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  • [Bio-Process] バイオロジクスにおける本培養の概要/Production – [2021/10/30]

    [Bio-Process] バイオロジクスにおける本培養の概要/Production – [2021/10/30]

    -ID17487

    Production Culture

    抗体の場合、一般に2週間の本培養が実施される。ウイルスベクターの場合、培養スケールに応じた拡大培養期間と、その後の3日間程度のプラスミドトランスフェクションが実施される

    重要なことは、生産量が最大になるように培養条件が設定されていることである。次に、培養の終了と判断できる条件も設定されており、産生されたプロダクトが分解などの劣化が無いように設定される。

    抗体医薬の場合

    • 抗体産生細胞のプロダクション培養
    • 殆どの抗体の場合、CHO細胞が使用される
    • 仕込み培地
    • フィード培地
    • エアー、酸素、窒素、二酸化炭素
    • 微小金属 (Trace Metal)
    • アミノ酸
    • グロースホルモン
    • 温度
    • pH
    • 攪拌
    • 消泡剤
    • Plutonic F-68 (細胞保護剤)
    • プロダクション培養(本培養)の期間は最長でも15日
    • 抗体産生量の測定(Protein Aカラム-HPLC)

    rAAVの場合

    • 原材料としてのプラスミド製造 (宿主細胞: E.coli)
    • rAAV製造 (宿主細胞: 昆虫細胞、HEK細胞、CHO細胞などの培養
    • 仕込み培地
    • フィード培地
    • 酸素
    • 温度 (37℃)
    • pH
    • 攪拌
    • 消泡剤
    • プラスミドのトランスフェクション(24~72時間)
      • ポリエチレンイミン
      • カルシウム
    • rAAV産生量の測定 (better : droplet digital PCR(ddPCR) > qPCR

    カルタヘナ対応 (当局対応)

    微生物 (E.coliなど)を使用する場合、カルタヘナ議定書に調印している国では(日本など)は、カルタヘナ法に関わる当局への申請が必要となる。

    二種申請

    申請には、以下の2つのタイミングがある

    • Plasmid産生株E.coliバンクの製造開始前
    • PlasmidのGMP製造開始前

    Xcellarex, data sheet –

    https://www.gelifesciences.co.jp/catalog/pdf/xdr-datasheet.pdf

    GILSP対応

    具体的には作業する部屋の拡散防止措置に関する物理的・運用的な対応です。ヘパフィルター設置などの排気処理、不活化処理、など。

    (参考)GILSPとは
    GILSPとは、Good Industrial Large-Scale Practice(優良工業製造規範)の略で、1986年のOECD理事会勧告「組換えDNA技術の安全性の考察」に示された概念に基づいています(経済産業省より)。

    GILSPリスト – 経済産業省 –

    遺伝子組換え生物等の第二種使用等に当たっては、主務省令で執るべき拡散防止措置が定められている場合には当該拡散防止措置を執り(法第十二条)、そうでない場合は、あらかじめ主務大臣の確認を受けた拡散防止措置を執らなければならない(法第13条第1項)旨定められています。

    https://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/mono/bio/cartagena/detailed_info/gilsp-list.html

    編集履歴

    2020/02/01, Mr.HARIKIRI
    2021/01/02,追記(GILSPについて)
  • [Bio-Process] 拡大培養/Subculture – ID9342 [2020/02/01]

    [Bio-Process] 拡大培養/Subculture – ID9342 [2020/02/01]

    拡大培養に使用する機器、装置

    WAVE BIOREACTOR

    Waveシリーズは、ロッキング方式で撹拌する培養装置です。細胞のセルバンクの融解からフラスコの拡大培養を開始して、プロダクション培養に入るまでの拡大培養に用いられる500L程度までの培養スケールが可能です。

    Cytiva社のプロモーション・ビデオ

    https://youtu.be/4MoWDUTa_XU

    スモール・スケールから実製造業スケールまで

    https://youtu.be/LiYT5b3CsLk

    WAVE BIOREACTOR, GE

    https://www.gelifesciences.co.jp/catalog/1278.html
    編集履歴
    2020/02/01 Mr.Harikiri
    
