[GMP] 〇 GMP省令に対する抵触のレジュメ(随時追加) [2026/05/27, 2024/10/17]

第3条から


GMP省令の条文番号順に医薬品・医薬部外品の主要条文である 第3条の2〜第20条を中心に整理し「抵触し得る代表事例」を1つずつ示しました.

第21条以降は原薬、生物由来医薬品、無菌医薬品などの特則が多いため、別表に作成した。


条文主な規定内容抵触し得る代表事例
第3条の2承認事項の遵守承認書に記載された製造方法・試験方法と異なる実態で製造しているにもかかわらず、製造販売業者へ連絡せず、薬事手続き要否も確認していない。
第3条の3医薬品品質システム品質目標、マネジメントレビュー、上級経営陣への報告が形式的で、重大逸脱やOOSの傾向が経営層に伝わっていない。
第3条の4品質リスクマネジメント交叉汚染、設備共用、洗浄残留、供給者変更などのリスクを評価せず、経験則だけで運用している。
第4条製造部門及び品質部門製造部門が品質部門の承認なしに出荷判断や逸脱処理を実質的に決めており、品質部門の独立性がない。
第5条製造管理者製造管理者が承認事項との相違、重大逸脱、品質システム不備を把握していない、または必要な改善を指示していない。
第6条職員GMP業務に必要な人数・能力を持つ職員が確保されておらず、未教育者が重要工程や試験を担当している。
第7条製品標準書製品標準書に製造方法、規格、試験方法、保管条件などの必要事項が反映されておらず、現場の実態とも一致していない。
第8条手順書等実際の作業は現場メモや裏マニュアルに基づいて行われ、正式なGMP手順書が改訂されていない。
第8条の2交叉汚染の防止複数製品を同一設備で製造しているにもかかわらず、交叉汚染リスク評価、洗浄確認、ラインクリアランスが不十分である。
第9条構造設備製造室、保管室、試験室の構造・動線・区分が不十分で、原料、資材、中間製品、製品の混同や汚染を防げない。
第10条製造管理正規の製造指図書に基づかず製造し、原料ロット、秤量値、作業時刻、工程条件などの製造記録も適切に作成していない。
第11条品質管理試験指図、検体採取、試験記録、標準品管理、試験結果判定が不十分で、品質部門がロット品質を適切に確認できない。
第11条の2安定性モニタリング安定性モニタリングで規格外または悪化傾向が認められているのに、原因調査、製造販売業者への連絡、必要な措置を行っていない。
第11条の3製品品質の照査年次照査・製品品質照査で、逸脱、変更、OOS、苦情、回収、工程能力、安定性傾向を含めず、形式的な報告書だけを作成している。
第11条の4原料等の供給者の管理原料・資材の供給者を、品質部門による評価や定期確認なしに採用・変更している。
第11条の5外部委託業者の管理外部試験機関や外部保管業者にGMP関連業務を委託しているが、品質取決め、委託範囲、記録管理、定期確認がない。
第12条製造所からの出荷の管理製造記録、試験記録、逸脱・変更・品質情報を確認する前に、品質部門の適切な判定なしで製造所から出荷している。
第13条バリデーション新製品、新設備、重要工程変更、洗浄方法変更などについて、必要なバリデーションを実施せず商用製造に使用している。
第14条変更の管理製造条件、試験方法、原料供給者、設備、手順を変更したが、品質影響評価、QA承認、製販連絡、変更後確認を行っていない。
第15条逸脱の管理製造指図書や手順書から外れた作業、工程管理値逸脱、試験異常が発生しているのに、逸脱として記録・原因調査・CAPAを行っていない。
第16条品質情報及び品質不良等の処理苦情、品質情報、異物混入、外観異常などを受けても、製造所起因性、関連ロット、回収要否を評価していない。
第17条回収等の処理回収対象品や不適合品を通常品と区分せず、回収範囲、保管、廃棄、記録、製販連絡が不十分である。
第18条自己点検自己点検を定期的に実施していない、または指摘事項を記録しても是正措置・改善確認を行っていない。
第19条教育訓練教育訓練を実施していない職員が製造・試験・出荷判定関連業務を担当し、教育効果の確認も行われていない。
第20条文書及び記録の管理GMP記録を保管期間満了前に廃棄した、またはバックデート、二重記録、電子記録の削除・上書きなどにより記録の信頼性を確保できない。

【注意点・例外】
第20条は、第20条第1項第3号が保管期間第20条第2項が文書・記録の信頼性確保として整理するのがよいです。施行通知では、文書・記録の信頼性は「作成時から保管期間満了まで」継続的に確保する趣旨と説明されています。

また、原薬では第21条〜第22条、生物由来医薬品等では第27条〜第32条、無菌医薬品では第23条〜第25条などの特則があります。したがって、通常製品向けの表と、原薬・無菌・生物由来等の特則表は下表のように分ける方が、監査指摘事例集として使いやすくなります。

表の種類対象主な条文意味
通常製品向けの基本表多くの医薬品に共通第3条の2〜第20条製品標準書、手順書、製造管理、品質管理、出荷、逸脱、変更、教育、文書記録などの基本要求
原薬の特則表原薬たる医薬品第21条〜第22条原薬の参考品、安定性モニタリング、記録保管期間などの追加要求
無菌医薬品の特則表注射剤、点眼剤など無菌性が必要な医薬品第23条〜第25条無菌区域、清浄度、微生物管理、無菌操作教育などの追加要求
生物由来医薬品等の特則表生物由来医薬品、細胞組織医薬品、特定生物由来医薬品など第25条の2〜第31条生物由来原料、使用動物、ドナー情報、不活化・除去、長期記録保管などの追加要求

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