タグ: AAV

  • [Bio-Edu] 遺伝子治療医薬品の開発におけるウイルス・ベクターの製造方法 – VigeneのHandbookをもとに解説 [2020/12/22]

    [Bio-Edu] 遺伝子治療医薬品の開発におけるウイルス・ベクターの製造方法 – VigeneのHandbookをもとに解説 [2020/12/22]

    はじめに

    Vigene Biosciences社が提供しているHandbookから、遺伝子治療医薬品の開発におけるウイルス・ベクター (AAV, Adenovirus, and Lentivirus) の製造方法について概説する。

    PD: Process Development

    cGMP Cell & Gene Therapy (16 page) – Updated Edition 2020, Vigene –

    https://www.vigenebio.com/wp/wp-content/uploads/2020/11/GMP-Handbook-2020.pdf

    Vigene – the cGMP Viral Vector Experts

    Vigene manufacturing technologies and platforms

    Vigene manufacturing services

    候補(導入遺伝子)がない

    in vivoにおける候補の特性や試験が未実施の場合は、リサーチ・グレードのマテリアルを使用してください。

    候補がある

    候補の特性や試験について、必要なスクリーニングとアッセイが実施されている場合、引き続き、前臨床用としてリサーチ・グレード・マテリアルを使用してください。

    前臨床が完了していない

    前臨床試験が完了していない場合、安全性の確認としてリサーチ・グレードのマテリアルを使用してください。

    前臨床か完了している

    前臨床試験が完了しており、患者投与量と必要となるGMPマテリアルの試算が完了している場合、市臨床試験とコマーシャルへのマテリアルとして、GMPマテリアルを使用してください。

    開発プロセス

    1. Discovery
      • 候補の導入遺伝子の特性に関する基礎研究
    2. Preclinical
      • 動物試験による、安全性(safety)と認容性(tolerability)の確認
    3. Clinical
      • Phase I, II and IIIなどの臨床試験
    4. Commercial
      • 製品の承認と出荷可能
  • [用語] rAAV [Biotech] [2022/09/03]

    [用語] rAAV [Biotech] [2022/09/03]

    rAAV

    recombinant AAV (Adeno Associated Virus), 一般的に、「非増殖性の遺伝子組換えアデノ随伴ウイルス」を指す.

    近年,遺伝子治療用の遺伝子の運搬体として使用実績が進んでいる.

    リコンビナントアデノ随伴ウイルス(rAAV)、パルボウイルスの精製プロトコール

    https://www.cosmobio.co.jp/support/technology/a/axs-20130617-1.asp

    AAVanced Concentration Reagent

    https://www.funakoshi.co.jp/contents/63833

    編集履歴

    2022/09/03, Mr. Harikiri
  • [rAAV-Edu] rAAVベクターのFull/Empty ratioの改善のヒント [2021/10/15]

    [rAAV-Edu] rAAVベクターのFull/Empty ratioの改善のヒント [2021/10/15]

    はじめに

    AAVを活用した遺伝治療薬では,AAVの殻の中に封入させる遺伝子をいかに効率よくできるかが重要な品質項目となる.

    Full & Empty ratio

    rAAV Vectorの実製造にあたって、ウイルス粒子に封入させたい目的の遺伝子をパッケージングしている完全体粒子(full)と遺伝子をパッケージングしていない、又は部分的である不完全体(empty)の比率を改善するすることは、生産性の効率化に避けては通れない課題である。

    今回参照する文献によると、図1に示す実験条件で、Full/Empty比率を培養工程において確認した結果がある。

    表1のようにTransfectionから時間が経過するほどFull particlesの絶対数はMediaとPelletを合計しても低下した。

    • MediaにおけるFull particles数は、Transfectionから日数が経過するほど増加した(1)
    • PelletにおけるFull particles数は、Transfectionから日数が経過するほど減少した(2)
    • MediaとPelletを混合してrAAVベクターを製造する場合を想定すると、Empty particles数は、日数が経過するほど増加、すなわち、Full particles数は、減少した(3)
    https://www.researchgate.net/profile/Matthew_Benskey/publication/293825466_Continuous_Collection_of_Adeno-Associated_Virus_from_Producer_Cell_Medium_Significantly_Increases_Total_Viral_Yield/links/56e0583208ae9b93f79c2d8e/Continuous-Collection-of-Adeno-Associated-Virus-from-Producer-Cell-Medium-Significantly-Increases-Total-Viral-Yield.pdf?origin=publication_detail
    図1. TransfectionからHarvest期間

    Sample(1) Full in Media(2) Full in PelletEmpty in MediaEmpty in Pellet% Empty in Pellet% Empty in Media(3) %Empty in Pellet & Media
    3 day1384151818417210%12.1%11%
    5 day1466133728117219.1%16%13%
    7 day1512118122840625.3%13.2%19%

    Continuous Collection of Adeno-Associated Virus from Producer CellMedium Significantly Increases Total Viral YieldMatthew J. Benskey,1Ivette M. Sandoval,1and Fredric P. Manfredsson

    https://www.researchgate.net/publication/293825466_Continuous_Collection_of_Adeno-Associated_Virus_from_Producer_Cell_Medium_Significantly_Increases_Total_Viral_Yield

    考察

    MediaとPelletでのFull Particle数の合計が、Transfection後の3日後が最も高かったが、その後、7日後まで減少が続いた。この減少する原因について以下のように考察する。

    • Pellet内のFull Particleの減少傾向は、Full Particleの合成効率が低下している
    • 又は、Pellet内でのFull Particleの安定性が不良である
    • Full ParticleのTransfectionからHarvest工程までの期間での安定性が不良である

    編集履歴

    2019/09/18 はりきり(Mr)
    2020/06/12 整備(Gutenberg blockに変換)
    2021/10/15,追記(考察)
    2023/10/05,追記(はじめに)
  • [Bio-Vector] 人工染色体 – 目的細胞に導入して安定発現細胞株を作る – AAVベクターの生産株として適用できるのか? – chromocenter/TaKaRa [2021/01/15]

    [Bio-Vector] 人工染色体 – 目的細胞に導入して安定発現細胞株を作る – AAVベクターの生産株として適用できるのか? – chromocenter/TaKaRa [2021/01/15]

    はじめに

    遺伝子組換えで目的物を作る方法には、一過性発現と安定発現細胞株を使う方法があります。目的物が1種類の場合、例えは抗体医薬の場合、殆どは一過性発現ではなく安定発現細胞株を樹立し製造に使用されます。

    遺伝子治療で使用されるAAVベクターの作り方の主流は、動物細胞や昆虫細胞に対して、構成要素として必要な遺伝子をコードする3つのプラスミドDNAをトランスフェクションする一過性発現法であるThree Plasmid Transrectionです。