  • [Bio-Process] 細胞の凍結融解から拡大培養の開始 – フラスコ培養/Inoculum – △ID9636 [2020/02/01]

    [Bio-Process] 細胞の凍結融解から拡大培養の開始 – フラスコ培養/Inoculum – △ID9636 [2020/02/01]

    Bio-Process-Inoculum

    • 凍結保管セルバンクの融解とフラスコ培養

    液体窒素から取り出し融解したCell bankを、スモールスケールのフラスコ培養により培養を開始するステージです。

    Sci-Tech

    回転方向、スピードとインターバルをプログラム制御
    • WAVE BIOREACORによる拡大培養

    フラスコ培養の次のスケールは、WAVE BIOREACTORで拡大培養を続けます。

    • Production Culture

    その後、Production Cultureを2週間行われ、Harvest工程へ続きます。

  • [Bio-Process] 細胞バンク – ID9833 [2020/02/01]

    [Bio-Process] 細胞バンク – ID9833 [2020/02/01]

    生産細胞株

    通常、Cell Bankの保管は、劣化を極力抑えるために液体窒素蒸気下の極超低温で行われます.

    保管容器

    Nunc™ Press Out Tool for Cryobank and Bank-It™ Vial Systems, ThermoFisher

    https://www.thermofisher.com/order/catalog/product/374009
    • 凍結保管セルバンクの融解とフラスコ培養

    関連するICHガイドラインと試験項目

    Q5シリーズ、FDAガイダンス、その他ウイルス否定試験、無菌、マイコプラズマ、などの試験項目を示します。

    • Q5A : 安定性
      • in vitro迷入ウイルス(今日培養CPEアッセイ, MRC-5, Vero, HEK293)
      • 血球吸着反応
    • Q5B : バンクシステム
    • Q5D : 考慮事項
    • Q5E : 同等性/同質性
    • FDA Guidance
      • in vivo迷入ウイルス(鶏卵、若齢マウス、成熟マウス、モルモット)
    • その他ウイルス否定
      • ヒトウイルス(qPCR)
      • ウシブタウイルス(9-CFR)
      • マウスウイルス(マウス抗体産生株)
      • レトロウイルス(電顕, F-PERT, HEK293共培養F-PERT)
    • 無菌試験
      • PH Eur 2.6.1, <JP 4.06, USP 71>
    • マイコプラズマ否定
      • PH Eur 2.6.7 (USP 63)
    • DNA finger print (PCR)
    • 細胞濃度、生存率
  • [Bio-Process] ハーベスト工程・培養上清の回収 [2020/02/01]

    [Bio-Process] ハーベスト工程・培養上清の回収 [2020/02/01]

    ハーベスト

    規定の期間の培養が終了した細胞培養液は、細胞を取り除き培養上清を取得する。この工程をHarvestと呼美ます。

    図1に示すミリポアのPODファイターはカセット式になっていて、図2に示すフォルダーにセットします。

    PODのフィルターサイズは、デブリス除去、細胞除去、清澄化を段階的に行えるように、大きいサイズから小さいサイズにセットされています。図2に示したフォルダーの大きさは、身の丈ほどあり、1000L~2000Lの培養液を処理するのに必要です。

    Merck Millipore, Pod Filter

    http://www.merckmillipore.com/JP/ja/product/Millistak+-Pod-Disposable-Depth-Filter-Systems,MM_NF-C9485?ReferrerURL=https%3A%2F%2Fwww.google.com%2F&bd=1

    ろ過膜の特徴

    • Harvest工程は以下のろ過膜を使用可能
      • フィルターサイズで濾過する単純なろ過
      • 「活性炭や鉱物を練り込んだ膜」によるろ過
    • 単純なろ過では、精製効果は期待できないが、「活性炭や鉱物を練り込んだ膜」では、培養過程で生じる死細胞由来のタンパク質、DNAなどの不純物を除去することが可能である。
    • 「活性炭や鉱物を練り込んだ膜」は、Protein Aレジンのライフタイムを延長効果が期待できるとともに、Protein A施処理後に得られる部分生成品の品質向上も期待できる。

