Synology Drive ClientでNASにファイルを残したままWindowsの容量を節約する方法

「容量を開放する」と「削除」の違い

この違いは非常に重要です。

操作PC上の実体エクスプローラー表示NAS上のファイル
容量を開放する除去される残る残る
通常の削除・Deleteキー削除される消える双方向同期により削除される
永久にピン留め常時保持残る残る

双方向同期フォルダーで通常の削除を行うと、Synology Drive上でも同時に削除され、サーバー側の保持ポリシーが適用されます。

PC容量を減らす目的では、Deleteキーを使用せず「容量を開放する」を使用してください。


なぜ「サーバーのみにアップロード」では不十分なのか

「データをSynology Drive Serverのみにアップロード」を選び、

ローカルで削除されたファイルをサーバーに保存

を有効にすると、ローカルで削除してもNAS側にはファイルを残せます。

しかし、この方式には次の制限があります。

  • ローカルから削除すると、エクスプローラー上からもファイルが消える
  • 青い雲マークのプレースホルダーは残らない
  • 必要になったファイルをエクスプローラーから直接開けない
  • オンデマンド同期が利用できない

したがって、「NASに実体を残し、Windowsにはファイル名を表示したい」という用途には適しません。

一方、「Synology Drive Serverのみからダウンロード」は、NAS側の既存ファイルをオンデマンド表示する用途には使えますが、Windowsで新しく作成・編集した内容をNASへアップロードできません。

今回の目的に合うのは、双方向同期+オンデマンド同期です。


既存ファイルに「容量を開放する」が表示されない場合

今回の確認では、新しくWindowsで作成したファイルでは正常に機能しましたが、以前から存在していたファイルでは、当初「容量を開放する」が表示されませんでした。

既存ファイルには青い循環矢印が表示され、新しくコピーしたファイルには緑のチェックまたは青い雲が表示されていました。

これは、推測ですが、以前の一方向アップロード設定から双方向同期へ変更したことで、既存ファイルの整合性チェックや状態の再登録が続いていた可能性があります。

Synology公式によると、一方向アップロードから双方向同期へ切り替えると、クライアントとサーバーを一致させるため、直ちに整合性チェックが行われます。

確認手順

  1. Synology Drive Clientで同期が完了するまで待つ
  2. 対象ファイルを開いているアプリを閉じる
  3. Synology Drive Clientの同期を一時停止して再開する
  4. Synology Drive Clientを終了して再起動する
  5. Windowsエクスプローラーを再起動する
  6. 対象ファイルのアイコンが循環矢印から緑のチェックへ変わるか確認する
  7. ファイルを右クリックして、Synology Driveのサブメニューを確認する

今回の環境では、状態の更新後に次のメニューが表示され、正常に利用できるようになりました。

Synology Drive → 容量を開放する

青い雲の場合

青い雲のファイルは、すでにオンライン専用です。

そのため、「容量を開放する」が表示されない、または実行する必要がない場合があります。

青い循環矢印が長時間消えない場合

Synology Drive Clientで次を確認します。

  • 通知
  • ログ
  • 同期エラー
  • ファイルフィルター
  • NAS側のアクセス権限
  • ファイルが他のアプリで使用中ではないか
  • ファイル名やパス長が対応範囲内か
  • NASの空き容量
  • PCの空き容量

Synology公式では、同期しない場合の一般的な原因として、権限、接続、ファイル規則、フィルター、ファイル使用中などを確認するよう案内しています。


一方向アップロードから切り替える際の重要な注意

一方向アップロードから双方向同期へ変更すると、サーバーとPCの差分が統合されます。

たとえば、一方向アップロード中にNAS側だけで削除されていたファイルは、双方向同期へ変更したときにPC側からも削除されることがあります。

反対に、PC側だけで削除され、NAS側に残っているファイルは、再びPCへダウンロードされる場合があります。

切り替える前に、次を実施してください。

  1. NAS側に必要なファイルがそろっていることを確認する
  2. PC側にしか存在しないファイルがないか確認する
  3. 重要ファイルを別のフォルダーまたは外付けドライブへバックアップする
  4. 切り替え後の整合性チェックが完了するまでファイルを削除しない

オンデマンド同期の利用条件

Windowsでオンデマンド同期を使用するには、主に次の条件があります。

  • Windows 10 バージョン1809以降
  • NTFS形式のローカルドライブ
  • C:D: などのドライブ直下ではない同期フォルダー
  • C:Users そのものではない同期フォルダー
  • OneDriveやiCloud Driveなど、別のオンデマンド同期フォルダーと親子関係になっていないこと
  • ネットワークドライブやUSBメモリーではないこと

今回の D:Blender は、Dドライブ直下そのものではなく、その下のフォルダーなので、この条件に合っています。

Synology公式ヘルプでも、Windows 10バージョン1809以降、NTFSドライブ、ルートやホームディレクトリ以外のフォルダーが要件として示されています。


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