[GMP] 〇 GMP省令に対する抵触のレジュメ(随時追加) [2026/05/27, 2024/10/17]

保管期間

保管期間だけに絞って、20条1項3号を中心にした事例として追加します。原薬・特定生物由来製品などは別条文や長期保管が絡むため、区分を分けて整理します。


保管期間に関する抵触事例としては、「20条1項3号」中心の事例群を示しました。
ただし、原薬は第20条1項3号ではなく 第22条生物由来医薬品等第30条・第31条も関係します。

事例抵触・関連するGMP省令補足
製造記録を、規定された保管期間満了前に廃棄した20条1項3号最も典型的な保管期間違反。
試験検査記録を、製品の有効期間+1年より前に廃棄した20条1項3号、11条試験記録は出荷判定や品質調査に必要。
教育訓練記録を、作成日から5年未満で廃棄した20条1項3号、19条教育訓練記録は「有効期間+1年」ではなく、原則5年管理として整理される。
変更管理記録を、変更後の製品ロットが市場に残っている期間中に廃棄した20条1項3号、14条変更の妥当性・影響評価を後日確認できなくなる。
逸脱管理記録を、関連ロットの有効期間満了前に廃棄した20条1項3号、15条苦情・回収・OOS調査時に原因追跡できない。
OOS調査記録を、製品の有効期間+1年より前に廃棄した20条1項3号、11条、15条試験結果の妥当性・再試験判断の根拠が失われる。
出荷判定記録を、保存期間満了前に廃棄した20条1項3号、12条出荷可否決定の根拠を示せない。
製品品質照査の記録を、規定期間満了前に廃棄した20条1項3号、11条の3継続的工程確認・傾向評価の根拠が失われる。
自己点検記録を、作成日から5年未満で廃棄した20条1項3号、18条GMPシステムの点検履歴を示せない。
バリデーション計画書・報告書を、関連製品の保管必要期間前に廃棄した20条1項3号、13条工程・設備・洗浄等の妥当性根拠が失われる。
校正記録・設備点検記録を、関連ロットの品質保証に必要な期間前に廃棄した20条1項3号、10条9号、11条1項7号当時使用した設備・計器の適格性を確認できない。
電子記録のバックアップ保存期間がGMP上の保管期間より短い20条1項3号、20条2項保管期間中に閲覧・復元できない場合、実質的な保管不備。
紙記録は保管しているが、電子生データ・監査証跡を早期削除している20条1項3号、20条2項試験・製造の真正な記録が一部失われる。
倉庫移転・文書保管業者変更時に、保管期限内のGMP記録を紛失した20条1項3号、20条2項保管期間だけでなく、欠落防止・検索性・完全性の問題。
保管期限を「作成日から5年」と機械的に設定し、有効期間+1年の方が長い製品でも5年で廃棄した20条1項3号保管期間計算ミスの典型例。
有効期間延長後も、旧有効期間に基づく廃棄予定日のまま記録を廃棄した20条1項3号、14条有効期間変更時は記録保管期限も再評価が必要。
原薬の製造・試験記録を、第22条で求められる期間より前に廃棄した22条原薬は第20条1項3号ではなく、第22条で保管期間を整理する。
リテスト日が設定された原薬について、リテスト日または出荷完了日を考慮せず早期廃棄した22条原薬ではリテスト日の扱いが重要。
生物由来医薬品等の記録を、通常製品と同じ保管期間で廃棄した30条、31条生物由来医薬品等は長期保管が求められる場合がある。
特定生物由来医薬品・人血液由来製品の記録を、有効期間+30年より前に廃棄した30条感染症等発生時の追跡調査を可能にするため、特別な長期保管が必要。
その他の生物由来・細胞組織医薬品の記録を、有効期間+10年より前に廃棄した30条通常の20条保管期間とは別枠で整理する。
保管期間満了前に記録を廃棄したが、廃棄記録・廃棄承認記録がない20条1項3号、20条2項廃棄そのものの妥当性を後日説明できない。
記録保管期限台帳がなく、どの記録をいつまで保管すべきか管理できていない20条1項3号実際に廃棄していなくても、管理不備として指摘され得る。
外部保管倉庫に委託したGMP記録について、保管期限・検索性・返却手順を取り決めていない20条1項3号、20条2項外部保管でも製造業者等の管理責任は残る。


GMP省令第20条は「文書及び記録の管理」であり、保管期間は第20条第1項第3号に位置づけられます。したがって、単純な「保管期間満了前の廃棄」は第20条第1項第3号を中心に整理するのが適切です。

一方、原薬については第22条に「文書及び記録の保管」が別に置かれており、原薬の記録保管は第20条第1項第3号だけで整理しない方が安全です。

東京都のGMP基準書例でも、原薬の場合は「第20条(ただし第三号を除く)及び第22条」と読み替える旨が示されています。

また、生物由来医薬品等については、第30条が文書・記録の保管に関する特別要求を規定しており、特定生物由来医薬品および人血液由来製品では有効期間+30年、その他の生物由来・細胞組織医薬品では有効期間+10年の記録保存が説明されています。


電子記録の場合は,単なる保存年限だけでなく、保管期間中に改変防止、消去防止、バックアップ、表示・印字可能性が確保されているかも問題になります。厚労省通知では、電子媒体での記録保管について、変更・削除の防止、変更履歴、バックアップ、保管方法・保管期間・保管責任者等を定めることが示されています。

【出典】


条文の大枠は高い確実性があります。ただし、個別製品の記録保管期間は、通常製品、原薬、生物由来医薬品等、承認書、GQP取決め、社内SOPにより変わるため、実際の監査指摘文に落とす場合は専門家に確認が必要です。

2024/10/17, Mr.Harikiri

2026/05/27, 追記

総PV:5,821 (+0 / 基準日: 2026-05-29)

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