ブログ

  • [バイオ医薬品] EUのTSEに関するガイドライン – EUR-Lex [2025/03/23]

    [バイオ医薬品] EUのTSEに関するガイドライン – EUR-Lex [2025/03/23]

    EUでの医薬品に関する申請資料IMPD-Qに,ウシ由来製品の使用があれば,以下のガイドラインに従いリスク評価などの記載が必要である.

    ガイドライン

    Note for guidance on minimising the risk of transmitting animal spongiform encephalopathy agents via human and veterinary medicinal products (EMA/410/01 rev.3)

    EUR-Lex – 52011XC0305(04) – EN – EUR-Lex

    動物由来の伝染性海綿状脳症(TSE)エージェントが人間および獣医用医薬品を通じて伝播するリスクを最小限に抑えるためのガイドラインを提供しています。このガイドラインは、科学の進歩や世界的な牛海綿状脳症(BSE)の状況の変化を反映して改訂されています2。

    緒言の日本語訳

    本書は、動物海綿状脳症病原体がヒトおよび動物用医薬品を介して伝播するリスクを最小化するためのガイダンスを提供するものである。

    今回のTSE(伝達性海綿状脳症)ガイダンスノートの第3回技術的改訂は、伝達性海綿状脳症の分野における科学の進歩、および牛海綿状脳症(BSE)に関する世界的な状況の進展を考慮して行われた。

    BSEリスクによる国・地域の分類については、従来のGBR分類に代わり、世界動物保健機関(OIE)が定めた規則を参照する。 とはいえ、GBRの基準に従って分類され、OIEの基準にはまだ従っていない国については、BSEリスクに重大な変化の証拠がない限り、現行のGBRの分類を適用すべきである。

    ヒト用または動物用の医薬品の製造に使用されるゼラチンおよび牛血液誘導体の調達および加工に関する新しい基準が導入され、ペプトンに関する新しいサブセクションも追加された。

    これは、前回のガイダンス用ノート改訂版(EMEA/410/01 Rev. 2、欧州連合官報(C 24, 28.1.2004, p.6))に代わるものである。 このガイダンス用ノート改訂版の適用予定日は2011年7月1日である。

    主な内容には以下が含まれます:

    • 科学的背景: TSEは、異常な形態の細胞糖タンパク質(PrP)が蓄積することで引き起こされる慢性神経変性疾患です。
    • リスク分類: 国や地域のBSEリスク分類が、以前のGBR基準からOIE基準に変更されています。
    • 原材料の基準: 医薬品製造に使用されるゼラチンや牛血液誘導体の調達と処理に関する新しい基準が導入されています。
    • 適用日: この改訂版の適用開始日は2011年7月1日です。

    このガイドラインは,OIE基準でリスク評価することについて言及されている.。

    評価基準

    GBR基準とOIE基準は、牛海綿状脳症(BSE)のリスク評価に関する異なる枠組みを指します。前述のガイドラインではGBR基準に代わりOIE基準に従うことを推奨している.

    GBR基準(Geographical BSE Risk)

    • GBR基準は、欧州連合(EU)の科学運営委員会(SSC)によって開発されたリスク評価方法です。現在は,OIE基準が採用されている.
    • 地理的な観点から、ある国や地域におけるBSEリスクを評価します。
    • リスクは4段階(レベルI~IV)に分類され、レベルIが最も低いリスク、レベルIVが最も高いリスクを示します。
    • 主に、BSE感染牛や汚染飼料の輸入リスク、国内でのBSE病原体の増幅可能性などを考慮して評価されます。

    OIE基準(World Organisation for Animal Health)

    1. Terrestrial Code Online Access – WOAH – World Organisation for Animal Health, Section 11 (Borine) – Chapter 11.4 (Bovine spongiform encephalopathy)を参照.
    2. Organic Statutes – WOAH – World Organisation for Animal Health – OIEの動物健康に関する一般的な基準やプロセスが記載されている.

    OIE基準とは

    • OIE「Office International des Epizooties(国際獣疫事務局)」の「陸生動物衛生規約(Terrestrial Animal Health Code)
    • 動物由来の伝染性海綿状脳症(TSE): ransmissible Spongiform Encephalopathy
      • 人間: クロイツフェルト・ヤコブ病(CJD)、致死性家族性不眠症(FFI)など
      • : 牛海綿状脳症(BSE)
      • 羊やヤギ: スクレイピー(Scrapie)
    • OIE(国際獣疫事務局)は、動物衛生に関する国際基準を策定する機関です。
    • OIE基準では、BSEリスクを以下の3段階に分類します:
      1. 無視できるリスク(Negligible Risk)
      2. 管理されたリスク(Controlled Risk)
      3. リスク不明(Undetermined Risk)
    • この基準は、加盟国からの申請に基づき、科学的評価を行ってリスクステータスを決定します。
    • リスク評価には、飼料規制の実施状況やBSE感染牛の発生履歴などが含まれます。

    GBR基準はEU内で使用されていましたが、現在はOIE基準が国際的に採用されています。これにより、リスク評価の基準が統一され、国際貿易や動物衛生管理がより効率的になっています。

    IMPD文書のどこへ記載するか

    IMPDにウシ血清の使用を記載する時,OIE基準でリスクひを評価した結果はCTDではどの章に記載すべきか?

    ウシ血清の使用に関する情報をIMPD(Investigational Medicinal Product Dossier)に記載する場合、OIE基準で評価したリスクについては、CTD(Common Technical Document)の以下の章に記載することが一般的です:

    1. モジュール3: Quality(品質情報)
      • 特に3.2.S(Active Substance)または3.2.P(Finished Product)のセクションにおいて、原材料の詳細やその由来を記載します。
      • 動物由来物質(ウシ血清など)に関するリスク評価や管理措置を明示します。
    2. モジュール2: Nonclinical Overview and Summary(非臨床情報)
      • 特に2.4 Nonclinical Overviewでは、非臨床試験で動物由来物質の安全性に関する情報を総括できます。
    3. モジュール5: Clinical(臨床情報)
      • 臨床試験において動物由来物質が使用された場合、そのリスク管理と結果について記載することも可能です。

    ウシ血清のような動物由来物質については、製造工程におけるリスク管理や特定のTSEリスク評価に関する情報が特に重視されます。

    調査補助 : Copilot

    編集履歴

    2025/03/23 Mrはりきり

  • [欧州の規則データベース] EUR-Lexでは、EUの法律や規則がEU諸国の言語で提供されている.

    [欧州の規則データベース] EUR-Lexでは、EUの法律や規則がEU諸国の言語で提供されている.

