[GMP] 〇 GMP省令に対する抵触のレジュメ(随時追加) [2026/05/27, 2024/10/17]

先ずは

目次

  1. 先ずは
  2. GMP省令(2ページ)
  3. 第3条から(3ページ)
  4. 20条(4ページ)
  5. 保管期間(5ページ)

「GMP省令 条文別の記載概要表」 で条文を確認します.
下表は、第1条〜第31条を対象にまとめます。第32条以降は医薬部外品の章なので、ここでは除外しています.


GMP省令の構成は、第一章が総則、第二章が医薬品製造業者等の製造所における製造管理及び品質管理であり、第二章は「通則」「原薬たる医薬品」「無菌医薬品」「生物由来医薬品等」「雑則」に分かれています。


また、第20条は「文書及び記録の管理」であり、保管期間だけでなく、記録の欠落防止、正確性、不整合防止、CAPA、記録信頼性確保も含む条文です。

条文見出し・対象記載概要事例で見る観点
第1条趣旨GMP省令が、医薬品・医薬部外品の製造管理及び品質管理の基準を定める省令であることを示す。個別事例の直接条文にはなりにくいが、省令全体の根拠。
第2条定義製品、最終製品、資材、ロット、参考品、保存品、リテスト日、PQS、QRM、安定性モニタリング、バリデーション、CAPA等を定義する。事例中の用語解釈の基礎。特にロット、参考品、保存品、リテスト日、CAPAの理解に重要。
第3条適用の範囲医薬品は第二章、医薬部外品は第三章に基づき、製造所で製造管理・品質管理を行うことを定める。医薬品と医薬部外品で適用条文を分ける根拠。
第3条の2承認事項の遵守承認を受けた事項に従って製造しなければならないことを定める。承認書と実態の相違、無届け変更、承認外製法など。
第3条の3医薬品品質システム品質方針、品質目標、資源配分、PQS照査、記録作成・保管などを求める。経営層レビュー不全、品質目標未設定、重大問題が上層部に伝わらない事例。
第3条の4品質リスクマネジメント品質リスクの特定、評価、管理を継続的に行うことを求める。交叉汚染、供給者変更、工程変更、洗浄、設備共用のリスク未評価。
第4条製造部門及び品質部門製造部門と品質部門を置き、品質部門は製造部門から独立していなければならない。QAが製造部門に従属している、品質部門が出荷判定を実質的にできない事例。
第5条製造管理者製造・品質関連業務の統括、PQS運用確認、承認事項との相違防止、重大品質問題への措置確認を定める。製造管理者が品質問題を把握していない、改善指示をしていない事例。
第6条職員責任者の配置、必要人数の確保、職員の責務・管理体制の文書化を求める。人員不足、権限不明確、未経験者への重要業務割当て。
第7条医薬品製品標準書製造方法、規格、試験方法、薬事法令上の品質事項、製造手順等を製品ごと・製造所ごとに定める。製品標準書が承認書や現場実態と一致しない事例。
第8条手順書等衛生管理、製造管理、品質管理、安定性、PQR、供給者、外部委託、出荷、バリデーション、変更、逸脱、品質情報、回収、自己点検、教育訓練、文書記録管理などの手順書を求める。SOP未整備、裏マニュアル運用、手順書と実作業の不一致。
第8条の2交叉汚染の防止医薬品に係る製品の交叉汚染を防止するため、製造手順等に必要な措置を求める。設備共用時の洗浄評価不足、高活性品の混入リスク未評価。
第9条構造設備製造所の構造設備、清掃・保守、汚染防止、空調、専用化、水供給等を定める。設備劣化、清掃困難、動線不良、混同・汚染リスクのある構造。
第10条製造管理製造指図書、製造指図に基づく作業、製造記録、原料・資材・製品管理、清浄確認、衛生管理、点検整備、校正等を定める。指図書なし製造、製造記録未作成、秤量値未記録、校正期限切れ計器の使用。
第11条品質管理試験検査、検体採取、試験記録、参考品・保存品、試験設備、標準品・試薬等の管理、試験結果判定などを定める。OOS処理不備、試験記録不備、参考品不足、試験判定根拠不明。
第11条の2安定性モニタリング最終製品について、保管中の品質が有効期間を通じて規格に適合するかを継続確認する。安定性試験未実施、悪化傾向の未評価、規格外傾向の放置。
第11条の3製品品質の照査製造工程や品質管理の妥当性・有効性を定期的または随時に照査する。年次照査が形式的、逸脱・変更・OOS・苦情・回収を照査対象に含めない事例。
第11条の4原料等の供給者の管理原料・資材の供給者を品質部門が評価し、必要な取決めや確認を行う。未評価供給者の使用、供給者変更時の影響評価なし。
第11条の5外部委託業者の管理試験検査、保管、その他製造・品質関連業務を委託する外部業者の管理を定める。外部試験機関との品質取決めなし、委託範囲・記録責任が不明。
第12条製造所からの出荷の管理品質部門が、製造記録・試験記録等を確認し、製造所からの出荷可否を決定する。QA判定前出荷、記録未確認での出荷、逸脱未完了ロットの出荷。
第13条バリデーション構造設備、手順、工程、製造管理・品質管理方法が期待される結果を与えることを検証し、文書化する。重要工程変更後のPV未実施、洗浄バリデーション不足、設備適格性未確認。