    ウイルスベクターの新たな作り方

    ここ数年、遺伝子治療医薬品のコマーシャル品が承認されて、その製造方法に関する技術についても注目されてきています。Three Plasmid Transfectionと同様の手法により、Produce Cell LineやPackaged Cell Line (PCL)と言われる、3つの Plasmideを目的細胞に導入することで安定発現細胞株を作成してくれるCDMO (Vigene社など)もあります。

    ここで紹介する人工染色体を用いた安定発現細胞株の構築は、PLCと比較して優位性があるのでしょうか? 今後、結論を出したいとおもていますが、今回は、人工染色体を導入した安定発現細胞株の作り方について、TaKaRaとchromocenterのホームページから情報をまとめました。

    • Three (3) plasmid method
      • 一過性発現
      • 製造の段階で用意した3つのプラスミド(一定の比率)を使い、薬剤によるトランスフェクションして、一過性で生産させる
    • PLCによる生産株樹立
      • 安定生産細胞株
      • 3つのプラスミドを一つずつトランスフェクションとスクリーニングして構築
      • 製造時に、細胞株を拡大培養
    • 人工染色体導入による生産株樹立
      • 安定生産細胞株
      • 必要な構成遺伝子をコードした人工染色体を細胞にトランスフェクションして構築
      • 製造時に、細胞株を拡大培養

    人工染色体の特徴

    TaKaRaのサイトを参照しました。

    • 導入できる目的遺伝子の大きさは数Mb(大きいサイズ可能)
    • 染色体とし振る舞う
      • 細胞分裂により受け継がれる
      • 一定のコピー数(コントロール可能)
      • 宿主遺伝子の破壊の可能性が低い
    • 導入された遺伝子の発現について、サイレンシング、過剰発現されることは少ない

    人工染色体の構造

    マウスの染色体を使用したものをMouse Atrtificial Chromosome (MAC)、ヒトの場合をHuman Artificial Chromosome (HAC)と言います。

    • Wild type 染色体の構造
      • テロメア
      • セントロメア
      • 遺伝子領域 (内在遺伝子)
      • テロメア
    • 人工染色体の構造
      • (ヒト21番染色体(35Mb)の場合)
      • (内在遺伝子の削除)
      • テロメア
      • セントロメア
      • (loxPサイトの導入)
      • 人工テロメア
      • (このHACでは、5Mb)

    遺伝子搭載サイズ

    • Plasmid
      • ~ 20 kb
    • Virus
      • ~ 150 kb
    • BAC/PAC
      • ~ 300 kb
    • YAC
      • ~ 1Mb
    • HAC, Chromosome
      • ~ 100 Mb

    従来ベタクーとの比較

    • プラスミドベクター
      • 2本鎖DNA
      • 宿主染色体に取り込まれる *1
      • 遺伝子導入サイズは、~ 300 kb
      • 発現量は、挿入部位やコピー数に依存(コントロールが難しい)
      • 発現の安定性は、低く消失の可能性がある
    • アデノウイルスベクター
      • 2本鎖DNA
      • 宿主核内で独立存在、一部は宿主染色体に組み込まれる
      • 遺伝子導入サイズは、 理論的には~ 36 kb、現状8 kb
      • 発現量は、感染効率に依存(ある程度のコントロールは可能)
      • 一過性発現で発現は不安定性
    • センダイウイルスベクター
      • 1本鎖RNA
      • 宿主細胞室内で独立存在
      • 遺伝子導入サイズは、 ~ 5 kb (数遺伝子)
      • 発現量は、感染効率に依存(ある程度のコントロールは可能)
      • 一過性発現で発現は不安定性
    • 人工染色体ベクター
      • 2本鎖DNA
      • 宿主核内で独立存在
      • 遺伝子導入サイズは、 理論的には制限はない。現状~ 2.4 Mb
      • プロモーターで強弱は決まり、発現量は一定
      • 発現は安定性。転写レベルとして50世代以上
    *1 : 宿主染色体に組み込まれる原理として1の考察は、そもそも裸のDNAは染色体構造を取っていないことを理解しておく。輪っか状のpDNAであれば、核内に独立存在可能であると考えられるが、pDNA調整過程で1本鎖DNAが微量に混入する。これが、宿主染色体に組み込まれると理解される(Mr.Harikiri)

    chromocenter社の方法

    先ずは、目的遺伝子を持つ人工染色体を作成します。目的の染色体二は、薬剤耐性遺伝子タグが付けられます。

    ドナー細胞の作成

    1. 挿入型遺伝子搭載法

    以下の構成要素でMAC/HACを作成し、これらを内包する「ドナー細胞」を作成します。

    1. MAC作成の場合
      • 人工染色体ベクター
        • バクテリア人工染色体 (BAC, loxPやHPRT領域が必要)、または、
        • 酵母人工染色体 (YAC)
    2. MAC保持 CHO hprt -/-準備
    3. 目的遺伝子搭載ベクターの添加(+Cre)
    4. ドナー細胞の取得 (目的遺伝子が搭載されたMAC(hprt再構築)を有する)
    5. MMCT法により安定発現細胞株の取得
      • 以下に説明したMMCT法を実施
      • 目的遺伝子搭載のMACを保有する目的細胞

    2. 転座型遺伝子搭載法

    ヒト染色体導入マウスA9細胞ライブラリー等から、目的遺伝子領域を含む細胞を選択

    1. ヒト染色体導入マウスA9細胞を用意
      • 耐薬剤遺伝子を含む
    2. DT40細胞内
      • 相同組換え
      • 不要な染色体領域の切断
      • BS/loxP (部位特異的組換え配列) 挿入
      • 人工テロメア挿入
    3. MAC保持のCHO細胞を用意(ドナー細胞)
      • MMCT
      • Creによる相互転座
      • HAT選択
      • 転座型MACを保持する細胞の取得
    4. MMCT法により安定発現細胞株の取得

    MMCT法(微小核細胞融合法)

    1. ドナー細胞を準備
    2. コルセミド処理(48~72hrs)
      • 一つの核膜に包まれていた染色体が、個別に包まれ微小核が形成される
    3. サイトカラシン処理
      • 細胞骨格を壊し、微小核を遠心分離にて取得する
    4. ろ過精製
      • 8μm → 8μm → 3μm
    5. レシピエント細胞に微小核を混合
      • フィトヘマグルチニン; PHA (架橋剤)
      • ポリエチレングリコール; PEG (融合剤)
    6. スクリーニング
      • 薬剤耐性により選別培養する

    人工染色体ベクターによる安定発現細胞株作製 – TaKaRa, chromocenter社の紹介 –

    https://catalog.takara-bio.co.jp/jutaku/basic_info.php?unitid=U100009029

    chromocenter – ホームページ

    http://chromocenter.com

    編集履歴

    2020/01/15 Mr.Harikiri
  • [Gene Therapy] AAV Vectorの特徴、および他のベクターとの比較 / その他、参考文献 [2021/01/04]

    [Gene Therapy] AAV Vectorの特徴、および他のベクターとの比較 / その他、参考文献 [2021/01/04]

    はじめに

    核酸を医薬品にする場合,その核酸の配列が患者の染色体に組み込まれる危険性が以前から懸念されています.更に,染色体に外来のDNA断片が挿入されることで,その細胞の癌化が生じる懸念があるわけです.

