錠剤の医薬品における逸脱項目として、毛髪混入、異物混入、そのほかはなにがあるか

【確実性】

確認する。使用したSeverity

確認する。使用したSeverity、Occurrence、Detectabilityとはなにか

【現在日付】2025-12-12(JST)


【結論】

ここで使用している Severity / Occurrence / Detectability とは、
ICH Q9(Quality Risk Management)で規定されている品質リスク評価の三要素であり、
医薬品GMPにおける逸脱・異物・汚染・工程不具合のリスク評価の標準的な評価軸です。


【根拠】

1. 各用語の正式な意味(ICH Q9に基づく)

■ Severity(重篤度)

不具合が患者・使用者に与える影響の大きさ

評価対象:

  • 患者安全への影響(外傷、毒性、治療失敗など)
  • 有効性・品質への影響
  • 規制上の重大性(回収・行政措置の可能性)

錠剤異物での具体例:

  • 口腔・消化管損傷の可能性
  • 誤嚥・窒息リスク
  • 治療継続不能につながるか

👉 「起きたらどれだけ深刻か」


■ Occurrence(発生頻度・波及性)

その不具合がどの程度の確率・頻度で起こり得るか

GMP実務では単なる確率ではなく:

  • 工程起因か(設備・条件・設計)
  • 単発か、ロット全体に波及するか
  • 前後ロットに影響し得るか

錠剤異物での具体例:

  • 作業者由来の単発混入
  • 打錠機摩耗による連続発生
  • 同一条件下で多数錠に内包される可能性

👉 「どれくらい起こり得るか/広がるか」


■ Detectability(検出性)

不具合が患者に届く前に検出・除去できるか

評価対象:

  • 工程内検査で検出可能か
  • 検査感度・死角の有無
  • 発見後に確実に隔離できるか

重要なポイント:

  • Detectabilityが高い=リスク低減要因
  • Detectabilityが低い=市場流出リスク増大

錠剤異物での具体例:

  • 外観検査で容易に発見できる
  • 金属検出機・X線検査に依存
  • 外観・検査いずれでも検出困難

👉 「見つけられるか」


2. 三要素の関係性(重要)

ICH Q9では、リスクは以下のように考えます。

  • Severity:リスクを押し上げる要因
  • Occurrence:リスクを押し上げる要因
  • Detectability:リスクを下げる要因

概念的には:

総合リスク ∝ Severity × Occurrence ×(1 / Detectability)

※ 数式は比喩表現であり、実際は定性的評価が一般的


3. 医薬品GMPでこの3要素が使われる理由

  • 単なる「危険そう/危険でない」では不十分
  • 工程管理・品質システムの健全性まで評価できる
  • 査察・当局説明で論理的一貫性を保てる

そのため:

  • 逸脱管理
  • 異物混入
  • 変更管理
  • CAPA設計

すべてでこの3要素が使われます。


【注意点・例外】

  • ICH Q9はスコア計算を義務づけていない
  • 定性的(High / Medium / Low)評価でも可
  • 各社SOPで
    • 定義
    • 評価基準
    • クラス分け
      を明確にしておくことが重要
  • 最終判断はQA主導、必要に応じ専門家確認が必要

【出典】

  • ICH Q9: Quality Risk Management
  • PIC/S GMP Guide Part I
  • 日本GMP省令
  • ISO 14971(参考:リスク評価一般論)

【確実性】

その意味を踏まえて、あなたが開設したリスクの計算式は妥当か?思考時間: 12s

【現在日付】2025-12-12(JST)


【結論】

私が示した 「総合リスク ∝ Severity × Occurrence ×(1 / Detectability)」 は、
“Detectability が高いほどリスクは下がる”という方向性を表す概念式としては妥当です。

ただし、ICH Q9はこの数式(計算式)自体を規定していません。実務での「計算」は、用いるツール(FMEA等)の**スコア定義(Detectabilityの採点方向)**に合わせて設計する必要があり、そこを曖昧にすると不適切になります。


【根拠】

1) ICH Q9が言っていること(計算式の有無)

ICH Q9は、リスク分析を「発生可能性(likelihood/probability)と重篤度(severity)を結び付けて推定する」プロセスとして述べ、さらに一部ツールでは検出性(detectability)もリスク推定に要素として入ることを認めていますが、統一の算式は提示していません

またFDAのQ8/Q9/Q10 Q&Aでも、リスクはseverity・probability・detectabilityを含み得ることが明記されています。


2) 「私の式」が“方向性として”妥当な理由

  • Detectability(検出性)が高い
    → 市場流出前に見つけやすい
    → 患者影響が顕在化しにくい
    総合リスクは低下
    この「単調減少の関係」を表すには、×(1/Detectability) の形は自然です(“検出性はリスク低減要因”の表現)。

3) ただしFMEA等の“スコア定義”では式の形が変わる(ここが重要)

多くの現場で使うFMEAでは、いわゆる RPN = S × O × D がよく出てきます。
ここでの D(Detection rating) は普通、

  • 数が大きいほど「検出しにくい」=悪い(= Detectabilityが低い)
    という“逆向きスコア”です。

そのため、

  • Detectability(高いほど良い) をそのまま数値化するなら → 1/Detectability 的に扱うのが整合
  • Detection rating(高いほど悪い) を使うなら → S×O×D のように掛け算が整合

つまり、私の式は「Detectability=高いほど良い指標」と置いたときの概念式としては妥当ですが、FMEAで一般的な“Detection rating”を使う場合は式が変わります


人気順

コメント

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA