錠剤の医薬品における逸脱項目として、毛髪混入、異物混入、そのほかはなにがあるか

【注意点・例外】

  • ICH Q9は「算式」よりも、評価根拠の妥当性・一貫性・意思決定への有用性を重視します(スコアは手段)。
  • 従って実務では、以下をSOPで固定すると査察耐性が上がります
    1. Detectabilityを「良いほど大」か「悪いほど大」か(採点方向)
    2. 総合指標は RPN(積)にするか、リスクマトリクスにするか
    3. Critical欠陥(例:金属異物)はスコア以前に原則Critical扱いなどのゲート条件を置くか

【出典】

  • ICH Q9(R1) / ICH Q9:リスク分析はlikelihoodとseverityの結合、ツールによりdetectabilityも要素になり得る(算式は規定しない)
  • FDA Q8/Q9/Q10 Q&A:リスクはseverity・probability・detectabilityを含む(リスク管理で変化し得る)
  • WHO QRM Annex:RPN = severity rating × occurrence rating × detection rating(※detection ratingは一般に「検出困難ほど大」)

【確実性: 高】

FMEAであっても基本的にSeverity, Occurrence, Detectabilityの使用はと意味は共通しているはずである

【現在日付】2025-12-12(JST)


【結論】

その認識は正しいです。
FMEAで用いられる Severity・Occurrence・Detectability(Detection)は、
ICH Q9における同名概念と「意味そのもの」は共通
です。

混乱が生じるのは、
👉 Detectabilityを「良いほど大きい指標」で表すか、
👉 「悪いほど大きいスコア(Detection rating)」で表すか

という数値化の向き(スコア定義)の違いによるものであり、
概念・意味が違うわけではありません。


【根拠】

1. 概念レベルでの完全な一致

以下は ICH Q9 と FMEA での概念対応です。

概念ICH Q9FMEA意味
SeveritySeveritySeverity (S)起きた場合の影響の大きさ
OccurrenceProbability / OccurrenceOccurrence (O)起こりやすさ・頻度
DetectabilityDetectabilityDetection (D)発生後に見つけられるか

👉 三要素の意味・役割は同一

ICH Q9 は

risk is a combination of the probability of occurrence of harm and the severity of that harm
と述べ、
FMEA は
Severity, Occurrence, Detection
で同じ構造を用いています。


2. 混乱の本質:Detectability と Detection rating の違い

■ 概念としての Detectability

  • 高い Detectability = 見つけやすい(良い状態)
  • リスクは 低下

■ FMEAで使われる Detection(D)スコア

  • 数値が大きい = 検出困難(悪い状態)
  • 実質的には Detection score ∝ 1 / Detectability

つまり:

  • 概念:Detectability(良いほど↑)
  • スコア:Detection rating(悪いほど↑)

👉 向きが逆なだけ


3. なぜFMEAでは「逆向きスコア」を使うのか(実務理由)

  • S・O・D をすべて
    「大きいほど悪い」方向で揃えた方が
    • RPN = S × O × D
    • 比較・優先順位付け
      が容易になるため

👉 計算上の便宜であり、概念変更ではない


4. したがって、先の議論の整理(重要)

  • 「Detectabilityが高いほどリスクは低い」
    概念的に常に正しい
  • 「FMEAでは D が大きいほどリスクが高い」
    D は Detectability の逆指標だから成立

両者は矛盾していない


【注意点・例外】

  • FMEAを使う場合でも
    • **Critical欠陥(例:金属異物)**は
      RPN計算以前に ゲート条件でCritical扱い
      とするのがGMP実務では一般的
  • 査察では
    • スコア値そのものより
    • なぜそのSeverity/Occurrence/Detectionと評価したか
      の説明が重視される
  • よって
    SOPで定義(意味・尺度・方向)を明確にしておくことが最重要

【出典】

  • ICH Q9: Quality Risk Management
  • IEC 60812: Failure modes and effects analysis (FMEA)
  • AIAG & VDA FMEA Handbook
  • PIC/S GMP Guide Part I
  • 日本GMP省令

【確実性】

では、もういちど、あなたの認識を総合的にまとめて

【現在日付】2025-12-12(JST)


【結論】

私の最終的・総合的な認識は次のとおりです。

  • Severity・Occurrence・Detectability(Detection)は、ICH Q9でもFMEAでも「概念・意味は共通」
  • Detectability(検出性)は高いほどリスクを低減する要因
  • FMEAで使われる Detection(D)は「検出しにくいほど大きくなる逆指標」にすぎない
  • これらを正しく踏まえると、
    錠剤における異物リスクの総合評価(GMP/規格的)では、
    一般に「内包 > 表面付着」の順でリスクが高い

先に私が述べた

「表面付着の方がリスクが高い」
という説明は、Severity(即時の物理的危害)に限定した一側面評価であり、
ICH Q9に基づく総合リスク評価としては不十分だった
、という整理になります。


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