    それでも,どうしてもその核酸関連の医薬品を使用しなければならいない場合もあります.これは,利益と効果の問題です.医薬品とはその利益と効果の天秤に乗っかっているのです.

    2023年現在までに,2019から起きたCOVID-19の予防薬として核酸ワクチンが全世界的に使用されました.その結果,mRNA医薬品がCOVID-19の予防薬として成功を収めたことで,さらなる次のワクチンの開発に拍車がかかりました.例えば,インフルエンザやその他感染症のワクチンです.

    ヒトの染色体に組み込まれるリスクが高いのは,核酸医薬のなかでもDNAの場合です.染色体はDNAでできているためです.

    modernやpfizerが開発したCOVID-19ワクチンはmRNAですが,mRNAは体内での安定性が高くないため比較的すみやかに分解されます.そのため,mRNA自体による副作用は低いと考えられています.

    それでも,mRNAはDNAに変換される反応経路が存在するためmRNA由来のDNA断片が細胞の染色体に挿入されてしまう可能性が考えられます.具体的には,RNAからDNAに変換する逆転写酵素の存在です.ある種の癌細胞では,この逆転写酵素を多く作るものもあるようです.そのような場合,RNAがDNAに変換されやすくなり,染色体へのDNA断片の挿入の可能性が無いとは言えないのです.

    核酸関連の医薬品では,癌化のリスクが付きまといます.

    ウイルスベクター

    遺伝子治療用のウイルスべクター(非増殖性)は、ウイルスが細胞に感染する機構を利用して、組み換えた遺伝子を細胞内に導入できる

    • レトロウイルス
      • 染色体への組み込み : 有り(挿入変異)
      • 構造
        • エンベロープ
          • カプシド
            • ウイルスゲノム (1本鎖RNA、+鎖逆転写酵素)
              • 野生型 : LTR – gag – pol – env – LRT
              • 非増殖性 : LTR – promoter – 目的遺伝子 – LRT
    • アデノウイルス
      • 染色体への組み込み : 低頻度
      • その他の仲間
        • ヘルペスウイルス
        • ポックスウイルス
      • 構造
        • 20面体
        • カプシド
          • ウイルスゲノム (2本鎖DNA 36 kb)
            • 野生型 : ITR – E1 – E3 – ITR
            • 非増殖性 : ITR – プロモーター – 目的遺伝子 – ΔE1 – ΔE3 – ITR
    • アデノ随伴ウイルス (AAV)
      • 染色体への組み込み : 低頻度
      • 構造
        • カプシド
          • ウイルスゲノム (1本鎖DNA 4.7kb)
            • 野生型 : ITR – Rep – Cap – ITR
            • AAVベクター : ITR – プロモーター – 目的遺伝子 -ITR
    • レンチウイルス
      • レトロウイルス科に属する
      • 粒子サイズ : 100 nm
      • 染色体への組み込み : 有り(挿入変異の可能性、野生型HIVの病原性)
      • 構造
        • エンベロープ
          • カプシド
            • ウイルスゲノム (1本鎖RNA 8kb, 2本鎖DNAに変換する逆転写酵素を持つ)
    • センダイウイルス
      • 粒子サイズ : 150 ~ 250 nm
      • 1本鎖・マイナスRNA (RNA型RNAベクター)
      • 染色体への組み込み : 無し
      • 構造
        • エンベロープ
          • カプシド
            • ウイルスゲノム (15 kb)
              • 野生型 : N – P/V/C – M – F – HN – L
              • F遺伝子欠損型 : 目的遺伝子 – N – P/V/C – M – HN – L

    注) mRNAは、プラス鎖RNA。プラス鎖RNAウイルスには、ピコルナウイルス、フラビウイルス、トガウイルスがある。マイナス鎖RNAウイルスには、インフルエンザウイルス、アレナウイルス、ブンヤウイルス、ラブドウイルス、パラミクソウイルス、フィロウイルスがある。2重鎖RNAウイルスには、レオウイルス、ロタウイルスが代表的。

    非ウイルス・ベクター

    • プラスミド
      • DNAをリポソームやポリマーで製剤にしたもの
      • 染色体への組み込み : 低頻度
      • 輪っか状
        • 複製機転 → プロモーター → 目的遺伝子 → poly A付加シグナル → 洗濯マーカー遺伝子 →
    • バクテリアベクター
      • 遺伝子改変した細菌

    ベクターの特徴まとめ

    VectorvivoWT 病原性Integration to genomemutation riskduration重大事故
    AAV Vectorinnonenonenonelong腫瘍発生の報告はない
    Adenovirus Vectorinanynoneanyshort免疫原性高い。1999年大量投与による死亡事故(米)comercial
    Herpes Virus VectorinanyanyanyshortZolgensma(AveXis), Luxturna,(Spark), Glybera(uniGure)
    Plasmid Vectorinn/anonenoneshortCoteragen
    Retrovirus Vectorin/exanyanymanylong白血病
    Lentivirus VectorexanyanymanylongKimria

    参考文献

    AAVの発見

    Adenovirus-Associated Defective Virus Particles Robert W. Atchison1,  Bruce C. Casto1,  William McD. Hammon1  See all authors and affiliations Science   13 Aug 1965: Vol. 149, Issue 3685, pp. 754-755 DOI: 10.1126/science.149.3685.754

    https://science.sciencemag.org/content/149/3685/754

    AAV2全塩基配列

    Nucleotide sequence and organization of the adeno-associated virus 2 genome. J Virol. 1983 Feb; 45(2): 555–564. PMCID: PMC256449PMID: 6300419, A SrivastavaE W Lusby, and  K I BernsCopyright and License informationDisclaimer

    https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC256449/

    AAV3全塩基配列

    Nucleotide Sequencing and Generation of an Infectious Clone of Adeno-Associated Virus 3, Virology, Volume 221, Issue 1, 1 July 1996, Pages 208-217

    https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC256449/

    血清型

    Clades of Adeno-Associated Viruses Are Widely Disseminated in Human Tissues, J Virol. 2004 Jun; 78(12): 6381–6388. doi: 10.1128/JVI.78.12.6381-6388.2004PMCID: PMC416542PMID: 15163731

    https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC416542/

    Universal Method for the Purification of Recombinant AAV Vectors of Differing Serotypes _ Elsevier Enhanced Reader

