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  • [COVID-19] 飲む治療薬 Molnupiravir (Lagevrio) – EUの当局(EMA)が各国に対して使用に関するアドバイスを発行した [2021/11/19]

    [COVID-19] 飲む治療薬 Molnupiravir (Lagevrio) – EUの当局(EMA)が各国に対して使用に関するアドバイスを発行した [2021/11/19]

    ID35044

    CODIV-19の飲む治療薬

    先日、イギリスの当局 (Medicines and Healthcare products Regulatory Agency (MHRA) )は、COVID-19の飲む治療薬 Lagevrio (molnupiravir)を世界で初めて承認しました。

    EUからも、イギリスに続いてCOVID-19感染症法治療薬である、この飲む治療薬: Lagevrio (molnupiravir)に関して、緊急使用する場合のアドバイスを各国に対して発表しました。

    European Medicines Agency (EMA)のヒト医薬品委員会(CHMP)は、COVID-19の治療にLagevrio(モルヌピラビルまたはMK 4482としても知られる)の使用に関するアドバイスを発行しました。現在EUで認可されていないこの薬は、酸素補給を必要とせず、重度のCOVID-19を発症するリスクが高いCOVID-19の成人の治療に使用できます。Lagevrioは、COVID-19の診断後できるだけ早く、症状が現れてから5日以内に投与する必要があります。カプセルとして入手できる薬は、1日2回5日間服用する必要があります。

    EMAは、EU全体でのCOVID-19による感染率と死亡率の上昇を考慮して、たとえば緊急使用環境で、販売承認の前に医薬品の早期使用の可能性を決定する可能性のある各国当局を支援するためにこのアドバイスを発行しましたRef

    アドバイスは、薬の品質に関するデータや、完了した進行中の研究の結果など、データのレビューに続きます。このアドバイスの一部として、少なくとも1つの基礎疾患があり、重度のCOVID-19のリスクにさらされている、入院していないワクチン未接種の患者を対象とした本研究の中間結果を評価しました。

    • Lagevrioは、800 mgを1日2回投与すると、症状が現れてから5日以内に治療を開始した場合の入院と死亡のリスクを軽減
    • 治療開始から約1か月後、Lagevrio (ラゲブリオ)を服用した患者の7.3%(385人中28人)が、プラセボ(ダミー治療)を服用した患者の14.1%(377人中53人)が入院または死亡したのに対し、プラセボ群の8人の患者と比較して、Lagevrio群の患者は誰も死亡しませんでした。

    安全性の観点から、治療中およびラゲブリオの最終投与後14日以内に報告された最も一般的な副作用は、

    • 下痢、悪心、めまい、および頭痛であり、これらはすべて軽度または中等度でした。

    Lagevrioは、妊娠中および妊娠する可能性があり、効果的な避妊を使用していない女性にはお勧めしません。妊娠する可能性のある女性は、治療中およびラゲブリオの最後の投与後4日間は効果的な避妊を使用する必要があります。

    母乳育児は、治療中および治療後4日間は中断する必要があります。これらの推奨事項は、動物での実験室研究により、高用量のラゲブリオが胎児の成長と発達に影響を与える可能性があることが示されているために与えられています。

    EMAが提案する使用条件は、EMAのWebサイトで公開されています。

    当局のアドバイスは、販売承認の前に薬の使用の可能性に関する国の推奨事項をサポートするために使用できるようになりましたRef

    並行して、より包括的なローリングレビューが、販売承認の申請の可能性に先立って進行中です。EMAは、このレビューの進捗状況についてさらに連絡が予定されています。

    薬についての詳細

    Lagevrioは、SARS-CoV-2(COVID-19を引き起こすウイルス)が体内で増殖する能力を低下させる経口抗ウイルス薬です。これは、SARS-CoV-2の増殖能力を損なう方法で、ウイルスの遺伝物質(RNAとして知られる)の変化(突然変異)の数を増やすことによって行われます。

    Lagevrioは、RidgebackBiotherapeuticsと共同でMerckSharp&Dohmeによって開発されています。

    手順の詳細

    EMAのエグゼクティブディレクターは、下の見直しを要求した第5条(3)規制の2004分の726全体から一緒に専門家をもたらしますEMAのCOVID-19パンデミックタスクフォース(COVID-ETF)、との予備的協議以下の欧州の医薬品規制ネットワーク、およびにヘッド医薬品庁(HMA)の。

