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  • [Bio-Process] Virus Reduction Filtration – ウイルス除去膜 – ID8631 [2020/02/02]

    [Bio-Process] Virus Reduction Filtration – ウイルス除去膜 – ID8631 [2020/02/02]

    Bio-Process

    Virus Reduction Filtration

    (ウイルス除去膜)

    ウイルス除去をフィルターろ過で実現できることを最初に実用化したのは、AsahiKASEIです。

    その先駆者として、現在もなおバイオCMOで使用されている。

    ステップ

    ウイルス除去膜工程は、殆どの場合、下流工程じ実施される。

    抗体医薬の場合、通常実施される工程である。

    rAAV

    rAAV製造において、その必要性があるかは不明であるが、小さいrAAV(20nmφ)より大きないウイルスを除去する目的で、実施する意義はあると思われる。

    運転

    80L/m2

    Planova™ 15N、20N、35N ウイルス除去フィルター

    https://planova.ak-bio.com/jp/products_services/virus-removal/planova-n/

    関連

  • [Bio-Process] Affinity & Polishing chromatography – 抗体の精製 [2021/10/30]

    [Bio-Process] Affinity & Polishing chromatography – 抗体の精製 [2021/10/30]

    ID8453

    Bio-Process-Chromatography

    タンパク質精製の基本であるクロマトグラフィーには、以下のモードがある。

    抗体の精製では、長い歴史があり精製プラットフォームが完成しているため、使用するカラムの種類とその順序は検討する必要は通常ない。それぞれのクロマトの条件についても、検討範囲はある程度狭く限定するとが可能である。

    • Affinity chromatography
      • 抗体のどの部位に結合するかで、以下の3種類のタンパク質が知られている。フルレングスのIgGの場合は、Protein Aが使用される。Fc領域と親和性が高く結合する。
      • Fc領域を持たないデザインの抗体ではProtein Aは使用できない。Fc領域ではない領域と結合するProtein GやProtein Lが使用できる。
      • Protein A
      • Protein G
      • Protein L
    • IEX (Ion Exchange Chromatography)
      • 抗体の精製には、一般的な精製用の担体を用いたクロマトです。Anionは、Endotoxinやウイルスなどの吸着除去の機能を期待して使用されます。Cationは、抗体の分解物や重合体の分離を期待して使用されます。
      • Anion Exchange Chromatography
      • Cation Exchange Chromatography
    • HIC (Hydrophobic Interaction Chromatography)
      • HICは、疎水性の強弱で分離するクロマトに使用します。イオン交換クロマトで十分な精製ができない場合に使用を検討します。
      • Phenyl
      • Butyl
    • HA (Hydroxyapatite)
      • HAはマルチモーダルな特性があり、イオン交換クロマトで十分な精製ができない場合に使用を検討します。塩濃度、pH、リン酸濃度などの条件を詳細に設定することができれば、効果的な精製を可能にします。

    Protein A Column chromatography

    抗体を産生株した培養液は、清澄ろ過してから、Protein AカラムによるBinding/Elutionモードで抗体のアフィニティ精製を行う。

    注意しなければならないこと

    • 電気泳動では、抗体の染色バンドのみが確認できるので、精製度は高いと思われがちであるが注意が必要
    • HCP、HCDは多量に含まれている。そのような理由から、精製とは呼びにくく、キャプチャリング(capturing)工程と呼ばれる
    • 次工程として、少なくとも、ハイドロキシアパタイトやAEXを実施すべきである。

    AAV (rAAV)の精製においても、抗体の精製プラットフォームに従うように、レジンの開発が勧められており、Affinity resinの市販品も既に存在する。

    • Anti AAV antibody
      • Cytiva製
      • ThermoFisher製

    Mobius® FlexReady Solutions

    https://www.merckmillipore.com/JP/ja/Mobius-Single-Use-Manufacturing/Mobius-FlexReady-Solutions/EcGb.qB.e04AAAFZUuNiYtcV,nav

    Single-use for Downstream, GE Healthcare –

    https://www.gelifesciences.com/en/us/solutions/bioprocessing/products-and-solutions/downstream-bioprocessing/single-use-for-downstream

    編集履歴

    2020/02/02, Mr. Harikiri
    2021/10/30, 追記(レジンに期待する機能など)