第14条変更の管理製造方法、設備、原料、資材、試験方法、手順等の変更について、品質影響評価、承認、必要な措置を行う。変更管理なしで供給者変更、工程条件変更、試験方法変更を行う事例。
第15条逸脱の管理製造手順等からの逸脱を記録し、品質影響評価、原因究明、CAPAを行う。工程管理値逸脱、手順外作業、OOSを逸脱として扱わない事例。
第16条品質情報及び品質不良等の処理苦情、品質情報、品質不良等を処理し、原因究明、必要な措置、記録作成を行う。苦情放置、異物混入情報の未調査、製販への連絡不足。
第17条回収等の処理回収品、不適合品等の区分、保管、処理、記録を定める。回収対象品を通常品と混在、回収範囲不明、廃棄記録なし。
第18条自己点検製造・品質関連業務を定期的に自己点検し、結果報告、記録、必要な改善を行う。自己点検未実施、指摘事項の是正未完了、改善確認なし。
第19条教育訓練製造・品質関連業務に従事する職員への教育訓練、報告、記録、実効性評価を定める。教育未実施者の作業、教育記録の後付け、教育効果未確認。
第20条文書及び記録の管理文書の承認・配付・保管、改訂履歴、保管期間、記録の欠落防止・正確性・整合性・信頼性確保を定める。保管期間前廃棄、バックデート、二重記録、電子記録削除、記録不整合。
第21条原薬たる医薬品の品質管理原薬について、所定試験に必要な量の2倍以上を参考品として、リテスト日または有効期間等に応じて保管する。原薬参考品不足、リテスト日まで保管していない事例。
第21条の2原薬たる医薬品の安定性モニタリング原薬について、品質リスクに基づき安定性モニタリング対象、検体、試験項目、試験間隔、結果評価を定める。原薬の安定性モニタリング未実施、リテスト日根拠不足。
第22条原薬たる医薬品の文書及び記録の保管原薬の文書・記録について、リテスト日や出荷完了日からの期間を考慮した保管を求める。原薬記録をリテスト日前に廃棄、出荷完了日から3年未満で廃棄。
第23条無菌医薬品の製造所の構造設備無菌医薬品の製造に必要な清浄区域・無菌区域、滅菌装置、清浄空気、差圧管理、水設備等を定める。無菌区域の差圧不備、HEPA管理不備、非無菌作業との区分不足。
第24条無菌医薬品の製造管理清浄度管理、微生物管理、無菌性保証に重要な工程管理、製造用水管理、更衣・入退室管理を定める。環境モニタリング不備、無菌充填中の汚染防止不足、製造用水管理値逸脱の放置。
第25条無菌医薬品の教育訓練無菌医薬品の製造・試験に必要な衛生管理、微生物学、汚染防止に関する教育訓練を求める。無菌操作未教育者の充填作業、ガウンニング訓練なし。
第25条の2生物由来医薬品等の製品標準書生物由来原料、使用動物、細胞・組織、ドナー関連事項などを製品標準書に記載することを求める。生物由来原料の由来・規格・管理方法が製品標準書にない事例。
第26条生物由来医薬品等の製造所の構造設備生物由来医薬品等の特性に応じ、汚染・混同・交叉汚染を防ぐ構造設備を求める。微生物培養区域と他工程の区分不足、病原体取扱区域の管理不備。
第27条生物由来医薬品等の製造管理生物由来原料、使用動物、微生物株、発酵、不活化・除去、細胞・組織、ドナー情報等の製造管理を定める。不活化前後の混同、ドナー情報未確認、生物由来原料記録の未保管。
第28条生物由来医薬品等の品質管理参考品、検体、工程段階試験、使用動物管理、微生物株管理、細胞組織医薬品の試験等を定める。特定生物由来医薬品の参考品不足、工程内試験未実施、微生物株履歴不明。
第29条生物由来医薬品等の教育訓練生物由来医薬品等に必要な微生物学、医学、獣医学、病原体汚染防止等の教育訓練を求める。バイオハザード教育未実施、ドナー由来リスク教育不足。
第30条生物由来医薬品等の文書及び記録の保管特定生物由来医薬品、人血液由来製品、その他生物由来医薬品、細胞組織医薬品について長期記録保管を定める。特定生物由来医薬品の記録を有効期間+30年未満で廃棄する事例。
第31条雑則・記録の保管の特例生物由来医薬品等に関する記録保管について、特別な扱いを定める。指定された記録を所定期間保管していない事例。


この表は、医薬品側の事例集を作るための早見表です。医薬部外品は含まれません。GMP省令の目次上も、第32条〜第48条が医薬部外品の通則、第49条・第50条が医薬部外品用原薬、第51条〜第53条が無菌医薬部外品として分けられています。

また、実際の監査指摘では、1つの事例が1条文だけに対応するとは限りません。たとえば「バックデート」は第20条だけでなく、製造記録なら第10条、試験記録なら第11条、逸脱隠しなら第15条、PQS不全なら第3条の3にも関係します。

【出典】


個別事例を「抵触」と断定する場合は、品目区分、製造段階、承認書、SOP、GQP取決め、品質影響、意図性によって評価が変わるため、実際の監査指摘文・行政対応文書に使う場合はGMP・薬事の専門家に確認が必要です。

人気順