タグ: gene therapy

  • 気になる企業 – Molecular Medicine ;MolMed – [2020/11/09]

    気になる企業 – Molecular Medicine ;MolMed – [2020/11/09]

    ID12516

    MolMed

    • イタリア
    • ウイルス・ベクターを用いた遺伝子治療薬製造のCDMO

    サービス

    • MolMed独自のテクノロジーを持っている。
    • MolMedは、ベクター製造用の独自のパッケージングプラスミドとプロデューサー細胞株(Producer Cell Line; PCL)を提供しています。
    • プロセス開発と分析メソッド開発
    • ウイルスベクター製造プロセスのプロセス最適化、スケールアップ、自動化を社内で行っています。 並行して、製品固有の分析メソッドを開発、検証、認定します。
    • GMP製造
      • 当社独自のプロセスに基づいて、RVV: retroviral vectorおよびLVV: rentiviral vector製造用に48Lおよび200Lのバッチ
      • さまざまなセルタイプのGMPマスターおよびワーキングセルバンク(MCB、WCB)も製造
      • 施設は、臨床製品と商業製品の両方の生産についてイタリアの保健当局によって承認されている
    • QCテスト
      • 安全性、効力、特性評価、純度などのベクターについて100以上の社内テストを実施可能
    • QAおよび規制サポート
      • MolMed品質管理システムは、EU ATMP GMPおよび食品医薬品局(FDA)のガイドラインに準拠
      • Pre-IND、IND、IMPD、試験固有の手順、指定申請(希少疾病用医薬品など)、販売承認申請(および同等のもの)の文書化など、国内および国際機関への科学的アドバイスに対するクライアントサポートも提供

    MolMed

    https://www.molmed.com/

    AGCが買収

    AGC、伊Molmed社を買収し遺伝子細胞治療の開発製造受託に参入へ – 日経バイオ, 2020/03/17 –

    285億円

    https://bio.nikkeibp.co.jp/atcl/news/p1/20/03/17/06701/
    編集履歴
    2020/11/09 Harikiri
  • 気になる企業 – Ultragenyx  [2020/10/09]

    気になる企業 – Ultragenyx [2020/10/09]

    Ultragenyx Pharmaceutical Inc.

    • Headquarter : 60 Leveroni Court Novato, CA 94949, United States
    • ホームページ
    • クリニカル・ステージ・カンパニー
    • 希少疾患をフォーカス
    • 2020/01, 同社が保有するアデノ随伴ウイルス(以下「AAV」)ベクターを用いた遺伝子治療薬製造技術を非独占的に第一三共に利用させる契約(技術移転)を締結, source
      • 2025年には、治験薬製造の開始を目指す
      • 契約締結時、1億2,500万USドル、技術移転完了時、2,500万USドルを支払いを受ける
      • 販売ロイヤリティを含む
      • 7,500万USドルの出資も受ける
    • 2016/06, 武田薬品との共同研究(戦略的提携) source
      • 武田薬品から特定の疾患領域に関して独占的ライセンスを獲得、共同開発・製品化の独占的オプション権を得る
      • 別途、5年間の共同研究の実施し、両者で合意できた希少疾患についてライセンス取得オプションを有する
      • 武田薬品は、以上で得られた新薬候補の独占的製品化オプション権を日本・アジアで有する
      • 武田薬品から、2回に分けて最大6,500万USドルの投資を受ける
        • 1回目は、この契約締結後に2,500万USドル相当のUltragenyx社株式に1,500万USドルのプレミアムを付けて購入するとしている
      • 参考) 本契約のクロージングは、1976年制定、ハート・スコット・ロディノ反トラスト法による審査が条件となっている

    パイプライン

    生物学的製剤

    • Crysvita(R) ; ブロスマブ, 承認
      • Xリンク低リン酸血漿 (XLH)
      • 腫瘍誘発性軟骨化症 (TIO)
    • Mepsivii (R) ; ベストロニダーゼアルファ, 承認
      • ムコ多糖症7型 (MPS 7)

    低分子

    • Dojolvi(TM) ; トリヘブタノイン, 承認
      • 長鎖脂肪酸化障害 (FAOD)