    EUR-Lexは、欧州連合(EU)の公式ウェブサイトで、EU法に関する情報を提供するデータベースです。1951年以降のEUの法律、条約、規則、判例などが24の公用語で公開されています2。このプラットフォームでは、以下のようなコンテンツが利用可能です:

    • EU官報: 欧州連合の公式ジャーナル。
    • EU法: 規則、指令、決定、勧告など。
    • 国際的な取り決め: EUと他国間の協定。
    • 判例: EU裁判所の判例。
    • 立法準備活動: 法律制定の過程に関する文書。
    • 国内法: EU加盟国の国内法に関する情報。

    また、検索機能が充実しており、CELEX番号や文書番号を使った詳細な検索が可能です2。公式ウェブサイトはこちらからアクセスできます。

    EU law – EUR-Lex

    編集履歴

    2025/03/23 Mrはりきり

  • 今日の英語 – likeとalike?

    今日の英語 – likeとalike?

    いままで,好きとか似ているなどには「like」で乗り切っていたが,似ている,を強調するには「alike」を使うらしい.

    先日,タレント? モデル? 俳優?のローラさんが,新潟は祖先の地であって本名を明かされています.

    これから約1年間,月1で新潟を訪れて農業を学んでいくとInstagramで公開されいます.英語でも同じ内容を綴っていますが,その中で「alike」が使用されており,なぜ「like」ではないのか? まだまだ僕は未熟だなと思い調べてみました.

    I feel a strong desire to share what I learn about natural farming the joys and challenges alike in my own way with the younger generation,

    ローラさんのInstagramより

    Q : 使い分けはどうする?

    Copilot : 「alike」と「like」の使い分けは、それぞれのニュアンスと文法的な役割を理解することでスムーズに行えます。以下にポイントを挙げます:

    1. 主に「似ている」「同じように」を表現したいとき

    • Alike を使います。
      • 2つ以上の対象が「似ている」ことを指し、主語の後や補語として使われます(名詞の前には使えません)。
      • 例文:
        • The two paintings look alike. (その2枚の絵は似ています。)
        • The twins think alike. (その双子は同じように考えます。)

    2. 主に「~のような」「~に似ている」を表現したいとき

    • Like を使います。
      • 前置詞や接続詞として使用され、特定の人や物との類似を表します。また、比喩や比較としても頻繁に用いられます。
      • 例文:
        • He runs like a professional athlete. (彼はプロのアスリートのように走ります。)
        • This looks like my car. (これは私の車に似ています。)

    3. 名詞の前に「~のような」を使いたいとき

    • Like を使います。
      • 名詞の前に置いて、類似や例えを述べます。「Alike」にはこの使い方はできません。
      • 例文:
        • She has a voice like an angel. (彼女は天使のような声を持っています。)

    4. 「好き」という意味で使いたいとき

    • Like(動詞)を使います。
      • 「何かが好き」「何かを好む」という表現には「alike」ではなく「like」を使います。
      • 例文:
        • I like ice cream. (私はアイスクリームが好きです。)
        • Do you like reading books? (本を読むのは好きですか?)

    5. 「似ている」だけを強調したいとき

    • Alike を使うことで、そのまま「似ている」という点にフォーカスできます。
      • 例文:
        • These two bags are alike. (この2つのカバンは似ています。)

    まとめ表

    使いたい表現AlikeLike
    品詞形容詞 (Adjective),
    副詞 (Adverb)
    動詞 (Verb),
    前置詞 (Preposition),
    接続子 (Conjunction),
    名詞 (Noun),
    形容詞 (Adjective)
    「似ている」「同じように」○ 主語の後や補語として使う○ 前置詞として使う
    「~のような」「比喩」×○ 名詞の前や文中で使える
    名詞の前に置く×○ 可能
    「好き」という意味×○ 動詞で使用

    要点をひとことでいうなら:

    • 似ている点を表現: 「alike」。
    • ~のような例えや前置詞: 「like」。
    • 好きという意味を出したい: 「like(動詞)」。

    編集履歴

    2025/03/23 Mrはりきり

  • お彼岸 – CoCo壱して墓参りの後にSunny-sideでcafeをして。今日一日お疲れ様。[2025/03/20]

    お彼岸 – CoCo壱して墓参りの後にSunny-sideでcafeをして。今日一日お疲れ様。[2025/03/20]

    今日は春分の日、お彼岸で、地下鉄サリン事件から30年でした。

    両方の両親の墓参りをしてきました。昼飯をカレーして墓参りしてcafeで小腹に少し入れて、関西ストアで買い物して帰宅しました。

    カレーはいつもの牛すじカレー。

    鐘も吐いてきた。

    オンカカビサンマエイソワカ・・・

    一日中お疲れ様でした。

    はりきり。

  • [医薬品製造] 共用設備使用に関するガイドライン

    [医薬品製造] 共用設備使用に関するガイドライン

    ガイドラインタイトル : Guideline on setting health based exposure limits for use in risk identification in the manufacture of different medicinal products in shared facilities (2014).

    Copilot解説 :

    「医薬品の製造におけるリスク識別のための健康に基づく曝露限界の設定に関するガイドライン」は、ヨーロッパ医薬品庁(EMA)が作成した文書で、異なる医薬品を共用設備で製造する際の交差汚染リスクを管理するための枠組みを提供しています。

    主な内容:

    1. 目的:
      • 患者の安全を確保するために、活性物質の安全な閾値を科学的に設定する。
      • 共用製造環境における活性物質の残留リスクを最小化する。
    2. PDE(許容一日曝露量):
      • ガイドラインではPDEの概念を導入し、毒性学および薬理学データに基づいてPDEを算出。
      • PDEは交差汚染の許容レベルを決定する指標として使用されます。
    3. 対象範囲:
      • ヒトおよび動物用の医薬品に適用。
      • 複数の製品を製造する共用設備を対象としています。
    4. 実施:
      • ガイドラインはPDEの算出方法や報告手順について説明。
      • リスク評価には臨床および非臨床データの活用が重要とされています。
    5. 法的基盤:
      • EU規制に準拠した内容で、医薬品製造におけるコンプライアンスを強調しています。
  • バイオ医薬品に不純物として含まれるDNAや核酸など,がん原性のリスクはないのか [2025/03/20]

    バイオ医薬品に不純物として含まれるDNAや核酸など,がん原性のリスクはないのか [2025/03/20]

    遺伝子治療で使用されるAAV製品などでは,断片化したDNAである不純物がある程度含まれる.この核酸の長さが一定以上あるとがん原性のリスクがあると一般的には言われている.以下,Copilotに聞いてみた.Copilotの以下の回答は妥当な回答になっている.

    DNAや核酸にがん原性はあるか?

