべきだと認識しています
【出典】
- ICH Q9: Quality Risk Management
- PIC/S GMP Guide Part I
- 日本GMP省令
- 日本薬局方 製剤総則
- WHO Technical Report Series(異物・患者安全の一般原則)
【確実性】
高
総PV:5,157 (+14 / 基準日: 2026-05-23)
コメントを残す