    このレビューは、ヒト用医薬品に関する質問を担当するEMAのヒト用医薬品委員会CHMP)によって実施されました。委員会の科学的見解は、販売承認の前に国レベルでこの薬の使用を決定する際に、EU加盟国が使用できるようになりました。

    参考

    EMA issues advice on use of Lagevrio (molnupiravir) for the treatment of COVID-19

    https://www.ema.europa.eu/en/news/ema-issues-advice-use-lagevrio-molnupiravir-treatment-covid-19

    編集履歴

    2021/11/19,はりきり(Mr)
  • [COVID-19] 飲む治療薬 Molnupiravir イギリスで世界初承認、日本にも承認申請 [2021/11/06]

    [COVID-19] 飲む治療薬 Molnupiravir イギリスで世界初承認、日本にも承認申請 [2021/11/06]

    ID34477

    CODIV-19の飲む治療薬

    イギリスの当局 (Medicines and Healthcare products Regulatory Agency (MHRA) )は、COVID-19の飲む治療薬を世界で初めて承認しました。

    新型コロナウイルスの複製プロセスにおいて、遺伝子をミスさせる機構によりウイルスの増殖を抑えることで体内でのウイルス濃度を低く維持させる働きです。

    開発は、Ridgeback Biotherapeutics and Merck Sharp & Dohme (MSD)です。

    日本では、2021/12/03に承認申請されました。

    2024年現在,グローバルに売れている.

    参考

    First oral antiviral for COVID-19, Lagevrio (molnupiravir), approved by MHRA

    https://www.gov.uk/government/news/first-oral-antiviral-for-covid-19-lagevrio-molnupiravir-approved-by-mhra

    編集履歴

    2021/11/06,はりきり(Mr)
  • [抗体医薬] アルツハイマー病治療薬: Biogen & エーザイ 共同開発 ADUHELM はアメリカでは条件付き承認,エーザイ& BioArctic AB共同開発のlecanemabは日本で承認取得[2023/10/11]

    [抗体医薬] アルツハイマー病治療薬: Biogen & エーザイ 共同開発 ADUHELM はアメリカでは条件付き承認,エーザイ& BioArctic AB共同開発のlecanemabは日本で承認取得[2023/10/11]

    アデュカヌマブ

    痴呆症の内の60%は、アミロイドβが蓄積して脳の神経細胞を壊すアルツハイマー病 (AD) と言われいます。このアミロイドβ(Aβ)を取り除くことで、進行を遅らせることができると考えられる抗体医薬(IgG1)が、アメリカのFDAが、迅速承認という条件付きで2021/06に承認しました。今後、米国では市販され多くの患者さんに投与されることになります。その全ての治療結果について、再評価されるというのが、条件付きの理由です。大規模な治療成績において、治療効果が認められない場合は、承認が取り消されます。

    2023/10現在,このaducnumabは,Biogenとエーザイの共同開発品ですが,日本での承認は,未だされていません.しかし,エーザイとBioArctic ABの共同開発してたrekanemab (使用品名: レケンビ)が,2023/8月に日本で承認されました.米国では既に,2023/07に承認されています.

    • Aduhelm (aducanumab) 

    これまで、沢山の医薬品開発企業が、ADの治療薬として抗体医薬も含めて開発が行われてきました。根本的な治療ではない治療薬の承認は20年以前にあるようですが、今回は、初めての根本的な治療につながると考えられる治療薬です。しかし、aducanumab での臨床結果は、Aβ(アミロイドベータ)を減らせることは証明できたものの、それが痴呆症を遅らせることを証明したものではありません。そのため、条件付きの承認なのです。僕も、20年以上前に、同様の開発プロジェクトに関わったことがあります。今回、抗体医薬品として承認されたことは、本当に画期的なことです。Biogenがあきらめず、承認まで漕ぎ着けた背景については参考5)(Bloomberg)に詳しく示されています。

    • aducanumabは,の凝集体を標的としている抗体医薬
    • lekanemabは,の可溶性(プロトフィブリン)と不溶性を標的としている抗体医薬

    副作用

    アルテプラーゼ (レカネマブ) : 薬剤投与中に脳出血を発現した場合,出血を助長するおそれがある(2024/05/22)

    研究紹介コラム 認知症の新しい治療薬アデュカヌマブについて(1)

