[Bio-Edu] バイオロジクス製品をステンレスBioreactorおよびシングルユースBioreactorで設備設計と経済性を見積もる – ID3834 [2019/12/03]

COGs

mAb製造における

Single Useシステムをベースとして、設備設計、経済性分析を、Biopharm Service Ltdのソフトウェア BioSolve cost-modeling software, version 4.0を使って実施した文献について紹介する。

Single-Use Technology
and Modular Construction Enabling Biopharmaceutical Facilities of the Future
(2013) – BioProcess International –

試算前提

前提は、培養は2000Lのプロダクションスケール、Depth FilterのでHarvest、3カラム精製をデザインとする。Drug Product (DP)は10mL ガラスバイアル。培養生産性は、5g/Lの高発現として(5g/L x 2000L=10kg)、精製バルクは、7kg/batchを取得、Vial fillingで60,000 vialsを取得できるとする。

見積もる項目

  • Stainless Steal(SS) & Single Use Bioreactor(SUB)
    • 2000L
    • Stainlessタンクでは、Clean In Place (CIP)などの洗浄システム、蒸気滅菌システムなど配管システムが必要となる
  • Media & hold tank
    • 培地調整用のhold tankについては、特に高い無菌性が必要であり、Stainlessタンクでは、洗浄・滅菌に付随する機能と作業が必要
    • 因みに、培地を液体で蒸気滅菌するには、日本では1種圧力容器が必要
  • Buffer & buffer hold tank
    • Stainlessタンクでは、洗浄・滅菌に付随する機能と作業が必要
  • process water & water for injection (WFI)
    • 自家で精製水製造システムを持つか、購入すること考慮が必要
  • 63cm diameter columns packed to 20cm bed heights
    • Pre-packedカラムでは、カラムの性能試験は済んでいるが、自家でパッキングする場合、性能試験の実施作業などが必要
  • Cell culture time is 32 days
    • Cell bankのvial thaw、拡大培養及び本培養の期間
  • SSおよびSUBで15 batch/year, 1回の培養失敗
    • 培養の失敗回数を見積もる
  • Stainless Stealでは2週間かそれ以上の洗浄と滅菌が必要
  • 2 weeks shut-down in a year
    • 定期点検の期間が必要
  • Protein A回収率 : 70%

試算結果

SS: $23,620,868, $1,574,725/batch, $225/g
SUB: $18,324,748, $1,221,650/batch, $175/g

編集履歴

2019/12/03, Mr.Harikiri
2024/01/02, 文言整備、一部追記