尿素は、余分なタンパク質の最後の姿
摂取したタンパク質は、アミノ酸に分解されます。余分なアミノ酸は、最終的に尿素になり、尿として体外に排泄されます。よって、尿素の量は、タンパク質の摂取状態により、変動することになります。
尿素の分子量
- 約60
尿素 – KEGG –
https://www.genome.jp/dbget-bin/www_bget?dr_ja:D00023
尿素の量
尿素の量は、直接措定できないため、間接的にその値を求めます。酵素分解法によって尿窒素の量を求め、尿素の値に変換する方法です。
タンパク質から尿素
- 蛋白質(食事) →
- (塩酸分解) →
- アミノ酸(に分解) →
- 腸から吸収 →
- 門脈(腸から肝臓までのホットライン) →
- 肝臓 →
- (超過アミノ酸は、アミノ酸骨格からアミノ基がアンモニアに変換) →
- アンモニア(グルタミン、アラニンの形で血中に滞留) →
- 肝臓 →
- アミノ基転移によりグルタミン酸 →
- アンモニアは能毒性があるので →
- 尿素に変換 →
- 腎臓でろ過 →
- 膀胱 →
- 尿として排泄
クレアチニン
クレアチニンは、尿以外からの排泄がないため、血中クレアチニン濃度は、腎機能の指標になっています。クレアチニンは、筋肉を動かすエネルギーを作るときに生成されます。アスリートは、クレアチニンを多く生成しています。女性より男性の基準値が高くなっているのは、筋肉量の違いが理由です。
分子量
クレアチニンの分子量(113 Da)は、尿素 (60 Da)より大きいため、腎臓での濾過効率は、尿素よりも低いと考えられます。
厳密には、腎臓での濾過する生体膜と濾過される物質との親和性(インタラクション)に影響されるため、正確なことは分かりません。しかし、濾過の原理の1つは篩(ふるい)の目と「こされる」対象物との単純な関係性が、最も大きな濾過要因と考えられるので、大きく外れた考え方ではないと思います。
- 約113 Da (ダルトン)
クレアチニン – KEGG –
https://www.genome.jp/dbget-bin/www_bget?dr_ja:D03600
基準値
以下の「eGFR計算機」のサイトに、クレアチニンの数値を入力すると、腎機能を数値として計算してくれます。
- 男性:0.65~1.09 mg/dL
- 女性:0.46~0.82 mg/dL
おしっこと採血から分かること – クレアチニン値がたかかったら
eGFR計算機
https://jin-lib.jp/pb/creatinine.html
尿素回路
過剰のアミノ酸を分解する代謝回路、尿素回路または、オルチニン回路).過剰アミノ酸の窒素源はアンモニアに分解され、グルタミンとアラニンの形で体内で滞留し、肝臓で最終的に尿素に変換される。
http://www.sc.fukuoka-u.ac.jp/~bc1/Biochem/ureacycl.htm
尿素窒素(BUN)とは、尿素の測定は直接的にできないので、尿素を特異的に分解できる酵素を添加して生じるアンモニアを測定することで、尿素を間接的に定量した値。
尿素窒素測定法森下 芳孝 1
https://webview.isho.jp/journal/detail/abs/10.11477/mf.1543906015
蛋白質の摂り過ぎやエネルギー摂取不足→(BUN/Cr比)⤴︎
2.高窒素血症(老廃物の増加) ~食欲はありますか?~
http://www.twmu.ac.jp/NEP/mansei-gappei/gappeishou-kouchisso.html
シスメックス 尿素窒素 – より
https://primary-care.sysmex.co.jp/speed-search/index.cgi?c=speed_search-2&pk=124
血清尿素窒素(BUN)が少し高いと言われました – より
http://www.jrcla.or.jp/kensanohanashi/img/h30_07.pdf
「慢性腎不全(CKD)だけどあんとドアを楽しむ人のブログ」より
http://utsubokun.hatenablog.com/entry/2019/12/28/192245
「慢性腎不全(CKD)だけどあんとドアを楽しむ人のブログ」より
http://utsubokun.hatenablog.com/entry/2019/01/24/134710