ID22024
細胞のモノクローナル化のための3つの基本操作
細胞をモノクローンにするには、1つの細胞を取得したことを確実に証明する必要があります。その基本操作は、以下の3種類あります。3種類とも浮遊細胞への適用は可能ですが、FACSとCell Printerは、付着細胞には不向きですsource: Solentim.com。そのため、付着性の強い細胞には、限界希釈法が未だ使われています。Solentim社のVIPSという装置は、これらを改善してマイルドな分注により高い生存率を達成し、1細胞の分注を高い確率で行い、それを高い確率で生存させてクローナリティにつなげる装置になっています。
従来の装置と方法
- FACS
- FACS; fluorescence-activated cell sorter
- 蛍光標識の検出と電場ソート (参考文献1)
- レーザー光照射による蛍光励起により蛍光を測定、同時に細胞サイズを前方散乱光の強度を測定する
- マイクロ流路から出てきた細胞をピエゾ振動子によりエンベロープ(液滴)化し、同時に荷電して、偏向版によりソートする
- 処理能力は、30,000~70,000細胞/秒 (2011年技術)
- ラミナフロー原理
- マイクロ流路に細胞懸濁液を流すと細胞が1列に並んで流れる
- 目的細胞の存在比率による制限
- 0.1%を下回るとヒストグラムにおける位置予測ができない
- 高流速こうと高電荷(数千V)による制限
- 脆弱な細胞には適さない(2011年技術)
- 原理の発明者 : レナード・アーサー・ハーツェンバーグ
- 参考文献
- メーカー
- Cellavista, FACSの説明
- Cell Printer
- インクジェット方式 source: InkJet-Bio.com
- 限界希釈法
- ある一定容量の細胞懸濁液を分取したときに、1細胞となるように希釈する方法
VIPSおよびCell Metric
VIPSとCell MetricはSolentim社の製品です。VIPSは、単一細胞播種に特化した製品、Cell Metricは、播種0日からのモニタリングについて、ウェルのエッジ付近の細胞も見逃さずクローン保証を確実にする製品です。
- VIPSは、Solentim社の装置 source: Solentim.com
- VIPS; Verified In-situ Plate Seeding)
- 単一細胞をプレートに播種した直後に、細胞を画像により確認するベンチトップサイズの装置、装置説明 link
- 細胞を含む培養懸濁液が入ったリザーバーから、プレートウェルの中心部に1滴分注する
- そのご自動的に単一細胞の有無を画像撮影により検出する
- もしも、1細胞以上の細胞が確認されると自動的に培地を補充する
- もしも、細胞が確認されない場合は、再度の1滴分注を行い、以上を繰り返えす。
- 96穴1プレートの処理に10分
- SMART LD™️
- 1psi未満の圧力でナノリットル単位でウェルに分注
- 穏やかなディスペンスにより高い生存率が得られることで、1つの細胞からのコロニー化が高い確率になる
- インテリジェンスな画像分析
- 日々の個々のウェルを撮影してライブラリを作ることで、そのコロニーが0日まで遡った時にタインツの細胞から始まったことを確認できる
- Cell Metric
- 装置概要 link
- 大手製薬企業、CRO/CDMOでの使用実績がある
- 蛍光ラベルの必要がなく、ヴェルエッジの細胞も見逃さない
- 蛍光ラベルにも対応している
- クローンのスクリーニングに使用する
- クローナリティのアシュアランスデータを得るために、コロニーの生育をモニタリングする
- 高速スキャニングが可能
- 播種0日から定期的な撮影を実施
- 撮影期間は、10-21日館程度
- 複数プレート撮影(10枚格納カセット装着可能)
- プレートのバーコード管理
- 処理時間 : 4.5分/プレート(6, 12, 24, 48, 96, 384, 1536 well plate対応)
- 蛍光検出機能(オプション)
- 規制当局対応のレポート作成機能
プロデューサー細胞株は、遺伝子治療ベクターの製造コンポーネントの1つです。選択した細胞株の特性(起源/派生、倍加時間、ウイルス感染と複製の許容度)はウイルス生産性の効率を決定し、増殖条件は必要な下流の処理方法と最終製剤のリリーステストに影響します。この様式の細胞は、臨床目的によっては、患者に直接投与される可能性もあります。source
編集履歴 2020/09/03 Mr.はりきり