    Achieving High-Yield Production of Functional AAV5 Gene Delivery Vectors via Fedbatch in an Insect Cell-One Baculovirus System. Molecular Therapy: Methods & Clinical Development Vol. 13 June 2019 Crown Copyright a 2019

    https://www.cell.com/molecular-therapy-family/methods/pdf/S2329-0501(19)30020-8.pdf

    遺伝子治療用製品の開発における国内と海外の規制動向 —5年間の進展—、2016.6.16, 国立薬品食品衛生研究所、遺伝子医薬部、内田恵理子

    https://www.nihs.go.jp/mtgt/section-1/related%20materials/201606.pdf

    「L-dopaをドパミンに変換する酵素AADCをコードする遺伝子導入による遺伝子治療」に関する文書。2006年

    ① 遺伝子治療の臨床試験において、3つのプラスミドの製造を受託している会社(CMO)、Avigen社およびGenzyme社について記載がある。いずれも厳密に品質管理していると記載がある。
    ② Avigen社は、製造に使用するHEK293細胞のMaster Cell Bankを作成し品質管理は、専門の検査会社のBioReliance Corp. Rockville. MD, US)で実施されて安全性が確認されている。
    ③ 細胞の遺伝子型、表現型による安全性の確認では、細胞内酵素(lactate dehydrogenase, glucose-6-phosphate dehydrogenase, dehydrogenase, nucleoside phosphorylase)の電気泳動法による発言パターンの確認して、他種細胞の混入を否定している。安定している4から20世代数のMCBでのVector製造を実施している
    ④ アデノウイルスベクター全身投与された患者が死亡した例(1999, US)、レトロウイルスベクターを投与された免疫不全症患者が、白血病を発症した例の記載(2002-2005, FR)

    https://www.nihs.go.jp/mtgt/section-1/related%20materials/201606.pdf

    遺伝子治療用ベクターの定義と適用範囲, 2013 – 国立医薬品食品衛生研究所 内田 恵理子 –

    https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10601000-Daijinkanboukouseikagakuka-Kouseikagakuka/0000020310.pdf

    2. センダイウイルスベクター : ベクター開発と医療・バイオ分野への応用 – ウイルス 第57巻 第1号, pp.29-36, 2007 –

    http://jsv.umin.jp/journal/v57-1pdf/virus57-1_029-036.pdf

    レンチウイルス基礎情報

    https://www.jnss.org/others/virus_vector/Lenti.htm

    RNAウイルス – wikipedia –

    https://ja.wikipedia.org/wiki/RNAウイルス

    第15章 ウイルスと病気

    各種ウイルスの構造を理解できる(Mr.Harikiri)

    http://jsv.umin.jp/microbiology/main_015.htm

    編集履歴

    2021/01/04 Mr. Harikiri
    2023/03/25 追記(はじめに)
  • [Bio-Edu] 遺伝子治療医薬品の開発における、研究グレード製品とGMP [2020/12/22]

    [Bio-Edu] 遺伝子治療医薬品の開発における、研究グレード製品とGMP [2020/12/22]

    はじめに

    Vigene社がサービスを提供する場合に、顧客のプロジェクトのステージを考慮している。

    Research-grade vs. GMP Materials – Vigene –

    https://d2us76qqul21kj.cloudfront.net/wp/wp-content/uploads/2019/04/Research-grade-vs.-GMP-Brochure.pdf

    マテリアルの選択

    候補(導入遺伝子)がない

    in vivoにおける候補の特性や試験が未実施の場合は、リサーチ・グレードのマテリアルを使用してください。

    候補がある

    候補の特性や試験について、必要なスクリーニングとアッセイが実施されている場合、引き続き、前臨床用としてリサーチ・グレード・マテリアルを使用してください。

    前臨床が完了していない

    前臨床試験が完了していない場合、安全性の確認としてリサーチ・グレードのマテリアルを使用してください。

    前臨床か完了している

    前臨床試験が完了しており、患者投与量と必要となるGMPマテリアルの試算が完了している場合、市臨床試験とコマーシャルへのマテリアルとして、GMPマテリアルを使用してください。

    開発プロセス

    1. Discovery
      • 候補の導入遺伝子の特性に関する基礎研究
    2. Preclinical
      • 動物試験による、安全性(safety)と認容性(tolerability)の確認
    3. Clinical
      • Phase I, II and IIIなどの臨床試験
    4. Commercial
      • 製品の承認と出荷可能

    編集履歴

    2020/12/22, Mr.Harikiri

  • [用語] ITR ; 末端逆位反復配列 [2020/12/15]

    [用語] ITR ; 末端逆位反復配列 [2020/12/15]

    ITR

    AAVをウイルスベクターとして利用するために必要な配列である.

    ITR; Inverted Terminal Repeat; 末端逆位反復配列、AAVゲノムは4.7kbの一本鎖DNAであり、両末端に1つずつの145塩基のITRを持つ。ITRはT型のヘアピン構造のワトソン・クリック塩基対を形成し、複製やパッケージングに必要なシスエレメントを含む。

    AAVのセロタイプの違いや現在の臨床治験、治療応用について解説しますアデノ随伴ウイルス(AAV)とは – コスモバイオ –

    https://www.cosmobio.co.jp/support/technology/a/adeno-associated-virus-aav-apb.asp

    ワトソン・クリックモデル

    DNAの構造は、2本の「リン酸」-「糖鎖」が構成する二重螺旋(ダブルへリックス)を基本として、はしごのように「塩基」が配置されている。ダブルへリックスを構成している[リン酸-糖]の並ぶ向きに方向性があり、それが互いに逆方向になっている。

    遺伝子の構造 ワトソン・クリックモデル

    https://cellbank.nibiohn.go.jp/legacy/visitercenter/lecture/genetics/genetics04.html
  • 気になる企業 – Molecular Medicine ;MolMed – [2020/11/09]

    気になる企業 – Molecular Medicine ;MolMed – [2020/11/09]

