[遺伝子治療] Casgevyという遺伝子編集型の遺伝子治療薬が世界で初めてイギリスで承認 [2023/11/17]

世界で初めての遺伝子編集技術による治療薬

遺伝子編集技術 (gene-editting tool)としてクリスパー(CRISPR)というツールが使用される.今回,イギリスのMHRAによって承認されたCagevy(TM)の価格は,100万ポンドを超えるものと考えられている.

  • 英国の医薬品・医療機器規制庁(MHRA)が、鎌状赤血球症(SCD; sickle-cell disease)と輸血依存性地中海貧血(TDT;transfusion-dependent β-thalassemia)を治療することを目指した世界初の遺伝子治療をCasgevyという名前で承認した.
  • SCDでは体の重度の痛みの改善,TDTでは輸血の回避が治療効果として評価されました.
  • この遺伝子治療は、患者の骨髄から幹細胞を採取し,クリスパーでDNAを切断して,欠陥 (faulty)のある遺伝子を無効化します。修正された細胞を体に戻すと,正常 (healty)なヘモグロビンの産生が始まります.
  • この治療法は一回性の個別化された治療法であり,製造や研究に高いコストがかかります。
  • 臨床結果では,少なくとも1年間は輸血が必要なくなりました.
  • 価格は,NHSが負担できる価格になるかどうかは不明ですが,100万ポンドを超えるものと推定される.
  • この遺伝子治療は、現在は臨床試験の段階にあり、英国ではまだ一般的に利用できるものではないが、将来的にはこれらの病気の根本的な治療法となる可能性がある.

MHRA authorises world-first gene therapy that aims to cure sickle-cell disease and transfusion-dependent β-thalassemia

Casgevy (exagamglogene autotemcel) is based on the innovative gene-editing tool CRISPR, which won its inventors the Nobel Prize in 2020

MHRA authorises world-first gene therapy that aims to cure sickle-cell disease and transfusion-dependent β-thalassemia – GOV.UK (www.gov.uk)

Casgevy: UK approves gene-editing drug for sickle cell

Casgevy: UK approves gene-editing drug for sickle cell

編集履歴

2023/11/17,MR.HARIKIRI