    研究紹介コラム 認知症の新しい治療薬アデュカヌマブについて(1) | 国立長寿医療研究センター (ncgg.go.jp)

    抗アミロイドβプロトフィブリル抗体「レカネマブ」について、日本において早期アルツハイマー病に係る適応で新薬承認を申請

    抗アミロイドβプロトフィブリル抗体「レカネマブ」について、日本において早期アルツハイマー病に係る適応で新薬承認を申請 | ニュースリリース:2023年 | エーザイ株式会社 (eisai.co.jp)

    Lecanemab(BAN2401)の臨床効果についてアルツハイマー病協会国際会議2021(AAIC2021)のLate Breakingとして発表

    Lecanemab(BAN2401)の臨床効果についてアルツハイマー病協会国際会議2021(AAIC2021)のLate Breakingとして発表 | ニュースリリース:2021年 | エーザイ株式会社 (eisai.co.jp)

    aducanumab

    aducanumabの開発名は、BIIB037で、スイスのNeurimmuneが発見したモノクローナル抗体ということです。アミロイドβ(Aβ)に高い結合親和性がありますが、脳の実質細胞に存在するAβに特に結合し、血管に沈着しているAβには結合しません(2013年当時)2)

    臨床試験プロトコル

    aducanumabの臨床試験のプロトコルの概要は、以下の通りです3)

    • エンドポイント : 18ヶ月目のPET画像によるAβプラークの減少
    • 患者数 : 3285人
    • 地域 : アメリカ、カナダ、EU, オーストラリア
    • Dose : 最初は1mg/kgからスタートし、徐々に投与量を上げていく(4weeks刻み)
      • 1mg/kg
      • 3mg/kg
      • 6mg/kg
      • 10mg/kg

    結果

    有効性の評価は、以下の試験で実施されました。

    • Phase 3
      • 対象 : 初期段階である軽度認知障害と軽度認知症
        • EMERGE : 試験1 (アミロイドβプラーク減少71%, p<0.0001)
        • ENGAGE : 試験2 (アミロイドβプラーク減少59%, p<0.0001)
        • PRIME : アミロイドβプラーク減少61%, p<0.0001)
        • PETで評価
    • Phase 1b
      • プラセボ
        • 無作為化二重盲検容量設定 : 試験3

    副作用

    安全性ブロファイルです。

    • 投与1回以上の3,000人の患者で確認

    有害事象です。

    • 治療受けた2%の有害反応(プラセボより2%以上高いもの)
      • ARIA-E
      • 頭痛
      • 脳表へモジデリン沈着
      • ARIA-H関連表在性せん妄
      • 転倒
      • 下痢
      • 錯乱/せん妄/精神状態の変化/見当識障害
    • ARIA(脳の浮腫) :MRI観察によるアミロイド関連画像異常( ARIA-E, ARIA-H)
      • 10mg/kg投与群 : 41%
        • 症候性あり : 24%
          • 頭痛
          • 錯乱
          • めまい
          • 視覚障害
          • 吐き気
      • ブラセボ : 10%
        • 症候性あり : 5%
          • 同上

    aducanumab/参考文献

    1)

    ADUHELM™(アデュカヌマブ) アルツハイマー病の病理に作用する初めてかつ唯一の治療薬として米国FDAより迅速承認を取得アミロイドβプラークの脳内蓄積はアルツハイマー病の根本的な原因

    臨床試験において、ADUHELMは18カ月でアミロイドβプラークを59~71%減少, 2021/06/08

    https://www.eisai.co.jp/news/2021/news202141.html
    2)

    Aducanumab – ALZFORUM Therapeutics –

    https://www.alzforum.org/therapeutics/aducanumab
    3)

    EMERGE and ENGAGE Topline Results: Two Phase 3 Studies to Evaluate Aducanumab in Patients With Early Alzheimer’s Disease

    – EMERGEとENGAGEのPhase 3試験のプロトコルと結果の詳細がわかる資料

    https://investors.biogen.com/static-files/8e58afa4-ba37-4250-9a78-2ecfb63b1dcb
    4)

    FDA Grants Accelerated Approval for Alzheimer’s Drug, June 07, 2021

    https://www.fda.gov/news-events/press-announcements/fda-grants-accelerated-approval-alzheimers-drug
    4)

