AQL検査の実施ステップ(これを辿れば全体像が追える版)
Step 0:検査対象と“単位”を定義する(前提固定)
- 決めること:
- ロットの定義(例:同一条件の入荷単位、20,000バイアルなど)
- 検査単位(1バイアル=1単位 など)
- 何を「不適合(異物など)」と数えるか(不適合品数か、不適合数か)
- 規定するもの:以降の n, d, Ac/Re が意味を持つ土台(数え方の統一)
Step 1:方式を選ぶ(単回/二回/多回、計数のタイプ)
- 決めること:単回抜取か、二回/多回か(通常は単回が多い)
- 規定するもの:
- 判定が「一回で確定」か「追加サンプルがあり得る」か
- 使う表(単回用など)が決まる
Step 2:検査水準(Level I/II/III or S-1〜S-4)を決める
- 決めること:一般検査水準 I/II/III(通常II)など
- 規定するもの:ロットサイズと合わせて“コードレター”を決めるための入口
- 目的は「判別力(=サンプル数の規模)」の調整
- 目的は「判別力(=サンプル数の規模)」の調整
Step 3:ロットサイズ × 検査水準から、コードレターを引く
- 決めること:コードレター(例:Mなど)
- 規定するもの:次のステップで n を引くキー
- 根拠:MIL-STD-105Eでは「サンプルサイズはコードレターで指定され、Table Iでロットサイズと検査水準からコードレターを求める」と明記されています。
Step 4:AQL(例:0.65, 1.0, 1.25, 2.5…)を決める
- 決めること:AQL値(欠点分類ごとに別設定が一般的)
- 規定するもの:受入抜取システムがAQLで索引化されているため、以降の合否境界(Ac/Re)を決める軸になる
Step 5:検査の厳しさ(なみ/きつい/ゆるい)を決める(または現状モードを確認)
- 決めること:Normal(なみ)/Tightened(きつい)/Reduced(ゆるい)
- 規定するもの:参照する表(Normal用/ Tightened用/ Reduced用)
- これにより、同じコードレター・AQLでも **Ac/Re(場合により計画)**が変わる
- 根拠:JIS側でも「なみ検査」「きつい検査」が定義され、きつい検査はより厳しい合否判定基準を持つ旨が示されています。
Step 6:表から「抜取り数 n」と「Ac/Re」を確定する
- 決めること:
- n(抜取り数)
- Ac(合格判定数)/ Re(不合格判定数)
- 規定するもの:検査の“設計値”が確定(以降はこの通りに実施)
- 重要:MIL-STD-105Eでは「AQLとコードレターで Tables II/III/IV から計画(サンプリングプラン)を得る」と書かれており、ここで n と Ac/Re が決まる構造です。
- 例外:組合せによっては表が「別のコードレターに切替える」指示を出すことがあり得ます(=完全に固定ではなく、表側の指示に従う)。
Step 7:抜取り(サンプリング)を行う
- 決めること:どのように無作為化して抜くか(SOP)
- 規定するもの:検査の代表性(バイアスの排除)
※ここは規格本文/SOPの領域で、実務上は無作為抽出のやり方を決めます。
Step 8:n個を検査して、d(見つかった不良数)を数える
- 決めること:d(不良数)
- 規定するもの:合否判定の入力値(結果)
Step 9:判定(d と Ac/Re の比較)→ロット処置
- 判定ルール:
- d ≤ Ac → 合格
- d ≥ Re → 不合格
- 規定するもの:ロット受入/保留/不合格処置(隔離・調査・是正など)
Step 10:スイッチング(必要なら:なみ⇄きつい⇄ゆるい)と是正
- 決めること:直近ロット実績に応じてモードを切替えるか
- 規定するもの:次ロット以降の“検査の厳しさ”
- 例:品質低下時に「きつい検査」へ移行する、という考え方が解説されています。
【注意点・例外】
- 「Levelを決めればnが決まる」は **“ロットサイズとセットでコードレターを引く”**という意味です。Level単独ではnは出ません。
- AQLを決めないとAc/Reは決まりません(AQL列が違えばAc/Reが変わる)。
- 医薬品の異物(特に重大欠点相当)は、AQL抜取り“だけ”で安全を担保する設計が妥当かは別問題になり得ます。SOP化・欠点分類・AQL設定は QA/GMPの専門家に確認が必要です。
【出典】
- ISO 2859-1(ISO公式):AQLで索引化された属性(計数)受入抜取検査システムである旨。
- JIS Z 9015-1 解説掲載:なみ検査・きつい検査の定義と趣旨。
- MIL-STD-105E(PDF):ロットサイズ×検査水準→コードレター、AQL×コードレター→サンプリング計画(n・Ac/Re)という手順記載。
- ISO 2859系の解説PDF:スイッチング(normal→tightened等)の例示。
- GMP Platform解説:品質状態に応じ「きつい検査」へ移行する考え方(JIS Z 9015の運用趣旨)。
【確実性: 高】
上のステップ構造(ロットサイズ+Level→コードレター→n、AQL→Ac/Re、厳しさ→参照表切替)は、JIS/ISO整合の考え方と、MIL-STD-105Eに明示された手順に整合しています。
AQLの検査を実施するステップについて順次示し、そのステップの目的、そのステップのsubstepの過程や数値を決めて、それが何を規定するのか、そのステップを見れば全ての必要な手順が理解可能なステップを示して思考時間: 15s
【結論】(2026-03-03 JST)
はい、検査水準(Level)を決めると抜取り数 n が決まる方向に進みますが、正確には **「Level単独」ではなく「ロットサイズ × Level → サンプルサイズコードレター → n」**の順で決まります。これはJIS Z 9015-1 / ISO 2859-1系(同系統のMIL-STD-105Eでも同じ)で明示されています。
【根拠】(AQL抜取り検査の“全手順が追える”ステップ)
以下は **JIS Z 9015-1(ISO 2859-1整合)**の考え方に沿う「ロットごとのAQL指標型抜取検査」の実施手順です。JIS原文プレビューにも、この方式が AQLで索引化されたロットごとの検査方式であることが示されています。
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