    核酸医薬

    • GTX-102 (2020/11現在)
      • GeneTx Biotherapeutics社との共同開発
      • アンジェルマン症候群(1.2万人~2万人に1人の発症)治療薬
      • 15番染色体(UBE3A遺伝子)に由来する
      • Genomic Imprintingに関わるアンチセンス(UBE3A-AS)が制御していることが知られている
      • GTX-102は、UBE3A-ASを阻害する
      • P1/2 (NCT04259281)、小児5例

    遺伝子治療

    • DTX301
      • オルニチントランスカルバミラーゼ (OTC)欠損症, Phase 2
        • AAV遺伝子治療
        • 尿素回路障害、アンモニア解毒酵素の遺伝的欠損、血中高アンモニア、全世界で10,000人の患者、80%は遅発性、
    • DTX401
      • 糖原病Ia型 (GSDIa), Phase 2
        • AAV遺伝子治療
        • GSDIaは最も一般的な遺伝性糖原病で、低血糖症を示す
        • 特定の臓器や組織に糖-コラーゲン複合体を蓄積し、機能障害を生じる。その結果、乳酸アシドーシス発症、腎不全に進行し、乳幼児期に死亡する例がある。
        • 全世界で、推定患者数は、6,000人

    技術

    • 希少な遺伝子疾患
    • AAVベクターによる遺伝子治療薬の開発に関する技術を持つ
    • 生産細胞: HeLa, HEK293
    編集履歴
    2020/09/17 はりきり(Mr)
    2020/10/09 追記 (これまでの日本企業との提携、パイプライン)
  • [Bio-Edu] 再生医療・遺伝子治療の市場調査 (amed-再生医療研究課)  [2020/09/08]

    [Bio-Edu] 再生医療・遺伝子治療の市場調査 (amed-再生医療研究課) [2020/09/08]

    再生医療・遺伝子治療の市場調査

    日本医療研究開発機構(AMED)の再生医療研究課が、取りまとめた資料が公開されています。

    • 調査委託先 : アーサー・ディ・リトル・ジャパン(株)

    再生医療・遺伝子治療の市場調査 2020/04/21 – PMDA 再生医療研究課 –

    1. 研究開発動向・製品動向の調査と分析、その他医療技術との競合

    2. 市場調査と予測

    3. 産業化の将来予測と市場獲得シナリオの提案、施策・支援のあり方

    https://www.amed.go.jp/program/list/01/02/shijou_chousa.html
    編集履歴
    2019/07/21 HARIKIRI(MR) 
  • 気になる企業 – Voyager Therapeutics – 中枢神経疾患の遺伝子治療薬の開発 – [2020/08/06]

    気になる企業 – Voyager Therapeutics – 中枢神経疾患の遺伝子治療薬の開発 – [2020/08/06]

    ID20838

    Voyager Therapeutics

    • NASDAQ: VYGR, US、サイト
    • Voyager Therapeutics, Inc.
      • is clinical-stage gene therapy company
    • 中枢神経疾患(Central nervous system; CNS) source
      • Parkinson’s disease
      • a monogenic form of amyotrophic lateral sclerosis (ALS)
      • Huntington’s disease
      • Friedreich’s ataxia
      • frontotemporal dementia/Alzheimer’s disease
    • 2019年売り上げは、約40億円
    • AAVを使った中枢神経系の遺伝子治療薬の開発
    • 投資サイト : investing.com
    • Collaborators source; ライセンス先(Licensee)
      • abbvie (Parkinson’s Disease : upfront: $65M, option: $245M, $728M, source)
      • neurocrine (Parkinson’s Disease : upfront: $165M, milestones: $1.7B, source )
      • umass medical school
      • university of california San Francisco
      • Standord University
      • Sanofi-Genzyme (AAV遺伝子治療薬での関係性を再構築中, source)

    Manufacturing

    • 500 L max for 数千ドーズ (AAV gene therapy)

    開発品

    Product ProgramPreclinicalLead Candidate SelectionPhase IPhase IIPhase III
    VY-AADC
    Advancing Parkinson’s Disease (rAAV2)
    ✔︎✔︎✔︎✔︎
    VY-HTT01
    Huntigton’s Disease
    ✔︎✔︎
    VY-SOD102
    Monogenic ALS
    ✔︎✔︎
    VY-FXN01
    Friendreich’s Ataxia
    ✔︎✔︎
    Tau & Alpha-Synuclein Programs
    Tauopathies (Alzheimer’s, PSP, FTD) & Synucleinopathies (Parkinson’s), LBD, MSA)
    ✔︎
    with AbbVie
    Early Pipeline
    Undisclosed
    ✔︎
    PSP: Progressive Supranuclear Palsy, FTD: Frontotemporal Dementla, LBD: Lewy Body Dementia, MSA: Multiple System Atrophy