    Q: DNAなど核酸が医薬品に含まれる場合,がん原性の懸念はあるか

    Copilot : 医薬品にDNAやその他の核酸が含まれる場合、一般的にその量や形状、由来によって、がん原性の懸念が評価される必要があります。しかし、現在の科学的知見では、そのような懸念がある場合でも、厳格な基準や製造工程を通じて安全性が確保されています。

    1. 宿主細胞由来DNAに関する懸念

    • バイオ医薬品の製造では、細胞(宿主細胞)を使用することが一般的で、その結果として、微量の宿主細胞由来のDNAが最終製品に含まれる可能性があります。
    • 発がん性のリスク: 宿主細胞由来のDNAが不活性で断片化された状態である場合、がん原性のリスクは極めて低いとされています。ただし、リスクを完全に排除するため、厳格な基準が設定されています。

    2. 許容基準

    • WHO(世界保健機関)ガイドライン: 宿主細胞由来DNAの濃度に関して、1回の投与あたり10ナノグラム以下とする基準が推奨されています。これは、がん原性の懸念を最小限にするための保守的な基準です。
    • ICHガイドライン(例: Q5A): バイオ医薬品製造におけるDNAの許容量に関する規定を記載し、安全性を担保する方法を示しています。

    3. 核酸医薬品(例えばmRNAワクチン)の場合

    • 核酸そのものが医薬品の有効成分である場合もあります(例: mRNAワクチン)。
    • がん原性のリスク評価: 核酸医薬品では、がん原性のリスクは非常に低いとされています。特に、mRNAは細胞内で分解されやすく、DNAに組み込まれる可能性はほぼないため、がん原性の懸念は事実上ありません。

    4. 不純物やプロセスの管理

    • 不純物や核酸残存量は、製造工程中で除去・管理されます。
    • 毒性試験や非臨床試験を通じて、リスク評価が実施されます。

    5. 規制当局の役割

    厚生労働省やPMDA(医薬品医療機器総合機構)を含む規制当局は、申請された医薬品の安全性データを審査し、がん原性のリスクが許容範囲内であることを確認しています。

    総じて言えば、DNAや核酸の残存量が医薬品に含まれる場合でも、それらの管理が適切に行われることで、がん原性の懸念は最小化されています。

    核酸の長さは?

    Q : 核酸やDNAの不純物の長さがある程度長いとがん原性のリスクが高まるのは本当か.理論的な話と実験的な結果からそういわれているのか

    Copilot : 核酸やDNAの不純物が長い場合、がん原性のリスクが高まる可能性については、理論的にも実験的にも議論されています。ただし、具体的なリスクの評価は不純物の由来、量、長さ、そして体内での挙動など、さまざまな要素に依存します。

    理論的な背景

    1. 長さと潜在的な生物活性:
      • 長いDNAフラグメントは、特定の条件下で宿主細胞のゲノムに取り込まれる可能性があると理論的に考えられています。この取り込みが細胞の遺伝子発現に影響を与える場合、発がん性につながる可能性がゼロではありません。
      • 特にプロモーターやエンハンサーなどの活性部位が含まれている場合、細胞内で異常な遺伝子活性化を引き起こす懸念があります。
    2. エピジェネティック効果:
      • 長いDNAの断片が細胞内で異常なエピジェネティックな変化(例: DNAメチル化)を誘導する可能性も示唆されています。
    3. 免疫応答の引き金:
      • 長い核酸フラグメントは、体内で免疫系を過剰に刺激することで、炎症やがんのリスクを間接的に増加させる可能性が理論的に考えられます。

    実験的な証拠

    1. 動物モデルでの研究:
      • 実験的には、マウスモデルで高濃度の長い宿主細胞由来DNAを投与した場合、一部で腫瘍形成のリスクが増加する可能性が報告されています。ただし、これらの研究は極端な条件下で行われており、通常の医薬品の状況とは異なります。
    2. 体外試験(in vitro):
      • 宿主細胞由来DNAの長さが増えると、細胞への取り込みや遺伝子再編成のリスクが高まることを示す研究があります。ただし、これも非常に高濃度のDNA断片に依存する結果が多いです。
    3. 臨床的な関連性:
      • 実際のバイオ医薬品の製造プロセスにおいて、宿主細胞由来のDNA断片は非常に低いレベルにコントロールされており、これまでに臨床試験や市場で重大な発がん性の問題が発生した報告はほとんどありません。

    規制と安全対策

    • WHOガイドライン: 宿主細胞由来のDNA断片の長さと濃度を厳しく管理することが推奨されています。通常、10ナノグラム以下の濃度が基準として設定され、さらに断片化され短くなるような製造プロセスが採用されています。
    • プロセスによるリスク低減: 製造工程でDNA分解酵素を使用し、長いDNA断片の分解を確保しています。

    結論

    理論的には、DNAや核酸の長さがある程度長いとがん原性のリスクが高まる可能性が示唆されていますが、製造および品質管理の段階でこれらのリスクは非常に低減されています。実験的なデータも主に極端な条件下での結果が多いため、現実的なリスクは限られていると考えられます。

    リスクが高まるとされるDNAの長さ

    • 一般的な目安: 100~200塩基対以上のDNA断片は、ゲノムへの組み込みリスクがわずかに高まる可能性があるとされています。
    • 許容基準: WHOやICHガイドラインでは、DNAの長さだけでなく、濃度(例えば1回投与あたり10ng以下)も重要視されています。

    投与経路の違いによるリスク

    Q : がん原性が懸念されるDNAや核酸のヒトへの混入経路として皮膚や経口,静脈経由,皮下注射,筋肉注射など考えられるが,経路別のリスクについて教えて

    Copilot : DNAや核酸の不純物がヒトに混入する経路別のがん原性リスクについて、以下のように整理します。各経路での体内吸収効率や生物学的バリアの有無に応じてリスクが変わります。

    1. 静脈経路(Intravenous)

    • 特徴: DNAや核酸が直接血流に入るため、細胞との接触が広範囲に及ぶ。
    • リスク:
      • 高リスク: 長いDNA断片が直接血液中に運ばれるため、細胞に取り込まれゲノムに組み込まれる理論的リスクが最も高い。
      • 免疫応答: 免疫系が異物として認識することで、炎症や副作用を引き起こす可能性。
    • バリアの有無: 血液循環がバリアを持たないため、DNA断片が広範囲に移動。
    • リスク軽減: 厳格な精製工程とDNA濃度管理(WHO基準10ng以下)。

    2. 皮下注射(Subcutaneous Injection)

    • 特徴: DNAや核酸が皮下組織に留まり、局所的な吸収が起きる。
    • リスク:
      • 中リスク: 局所細胞との接触があるため、免疫反応や炎症を誘発する可能性。
      • 遺伝子組み込みのリスクは静脈経路ほど高くないが、細胞吸収が完全に否定できない。
    • バリアの有無: 局所に限られるが、全身への移行が起きる場合も。
    • リスク軽減: 精製プロセスの改善と投与量の管理。

    3. 筋肉注射(Intramuscular Injection)