    ID12516

    MolMed

    • イタリア
    • ウイルス・ベクターを用いた遺伝子治療薬製造のCDMO

    サービス

    • MolMed独自のテクノロジーを持っている。
    • MolMedは、ベクター製造用の独自のパッケージングプラスミドとプロデューサー細胞株(Producer Cell Line; PCL)を提供しています。
    • プロセス開発と分析メソッド開発
    • ウイルスベクター製造プロセスのプロセス最適化、スケールアップ、自動化を社内で行っています。 並行して、製品固有の分析メソッドを開発、検証、認定します。
    • GMP製造
      • 当社独自のプロセスに基づいて、RVV: retroviral vectorおよびLVV: rentiviral vector製造用に48Lおよび200Lのバッチ
      • さまざまなセルタイプのGMPマスターおよびワーキングセルバンク(MCB、WCB)も製造
      • 施設は、臨床製品と商業製品の両方の生産についてイタリアの保健当局によって承認されている
    • QCテスト
      • 安全性、効力、特性評価、純度などのベクターについて100以上の社内テストを実施可能
    • QAおよび規制サポート
      • MolMed品質管理システムは、EU ATMP GMPおよび食品医薬品局(FDA)のガイドラインに準拠
      • Pre-IND、IND、IMPD、試験固有の手順、指定申請(希少疾病用医薬品など)、販売承認申請(および同等のもの)の文書化など、国内および国際機関への科学的アドバイスに対するクライアントサポートも提供

    MolMed

    https://www.molmed.com/

    AGCが買収

    AGC、伊Molmed社を買収し遺伝子細胞治療の開発製造受託に参入へ – 日経バイオ, 2020/03/17 –

    285億円

    https://bio.nikkeibp.co.jp/atcl/news/p1/20/03/17/06701/
    編集履歴
    2020/11/09 Harikiri
  • [Bio-Edu] ウイルスの等電点(pI) – 組換えAAVでは,empty/fullの違いでpIは異なる – 分離精製は工業化の課題である[2021/02/23]

    [Bio-Edu] ウイルスの等電点(pI) – 組換えAAVでは,empty/fullの違いでpIは異なる – 分離精製は工業化の課題である[2021/02/23]

    はじめに

    遺伝子治療用のウイルス・ベクターとしてAAVを使用した場合、目的通りに目的の遺伝子をAAVの殻にパッケージングできるとは限りません。導入する遺伝子の大きさが大きい程、その導入効率は低下してくると考えられます。実際に、動物細胞または昆虫細胞に対して、遺伝子導入試薬を使って目的の遺伝子を導入させ(トランスフェクション)、AAVベクターを作る時、目的遺伝が含まれないAAVも多数産生されます。

    AAVはヒトにとって病原性が無く最もよく使われるウイルス・ベクターですが、ウイルスの殻は別です.殻を構成するたんぱく質などの抗原性が問題になるため、極力、目的遺伝子を含まないAAVベクター(Empty)については精製で除去すべきです。

    目的遺伝子を含むAAVベクター(Full)との分離には、AAVベクターとしての等電点(pI)の違いを利用することが多く、陰イオン交換体を使用したカラムクロマトグラフィが使用できます。

    なぜ、FullとEmptyとで、電荷が異なるかについては明確にはわかっていませんが、遺伝子であるDNAのパッケージの有無に関わることから、DNAのマイナス電荷の有無に関わるものと考えられます。完全にパッケージされているなら、その電荷がウイルスの殻の外に影響するとは考えにくいのですが、完全に否定することはできません。パッケージされることでウイルスの殻を構成していカプシドタンパク質のアミノ酸レベルで、プラスチャージのアミノ酸が殻の内側に向くこともあり得ます。その結果、殻の表面の電荷が変化することもあるでしょう。

    また、完全にハッケージされる場合と全くされないという二極化をイメージしてはいけません。物理現象は、連続的なので、そのような短絡的なイメージではなく、途中の状態も存在することも考えてみましょう。例えば、殻が、完全な閉鎖形になっていなくて、例えば、映画「スターウォーズ」の「デススター」のように、表面が欠けている場合です。その欠け方も範囲の小さいものから大きいものまであると考えるべきです。そうすると、一部の遺伝子DNAが殻の隙間から飛び出ているAAV粒子もあることは想像できます

    以上、多様な粒子としてAAVベクターが産生されており、その中からFullのみを分離精製することが、医薬品を作り上げていく上で、downstream; 精製工程における工業化の課題となる訳です。一方、upstream; 生産工程における工業化の課題は、パッケージング効率と産生量が工業化の課題となります。

    ウイルスの等電点(pI or IEP)

    以下,文献によるとウイルスの表面電荷は,およそ酸性から中性域にあります(2.1~8.3).平均値は,5.0±1.3です.ウイルス精製では,陰イオン交換体クロマトグラフィ(AEX)による吸着/溶出で可能です.等電点とは,環境pHに応じて電気的に中性となるpHを等電点(pI or IEP: isoelectric point)と言います.今回紹介する文献では,公開されているウイルスのIEPを再度検証しています.1938年以降に行われた104のウィルスのIEPのデータがまとめられています.

    図1. タンパク質上のカルボキシル基とアミノ基の電荷の変化
    環境のpHに応じて,カルボキシル基とアミノ基の電荷が変化する.