    イベント

    2020/08/03 source
    Voyager Therapeutics、Inc.(NASDAQ:VYGR)は、AbbVieとのコラボレーションに関連した情報アップデートとして、タウとアルファ-シヌクレインのVectorized antibodyとのコラボレーションを終了したことを発表 (Vectorized antibodyは、AAVを利用して脳内での抗体の産生により治療する技術)

    編集情報
    2020/08/06 Mr.HARIKIRI
  • 気になる企業 – uniQure – 血友病B遺伝子治療開発 [2020/08/04]

    気になる企業 – uniQure – 血友病B遺伝子治療開発 [2020/08/04]

    uniQure

    • オランダ (Paasheuvelweg 25a 1105 BP Netherlands)、サイト
    • AAVを使った遺伝子治療薬の開発

    開発品

    • Glybera : alipogene tiparvovec, 家族性リポタンパク質リパーゼ(LPL)欠損症, 2012/07/26 ~ 2017/10/25販売終了source:日経バイテク
    • AMT-061 : 血友病B (FIX gene called the Padua variant), AAV5
    • AMT-130 : ハンチントン病 (Huntington’s Disease)

    イベント

    2020/07/01, etranacogene dezaparvovec (AMT-061)のライセンシー source

    編集情報
    2020/08/05 Mr.HARIKIRI
  • [Data Link] 遺伝子治療と核酸についての大要 (SCIEX – Danaher傘下)  [2020/08/21]

    [Data Link] 遺伝子治療と核酸についての大要 (SCIEX – Danaher傘下) [2020/08/21]

    Gene Theraphy and Olgonucleotide Compendium

    バイオロジクス関連のデータリンクとしてここに格納します。

    SCIEX社による遺伝子治療と核酸についての概論を発表。

    Gene Therapy and Oligonucleotide Compendium Volume 1

    https://sciex.com/Documents/brochures/2020/gene-therapy-compendium_vsn.pdf

    Full/EmptyのcIEF分析

    Determination of Full, Partial and Empty Capsid Ratios for Adeno-Associated Virus (AAV) Analysis – SCIEX

    https://sciex.com/Documents/tech%20notes/2019/AAV-Full-Partial-Empty.pdf

    Danaherの傘下

    Danaher Corporation (NYSE:DHR)は、2018年にIntegrated DNA Technologies (“IDT”)を買収。IDTはDanaherのプラットフォーム内(Danaher’s Life Sciences Platform)で独立して活動する。IDT’sは、Danaher Business Systmeに同期して活動する。

    Danaherブランド

    • Beckman Coulter Life Sciences
    • Pall
    • Molecular Devices
    • SCIEX
    • Leica Microsystems
    • Cytiva (2019, 旧GE Healthcare)

    Danaher Expands In Genetics With Integrated DNA Technologies – 2018, Investing.com –

    https://www.investing.com/analysis/danaher-expands-in-genetics-with-integrated-dna-technologies-200297295
    編集情報
    2020/07/13 はりきり(MR)
    2020/08/21 追記(cIEFによるFull/Empty分析、Danaher傘下について)
  • [Bio-Edu] AAV血清型別の組織別の感染親和性 – 感染とインテグレーション [2023/10/31]

    [Bio-Edu] AAV血清型別の組織別の感染親和性 – 感染とインテグレーション [2023/10/31]

    AAVの感染とは

    AAVのウイルス粒子表面を覆っているカプシドタンパク質の構造の違いで血清型が定義されています.このカプシドタンパク質が,細胞表面の受容体に親和性が高い場合に感染対象となり感染が容易になります.AAV1(血清型1)は,筋肉や肝臓に高い感染効率を示し,AAV5は中枢神経系や網膜などに高い感染性を示します.

    また,アデノウイルス,レトロウイルスよりも抗原性が低いため近年,AAVを用いた遺伝子治療薬の開発が多く進められています.更に,AAVは,血清型によっては,免疫反応,中和抗体の産生を更に低減できることから,AAVを用いて遺伝子の運び屋(ベクター)として期待が高まっています.遺伝子治療に用いられる場合,製薬メイカーは,更に改良を加えて,治療効果の向上,副作用の低減化を独自の技術で図っています.