    • 特徴: DNAや核酸が筋肉組織に注入される。
    • リスク:
      • 中~低リスク: 局所細胞への影響は皮下注射に類似するが、筋肉内での吸収速度が遅いため、リスクはやや低減。
      • 局所炎症や免疫応答の可能性。
    • バリアの有無: 筋肉内の代謝速度に依存。
    • リスク軽減: 皮下注射同様の対応策。

    4. 経口(Oral Ingestion)

    • 特徴: 消化管を通じて体内に入るDNAや核酸。
    • リスク:
      • 低リスク: 酵素(DNAse、RNAse)や酸性環境によって大部分が分解される。
      • 未分解のDNAが腸管上皮細胞に吸収される可能性は極めて低い。
    • バリアの有無: 酵素分解と酸性環境がバリアとして機能。
    • リスク軽減: 消化プロセスがリスクを大幅に低減。

    5. 皮膚経路(Topical or Dermal Absorption)

    • 特徴: 外部からの接触、または傷口からの侵入。
    • リスク:
      • 極めて低リスク: 健康な皮膚には角質層という強力な物理的バリアがある。
      • 傷がある場合、局所的な免疫応答や炎症の可能性がある。
    • バリアの有無: 健全な皮膚はほぼ完璧なバリア。
    • リスク軽減: 適切な防護措置(手袋、傷口保護)。

    6. 吸入(Inhalation)

    • 特徴: エアロゾルや粉塵の形で肺を通じて混入。
    • リスク:
      • 低~中リスク: 肺の粘膜や免疫細胞による防御が働くが、一部吸収の可能性。
      • 長期暴露が続くと、炎症や細胞吸収のリスクが増加する可能性。
    • バリアの有無: 粘膜と免疫系が効果的なバリア。
    • リスク軽減: 作業環境の換気と防護具の使用。

    総括

    • 最も高いリスク: 静脈経路(血流に直接入り、全身に拡散)。
    • 中程度のリスク: 皮下注射および筋肉注射(局所的な影響が中心)。
    • 最も低いリスク: 経口および皮膚経路(強力なバリアがある)。
    • リスク軽減策として、製造工程の改善、精製プロセスの高度化、適切な防護措置が不可欠です。

    さらに具体的なケースや特定の医薬品に関連するリスクについて知りたい場合は教えてください!

    がん原性が懸念されるDNAや核酸のヒトへの混入経路として皮膚や経口,静脈経由,皮下注射,筋肉注射,脊髄投与,など考えられるが,経路別のリスクについて教えて

    DNAや核酸の不純物がヒトに混入する場合、経路別にリスクを評価すると以下のようになります。各経路は吸収効率、体内挙動、バリアの有無によってリスクが異なります。

    1. 静脈経路(Intravenous Injection)

    • 特徴: 血流に直接注入されるため、体内の広範囲に分布する。
    • リスク:
      • 高リスク: 長いDNA断片が血液中に運ばれ、細胞に取り込まれゲノムへ組み込まれる可能性が高い。
      • 免疫反応: 外来DNAが免疫系で異物と認識され、炎症や免疫応答を誘発する可能性。
    • バリアの有無: 血液循環にはほとんどバリアがない。

    2. 皮下注射(Subcutaneous Injection)

    • 特徴: 皮下組織に留まり、局所的に吸収される。
    • リスク:
      • 中リスク: 局所細胞にDNA断片が取り込まれる可能性。免疫反応が主な懸念点。
      • 遺伝子組み込みのリスクは静脈経路より低いが、完全に除外はできない。
    • バリアの有無: 局所的な影響に限定されるが、全身循環への移行が起きる場合もある。

    3. 筋肉注射(Intramuscular Injection)

    • 特徴: 筋肉組織に注入され、徐々に吸収される。
    • リスク:
      • 中~低リスク: 局所炎症や免疫応答の可能性があるが、皮下注射より吸収速度が遅いためリスクはやや低い。
      • 遺伝子組み込みのリスクは限定的。
    • バリアの有無: 筋組織が吸収速度を調整するため、影響は局所的にとどまることが多い。

    4. 経口摂取(Oral Ingestion)

    • 特徴: 消化管を通じて体内に入る。
    • リスク:
      • 低リスク: 酸性環境や酵素(DNAse, RNAse)による分解が主な防御メカニズム。
      • 未分解のDNAが腸管細胞に吸収される可能性はほぼゼロ。
    • バリアの有無: 酵素分解と酸性環境が強力なバリア。

    5. 皮膚経路(Topical or Dermal Absorption)

    • 特徴: 外部からの接触や傷口からの侵入。
    • リスク:
      • 極めて低リスク: 健康な皮膚には角質層という強力な物理的バリアが存在。
      • 傷がある場合に限り局所的な免疫応答や炎症の可能性。
    • バリアの有無: 健全な皮膚がほぼ完全なバリアとして機能。

    6. 吸入経路(Inhalation)

    • 特徴: エアロゾルや微粒子の形で吸入される。
    • リスク:
      • 低~中リスク: 肺の粘膜や免疫細胞によるバリアが大部分を防御。
      • 長期暴露時には局所的な炎症や細胞取り込みのリスクがわずかに増加。
    • バリアの有無: 呼吸器系の粘膜と免疫系が機能。

    7. 脊髄投与(Intrathecal Injection)

    • 特徴: 脊髄内に直接投与される。
    • リスク:
      • 高リスク: バリアが存在しないため、DNAが中枢神経系(CNS)の細胞に直接接触する。
      • 遺伝子組み込みの可能性や局所炎症、中枢神経系への影響。
    • バリアの有無: 血液脳関門を通さず、直接的な影響を及ぼすためリスクは高い。

    総括

    以下に各経路のリスクをまとめます:

    経路リスクバリアの有無
    静脈経路バリアなし
    皮下注射局所的バリア
    筋肉注射中~低吸収速度が遅く影響は限定的
    経口摂取酵素と酸性環境による分解
    皮膚経路極めて低い健康な皮膚でほぼ完全なバリア
    吸入経路低~中粘膜と免疫系による防御
    脊髄投与バリアなし(直接影響を及ぼす)

    各経路におけるリスク軽減には、製造工程での高度な精製と品質管理が不可欠です。

    参考文献

    1. Establishing Acceptable Limits of Residual DNA | PDA Journal of Pharmaceutical Science and Technology
    2. Establishing_acceptable_limits_of_DNA.pdf
    3. バイオ医薬品中の宿主細胞由来の残留DNAの定量

    編集履歴

    2025/03/20 Mrはりきり

  • [医薬品] 医薬品の製造販売承認を受けた製販で必要となる文書と運営

    [医薬品] 医薬品の製造販売承認を受けた製販で必要となる文書と運営

    はじめに

    医薬品の製造販売承認を受けた製造販売業者(製販)は,組織や文書など体制を整えられている必要がある.基本的な組織や連絡体制,品質管理手順,製品ごとの品質標準書などを「医薬品、医薬部外品、化粧品及び再生医療等製品の品質管理の基準に関する省令」(Good Quality Practice;GQP省令)を中心に参照して整備されていなければならまい.以下のレジメは,Copilotを活用して細部をイメージしなが取りまとめた.経験上からは大きな齟齬がある内容ではないと思うが,実際にそうなっているのかについては未経験の部分もあるため細部が異なっている可能性が残る.全体的にはタイトルに挙げた目的に対しては,使用する用語や文書名,活動内容など,網羅できていると考えている.(Collaboration with Copilot!)