    ウイルスの等電点の検証結果の詳細

    表1. ウイルスのIEP
    Host kingdomVirus speciesStrainIEP(s)MethodPurityReference
    AnimaliaAdeno‐associated virus – 4Adeno‐associated virus – 42·6IEF‐DAHighSalo and Mayor (1978)
    AnimaliaAlastrimButler3·4EM‐LMHighDouglas et al. (1969)
    AnimaliaCowpoxBrighton4·3EM‐LMHighDouglas et al. (1969)
    AnimaliaCowpoxBrighton (egg)4·3EM‐LMHighDouglas et al. (1966)
    AnimaliaCowpoxBrighton (rabit)4·3EM‐LMHighDouglas et al. (1966)
    AnimaliaCowpoxKampen5·4IEF‐DALowMouillot and Netter (1977)
    AnimaliaCowpoxLeuwarden5·2IEF‐DALowMouillot and Netter (1977)
    AnimaliaEncephalomyocarditis virusMengovirus L8·1 and 4·6IEF‐PAHighChlumecka et al. (1973)
    AnimaliaEncephalomyocarditis virusMengovirus M4·4 and 6·3IEF‐PAHighChlumecka et al. (1973)
    AnimaliaEncephalomyocarditis virusMengovirus M8·4 and 4·6IEF‐PAHighChlumecka et al. (1977)
    AnimaliaEncephalomyocarditis virusMengovirus S4·6 and 6·8IEF‐PAHighChlumecka et al. (1973)
    AnimaliaFeline panleukopenia virusCanine parvovirus5·0IEF‐A?Weichert et al. (1998)
    AnimaliaHepatitis A virusHepatitis A virus2·8IEF‐DA?Nasser et al. (1992)
    AnimaliaHuman adenovirus CHuman adenovirus 54·5EM‐LS?Trilisky and Lenhoff (2007)
    AnimaliaHuman enterovirus BHuman coxsackievirus B 54·75 and 6·75IEF‐DALowButler et al. 1985
    AnimaliaHuman enterovirus BHuman echovirus 15·6 and 5·1IEF?Murray and Parks 1980
    AnimaliaHuman enterovirus BHuman echovirus 14·0IEF‐DALowButler et al. (1985)
    AnimaliaHuman enterovirus BHuman echovirus 1 (4CH‐1)5·5IEF‐A?Zerda and Gerba (1984)
    AnimaliaHuman enterovirus BHuman echovirus 1 (R115)6·2IEF‐A?Zerda and Gerba (1984)
    AnimaliaHuman enterovirus BHuman echovirus 1 (V212)6·4IEF‐A?Zerda and Gerba (1984)
    AnimaliaHuman enterovirus BHuman echovirus 1 (V239)5·3IEF‐A?Zerda and Gerba (1984)
    AnimaliaHuman enterovirus BHuman echovirus 1 (V248)5·0IEF‐A?Zerda and Gerba (1984)
    AnimaliaHuman enterovirus CHuman coxsackievirus A 216·1 and 4·8IEF?Murray and Parks (1980)
    AnimaliaHuman rhinovirus AHuman rhinovirus 26·8CIEFLowSchnabel et al. (1996)
    AnimaliaHuman rhinovirus AHuman rhinovirus 26·4IEF‐DALowKorant et al. (1975)
    AnimaliaInfluenza A virusH1N1 (Leningrad)4·5, 4·35, 4·25, 4·0*EM‐LMHighMolodkina et al. (1986)
    AnimaliaInfluenza A virusH3N16·5–6·8IEF‐PALowBrydak (1993)
    AnimaliaInfluenza A virusH3N2 (Leningrad)5·0EM‐LMHighMolodkina et al. (1986)
    AnimaliaInfluenza A virusPR85·3EM‐LMLowMiller et al. (1944)
    AnimaliaInfluenza A virusInfluenza A virus6·5–7·0EDN‐FET?Patolsky et al. (2004)
    AnimaliaMammalian orthoreovirusSerotype 3 (Dearing)3·8EM‐LMLowTaylor and Bosmann (1981b)
    AnimaliaMammalian orthoreovirusSerotype 3 (Dearing)3·9IEF‐DALowFloyd and Sharp (1978)
    AnimaliaMonkeypoxChimpanzee Paris6·2IEF‐DALowMouillot and Netter (1977)
    AnimaliaMonkeypoxCopenhague6·5IEF‐DALowMouillot and Netter (1977)
    AnimaliaMonkeypoxDenmark3·4EM‐LMHighDouglas et al. (1969)
    AnimaliaNeuro‐VacciniaLevaditi4·2EM‐LMHighDouglas et al. 1969
    AnimaliaNorwalk virusFunabashi5·9CIEF?Goodridge et al. (2004)
    AnimaliaNorwalk virusHawaii virus6·0CIEF?Goodridge et al. (2004)
    AnimaliaNorwalk virusKashiwa5·5CIEF?Goodridge et al. (2004)
    AnimaliaNorwalk virusNarita5·5CIEF?Goodridge et al. (2004)
    AnimaliaNorwalk virusNorwalk virus5·9CIEF?Goodridge et al. (2004)
    AnimaliaNorwalk virusSeto6·0CIEF?Goodridge et al. (2004)
    AnimaliaPapillomavirusPapillomavirus5·0AggregationHighBeard and Wyckoff (1938)
    AnimaliaPoliovirusPV‐17·4 and 4·0IEF‐DA?Nasser et al. (1992)
    AnimaliaPoliovirusPV‐16·9IEF?Brioen et al. (1985)
    AnimaliaPoliovirusPV‐1 Brunender7·4 and 3·8IEF‐DA?La Colla et al. (1972)
    AnimaliaPoliovirusPV‐1 Brunhilde7·1IEF‐A?Zerda and Gerba (1984)
    AnimaliaPoliovirusPV‐1 Brunhilde7·1 and 4·5IEF‐DAHighMandel (1971)
    AnimaliaPoliovirusPV‐1 Chat7·5 and 4·5IEF‐PA?Ward (1978)
    AnimaliaPoliovirusPV‐1 LSc2ab6·6IEF‐A?Zerda and Gerba (1984)
    AnimaliaPoliovirusPV‐1 LSc2ab6·6??Murray and Parks (1980)
    AnimaliaPoliovirusPV‐1 LSc2ab6·75 and 4·1IEF‐DALowButler et al. (1985)
    AnimaliaPoliovirusPV‐1 LSc2ab6·75 and 4·5IEF‐DALowButler et al. (1985)
    AnimaliaPoliovirusPV‐1 Mahoney8·3IEF‐DALowFloyd and Sharp (1978)
    AnimaliaPoliovirusPV‐2 Sabin T26·5 and 4·5IEF?Murray and Parks (1980)
    AnimaliaRotavirus ASimian rotavirus A/SA118·0IEF‐DALowButler et al. (1985)
    AnimaliaSmallpoxButler5·7IEF‐DALowMouillot and Netter (1977)
    AnimaliaSmallpoxDjibouti5·6IEF‐DALowMouillot and Netter (1977)
    AnimaliaSmallpoxHarvey5·9IEF‐DALowMouillot and Netter (1977)
    AnimaliaSmallpoxHarvey3·4EM‐LMHighDouglas et al. (1969)
    AnimaliaSmallpoxMoloya5·6IEF‐DALowMouillot and Netter (1977)
    AnimaliaSmallpoxSidi Amock5·9IEF‐DALowMouillot and Netter (1977)
    AnimaliaSmallpoxTeheran5·6IEF‐DALowMouillot and Netter (1977)
    AnimaliaSmallpoxVannes5·6IEF‐DALowMouillot and Netter (1977)
    AnimaliaVacciniaChaumier5·0IEF‐DALowMouillot and Netter (1977)
    AnimaliaVacciniaConnaught4·9IEF‐DALowMouillot and Netter (1977)
    AnimaliaVacciniaLister5·1IEF‐DALowMouillot and Netter (1977)
    AnimaliaVacciniaLister3·9EM‐LMHighDouglas et al. (1969)