    一般的にウイルスの副作の1つとしてウイルス遺伝子が細胞のゲノムにインテグレーションすることが多きな問題になります.AAVの場合,AAV の遺伝子はAAVS1遺伝子座にインテグレートします.しかし,recombinant AAV (rAAV) vectorでは、REP遺伝子(主に酵素活性)とCAP遺伝子(カプシド)の2つの遺伝子を除去しているためインテグレートされない理由です(ハリキリ解説: 天然のAAVではREP/CAP遺伝子がAAVのその他遺伝子と一体になっていることと比較して,rAAVでは,REPとCAP遺伝子は,ベクターとして個別に用意していることとの違いがあり,これによりインテグレートされない理由となっていると,現時点でのハリキリの余り深くない理解です)

    REPタンパク質は,エンドヌクレアーゼ,ヘリカーゼ,ATPaseなどの節制を持ち,AAVゲノムの両端にある逆位反復配列(ITR)と結合して,ウイルスDNAと宿主DNAの間で切断や結合を行います.REPタンパク質は,宿主細胞の染色体上のAAVS1領域と親和性が高いため,インテグレーションのして安定的な潜伏感染状態をつくることになります.以上が,天然のAAVは,宿主細胞の染色体上にAAV遺伝子を自ら挿入(インテグレーション)できる仕組みです.

    感染した細胞は,エピソーム(episomal)のままであり、非分裂細胞(non-dviding cell)内に長期間維持される可能性があります。

    AAV血清型の違いによる組織別の感染親和性

    参考にした情報は、2007年の日本の文献と、CMOサーピスを提供しているVIGENE社のサイトの2つです。

    組織; tissueAAV1AAV2AAV3AAV4AAV5AAV6AAV7AAV8AAV9AAV-DJ
    由来サルヒトヒトサルヒト1型+2型サルサルヒト
    筋; muscle✔︎
    +++
    ++++✔︎++✔︎
    ++
    ✔︎
    ++
    肝臓; liver++++++✔︎
    +++
    ✔︎
    ++
    ✔︎
    肺; lung(+/-)(+/-)✔︎✔︎✔︎
    (+/-)
    中枢神経; central nervous system✔︎
    (+/-)
    (+/-)✔︎✔︎✔︎✔︎
    網膜; retina✔︎✔︎✔︎✔︎
    膵臓; pancreas✔︎
    腎臓; kdney✔︎✔︎
    心臓; heart✔︎✔︎✔︎
    https://www.vigenebio.com/aav-packaging/ 「✔︎」で表示した情報源

    4. AAVを利用した遺伝子治療
    ウイルス 第57巻 第1号, pp.47-56, 2007
    (表中の「+」、「-」、「+/-」で表示した情報源です)

    http://jsv.umin.jp/journal/v57-1pdf/virus57-1_047-056.pdf

    アデノ随伴ウイルス(AAV)ベクターによる遺伝子導入

    アデノ随伴ウイルス(AAV)ベクターによる遺伝子導入|タカラバイオ株式会社 (takara-bio.co.jp)

    編集履歴

    2020/06/23, Mr.Harikiri
    2023/10/31, 追記 (AAVの感染と遺伝子のインテグレーション)

  • 気になる企業 – AveXis – Novartis グループ – Zolgensmaを開発  [2020/06/21]

    気になる企業 – AveXis – Novartis グループ – Zolgensmaを開発 [2020/06/21]

    AveXis

    • 2010
    • 200 employees
    • US
    • Zolgensma
    • Novartisに買収
    編集履歴
    2020/06/21はりきり(Mr)
  • [Gene Therapy] 過去に日本でも実施された遺伝子治療臨床研究( まとめ) [2020/06/15]

    [Gene Therapy] 過去に日本でも実施された遺伝子治療臨床研究( まとめ) [2020/06/15]