    薬事法(昭和三十五年法律第百四十五号)第十二条の二第一号の規定に基づき、医薬品、医薬部外品、化粧品及び医療機器の品質管理の基準に関する省令を次のように定める。

    医薬品、医薬部外品、化粧品及び再生医療等製品の品質管理の基準に関する省令

    (平二六厚労令八七・改称)

    組織体制

    GQP省令における「組織体制」に関する事項は、品質標準書や品質管理手順書には記載せず、別途「組織体制図」や「組織規程」として作成・管理することが適切です。「組織体制」に関する内容は、組織全体に関わる構造や責任分担を示すものであり、製品固有の情報を記載する品質標準書や運用手順を記載する品質管理手順書の範囲を超えるためです。

    「組織体制」に関しては、以下のような文書を別途作成し、管理するのが一般的です:

    1. 組織体制図
      • 内容:
        • 組織内の役職や部署の構造。
        • 品質管理業務における責任者や担当者の明示(例:総括製造販売責任者、品質保証責任者など)。
      • 目的:
        • 責任分担を明確化し、関係者全員が役割を認識できるようにする。
    2. 組織規程
      • 内容:
        • 各部門や役職の役割と責任範囲。
        • 品質管理業務に関する重要な決定権や承認フロー。
      • 目的:
        • 業務の実施基準を規定し、GQP省令の要件を満たす。
    3. 責任者リスト
      • 内容:
        • 総括製造販売責任者、品質管理責任者、試験責任者などの氏名や連絡先。
      • 目的:
        • 迅速な連絡や問題対応を可能にするための記録。

    三役とは

    GQP省令における「三役」とは、品質管理および品質保証体制の中核を担う三つの主要な役職を指します。それぞれの役割と責務は以下の通りです:

    1. 総括製造販売責任者: General Marketing Authorization Holder (Responsible Person)

    • 役割:
      • 製造販売業者における品質管理および安全管理の全体を統括する最高責任者。
      • 医薬品や医薬部外品などの品質と安全性を最終的に保証します。
    • 主な責務:
      • 品質保証および安全管理に関する指示の発出。
      • 品質不良や回収の際の意思決定。
      • 製造販売承認事項を遵守していることの確認。

    2. 品質保証責任者(QA: Quality Assurance)

    • 役割:
      • 製品の品質管理業務における実務を指揮し、日々の運用を管理。
      • 製品が定められた品質基準を満たしているかを保証します。
    • 主な責務:
      • 品質管理システムの運用および維持。
      • 市場出荷判定の基準に従い、製品の出荷可否を判断。
      • 品質標準書や手順書の作成および更新。

    3. 安全管理責任者 (Safety Management Officer)

    • 役割:
      • 製品の安全性情報を収集・評価し、必要な対応を行う責任者。
      • 特に医薬品や医療製品の市販後における安全確保に注力します。
    • 主な責務:
      • 副作用や健康被害に関する情報の収集と評価。
      • 必要に応じて行政機関への報告。
      • 使用者や医療機関への情報提供。

    これらの役職は、それぞれが明確に定義された責任を持ち、相互に連携しながら医薬品や製品の品質保証と安全確保を担います。GQP省令では、この三役の組織体制が品質管理システムの基盤として重要視されています。

    欧米では

    欧米における三役に相当する役職?
    • 欧米においても、日本のGQP省令における「三役」と類似する役割が存在しますが、それぞれの役職や責任分担は、各国の規制や業界基準に基づいて異なる場合があります。以下に、欧米の医薬品品質管理体制における類似の役割を説明します:
    • 1. 総括製造販売責任者(General Marketing Authorization Holder)
    • 類似する役割: 欧州連合(EU)では、Qualified Person (QP) がこの役割に相当します。
      • 役割: QPは、製造販売承認に基づき、製品が適切な規制要件(GMPや承認事項)に準拠して製造・流通されていることを保証します。
      • 制度: 欧州医薬品指令(EU Directive 2001/83/EC)に基づき、QPは法定要件となっています。
    • 2. 品質保証責任者(Quality Assurance Manager)
    • 類似する役割: 欧米では、品質管理および品質保証業務は通常、Quality Assurance Manager (QA Manager) または Quality Control Manager (QC Manager) によって担われます。
      • 役割: 製品が規定された品質基準を満たすことを保証するため、内部プロセスや手順の管理を行います。
      • 補足: 欧州でも米国でも、ISO 9001やICH Q10(医薬品品質システム)などが基準となります。
    • 3. 安全管理責任者(Safety Management Officer)
    • 類似する役割: 欧州では、Pharmacovigilance Responsible Person (EU-QPPV: Qualified Person for Pharmacovigilance) がこの役割に対応します。
      • 役割: 市販後の安全性データ(副作用や有害事象)の監視と、規制当局への報告を担当します。
      • 米国での類似職: 米国では、Pharmacovigilance ManagerSafety Surveillance Manager などが同様の責任を負うことがあります。
    • まとめ
    • 欧米では、日本の「三役」に完全に一致する役職はありませんが、Qualified Person (QP)Pharmacovigilance Responsible Person (EU-QPPV) など、日本の役割と類似した重要なポジションが設けられています。また、それらの役職は、欧州連合(EU)や米国食品医薬品局(FDA)の規制に準拠して、それぞれの国で運用されています。

    製販がGQP省令に従った最低限必要な運用文書

    GQP省令に即して製造販売業者(製販)が適切な品質管理体制を運用するためには、以下の文書が最低限必要です。これらの文書は、GQP省令で求められる各項目に対応し、品質管理業務の実施と記録を確実にするために重要です。

    1. 品質標準書(Quality Standard Document)

    • 目的: 製品ごとの品質基準や試験方法、承認事項を記載。
    • 記載内容:
      • 製品の承認事項(製品の一般名、成分・分量、効能効果など)。
      • 試験方法と基準。
      • 製造工程に関する取り決め。
      • 市場出荷判定基準。

    2. 品質管理手順書(Quality Management Procedures)