    Aducanumab – wikipedia –

    https://en.wikipedia.org/wiki/Aducanumab
    5)

    アルツハイマー病治療薬巡る転機に-バイオジェンのFDA承認獲得 – 2021/06/08, Bloomberg –

    https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2021-06-08/QUCXG4DWX2PU01

    編集履歴

    2021/06/08, はりきり(Mr)
    2021/06/09,追記(bloomberg記事より)
    2023/10/11,追記(結局,日本でアルツハイマー治療抗体医薬は,aducanumabに先んじてlecanemabが最初に承認された)
  • [Bio-Edu] (2) 血漿分画製剤 – ID6526 [2020/01/09]

    [Bio-Edu] (2) 血漿分画製剤 – ID6526 [2020/01/09]

    血漿分画製剤のいろいろ

    アルブミン製剤 (JBより)

    免疫グロブリン製剤 (JBより)

    血友病製剤 (JBより)

    アンチトロンビン製剤 (JBより)

    主な血漿分画製剤の適応症

    製剤治療
    アルブミン製剤肝硬変やウイルス性肝炎により、著しく肝臓機能の低下が見られる場合、かんぞうでのAlbumin生産能力が低下すると、血液浸透圧を維持できなくなります。その結果、血管外の組織(肺、腹腔)に水分が移動する症状が出でます(肺水腫、復水)
    免疫グロブリン製剤自己免疫疾患は、自己の免疫グロブリンがある特定の物質に対して著しく抗体価を持つ状態になった場合、その物質が血液中の血小板であった場合、「突発性血小板減少症」になり血小板が減少していきます(抗体-血小板は、秘蔵で分解される)。体内に外部から普通の免疫グロブリンを多量に投与することで、相対的な量比により症状が緩和され、血小板の減少が増加に向かいます。
    通常の感染症では、抗生物質で治療可能性ですが、重症価した場合に免疫グロブリン製剤が併用されます。
    無または低γグロブリン血漿では、感染症にかかりやすくなるため、投与されます。
    血友病製剤凝固系のある因子(VIII, IX)の濃度が正常値より低いか、正常な機能ではない場合に、血液凝固機能が低くなり、可動部での摩擦の多い膝関節での出血か起こります。それぞれに対応する製剤を投与することで、血液凝固の機能が正常化させる補充療法が行われます。
    アンチトロンビンIII製剤アンチトロンビン(AT)を含む製剤です。ATは、血液凝固の一つのトリガー因子であるトロンビンを抑制する物質です。ATが血中から欠乏すると血液凝固が進み過ぎて血栓ができ血管が詰まり、さらには組織が壊死します。AT欠乏症の補充療法として使用されます。
    敗血症は、組織と血管での凝固系活性が引き金となる線溶系の同時行進、DICは血管に限定した同症状。細菌のエンドトキシンは、単球やマクロファージ細胞表面上に凝固の足場となる組織因子を発現させる。がん細胞の表面にも組織因子を発現することがある。凝固行進を抑制としてATが投与される。
    門脈血栓症の抗血栓治療に投与されます。門脈は、腸管から肝臓につながる血管です。
    組織接着剤フィブリン糊とも言われたりします。FibrinogenとThrombinを接着時に混合します。出血傾向が高い患者さんの外科的手術では、針による縫合でも出血が止まりにくくなることがあります。そのような場合に、使用されたり、手術時間の短縮化にも使用されます。
    活性化プロテインC製剤プロテインCは、トロンビンにより活性され活性化プロテインCになります、活性化プロテイン
    Cは、抗凝固活性を示します。遺伝的にプロテインCが欠乏している患者さんに補充療法として投与されます。
    テタノブリン製剤抗破傷風免疫グロブリン製剤である。プール血液から抗破傷風抗体が高い原料を用いて製造する(PEG4000処理、インイオン交換体精製)

    日本血液製剤機構

    http://www.ketsukyo.or.jp/disease/infection/infection_01.html

    DIC

    http://www.ketsukyo.or.jp/disease/dic/dic.html

    組織接着剤

    その他の製剤

  • [Data Link] FDA DRUG APPROVAL LIST 2019 – ID6607 [2020/01/09]

    [Data Link] FDA DRUG APPROVAL LIST 2019 – ID6607 [2020/01/09]

    FDAで承認されたすべての医薬品について,モダリティー毎に詳細を見ることができる.例えば,Antibodyでは5つが承認されているこがわかります.