    編集履歴

    2020/02/01 HARIKIRI(MR)
    2021/03/27 記載整備
    2021/10/30 記載整備

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  • [Bio-Edu] 遺伝子組換え大腸菌からタンパク質を精製する製造フロー概略 – ID6624 [2020/01/09]

    [Bio-Edu] 遺伝子組換え大腸菌からタンパク質を精製する製造フロー概略 – ID6624 [2020/01/09]

    製造方法の概要

    1. 大腸菌に目的蛋白質の遺伝子を導入
    2. 大腸菌の培養
    3. 刺激剤(IPTG)添加
    4. 低温培養
    5. 大腸菌の最大増殖(蛋白質は大腸菌内に蓄積)
    6. 蓄積した蛋白質は、立体構造が異常(Inclusion body)
    7. Inclusion bodyは不溶性
    8. 蛋白変性剤(塩酸グアニジン、尿素)により可溶化処理
    9. ランダムなSS結合を切断するために還元剤の添加
    10. 最大希釈により、添加剤の濃度を薄める
    11. 立体構造が再構成される不溶性から可溶性になる
    12. 緩衝液の置換処理
    13. 各種レジンによるクロマト精製
    14. 緩衝液の置換処理と濃度調整
    15. 原薬の分注

    以上

  • [Bio-Edu] 遺伝子組換え技術でタンパク質サンプルを得るまでのフローと装置 : 培養→精製→分析→保管 – ID9802 [2019/12/08]

    [Bio-Edu] 遺伝子組換え技術でタンパク質サンプルを得るまでのフローと装置 : 培養→精製→分析→保管 – ID9802 [2019/12/08]

    原材料

    • 遺伝子組み換えによるタンパク質の製造に使用する原材料は以下の記事を参照してください。

    USP(培養)

    バイオロジクスではUp Stream Process (USP)は、細胞の培養です。

    • 培養
      • 浮遊培養(バッチ式)
      • 連続培養
      • 培養するための原材料
        • media
        • nutrient
      • 装置
        • ambr system (培養条件初期検討)
        • フラスコ培養システム (種培養)
        • Media Preparation
        • WAVE System (~20L; 拡大培養)
        • Bioreactor (10L, 50L, 1000L, 2000L; プロダクション培養)

    DSP(精製)

    バイオロジクスでは、Down Stream Process (DSP)は、培養工程で得られたプロダクトの精製です。

    分析

    • 精製検討を目的とした分析
      • SDS-PAGE
      • RP-HPLC (for quantitative)
      • GP-HPLC
      • DNA (Picogreen)
      • HCP ELISA
    • 製造におけるインプロセス試験(IP test)
      • SDS-PAGE
      • OD
    • 高度な分析と装置
      • MFI
      • DLS
      • AEX-HPLC
      • RP-HPLC
      • アミノ酸配列分析
      • 糖鎖分析
      • Endotoxin測定
      • HCP測定
      • Aggregates測定
      • 等電点測定 (糖鎖脱落、脱アミド、酸化)
      • MS
      • CDスペクトル
      • SDS-PAGE
    • 一般装置
      • HPLC System
      • 電気泳動装置(with パワーサプライ、ゲル振とう器)
      • 96穴蛍光光度およびUV測定計

    保管

    • インプロセスにおける保管の条件(短期保管)
      • 5℃保管
      • -20℃保管
      • 室温保管
    • 長期保管の条件
      • -60℃~-80℃
    • 必要な装置
      • 冷蔵庫
      • 冷凍庫(Freezer, Deep Freezer)
    一過性発現培養
    フラスコ培養装置

    for GMP

    Class 2 area for media preparation

    編集履歴

    2019/12/08, Mr.Harikiri
    2024/01/02,サイト内リンク訂正

  • [Bio-rAAV] rAAV vector製造でplasmidを細胞に導入するトランスフェクション試薬 – ID3336 [2020/07/21]

    [Bio-rAAV] rAAV vector製造でplasmidを細胞に導入するトランスフェクション試薬 – ID3336 [2020/07/21]

    PEI

    Polyethylenimine (PEI)は、カルシウムよりも安定的に遺伝子を細胞に導入できます。そのトランスフェクション効率についても、研究が進められており、一般的なPEIより、10倍以上の効率が高められた製品も市販されています。