  • [Bio-Process] 清澄ろ過/Harvest – 必要な膜面積の求め方 – ID8347 [2020/06/25]

    [Bio-Process] 清澄ろ過/Harvest – 必要な膜面積の求め方 – ID8347 [2020/06/25]

    Bio-Process-Harvest

    ハーベスとは、細胞培養が終了して、次の工程であるクロマト工程にロードするために行う清澄化工程のことです。

    昔は、フィルター性能が低かったら異から、連続遠心機が使われていましたが、現在では、フィルターろ過によるハーベストが主流になりました。その別な要因としては、培養スケールが小さくなってきたことも一因です。

    処理目的の溶液に対して、ろ過に必要なフィルターの膜面積を求める方法には、3つあります。

    • Vmax : 単位時間あたりの処理量で判断
    • Pmax : 膜の耐圧で判断
    • Tmax : 濁りの除去程度で判断
    MethodParticle retentionmeasurement
    (X-Y dimension)
    ConstantEndopoint
    PmaxSize Exclusion is primary methodThroughput – PressureFlow rateMaximum Pressure
    TmaxAdsorption is generalThroughput – TubidityFlow rateFiltrate Quality
    VmaxSize Exclusion is primary mechanismThroughput – Flow ratePressureMinimum Flow rate

    Filter Sizing Methods

    https://www.dcvmn.org/IMG/pdf/5.application_note-_filter_sizing_methods.pdf

    Pall

    日本ポール

    https://www.pall.jp

    抗体

    スモールスケールでは、ろ過膜により実施される

    rAAV

    rAAVの精製の場合で、細胞を破砕する必要がある場合は、Extraction Processを実施した後、Harvest Processを実施する。

  • [Bio-Process] バイオロジクスにおける本培養の概要/Production – [2021/10/30]

    [Bio-Process] バイオロジクスにおける本培養の概要/Production – [2021/10/30]

    -ID17487

    Production Culture

    抗体の場合、一般に2週間の本培養が実施される。ウイルスベクターの場合、培養スケールに応じた拡大培養期間と、その後の3日間程度のプラスミドトランスフェクションが実施される

    重要なことは、生産量が最大になるように培養条件が設定されていることである。次に、培養の終了と判断できる条件も設定されており、産生されたプロダクトが分解などの劣化が無いように設定される。

    抗体医薬の場合

    • 抗体産生細胞のプロダクション培養
    • 殆どの抗体の場合、CHO細胞が使用される
    • 仕込み培地
    • フィード培地
    • エアー、酸素、窒素、二酸化炭素
    • 微小金属 (Trace Metal)
    • アミノ酸
    • グロースホルモン
    • 温度
    • pH
    • 攪拌
    • 消泡剤
    • Plutonic F-68 (細胞保護剤)
    • プロダクション培養(本培養)の期間は最長でも15日
    • 抗体産生量の測定(Protein Aカラム-HPLC)

    rAAVの場合

    • 原材料としてのプラスミド製造 (宿主細胞: E.coli)
    • rAAV製造 (宿主細胞: 昆虫細胞、HEK細胞、CHO細胞などの培養
    • 仕込み培地
    • フィード培地
    • 酸素
    • 温度 (37℃)
    • pH
    • 攪拌
    • 消泡剤
    • プラスミドのトランスフェクション(24~72時間)
      • ポリエチレンイミン
      • カルシウム
    • rAAV産生量の測定 (better : droplet digital PCR(ddPCR) > qPCR

    カルタヘナ対応 (当局対応)

    微生物 (E.coliなど)を使用する場合、カルタヘナ議定書に調印している国では(日本など)は、カルタヘナ法に関わる当局への申請が必要となる。

    二種申請

    申請には、以下の2つのタイミングがある

    • Plasmid産生株E.coliバンクの製造開始前
    • PlasmidのGMP製造開始前

    Xcellarex, data sheet –

    https://www.gelifesciences.co.jp/catalog/pdf/xdr-datasheet.pdf

    GILSP対応

    具体的には作業する部屋の拡散防止措置に関する物理的・運用的な対応です。ヘパフィルター設置などの排気処理、不活化処理、など。

    (参考)GILSPとは
    GILSPとは、Good Industrial Large-Scale Practice(優良工業製造規範)の略で、1986年のOECD理事会勧告「組換えDNA技術の安全性の考察」に示された概念に基づいています(経済産業省より)。