    AnimaliaVacciniaLister (egg)3·7EM‐LMHighDouglas et al. (1966)
    AnimaliaVacciniaLister (rabit)3·0EM‐LMHighDouglas et al. (1966)
    AnimaliaVacciniaRabbitpox (Utrecht)2·3EM‐LMHighDouglas et al. (1969)
    AnimaliaVacciniaWR4·8EM‐LMLowTaylor and Bosmann (1981b)
    AnimaliaWhite cowpoxBrighton2·8EM‐LMHighDouglas et al. (1969)
    AnimaliaWhitepocks64.72.555·1IEF‐DALowMouillot and Netter (1977)
    AnimaliaWhitepocks64.72.754·9IEF‐DALowMouillot and Netter (1977)
    AnimaliaWhitepocksChimp 94·8IEF‐DALowMouillot and Netter (1977)
    AnimaliaWhitepocksMK7.735·3IEF‐DALowMouillot and Netter (1977)
    AnimaliaWhitepocksRZ.10.715·1IEF‐DALowMouillot and Netter (1977)
    AnimaliaWhitepocksRZ.38.755·2IEF‐DALowMouillot and Netter (1977)
    BacteriaAcholeplasma phage O1Acholeplasma phage O14·0??Pawlitschek et al. (1962)
    BacteriaActinomycetes phage MSP8Actinomycetes phage MSP83·5IEF‐AHighKolstad and Bradley (1966)
    BacteriaBacillus phage φ29Bacillus phage φ294·2Moving boundaryLowRubio et al. (1974)
    BacteriaEnterobacteria phage BZ13Enterobacteria phage GA2·1, 2·3*EM‐LSHighLanglet et al. (2008b)
    BacteriaEnterobacteria phage F1Enterobacteria phage SP2·1, 2·6*EM‐LSHighLanglet et al. (2008b)
    BacteriaEnterobacteria phage MS2Enterobacteria phage f24·0IEF‐DALowButler et al. (1985)
    BacteriaEnterobacteria phage MS2Enterobacteria phage MS23·9IEF‐A?Zerda and Gerba (1984)
    BacteriaEnterobacteria phage MS2Enterobacteria phage MS23·5EM‐LSHighPenrod et al. (1995)
    BacteriaEnterobacteria phage MS2Enterobacteria phage MS23·1, 3·9*EM‐LSHighLanglet et al. (2008b)
    BacteriaEnterobacteria phage MS2Enterobacteria phage MS23·9Moving boundaryHighOverby et al. (1966)
    BacteriaEnterobacteria phage MS2Enterobacteria phage MS23·9IEF‐DA?Nasser et al. (1992)
    BacteriaEnterobacteria phage MS2Enterobacteria phage MS22·2, 3·3, 3·5*EM‐LSLowYuan et al. (2008)
    BacteriaEnterobacteria phage PRD1Enterobacteria phage PR7223·8–4·2ChromatofocusingLowBrorson et al. (2008)
    BacteriaEnterobacteria phage QβEnterobacteria phage Qβ2·7, 1·9*EM‐LSHighLanglet et al. (2008b)
    BacteriaEnterobacteria phage QβEnterobacteria phage Qβ5·3Moving boundaryHighOverby et al. (1966)
    BacteriaEnterobacteria phage T4Enterobacteria phage T24·2Aggregation?Sharp et al. (1946)
    BacteriaEnterobacteria phage T4Enterobacteria phage T42·0EM‐LS?Aronino et al. (2009)
    BacteriaEnterobacteria phage T4Enterobacteria phage T44·0–5·0IEF‐PALowChilds and Birnboim (1975)
    BacteriaEnterobacteria phage λCI473·8EM‐LSHighPenrod et al. (1995)
    BacteriaEnterobacteria phage μ2Enterobacteria phage μ24·0IEF‐PALowPiffaretti and Pitton (1976)
    BacteriaEnterobacteria phage ϕX174Enterobacteria phage S137·0?HighAach (1963)
    BacteriaEnterobacteria phage ϕX174Mutants7·4?HighAach (1963)
    BacteriaEnterobacteria phage ϕX174Wild type6·6?HighAach (1963)
    BacteriaEnterobacteria phage ϕX174Enterobacteria phage ϕX1746·0–7·0ChromatofocusingLowBrorson et al. (2008)
    BacteriaEnterobacteria phage ϕX174Enterobacteria phage ϕX1742·6EM‐LS?Aronino et al. (2009)
    BacteriaEnterobacteria phage ϕX174Enterobacteria phage ϕX1746·6CIEFLowHorkáet al. (2007)
    BacteriaEnterobacteria phage ϕX174Enterobacteria phage ϕX1746·6AggregationHighSinsheimer (1959)
    BacteriaPM 2PM 27·3IEF?Schaefer et al. (1974)
    BacteriaPseudomonas phage PP7Pseudomonas phage PP74·3–4·9ChromatofocusingLowBrorson et al. (2008)
    PlantaeBelladonna mottle virusBelladonna mottle virus6·3IEF‐ALowPetrzik (1993)
    PlantaeCowpea chlorotic mottle virusCowpea chlorotic mottle virus3·8EM‐LSHighSuci et al. (2005)
    PlantaeErysimum latent virusErysimum latent virus4·7IEF‐ALowPetrzik (1993)
    PlantaeRed clover necrotic mosaic virusSerotype A5·0IEF‐ALowGallo and Musil (1984)
    PlantaeRed clover necrotic mosaic virusSerotype B4·8IEF‐ALowGallo and Musil (1984)
    PlantaeRed clover necrotic mosaic virusSerotype C4·6IEF‐ALowGallo and Musil (1984)
    PlantaeScrophularia mottle virusAnagyris4·4IEF‐ALowHonetslegrova et al. (1994)
    PlantaeScrophularia mottle virusCzech isolate3·9IEF‐ALowHonetslegrova et al. (1994)
    PlantaeScrophularia mottle virusScrophularia mottle virus4·0IEF‐ALowPetrzik (1993)
    PlantaeSouthern bean mosaic virusVariant 16·0IEF‐DAHighMagdoff‐Fairchild (1967)
    PlantaeSouthern bean mosaic virusVariant 25·6IEF‐DAHighMagdoff‐Fairchild (1967)
    PlantaeSouthern bean mosaic virusVariant 35·0IEF‐DAHighMagdoff‐Fairchild (1967)
    PlantaeSouthern bean mosaic virusVariant 44·0IEF‐DAHighMagdoff‐Fairchild (1967)
    PlantaeTobacco mosaic virusCucumber virus 44·9AggregationLowOster (1951)
    PlantaeTobacco mosaic virusGreen aucuba4·5AggregationLowOster (1951)
    PlantaeTobacco mosaic virusHolmes’ masked3·9AggregationLowOster (1951)
    PlantaeTobacco mosaic virusHolmes’ rip‐gras4·5AggregationLowOster (1951)
    PlantaeTobacco mosaic virusJ14D14·2AggregationLowOster (1951)
    PlantaeTobacco mosaic virusOrdinary3·9AggregationLowOster (1951)
    PlantaeTobacco mosaic virusYellow aucuba4·6AggregationLowOster (1951)
    PlantaeTurnip yellow mosaic virusTurnip yellow mosaic virus3·6IEF‐ALowPetrzik (1993)