    医薬品の製造には、更に品質試験と品質管理された製品が必要です。

    • トランスフェクション効率
    • 品質
    • GMP適用品

    Polyplus Transfection社

    Polyplus社のサイト

    N/P ratio

    AAV2 production with optimized N/P ratio and PEI-mediated transfection results in low toxicity and high titer for in vitro and in vivo applications

    https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3775943/

    FectoVIR®-AAV: a giant step for AAV large scale 

    https://insights.bio/cell-and-gene-therapy-insights/journal/articles/fectovir-aav-a-giant-step-for-aav-large-scale-manufacturing/

    Scalable Production of AAV Vectors in Orbitally Shaken HEK293 Cells

    https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC6305802/

    Pharmaceutical Development of AAV-Based Gene Therapy Products for the Eye

    https://link.springer.com/article/10.1007/s11095-018-2554-7
  • [rAAV] rAAVのUSP/DSP – 製造方法 – emptyとfullの比重, 2015 – SM[2019/10/05]

    [rAAV] rAAVのUSP/DSP – 製造方法 – emptyとfullの比重, 2015 – SM[2019/10/05]

    rAAVの製造

    2015年時点のrAAV製造(Upstream, Downstream)に関するReview文献をもとに解説します.

    基本情報

    目的の遺伝子をAAVに包含させて作ったAAVベクターが、遺伝子治療薬になります。ここで、目的の遺伝子がAAVの殻に含まれていれば良いのですが、何も含まれない空の粒子も確率的には作られてしまいます。空の粒子をEmptyと言います。一途方の粒子をFullと言います。

    ウイルスを精製するには、従来から遠心、特に超遠心を使われてきました。精製目的のウイルスでも、中に何も入っていない殻と目的遺伝を含む粒子を分別精製するためにも、超遠心が使われます。手技も固まっており簡単なので、よく使われます。

    粒子の比重

    参考文献から、AAVの比重 (密度) の情報を抽出しました。

    • Full : 1.40 g/cm3
    • Empty ; 1.32 g/cm3
    • 可溶性タンパク質 : 1.3 g/cm3
    • 核酸 : 1.7 ~ 2.0 g/cm3 (24, 48)

    参考文献

    1. Overview of current scalable methods for purification of viral vectors – PubMed (nih.gov)
    2. Qu G., Bahr-Davidson J., Prado J., Tai., Cataniag F., McDonnell J., Zhou J., Hauck B., Luna J., Sommer J.M., Smith P., Zhou S., Colosi P., High K.A., Perce G.F., Wright J.F.
      Separation of adeno-associated virus type 2 empty particles from genome containing vectors by anion-exchange column chromatography – PubMed (nih.gov). J. Viol. Methods. 2007; 140(1-2): 183-192. [PubMed]

    パーツの分子量

    rAAVの殻の部分は3種類のタンパク質でVP1, VP2およびVP3でできていますが、これらの総分子量は、600kDaです。そして、その空の中に収められるベクター遺伝子は、4.7kbpの長さで、その分子量は、170kDaです。前述の比重の差は、この分子量の差になります。

    • rAAV capsid protein (VP1~VP3): over 600kDa
    • rAAV vector (4.7kbp): over 170kDa

    超遠心以外の精製方法

    AAVは、負に荷電しています。したがって、陰イオン交換体 (AEX)に吸着性を示します。AEX resinとして、以下のものが使えそうです。ただし、最近の遺伝子治療薬としてAAVの精製方法に関する文献や特許を見ていると、その精製条件は、一般的な方法では、精製度をあげることは難しく、少し特異な条件を使用していることに目が惹かれます。例えば,pH10を超えるような条件で吸着させます。

    • Poros HQレジンによるクロマト精製
    • Poros PIレジンによるクロマト精製
    • Source 15Q レジンによるクロマト精製
    • Q-Sepharose レジンによるクロマト精製
    • HiTrap Q レジンによるrAAV1,2,4,5,6 and 8の精製