    GILSPリスト – 経済産業省 –

    遺伝子組換え生物等の第二種使用等に当たっては、主務省令で執るべき拡散防止措置が定められている場合には当該拡散防止措置を執り(法第十二条)、そうでない場合は、あらかじめ主務大臣の確認を受けた拡散防止措置を執らなければならない(法第13条第1項)旨定められています。

    https://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/mono/bio/cartagena/detailed_info/gilsp-list.html

    編集履歴

    2020/02/01, Mr.HARIKIRI
    2021/01/02,追記(GILSPについて)
  • [Bio-Process] 拡大培養/Subculture – ID9342 [2020/02/01]

    [Bio-Process] 拡大培養/Subculture – ID9342 [2020/02/01]

    拡大培養に使用する機器、装置

    WAVE BIOREACTOR

    Waveシリーズは、ロッキング方式で撹拌する培養装置です。細胞のセルバンクの融解からフラスコの拡大培養を開始して、プロダクション培養に入るまでの拡大培養に用いられる500L程度までの培養スケールが可能です。

    Cytiva社のプロモーション・ビデオ

    https://youtu.be/4MoWDUTa_XU

    スモール・スケールから実製造業スケールまで

    https://youtu.be/LiYT5b3CsLk

    WAVE BIOREACTOR, GE

    https://www.gelifesciences.co.jp/catalog/1278.html
    編集履歴
    2020/02/01 Mr.Harikiri
    
  • [Bio-Process] 細胞の凍結融解から拡大培養の開始 – フラスコ培養/Inoculum – △ID9636 [2020/02/01]

    [Bio-Process] 細胞の凍結融解から拡大培養の開始 – フラスコ培養/Inoculum – △ID9636 [2020/02/01]

    Bio-Process-Inoculum

    • 凍結保管セルバンクの融解とフラスコ培養

    液体窒素から取り出し融解したCell bankを、スモールスケールのフラスコ培養により培養を開始するステージです。

    Sci-Tech

    回転方向、スピードとインターバルをプログラム制御
    • WAVE BIOREACORによる拡大培養

    フラスコ培養の次のスケールは、WAVE BIOREACTORで拡大培養を続けます。

    • Production Culture

    その後、Production Cultureを2週間行われ、Harvest工程へ続きます。

  • [Bio-Process] 細胞バンク – ID9833 [2020/02/01]

    [Bio-Process] 細胞バンク – ID9833 [2020/02/01]

    生産細胞株

    通常、Cell Bankの保管は、劣化を極力抑えるために液体窒素蒸気下の極超低温で行われます.

    保管容器

    Nunc™ Press Out Tool for Cryobank and Bank-It™ Vial Systems, ThermoFisher

    https://www.thermofisher.com/order/catalog/product/374009
    • 凍結保管セルバンクの融解とフラスコ培養

    関連するICHガイドラインと試験項目

    Q5シリーズ、FDAガイダンス、その他ウイルス否定試験、無菌、マイコプラズマ、などの試験項目を示します。

    • Q5A : 安定性
      • in vitro迷入ウイルス(今日培養CPEアッセイ, MRC-5, Vero, HEK293)
      • 血球吸着反応
    • Q5B : バンクシステム
    • Q5D : 考慮事項
    • Q5E : 同等性/同質性
    • FDA Guidance
      • in vivo迷入ウイルス(鶏卵、若齢マウス、成熟マウス、モルモット)
    • その他ウイルス否定
      • ヒトウイルス(qPCR)
      • ウシブタウイルス(9-CFR)
      • マウスウイルス(マウス抗体産生株)
      • レトロウイルス(電顕, F-PERT, HEK293共培養F-PERT)
    • 無菌試験
      • PH Eur 2.6.1, <JP 4.06, USP 71>
    • マイコプラズマ否定
      • PH Eur 2.6.7 (USP 63)
    • DNA finger print (PCR)
    • 細胞濃度、生存率
  • [Bio-Process] 除菌ろ過 (Sterile filtration)  [2020/02/01]

