はじめに
バイオの実験でUF/DFは、結構面倒です。メーカーからは、大袈裟な装置が市販されています。もっとシンプルに簡単に低コストで、サンプルを調製することが可能です。
PLCとは
PLCとは、三菱電機は、「シーケンサー」と言っています。業界では、Programable Logic Controller (PLC)といいます。ラダー言語で、リレーのON/OFF、タイマーをプログラミングすることで、シーケンシャルな自動制御を行うことを担うコントローラーです。
シーケンス制御は、JISでも定義されています。至る所で密かに使用されています。AIではないので、学習はしません。
編集履歴
2020/05/25 はりきり(Mr) 図などは、また今度、追加します。
用途
とにかくどんなところにも使用されています。
- 自動販売機
- 自動ドア
- エレベーター
- 洗濯機
- FA (ファクトリーオートメーション)
- 大規模工場のマシンからのデータの収集 (→ネットに載せる)
- 発電所、変電所
Bioの実験に応用する
自作でクロマトグラフィー装置もUF/DFシステムも構築できます。
- 液体クロマトグラフィー装置
- UF/DF System
- ろ過システム
必要な機材
- PLC
- Omron PLC: 1万円~
- 入力は、5V~24Vのトランジスタ入力
- 出力は、100V ACが可能なリレー接点
- 100V AC可能なリレー接点
- PLC プログラミングソフトウェア
- Omron : 5千円
- 送液ポンプ
- MasterFlex Pump (600rpm, ヤマト化学)
- 10万円~20万円
- MasterFlex Pump (600rpm, ヤマト化学)
- 延長タップ
- 液面センサー
- KEYENCE FUシリーズ
- KEYENCE アプユニット
組み立て
組み立ては、以下の通りシンプルです。
- PLCに100Vコンセントプラグの接続
- PLCの出力リレーと100Vを接続して、延長タップ(メス)に接続
- 送液ポンプの100Vコンセントを、前述の延長タップ(メス)に接続
- 液面センサーとアンプユニットを接続
- 赤外線がアンプから1つ出ている。
- センサーに繋ぎ、センサーからの戻りをアンプに繋ぐ(センサーのファイバー2本をアンプに繋ぐ)
- アンプは、12~24Vの電源に繋ぐ
- アンプの設定により、センサーの感度を設定する
プログラミグ
PCにソフトウェアをインストールして、プログラミングします。
確認事項
- 入力リレーのアドレス
- 出力リレーのアドレス
ラダー
- 左と右に縦線があります
- 最小単位は、左から右にプログラミグします
- 入力リレー(ロード命令)を配置する
- その右側に、出力リレーを配置する
- 以上で、1行です。
- 基本的にこれで制御は可能です。
- 入力リレーがONの場合、出力リレーがONとなります
- でも、これでは、チャチリングします。入力リレーがONになってから、数秒間のタイマーを入れます。その間は、無条件に出力リレーを維持します。
- 基本的には、以上で完了です
UF/DFに使用する
濃縮段階
- ビーカーに濃縮したいサンプル溶液を入れます。
- ファイバーセンサーをビーカーの側面において、スライドさせて、液が有る/無しで、リレーがON/OFFするように、感度を調節します
- 濃縮の完了位置に、センサーをビニールテープで固定してします
- この状態では、出力リレーはONになっているので、ポンプは稼働状態になっているはずです
- 濃縮が進んで、液面が下がり、ファイバーセンサーに達した時に入力リレーはOFFになり、出力リレーもOFFになり、ポンプは停止します。
以上で、濃縮段階での自動化は、完成しました。
UF/DF段階
上記の完了状態から、もう一台用意していた送液ポンプ(2)で、用意していたバッファーを、サンプルのビーカーに送液します。すると、液面が上がり、ファイバーセンサーが反応して、濃縮が開始されます。送液ポンプ(2)の流速をろ過流量より小さく設定しておくことで、バッファー交換の自動化運転が行われることになります。
以上が基本的ですが、安全装置も必要です。以下にシンプルにできるかも課題なので、以下のようなアイデアも有るので、ご参考にしてください。もちろん、フル構築も可能です。
以上