    文献

    1. Scalable Downstream Strategies for Purification of Recombinant Adeno-Associated Virus Vectors in Light of the Properties (2015)
    2. WO2010148143A1 – Improved methods for purification of recombinant aav vectors – Google Patents
    3. PEG-modulated column chromatography for purification of recombinant adeno-associated virus serotype 9 – PubMed (nih.gov)

    超遠心分析

    AAVサンプルを超遠心分析により、Emptyを含めた不純物を除くFullの純度分析が可能となります。

    • 1波長、干渉
      • サンプル量 : 260nmで0.2以上、1~2E12 vg/mL, 0.5mL以上

    [ignore]

    • 4サンプル ¥90万円

    [/ignore]

    • 2波長、干渉
      • サンプル量 : 同要件で1mL

    [ignore]

    • 4サンプル ブラス40万円

    [/ignore]

    • 別途
      • 宿主ウイルス
      • AAV Vector Plasmid
      • その他、情報
    編集履歴
    2019/10/15 Mr.Harikiri
    2020/10/01 追記 (文言整備)
    2020/11/10 超遠心分析
    2024/08/12 文言整備,引用文献の整備
  • [rAAV-Edu] rAAV9の精製方法 (ウイルスの一般的な精製方法を理解できる) – 特許,2018 – ID2559 [2023/10/23]

    [rAAV-Edu] rAAV9の精製方法 (ウイルスの一般的な精製方法を理解できる) – 特許,2018 – ID2559 [2023/10/23]

    rAAV9 vectorの精製方法

    培養液のバッファ組成をTFF処理で調整、硫安(AmSo4)沈殿処理と第4級アンモニウム陰イオン交換クロマトグラフィー(HiPrep Q XL)によるFlow through mode、最後にSECによる精製でrAAV9を得る

    rAAV9 vectorの調製方法

    1. Transfection by 3 plasmid (with PEI, FBS-free)
      • 遺伝子治療用としてウイルス・ベクターを使用するはに,目的遺伝子,ウイルスの殻,それてHelper因子,など必要なコンポーネントとしてそれぞれの遺伝子をウイルス増殖用の細胞内に挿入させる.
    2. Post culture
      • 遺伝子を挿入した生産用細胞を培養する.
    3. Harvest supernatant
      • 培養上清からウイルスを取得する場合は,遠心上清を回収する.細胞内に存在するウイルスを取得する場合は,遠心の沈殿画分を回収する.
    4. TFF process
      • バッファ組成を整えたり,ウイルス濃度を高めたり,更に,ろ過液に不純物を透過させて不純物除去したりする.
    5. 1/3 sut. concentration AmSO4 precipitation
      • 疎水性を高くして不純物の沈殿化させる工程(塩析)
    6. centrifuge
      • 33%飽和濃度の硫酸アンモニウム処理して遠心により沈殿化した不純物を沈殿へ分離し上清を回収する.
    7. 1/2 sut. concentration AmSO4 precipitation
      • 更に,硫酸アンモニウムを添加して50%飽和濃度にすることで,更に分割沈殿化させる.
      • 急な塩濃度の上昇は,共沈するのでそれを避けるために分割操作を行う.
    8. centrifuge
      • 遠心して上清を回収する.
    9. Dilution to 7.3 mS/cm
      • カラムクロマトで処理できる条件に整えるために,上清を水(でよい)で希釈して伝導度を下げる
    10. AEX
      • HiPress Q XL 16/10 column chromatograph with flow through mode
    11. TFF process
      • 30kDa : ウイルスの濃縮
    12. SEC column chromatography
      • HiLoad 16/60 Superdex 200, MNH pH6.5, 300mM NaCl, 0.01% F-68

    Highly Efficient Ultracentrifugation-free
    Chromatographic Purification of Recombinant
    AAV Serotype 9

    https://www.cell.com/molecular-therapy-family/methods/pdfExtended/S2329-0501(18)30111-6

    Improved methods for purification of recombinant aav vectors, EP2443233A1, 2009

    https://patents.google.com/patent/EP2443233A1/en

    編集履歴

    2019/10/15, Mr. Harikiri
    2023/10/23, 追記(永木の精製ステップについて日本語でコメント追加)