[Bio-Material] Planova 20Nは金コロイドによる完全性試験が必要だが、BioExでは必要ない ID3175

ウイルス除去フィルター

もう約40年前、「ウイルスを除去できるフィルター」としてPlanovaは開発された。原理は、除菌フィルターのようにろ過すれば、ウイルスは、膜にトラップされ、ウイルスより小さい分子サイズの物質は膜を通り抜ける(パススルーする)。除ウイルスフィルターと言ってもいい。

1980年代に本格的に開発が始まり、当時、製造工程でのウイルス除去を確実な技術で確保したかった血漿分画製剤会社と共同研究が行われていた。膜は、再生セルロース膜で、形状はASAHI KASEIが持っていた技術で容易に作ることができるフォローファイバーである。今でもそれは変わらない。

Planova シリーズは、再生セルロースであり、強度がそれほど高くないため、ウイルス除去処理した膜が、その後の検査でも完全性を維持しているのかの確認として金庫ロイドを使った検査が必要となる。製造現場でのその検査の手間を省略でき、しかも、より高速で処理が可能となる、新しい除ウイルスフィルターが開発されている(BioEXシリーズ)。BioExシリーズについても世界のCMOにおいて実績が蓄積されている。

競合品

milliporeのTFF製品に使われている平膜を使った除ウイルスフィルターが競合品となる。圧倒的な処理時間の短縮が可能であるとのこと。ただし、世界での使用実績は、やはり、ASAHI KASEIのPlanovaである。

Planova™ BioEX ウイルス除去フィルター

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2020/07/27, Mr.Harikir