カテゴリー: BIOLOGICS

  • [Bio-Material] ポリッシング用精製担体 – CHT (セラミック・ハイドロキシアパタイト)とは、BIO-RAD – ID9865

    [Bio-Material] ポリッシング用精製担体 – CHT (セラミック・ハイドロキシアパタイト)とは、BIO-RAD – ID9865

    CHTについて

    • BIO-RAD製品
    • 通常は、針状結晶で脆い結晶性ハイドロキシアパタイト(リン酸カルシウム)を、ある程度の結晶サイズに整えて、それを集めてある程度の粒子サイズにし、焼結することで物理的に強固にした製品
    • 製品名は、CHT セラミックハイドロキシアパタイト、(Ca5(PO4)3OH)3 
    • 精製が困難な蛋白質などのポリッシング用担体

    結晶ハイドロキシアパタイト

    • (Ca5(PO4)3OH)2
    • リン酸カルシウムの一種です
    • 5つの 2- カルシウム (C-sites) と 2 つのヒドロキシル含有 3- リン酸 (P-sites) が反復する幾何学的なパターンで配置
    • 本材料の電子顕微鏡像では、反復する六方晶構造
    • 六角面がCaが配置されているため、陰イオン交換作用がある
    • 円柱面は、リン酸が配置されているため、陽イオン交換作用がある

    CHT製品

    • 2 タイプの CHT セラミックハイドロキシアパタイト
    • タイプ I およびタイプ II は 3 つの粒子サイズ、20、40、および 80 µm
    • どちらのタイプも結晶性ハイドロキシアパタイトと同等の溶出特性を持つが、いくつか重要な違いがあります。
    • 400°C で焼結したタイプ I は、より高いタンパク質結合能を示し、酸性タンパク質に対してより優れた容量を有します
    • 700°C で焼結したタイプ II は比較的低いタンパク質結合能を有しますが、核酸および一部のタンパク質の分解能に優れます。また、アルブミンとの親和性が非常に低く、多くの種および綱の免疫グロブリンの精製に非常に適しています。

    ヒドロキシアパタイトには、正電荷を持つカルシウムと負電荷を持つリン酸基の 2 種類の結合部位があります。 これらの部位は、マトリックスの結晶構造を介して定期的に分配されます。 溶質種は主として、リン酸基を介した陽イオン交換および/またはカルシウム原子を介した金属アフィニティーによって相互作用します。

    CHT セラミックハイドロキシアパタイト Type II 担体, BIO-RAD

    https://www.bio-rad.com/ja-jp/product/cht-ceramic-hydroxyapatite-type-ii-support?ID=a642d16e-5ca8-4981-acf2-a57271984632

    製品タイプ別

    TypeParticle Size (μm)焼結温度(℃)
    I20400
    I40400
    I80400
    II20700
    II40700
    II80700

    仕様書

    機能グループCa2+、PO43-、OH
    さまざまな粒径が使用可能20、40、および 80 µm (公称値)
    推奨される線流速50 ~ 1,000 cm/時
    動作 pH 範囲6.5–14
    化学的適合性 (>24 時間)1 M NaOH、8 M 尿素、8 M 塩酸グアニジン、エタノール、メタノール、100% アセトニトリル
    再生0.4 ~ 1.0 M リン酸バッファー、0.5 M リン酸ナトリウム pH 7
    リン酸 3 ナトリウム 1.0 M、pH 11 ~ 12
    消毒1 ~ 2 N NaOH
    オートクレーブ滅菌 ( 121µC、20 分)はい
    充填密度 (g/ml 充填ベッド)0.63 g/ml
     タイプ Iタイプ II
    動的結合能>25 mg リゾチーム/g>12.5 mg リゾチーム/g
    標準的な IgG 結合能 (500 cm/時の場合)25 ~ 60 mg/ml15 ~ 25 mg/ml
    公称孔径600–800 Å800–1,000 Å
    最大動作圧力100 bar (1,500 psi)100 bar (1,500 psi)

    セラミックヒドロキシアパタイトの特徴

     タイプ Iタイプ II
    観察された IgG の動的結合能25 ~ 60 mg IgG/ml CHT*15 ~ 25 mg IgG/ml CHT**
    標準的な線流速の範囲50 ~ 1,000 cm/時 
    pH 安定性***6.5 ~ 14 pH 
    ベース安定性1 N NaOH で 21 か月以上 
    再生500 mM リン酸ナトリウム、pH 7 
     リン酸 3 ナトリウム 1,000 mM、pH 11 ~ 12 
    オートクレーブ滅菌 (バルク)121°C、リン酸バッファーに 20 分、pH 7 
    消毒1 ~ 2 N NaOH 
    推奨されるカラム保管法0.1 M NaOH 
    有効期限 (ドライ、未使用原料)乾燥し、密閉され、室温で 85 か月保管 

    * 40 µm 粒子、300 cm/時、5 mM リン酸ナトリウム、pH 6.5
    ** 40 µm particles, 300 cm/hr, 5 mM sodium phosphate, pH 6.5
    *** pH 5.5 ~ 6.0 については、セクション 3.1.1 バッファーおよびテーブル 1 を参照してください

    編集履歴
    2020/02/20 Mr.はりきり
    2020/07/29 文言整備
  • [rAAV-Material] AAVpro® Helper Free System – ID9843 [2020/02/19]

    [rAAV-Material] AAVpro® Helper Free System – ID9843 [2020/02/19]

    研究用試薬である。生じたいかなる損害に対して責任を負わない。ライセンス締結は、治験開始前、上市前に締結。

    AAVpro® Helper Free System – TAKARA BIO –

    http://catalog.takara-bio.co.jp/product/basic_info.php?unitid=U100007791
  • [用語] HPLC : High Performance Liquid Chromatography