    • 目的: 各業務の実施手順を文書化。
    • 記載内容:
      • 市場出荷管理手順書:
        • 出荷判定の基準と手順。
        • 出荷記録の管理方法。
      • 品質不良処理手順書:
        • 品質不良の報告、調査、是正措置(CAPA)までのプロセス。
      • 製品回収手順書:
        • 回収の判断基準、実施手順、記録管理方法。

    3. 製造業者および試験機関との取決め文書

    • 目的: 製造委託や試験委託の管理を適切に行うための取り決め。
    • 記載内容:
      • 委託先との責任分担。
      • 製造および試験データの提供方法。
      • GMPやGLPの遵守に関する取り決め。

    4. 教育訓練記録

    • 目的: 品質管理業務に従事する職員が適切な知識とスキルを持つことを保証。
    • 記載内容:
      • 実施した教育訓練の内容。
      • 参加者名と実施日。
      • 理解度や評価結果。

    5. 自己点検記録

    • 目的: 定期的な自己点検を実施し、品質管理の適切性を確認。
    • 記載内容:
      • 点検項目と実施日時。
      • 点検で見つかった不備や改善事項。
      • 是正措置(CAPA)の実施状況。

    6. 変更管理記録(Change Control Document)

    • 目的: 製品やプロセスの変更が品質に与える影響を管理。
    • 記載内容:
      • 変更内容の詳細。
      • 変更の理由とリスク評価。
      • 実施後の確認結果。

    7. 文書および記録の管理規程

    • 目的: 品質管理に関する文書および記録を適切に保管・管理。
    • 記載内容:
      • 文書や記録の作成、改訂、廃棄の基準。
      • 保管期間と保管方法。

    これらの文書は、GQP省令に基づく運用を実現し、製販業者が市場に安全で有効な製品を提供するために必要不可欠です。また、文書の整備だけでなく、これらを活用した実効的な管理体制の運用も重要です。

    GQP省令の条文の解説

    委託先との品質取り決め書(quality agreement)など契約書には,取決めの背景や根拠法など記載する必要があり,どの法律のどの条項であるかを記載するには,以下のレジメが役に立つ.例えば,製造業者との取決めについては,GQ背省令(7条)であることが分かる.

    ・医薬品、医薬部外品、化粧品及び再生医療等製品の品質管理の基準に関する省令(◆平成16年09月22日厚生労働省令第136号)

    1章. 総則(第1条~第2条)

    • 趣旨: GQP省令の目的を明確にし、品質管理の基準を定めることを規定しています。
    • 定義: 「品質管理業務」や「市場への出荷」など、GQP省令で使用される用語の定義を示しています。
      • 品質管理業務
      • 医薬品
      • 医薬部外品
      • 医薬品等(医薬品,医薬部外品,再生医療製品)
      • 医薬品等の市場への出荷の管理
      • 製造業者
      • 医薬品等外国製造業者 (法13-3-1)
      • 再生医療等製品外国製造業者 (法23-24-1)
      • 市場への出荷
      • ロット
      • 細胞組織医薬品

    2章. 医薬品の品質管理の基準(第3条~第16条)

    2.1 総括製造販売責任者の責務(第3条)

    • 製造販売業者は医薬品等総括製造販売責任者に以下の業務を行わせる
    • 品質保証責任者を監督し、品質管理業務を適切に実施する責任を負う
    • 品質保証責任者からの報告(意見を尊重)に基く措置・決定し,品質保証部門等,責任者に指示する
    • 品質保証部門と安全管理統括部門,その他品質管理業務に関係する部門との密接な連携を図らせる

    2.2 品質管理業務に係る組織及び職員(第4条)

    • 品質管理業務を適切に遂行するための組織体制や人員の確保を求めています。
    • 品質保証部門の設置(人員と能力)と販売部門からの独立性
    • 品質保証責任者の設置(部門内に設置, 品質管理業務その他これに類する業務に3年以上従事した者,能力,販売部門に属さない
    • 製販は,品質管理業務に関して管理体制を文書化すること

    2.3 品質標準書(第5条)

    • 製品ごとに品質標準書を作成し、製造販売承認事項や品質に関する必要な事項を記載することを規定。

    2.4 品質管理業務の手順に関する文書(第6条)

    • 市場出荷管理、品質不良処理、回収処理、自己点検、教育訓練などの手順を文書化することを求めています。
    • この条項は,品質管理手順書の策定が必要であるとこを示している.

    2.5 製造業者等との取決め(第7条)

    • 製造販売承認を受けた製販が,製造業者や試験機関との間で、製造管理や品質管理に関する取り決めを行うことを規定。
    • この条項は,品質取決めに関する契約書の締結が必要であることを示している.

    2.6 市場への出荷管理(第9条)

    • 市場に出荷する製品が適切な品質であることを確認する手順を規定。

    2.7 品質不良等の処理(第11条)

    • 品質不良が発生した場合の対応手順や原因調査を規定。

    2.8 回収処理(第12条)

    • 製品の回収が必要な場合の手順を規定。

    2.9 自己点検(第13条)

    • 品質管理業務の適切性を確認するための定期的な自己点検を求めています。

    2.10 教育訓練(第14条)

    • 品質管理業務に従事する職員に対する教育訓練を実施することを規定。

    2.11 文書及び記録の管理(第16条)

    • 品質管理に関する文書や記録を適切に管理し、必要に応じて更新することを求めています。

    3章. 医薬部外品及び化粧品の品質管理の基準(第17条~第20条)

    • 医薬部外品や化粧品に特化した品質管理基準を規定しています。
    • 医薬品の品質管理基準を準用しつつ、製品特性に応じた調整が行われています。

    4章. 再生医療等製品の品質管理の基準(第21条)

    • 再生医療等製品に関する特別な品質管理基準を規定しています。
    • 製品の特性に応じた品質管理が求められます。

    5. 附則

    • GQP省令の施行に関する詳細を記載しています。
      • 施行日,経過措置,過渡的措置,例外規定

    これらの項目は、製造販売業者が製品の品質を確保し、市場に安全で有効な製品を提供するための基準を包括的に示しています。

    GMP省令の外観

    GQP省令(Good Quality Practice)は、医薬品、医薬部外品、化粧品、再生医療等製品の品質管理に関する基準を定めた厚生労働省の省令です。市販後の製品に関する品質管理について規定されています。この省令は、製品の品質を確保し、消費者の安全を守るために重要な役割を果たします。以下はその主な内容です:

    1. 総則
      • 趣旨や定義が記載されています。
      • 品質管理業務の基本的な枠組みを示します。
    2. 医薬品の品質管理基準
      • 医薬品の製造販売業者が遵守すべき品質管理の基準が定められています。
      • 例として、品質保証責任者の設置や市場への出荷管理、品質不良の処理、回収処理などが含まれます。
    3. 医薬部外品および化粧品の品質管理基準
      • 医薬部外品や化粧品に特化した品質管理基準が記載されています。
    4. 再生医療等製品の品質管理基準
      • 再生医療等製品に関する特別な品質管理基準が含まれています。
    5. 附則
      • 省令の施行に関する詳細が記載されています。