    日本の遺伝子治療研究の歴史

    1995年から2006年までの間に、21の臨床研究が行われています。これらの研究があってこその現在の遺伝子治療の治験があると思います。

    編集履歴
    2020/0615はりきり(Mr)
    実施承認年実施施設(病院・企業)対象疾患導入遺伝子ベクター実施症例数(予定症例数)治験
    1995北海道大学医学部附属病院アデノシンデアミナーゼ(ADA)欠損症[免疫不全症]ADAレトロウイルスベクター/ex vivo (患者T細胞)1[終了]
    1997ミドリ十字ヒト免疫不全ウイルス(HIV)感染症HIV env/revレトロウイルスベクター/in vivo (筋注)0(4)
    [開発前中止]
    1998東京大学医科学研究所附属病院腎癌顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM-CSF)レトロウイルスベクター/ex vivo (患者腎癌細胞)4(6) [終了]
    1998岡山大学病院/RPRジェンセン非小細胞肺がん正常型p53アデノウイルスベクター/in vivo (ガン組織局所投与)9[終了](15)治験→臨床研究
    2000東京医科大学病院/RPRジェンセル同上同上同上3[終了]同上
    2000東北大学病院/RPRジェンセル同上同上同上2[終了]同上
    2000東京慈恵会医科大学附属病院同上同上同上1[終了]同上
    2000名古屋大学医学部附属病院悪性グリオーマインターフェロンβ静電がリポソーム/in vivo (ガン組織局所投与)5(25)
    2000癌研究会附属病院/同癌化学療法センター乳がん(大量化学療法施行時の骨髄抑制防止)多剤耐性遺伝子MDRIレトロウイルスベクター/ex vivo (患者造血幹細胞)3(10)
    2000千葉大学医学部附属病院/RPRジェンセル進行食道癌正常p53アデノウイルスベクター/in vivo (癌組織局所投与)10(10)
    [終了}
    2000岡山大学病院前立腺がんヘルペスウイルスチミジンンキナーゼ(HSV-tk)アデノウイルスベクター/in vivo (癌組織局所投与)9(9)[終了]
    2001大阪大学医学部附属病院閉塞性動脈硬化症/バージャー病肝細胞増殖因子(HGF)プラスミドベクター/in vivo (大腿部筋肉内投与)22(22)[
    終了]
    2002筑波大学附属病院際発生白血病[移植片対宿主病(GVHD)の重症化防止]HSV-tk/低親和性神経成長因子受容体膜貫通領域及び細胞外領域(deltaLNGFR)レトロウイルスベクター/in vivo (ドナー抹消血単核球)8(10)
    2002東京大学医科学研究所富士区病院神経芽腫インターロイキン-2/リンフォタクチンアデノウイルスベクター/in vivo (患者造血幹細胞)0(6)
    2002北海道大学附属医学部病院ADA欠損症ADAレトロウイルスベクター/in vivo (患者造血幹細胞)2(4)
    2002東北大学病院X連鎖重症複合免疫不全症(X-SCID)サイトカイン共通受容体γc鎖レトロウイルスベクター/in vivo (患者造血幹細胞)自主的未実施(5)
    2003神戸大学医学部附属病院前立腺癌HSV-tkアデノウイルスベクター/in vivo (癌組織局所投与)6(6)(終了)
    2003信州大学医学部附属病院悪性黒色腫インターフェロンβ正電荷リポソーム/in vivo (癌組織局所投与)5(5)(終了)
    2003アンジェスMG閉塞性動脈閉塞症/バージャー病HGFプラスミドベクター/in vivo (大腿部筋肉内投与)41(終了)/9(終了)◯/◯
    2006九州大学病院閉塞性動脈硬化症/バージャー病線維芽細胞増殖因子-2(FDF-2)仙台ウイルスベクター/in vivo (大腿-下腿部筋肉内投与)11(12)
    2006自治医科大学附属病院進行性パーキンソン病ヒト芳香族L-アミノ酸脱水素酵素(hAADC)AAVベクター/in vivo (線条体内定位脳手術的注入)6(6)[終了]
    バイオ医薬品ハンドブック 〜 Biologicsの製造から品質管理まで〜, 日本PDA製薬学会バイオウイルス委員会、2012, p.132
    編集履歴
    2020/06/16 Mr.HARIKIRI
  • 気になる企業 – BioMarin – 世界の開発競争を尻目に、難しいとされいた血友病Aに対する遺伝治療薬をAAV5で開発 – BLAリジェクト、P3追跡データ2年を求められる –  [2020/09/02]