    [用語] HPLC : High Performance Liquid Chromatography

    HPLC : High Performance Liquid Chromatography, 高圧液体クロマトグラフィ, 医薬品など溶剤や水に溶けている物質の品質試験に使用する分析機器です。HPLCは、あらゆる医薬品の品質試験に使用されている機器ですが、医薬品の種類に応じて「カラム」と呼ばれる細かな粒子が充填されている移動相を接続して使用されます。HPLCには、電磁バルブ、液送ポンプ、サンプルの自動分取機構が備わっており、UV分析装置を使って、カラムの一端に投入した少量のサンプルが成分毎に分離されてカラムのもう一つの一端から出てくる各種成分を「UV光」でリアルタイムにモニタリングして分析します。

  • [用語] MS;  mass spectrometry; 質量分析法 – 物質同定法

    [用語] MS; mass spectrometry; 質量分析法 – 物質同定法

    質量分析法(mass spectrometry:MS)

  • [用語] CD分光

    [用語] CD分光

    CD

    CD; circular dichroism; 円偏光二色性。この測定結果のスペクトルからタンパク質の立体構造の変化を知ることができます。バイオロジクス(タンパク質医薬品)の品質について分析する手法の一つです。

  • [用語] HCP; Host Cell Protein – バイオ医薬品の品質用語

    [用語] HCP; Host Cell Protein – バイオ医薬品の品質用語

    Host Cell Protein; ホスト セル プロテイン。バイオ医薬品では、ある細胞に作って欲しいタンパク質の遺伝子を挿入し、それを培養して沢山の細胞を得ます。その過程で細胞は挿入された遺伝子に従ってタンパク質を作ります。その後、タンパク質は精製されてバイオ医薬品になります。一方、その細胞は自分が活動するために、その他のタンパク質を作ったり、途中で細胞が寿命により死んでしまったりします。その細胞はやがて朽ち果てて細胞内の物質が培養液中に放出されます。これらは、バイオ医薬品となるタンパク質とは異なる不純物です。これをHCPと呼称して特別に区別します。

  • [用語] OD; Optical Density; タンパク質濃度,核酸濃度,微生物濃度などを表す [2020/02/18]

    [用語] OD; Optical Density; タンパク質濃度,核酸濃度,微生物濃度などを表す [2020/02/18]

    OD : Optical Density

    バイオ医薬の研究・開発・製造ではよく使われる用語です。

    OD 260 nmは,波長の260nmでの吸収度を表し,核酸の吸光波長が最大となる波長なので,核酸の定量に使用されます.

    OD 280 nmは、波長の280nmでの吸光度を表し、アミノ酸の吸光波長が最大となる波長なのでペプチド,タンパク質の定量に使用されます。因みに,そのタンパク質のアミノ酸組成の比率や立体構造から,OD280:1は何mg/mLであるのか,個別の値を持ちます.タンパク質の研究では,濃度を指標にして進めていくため,この値(mg/mLとOD280nm値)を研究初期に求めておきます.ただし,純度が高くないと意味がありません.

    OD 280/260のそれぞれを測定して,その比を計算することで,タンパク質溶液中にコンタミ(混入)している核酸の量を簡便に見極めることができます.核酸は,SDS-PAGE分析では染色バンドとして同定できないので,SDS-PAGEでは,核酸を不純物として評価することができません.より正確に評価するには,PicoGreen(R)試薬やPCR法が用いられます.また、それとは逆に核酸の純度の評価にも応用されます。

    OD 600 nmは、波長の600nmでの吸光度を表し、溶液サンプルの濁り具合を測定したい場合に使用されます。例えば、大腸菌の増殖具合は濁りとして捉えることができるので、大腸菌の培養状況を評価する場合には頻繁に使われています.ちなみに,大腸菌の培養後のOD600nm値を測定し,その大腸菌を遠心分離して乾燥させた重量との比なども,バイオの実験などでは頻繁に使用される指標です.その値は,例えば0.35 g of dry cell weight / OD600:1.0です(複数の文献を見つけることができますが,平均的な値が0.35程度です).

    編集履歴

    2020/02/18 Mr. Harikiri
    2023/02/07 追記(OD260)

  • [用語] GP-HPLC ; Gel Permeation High Performance Liquid Chromatography – 液体中の成分の分析技術

    [用語] GP-HPLC ; Gel Permeation High Performance Liquid Chromatography – 液体中の成分の分析技術

    GP-HPLC; Gel permeation high performance liquid chromatography、一般的にゲル濾過を原理として分子篩(ふるい)で混在している物質を分子量により分別する分析方法。バイオロジクスにおいては、稀にスケールアップして実製造に使用させる。

  • [Bio-Equip] Deep Freezer; 超低温保管庫 – ID9756

    [Bio-Equip] Deep Freezer; 超低温保管庫 – ID9756

    Bio-Equipment

    はじめに

    超低温保管

    バイオロジクスを研究・製造する場合に必要となる装置について解説しています.

    バイオロジクスの場合、製剤化する前の原薬の保管は、殆どが凍結保存であり、一般的には、-80℃のDeep Freezerが使用されています。

    その理由は、タンパク質の安定性が、凍結温度が低い程、高くなるためでです。

    新しいモダリティーであるmRNAワクチンも例に漏れず、安定性があまり良くないため、-80℃で保存される製品があります。

    因みに、安定性は、補助剤の種類とその濃度を最適にすれば高めることも可能です。ただし、薬の効果が低下する場合もあるので、沢山の条件を検討しなければ、安定性と薬効の両方を最適にできる条件を見つけることは難しいのです。

    編集履歴
    2020/02/17 Mr.HARIKIRI

    日本フリーザー

    フリーズ超低温槽

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