    GQP省令は、製造販売業者が製品の品質を適切に管理し、消費者に安全で効果的な製品を提供するための指針となっています。

    品質標準書

    • 英語タイトル:(Quality Standard Document)
    • 目的: 製品ごとの品質基準や試験方法、承認事項を記載。
    • 記載内容:
    • 製品の承認事項(製品の一般名、成分・分量、効能効果など)。
    • 試験方法と基準。
    • 製造工程に関する取り決め。
    • 市場出荷判定基準。

    QP省令には品質標準書に関する記載があります。具体的には、GQP省令第5条において、製造販売業者が「品質標準書」を作成することが求められています。この品質標準書には、以下のような内容が含まれることが一般的です:

    1. 製造販売承認事項
      • 製品の一般的名称、販売名、製造方法、成分・分量、効能・効果、貯蔵方法、有効期間など。
    2. 製造業者との取り決め事項
      • 製造業者や試験検査機関との間で取り決めた内容(例:製造範囲、試験方法、出荷手順など)。
    3. 市場への出荷管理
      • 出荷可否の決定手順や基準。
    4. 変更管理や改訂履歴
      • 製品の品質に影響を与える変更やその履歴。
    5. 品質不良の処理
      • 市場で発生した品質不良に適切に対応するための手順の確立。
      • 問題の原因調査および是正措置の実施。
    6. 製品回収手続き
      • 必要に応じて製品のリコール(回収)を迅速かつ効果的に行う手順の規定。

    品質標準書は、製品ごとに作成される必要があり、製造販売業者が品質管理を適切に行うための重要な文書です。また、製造業者や試験機関との整合性を確保することも求められます。

    自己点検に関する記載事項

    品質管理手順書は、具体的な業務運用を規定する文書であり、自己点検に関連する以下の事項を記載します:

    • 自己点検の目的
      • 品質管理業務が適切に実施されているかを定期的に評価すること。
    • 点検の範囲
      • 対象とする業務(例:市場出荷管理、品質不良処理、製造業者や試験機関との連携など)。
    • 点検の頻度
      • 自己点検を実施するタイミング(例:半年ごと、年に一度など)。
    • 点検の実施手順
      • 点検の進め方、確認事項、使用するチェックリストなど。
    • 責任者および関係者
      • 自己点検を担当する責任者および実施メンバーの指定。
    • 点検の記録
      • 点検結果の記録方法(例:点検日、発見された問題、改善措置の記録)。
    • 是正措置および予防措置(CAPA)
      • 点検で発見された問題に対する改善方法および予防策の実施手順。

    教育訓練の事項に記載すべき内容

    教育訓練に関連する具体的な手順や運用を記載し、従業員が正確に実行できるようにします。

    • 記載内容の例:
      1. 教育訓練の目的と対象:
        • 教育訓練が求められる理由(例:品質管理業務の適切性を確保するため)。
        • 対象となる従業員の範囲(例:品質管理部門のスタッフ、製造部門との連携メンバーなど)。
      2. 教育訓練の計画とスケジュール:
        • 教育訓練の内容(例:GQPの基礎、品質管理手順、変更管理手法)。
        • 実施頻度(例:年1回の定期トレーニング、異動時の補足教育)。
      3. 教育訓練の実施方法:
        • トレーニング形式(例:講義、実習、eラーニング)。
        • 実施責任者(例:部門長、品質保証責任者など)。
        • 使用する教材や資料(例:標準作業手順書(SOP)、マニュアルなど)。
      4. 評価およびフォローアップ:
        • 教育訓練後の理解度評価の方法(例:テストやアンケート)。
        • 評価結果を基にした追加トレーニングの実施。
      5. 記録と管理:
        • 教育訓練の実施記録(例:日付、参加者リスト、内容概要)。
        • 記録の保存期間と管理方法。

    文書および記録の管理質管理の項目に記載すべき内容

    文書および記録の管理について、具体的な手順や基準を定めた内容を記載します。

    • 記載内容の例:
      1. 対象とする文書および記録:
        • 品質管理に関わる文書および記録の種類(例:品質標準書、手順書、教育記録、製造記録など)。
      2. 文書の作成および改訂手順:
        • 文書の作成基準や改訂フロー。
        • 作成・改訂時の承認責任者と関与部門。
        • 文書の版管理(例:版数の付与方法、改訂履歴の記録)。
      3. 文書の配布および回収:
        • 文書の配布先と、最新版の維持管理方法。
        • 不要になった文書の回収および廃棄手順。
      4. 文書および記録の保管:
        • 保管場所、保管期間、アクセス権限の設定。
        • 電子記録の場合のバックアップ方法とセキュリティ管理。
      5. 記録の保存および追跡性:
        • 記録の記載基準(例:記録方法、署名または日付の要件)。
        • 記録の保存期間(例:法令で求められる期間以上の保存)。
      6. 点検および定期確認:
        • 文書および記録が最新かつ適切であることを確認する手順。
        • 定期的なレビュー(例:年度ごと、更新時期のスケジュール)。

    教育訓練文書に記載すべき内容

    教育訓練に関連する具体的な手順や運用を品質管理手順書に記載し、従業員が正確に実行できるようにします。

    • 記載内容の例:
      1. 教育訓練の目的と対象:
        • 教育訓練が必要な理由(例: 品質管理業務の適正確保、法令遵守)。
        • 対象者(例: 品質管理担当者、製造関連従業員)。
      2. 訓練計画と実施頻度:
        • 定期的な訓練(例: 年1回または新規採用時)。
        • 臨時の訓練(例: 法規制の変更時、業務変更時)。
      3. 訓練内容:
        • GQP省令の基本事項。
        • 品質管理手順(例: 品質不良対応、変更管理)。
        • 製品や業務に関連する具体的な技術訓練。
      4. 評価と理解度確認:
        • 訓練後のテストやアンケート。
        • 理解度に基づくフォローアップ訓練の実施。
      5. 記録管理:
        • 訓練の実施記録(例: 訓練日、参加者リスト、担当者)。
        • 記録の保存方法と保存期間。