    [Bio-Process] 除菌ろ過 (Sterile filtration) [2020/02/01]

    処理目的

    得られたサンプルは、in vitro, in vivo試験で評価するために、除菌ろ過を行い、無菌状態にする

    考慮事項

    • 膜面積
    • サンプルの状態 (プレフィルターの必要性)
    • 処理時の温度(室温/冷温室)
    • 一般的に膜面積当たりの最適な流速が存在する。勢いよく一気にろ過するような速で行うと、目詰まりが早くなる。

    マイレクス(Millex)-HV フィルター, 0.45 µm, PVDF, 33 mm, ガンマ線滅菌済本製品は医療機器あるいは体外診断用医薬品ではありません。

    https://www.merckmillipore.com/JP/ja/product/Millex-HV-Syringe-Filter-Unit-0.45m-PVDF-33mm-gamma-sterilized,MM_NF-SLHV033RS

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  • [Bio-Process] Polishing Process of mAb purification [2020/02/01]

    [Bio-Process] Polishing Process of mAb purification [2020/02/01]

    Polishing (高度精製)

    目的

    • 一般的な高度精製は、陰イオンと陽イオン交換クロマトグラフィで行われる
    • それでも十分な精製度が得られない場合、疏水やマルチモーダルの担体が用いられる
    • 基本的なレジンとその条件設定が確定できれば、レジンの粒径を小さくすることで、ピークの分離は向上する

    考慮事項

    • 抗体の場合は、プラットフォーム精製が存在する
      1. Protein A (Binding/Elution)
      2. AEX (Flow-through )
      3. CEX (Binding/Elution)
      4. Virus Filtration
      5. UF/DF (バッファ交換/濃縮)
      6. 添加剤添加
      7. 分注保管
    • 研究初期段階で、抗体以外のレアなタンパク質の精製の場合
      • AECまたはCEXでCapturing工程として精製する
      • その場合、バッファ交換が必要ない条件設定を構築した方が良い。以後の追加精製が楽になる
        • Conductivityは、容易に低くすることができないため、低いconductivityで回収できれば、続く精製工程の手間が省略できる
        • 後のpH調整で簡単に調整可能であり、pH調整によるconductivityの変化は少ないため、pHは問わない。
        • リン酸を含まないバッファで回収できれば、Polishingに使用するハイドロキシアパタイトでの精製に使える
      • Polishingのクロマトは、ハイドロキシアパタイトが推奨できる。
        • pHは5.5以上(でないと、レジンが溶ける)
        • アルカリ側は、Resinは安定
        • リン酸を含まない、あるいは、低い(~5mM)でないと吸着できないタンパク質もある。前工程で緩衝液の組成は、この工程に備えて考慮しておく
        • NaCl濃度で溶出されるタンパク質やリン酸で溶出されるタンパク質など、マルチモーダルな条件設定が可能
        • Endotoxinは、分子が色々あるため、パス画分にも、溶出画分にも現れる
        • 精製戦略としては、パス画分に目的タンパク質をパスさせないこと、目的タンパク質が溶出する直前の洗浄条件を求めること、目的タンパク質が溶出できる最小条件を求めること、である。

    GE Healthcare HiPrep™ IEX FF 16/10 Columns, Fisher Scientific –

    https://www.fishersci.fi/shop/products/ge-healthcare-hiprep-iex-ff-16-10-columns-2/10607855

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    Low pH Virus Inactivation Process

    低pH処理によるウイルス不活化は、pHの調整後は静的な保管条件が維持されるため、基本的にはプロセス容器中で実施される。CMOなどのスケールが小さい製造では、シングルユース製品であるFlex bugなどが使用できる。

    • Low pH3~4 as Virus Inactivation Process
    • 容易に破れず、使用しているプラスチックからの溶出物も少ないバイオ医薬品製造用バッグは、様々な工程で使用されている。
    • 抗体医薬製造においても、Low pH処理によるウイルス不活化処理工程の容器として使用されている。

    Thermo Scientific™ Productainer™ BPC Bag with 3 Ports

    https://www.fishersci.com/shop/products/productainer-bpc-bag-3-ports/p-4521461

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    編集履歴

    2020/02/01, Mr. Harikiri
    2020/04/24, 追記 (関連記事)
    2021/10/30, 文言整備