    Isoelectric points of viruses – B. MichenT. GrauleFirst published: 09 July 2010 https://doi.org/10.1111/j.1365-2672.2010.04663.xCitations: 63 –

    https://sfamjournals.onlinelibrary.wiley.com/doi/full/10.1111/j.1365-2672.2010.04663.x

    AAV1~AAV10のpI計算

    以下の文献には,表面構成タンパク質について個別にpIを算出されていますが,ウイルス粒子を構成する天然の状態でのpIは,表面に出ているアミノ酸の分布割合に依存します。そのため、正確なpIが算出されているとは考えにくと考えられます.やはり,実際にAEXなどのクロマト法などで検定されている結果の方が信頼できると思われます.

    しかし,組換えAAVでは,以下の「AAV8, AAV9のpI」で示したようにEmpty/Fullの違いでpIが異なることが知られています.すなわち,GOIの配列によってもpIは異なると考えられます.単純計算ではいかないようですね.

    Calculated pI values for AAV1 to AAV12.

    https://www.researchgate.net/figure/Calculated-pI-values-for-AAV1-to-AAV12-The-histogram-of-the-pI-values-for-the-AAV_fig1_235682725

    AAV8, AAV9のpI

    AAV8とAAV9のpIを分析カラムメーカーSCIEX社が報告しています.

    • AAV8 : 約pI9
    • AAV9 : pI7.1~7.6

    Determination of Full, Partial and Empty Capsid Ratios

    for Adeno-Associated Virus (AAV) Analysis

    Tingting Li, Tie Gao, Hongxu Chen, Zuzana Demianova, Fang Wang, Mukesh Malik, Jane Luo,

    Handy Yowanto, Sahana Mollah

    SCIEX, Brea, CA

    https://sciex.com/Documents/tech%20notes/2019/AAV-Full-Partial-Empty.pdf

    AAV tree

    参考まで,AAV系統樹について示しておきます.pIの関連があるかも知れません.今後調査するかもです.

    Expanded Repertoire of AAV Vector Serotypes Mediate Unique Patterns of Transduction in Mouse Brain

    https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S1525001616320755

    編集履歴

    2020/11/04 Mr.Harikiri
    2021/02/08 文言整備
    2021/02/23 追記 (「はじめに」を追加し、工業化の課題について言及)
  • [遺伝子治療薬] ZOLGENSMA – AveXis-Novartis社が開発した筋萎縮性側索硬化症 (SMA)治療薬 – SM [2020/07/27]

    [遺伝子治療薬] ZOLGENSMA – AveXis-Novartis社が開発した筋萎縮性側索硬化症 (SMA)治療薬 – SM [2020/07/27]

    筋萎縮性側索硬化症

    筋萎縮性側索硬化症(Spinal Muscular Atrophy (SMA))は、10万人あたり0.6人です。日本では、認定されているSMA患者は約900人、0~9歳の患者数は30人。年間の投与対象患者数は、15~25人と見積もられています source

    ZOLGENESMA

    スイスのノバルティス社が買収したAveXis社の開発した骨髄性筋萎縮症(ウィキペディアより)に対する遺伝子治療薬。2歳未満の患者を対象として、infusion pumpで投与され、血液脳関門(BBB)から神経へ送達される。

    類似薬 : Biogen社のヌシネルセン「スピンラザ®️」 (アンチセンスオリゴヌクレオチド; ASO)、参考文献、KEGG(薬価)

    薬価収載

    売り上げ想定(25人 x 1.67億円 = 42億円)は、50億円を超えないので先駆け審査加算10%が適用されています source。もしも超える場合は、傾斜加算(割引)の規定により加算率は低くなっていたとのこと。

    2020/05/20, 1億6707万7222円 source(製薬業界 きょうのニュースまとめ読み)

    米国では、2億3千万円です。

    HIGHLIGHTS OF PRESCRIBING INFORMATION
    The highlights do not include all the information needed to use ZOLGENSMA safely and effectively. See full prescribing information for ZOLFGENSMA.

    HIGHLIGHTS OF PRESCRIBING INFORMATION These highlights do not include all the information needed to use ZOLGENSMA safely and effectively. See full prescribing information for ZOLGENSM

    詳細

    以下は、現在、Authorしか閲覧できません。

    [ignore]

    使われているAAVベクター

    • Biologics License Application, STN 125694
    • 血清型 : AAV9
    • エンハンサー/プロモーター : サイトメガメロウイルスエンハンサー/ニワトリβ-アクチンハイブリッドプロモーター
    • GOI : ヒト生存運動ニューロン遺伝子
    • TLR : AAV2の2つのうち、1つは導入遺伝子の分子内アニーリング促進を促進する修飾

    製造

    製造期間は30日、製品は12ヶ月保存可能 source: BioProcess International

    AveXis Inc.は、RegenexBio社からAAV9を含むライセンスを受けている。

    培養細胞

    • 宿主細胞は、mammalian(哺乳動物)の接着性のHEK293細胞が使われている。
    • (おそらく接着細胞の培養装置であるiCELLis 500+が使われている?)
    • トリプルトランスフェクション

    製造方法

    • 製法変更(Process → Process B)はP1後に実施、ブリッジしている。新製造でも安定性の改善はない。純度は上がった。

    評価

    • SMM(目的蛋白質遺伝子)、モデルマウスのサバイバル

    Drug Substance

    <60℃ long-term frozen storage

    Drug Product

    • 2.0e13 vg/mL
    • 5.5mL or 8.3mL in 10mL vial
    • 2-9 vial kit
    • 組成 : 20mM Tris pH8.0, 1mM MgCl2, 200mM NaCl, 0.005% Poloxamer 188(Pluronic F68)
    • 冷蔵保存 <14days、凍結保存 < 1年
    • Vialへの吸着が重要
    • AvexisへのSite Changeあり、Comparability Studyの実施(マウスサバイバル)、
    • Clinical Qualityとして、特製解析、力価(2種類)、純度試験、由来不純物、感染性、DNAシーケンス(方法非開示)
    • Potency(細胞内での目的蛋白質の発現量)、安定性は、vg濃度でみている
    • 1e14 vg/15mL ~ 70mL / infusion by pump(CMAXが臨床データと異なるのではないか)

    因みに、製造量から取れ高を試算

    iCerisは500L Maxとして, 1e17 vg/500Lが製造できると仮定, 回収率を10% → 1e16 vg。投与量は、上記投与量から1e14 → 100人分。

    [/ignore]

    ZOLGENSMA

    (CMC Review Memoより、製造方法を確認できる)

    https://www.fda.gov/vaccines-blood-biologics/zolgensma

    Novartis’ Zolgensma study halted by FDA amid safety questions

    https://www.reuters.com/article/us-novartis-gene-therapy/novartis-zolgensma-study-halted-by-fda-amid-safety-questions-idUSKBN1X90XS