    • ADAKVEO
    • BEOVU
    • SKYRIZI
    • EVENITY
    • CABLIVI

    Drugs approved in 2019

    https://cen.acs.org/sections/drugs-approved-in-2019.html
  • [抗体医薬] デュピクセント; dupilumab – アトピー性皮膚炎 –  Regeneron/Sanofi、個人的には画期的な医薬品と思ったが、薬価はそうは判断していない – ID3809 [2020/05/21]

    [抗体医薬] デュピクセント; dupilumab – アトピー性皮膚炎 – Regeneron/Sanofi、個人的には画期的な医薬品と思ったが、薬価はそうは判断していない – ID3809 [2020/05/21]

    デュピルマブ

    SanofiとRegeneronの製品。適応症は重症のアトピー性皮膚炎

    • 抗体医薬
    • IgG4
    • 炎症性サイトカインのIL-4とIL-13の過剰な働きを抑制する、抗IL-4/IL-13受容体抗体 source: pmda 非臨床概要
      • IL-4Rαサブセットに対する抗体
      • IL-4Rαに結合することで、I型受容体とII型受容体によるシグナル伝達を疎外する
      • I型受容体(IL-2RγとIL-4Rα複合体)
      • II型受容体(IL-13Rα1とIL-4Rα)
      • IL-4シグナル伝達、IL-13シグナル伝達を阻害する
    • ステロイド外用薬との併用も可能

    アトピー性皮膚炎に抗体医薬登場 (引用、日経メディカルより)

    Regeneron 社(売上高約80億ドルInvesting.com調べ)が開発したデュピルマブ(商品名デュピクセント皮下注300mgシリンジ, 薬価83152円, 2019/12現在、サノフィ販売)は、アトピー性皮膚炎治療薬(AD)として、2018年1月19日に製造販売承認がなされた。用法用量は、成人に対して初回は600mgを投与し、その後2週間隔で300mgを投与する。

    IL-4, IL-13の受容体

    • Th2細胞がIL-4とIL-13を放出
    • 刺激を受けたB細胞は、IgEを放出
    • IgEはマスト細胞に結合し、そのIgEにアレルゲンが結合
    • 刺激を受けたマスト細胞は、Histamine, Leukotrieneを放出
    • 気道過敏を生じる source, 2003

    EUでは、

    2017/09/28, SanofiとRegeneronは、EUで重症のアトピー性皮膚炎の成人患者に対する抗体医薬としてdupilumabの承認取得を発表したsource

    ジュピクセント

    (150mg/mL x 2mL, 300mg)

    薬価

    2019/12現在¥83,152
    2020/03改定¥66,356
    https://www.kegg.jp/medicus-bin/japic_med?japic_code=00067283

    Advice

     AD (atopic dermatitis)は、掻くことで更に増悪し、2型炎症反応による皮膚の炎症反応、活性化Th2細胞から産生されるサイトカイン(IL-4、IL-13)によって、引き起こされる。

    参考情報

    デュピルマブと同じ適用症(アトピー性皮膚炎)を狙ったAnaptysBio社が開発していた「エトキマブ」は、Phase 2b (ATLAS)で主要評価項目を達成できなかった(2019/11/8発表)ため、開発が中止された。

    編集履歴

    2019/12/03 はりきり(Mr)
    2020/05/21 追記(薬価改定)
    2020/06/25 追記 (I及びII型受容体、EUでの承認取得)
  • [医薬品] デング熱ワクチン「Dengvaxia」- ID3127 [2019/11/11]

    [医薬品] デング熱ワクチン「Dengvaxia」- ID3127 [2019/11/11]

    Dengvaxia

    Sano first Pasteur社のデング熱ワクチンDengvaxiaが、FDA二より流行地での使用を承認された(2019/05/22)。血清型1~4型に対応する。

    安全性と有効性は、プエルトリコ、中米、アジア太平洋地域において3万5000例を対象として3本のプラセボ対象試験で検証された。有効率76%。

    初めてデング熱ウイルスの感染では、無症状、もしくはインフルエンザ感染に似た症状を呈する。重症化する場合は、胃痛、出血、呼吸困難、精神錯を呈する(デング出血熱: HDF)。

    毎年、世界で4億人がデング熱ウイルスに感染し、その内50万人がHDFに進展する。さらに、2万人が死亡する。