    品質管理手順書に記載すべき「製品の授受」

    「製品の授受」に関する具体的な手順や運用プロセスを詳細に規定し、授受業務が円滑に行われるようにします。

    • 記載内容の例:
      1. 授受時の検査および確認手順:
        • 製品の数量やロット番号の確認方法。
        • 製品の外観検査や包装状態の確認基準。
        • 適合基準に従った受け入れの判断基準。
      2. 授受記録の作成および保存:
        • 授受に関する記録項目(例:日付、数量、関係者)。
        • 記録の保管期間と管理方法。
      3. 責任の明確化:
        • 授受の際に関与する各責任者の役割と責任範囲。
      4. 不適合品の取り扱い手順:
        • 受け渡された製品が不適合の場合の対応方法(例:返却、廃棄の手順)。
        • 不適合品の記録作成および関係者への報告フロー。
      5. 輸送条件の確認(該当する場合):
        • 製品授受時の温度や湿度などの輸送条件が適切であることの確認手順。
    品質標準書品質管理手順書
    製造販売承認事項製造販売承認番号および承認日。
    製品名、一般的名称、および販売名。
    承認された効能効果および用法・用量。
    承認された製造方法や試験方法。
    承認事項に基づく品質基準(例: 成分の種類と分量)。
    製造所および試験所の登録情報。
    承認事項に関連する条件や注意事項。
    不要
    市場出荷管理に関する事項・出荷判定の基準(試験項目と合格基準)。
    ・製造販売承認事項に基づく出荷に必要な条件。
    ・出荷可能とするための必要な試験結果やデータ(例:安定性試験の結果)。
    ・出荷ロットごとの記録管理に必要な項目。
    ・出荷判定のための手続き(責任者の判断フローや承認方法)。
    ・出荷時の試験データや文書の確認手順。
    ・出荷判定を行う責任者とその役割。
    ・出荷記録の保存方法や期間。
    ・出荷判定中に不備があった場合の対応手順。
    製造業者および試験機関との取決め1) 委託先の製造業者または試験機関の名称や所在地。
    2)製造における製品固有の手順や基準(例:特定の製造条件や試験条件)。
    3) 承認事項に関連する製造プロセスや試験項目。
    4) 製品固有の品質管理項目やリスク管理事項。
    5)委託先が遵守すべき要件(例:GMPまたはGLPの適用範囲)。
    1) 委託業務を開始する際の手順(例:契約書の締結プロセス)。
    2) 製造業者や試験機関との責任分担の明確化。
    3) 委託先からの製造記録や試験結果の取得方法と確認手順。
    4)変更が品質に影響を与える場合の連絡および承認手続き。
    5) 製品の授受
    6) 委託先の監査やパフォーマンス評価手順(例:定期的なGMP/GLP適合性確認)。
    品質不良の処理(品質固有の情報)
    ・品質不良の報告および調査手順。
    ・品質不良と判断される基準(例:規格を外れる許容範囲の定義)。
    ・製品の品質に影響を与える特定の不良項目(例:外観不良、異物混入など)。
    ・試験結果に基づく品質不良の分類(軽微、不良、重大)。
    不良ロットの管理手法(例:隔離保存の指示)。
    (実務的な運用手順)
    ・品質不良が発生した場合の報告フロー(例:責任者への連絡手順、報告期限)。
    ・不良品の隔離、再試験または廃棄の手順。
    ・不良原因の調査手順(例:根本原因分析、ヒアリング、記録)。
    ・是正措置および予防措置(CAPA)の実施方法。
    ・調査および対応の記録方法(例:日時、関係者、結果の記録)。
    品質不良および回収
    (製品ごとの品質不良回収基準)

    ・回収の判断基準(製品が品質不良であると判断される条件)。
    ・回収対象となる不良の種類(例:異物混入、規格外試験結果、不適切な外観など)。
    ・回収対象となる範囲(例:特定のロット、バッチなど)。
    ・回収時の品質保持条件(例:製品の貯蔵や輸送に関する要件)。
    (実際の回収業務・運用プロセス)
    ・品質不良が発生した場合の回収計画作成の手順。
    ・回収を実施する責任者とその役割。
    回収に必要な関係部署との連携手順。
    ・回収状況の記録方法(例:回収製品の数や回収先の特定)。
    ・回収後の製品の管理(例:隔離保管、再試験、廃棄など)。
    ・規制当局への報告手順(必要な場合)。
    原材料および資材に関する事項原材料および資材の仕様(例: 化学的、物理的、微生物学的な基準)。
    原材料の供給元やメーカーに関する情報(例: 認定サプライヤーのリスト)。
    資材の特性(例: 包装材料の耐久性や遮光性など)。
    原材料の試験および検査項目(例: 純度試験、異物検査)。
    承認された代替サプライヤーや資材の基準。
    原材料および資材の受け入れ時の検査手順(例: 外観検査、サンプル試験)。
    不適合品が発見された場合の処理方法(例: 返却、廃棄の手順)。
    資材の保管方法および条件(例: 温度管理、湿度管理)。
    在庫管理手順(例: 先入れ先出し(FIFO)方式の使用)。
    原材料および資材のトレーサビリティ確保方法(例: ロット番号管理)。
    添付文書および表示内容添付文書の内容(効能効果、用法用量、副作用の記載事項など)。
    表示に必要な要件(例: 有効成分の名称や分量、使用期限の記載方法)。
    包装ラベルやパッケージに記載すべき特定の注意事項。
    承認された表示内容や文書フォーマットに関する基準。
    改訂が必要な場合の具体的条件(例: 法改正や規制当局からの指示による改訂)。
    添付文書や表示内容の作成および改訂手順。
    添付文書やラベルの確認・承認フロー(責任者の承認方法)。
    表示内容の変更管理手順(例: 承認取得後の変更対応)。
    添付文書や表示ラベルの印刷時のチェック手順(例: 誤記防止のためのダブルチェック手法)。
    保管および配布管理(例: 印刷部数の管理、最新版の維持管理)。
    変更管理および改訂履歴製品に関する変更内容の具体例(例:処方、製造方法、試験方法の変更など)。
    変更による品質への影響の評価結果。
    承認事項に関連する変更が必要となる場合の記録。
    改訂の履歴(変更の内容、改訂日、責任者など)。
    変更の提案、承認、実施、評価に関する手順。
    変更が製品品質に影響を与えるかどうかのリスク評価方法。
    改訂のフロー(誰がどのように改訂を行い、承認を得るか)。
    変更後の確認手順(例:製品試験やプロセスバリデーションの実施)。
    改訂履歴の記録方法(保管期間や責任者の指定)。
    文書および記録の管理不要別章を参照
    自己点検不要別章を参照
    教育訓練不要別章を参照
    その他必要な事項

    総括製造販売責任者

    1. 品質保証部門 : 製造業者との取り決め,
    2. 安全仮部門
    3. 薬事業務
    4. 回収処理
    5. 自己点検
    6. 教育訓練
    7. 貯蔵・管理
    8. 記録管理
    9. 品質標準書 : 承認事項を含む必要事項の記載,製造業者との取決め.

    編集履歴

    2025/03/19 Mrはりきり
    2025/03/20 追記(はじめに)