    気になる企業 – BioMarin – 世界の開発競争を尻目に、難しいとされいた血友病Aに対する遺伝治療薬をAAV5で開発 – BLAリジェクト、P3追跡データ2年を求められる – [2020/09/02]

    ID12872

    BioMarin

    血友病Aに対する遺伝子治療薬が現実なもにとして世の中に出ます。待ち望まれた患者さんは多くいらっしゃると思います。遺伝子サイズが大きいことから、世界の大手医薬品メーカーすら開発を見送っていた血友病Aです。#バイオテクノロジー.画期的です。素晴らしいです。偉業を達成したのは、ニッチ領域のオーファンドラッグを手掛けている小さなバイオテクノロジー企業、Biomarin Pharmaceuticalです。

    P1/2の4年のデータで製造承認申請(BLA)を申請していましたが、2020/08/12のBioMarinの発表ですsource。FDAはBLAを許可しませんでした。追跡データとしてP3終了後の2年間のフォローアップ・データを求めました(~2021/11)。今後、販売開始については更に先になります。

    BioMarin Pharmaceutical Incは、1997年に設立されたバイオテクノロジー企業。市場に7つの製品があり、多国籍組織が整備されている。アンメッドニーズを持つ患者に革新的な治療法を提供している。

    Financial Report (BioMarin site)

    1. 2019 : 売り上げ $1700m(1700億円)
    編集履歴
    ID 12872
    2020/04/04 はりきり(Mr)
    2020/06/12 追記 (FVIIIについて)
    2020/06/20 追記 (販売開始の許可、4年間の臨床データ、競合他社:Roche(中外製薬、Spark)、Pfizer(Sangamo) )
    2020/09/10 追記 (BMN-270の開発概要)
    • CIO : Hank Fuchs
    • カリフォルニア州ノヴァト
    • 社員 3000人
    • 2017年に業界最大の遺伝子治療薬製造工場を拡張建設し遺伝子治療用の素晴らしいGMP製造所になっています。

    investing.com – より

    https://www.investing.com/search/?q=biomarin

    血友病A-遺伝子治療薬

    BioMarin Pharmaceutical Inc.(ナスダック:BMRN)は2020/02/20、米国食品医薬品局(FDA)が優先審査の生物製剤ライセンス申請(BLA)を承認したことを発表しました。しかし、08/19のBioMarinの発表では、FDAカラの審査完了の通知は受けたものの、更に2年間の追跡データの取得を求められたことで、このライセンスの許可は、2年先の2021/11以降になる見込みとなった。

    • 血友病Aの成人向けの調査用AAV5遺伝子治療
      (成人で治療効果と予後を見ながら、今後拡大されていくと思われる)
    • Valoctocogene Roxaparvovec (BMN 270) for Hemophilia A
    • 抗体保有率が低いAAV5を選択
    • FDAによるこの承認は、米国であらゆるタイプの血友病の遺伝子治療製品として受け入れられた最初のマーケティングアプリケーション
    • 3年間のClinical Phase 1/2とPhase 3の中間段階での分析 (2020/06現在の最新)
    • その他情報
      • FDAによるBreakthrough Therapy指定
      • FDA, EMAからのオーファンドラッグ指定
    Table 1. Summary of BMN-270 development
    Code No.BMN-270
    TargetHemophilia A
    VectorAAV5
    Promoter
    GOI
    Production CellSf9, source(1)
    Competitor(1) SB-525 by Sangamo/Pfizer
    (2) SPK-8011 by Roche-Spark

    Valoctocogene Roxaparvovec – BioMarin – より

    https://www.biomarin.com/products/pipeline/bmn-270/

    BMN-270とは

    ネットで調査しても、BMN-270がどのような薬剤なのかその詳細がよく掴めていませんが、以下、BMN-270について推測してみます。

    血友病Aは、血液凝固因子VIII (FVIII)の機能不全により止血が難しくなっている遺伝子疾患です。日本止血学科から、FVIIIの分子量は300kDaです。下記の参考文献には、プレ体が250kDaです。更に成熟型は、細胞内で200kDa (7kb)になります。この分子量でもAAV(4.9kb)に封入ができません。

    そこで、活性型のとしてA1-A2のHeavy ChainとA3-C1-C2のLight Chainを別々にAAVへ封入させる戦略もありますが、シンプルにBドメインを削除した(BDD)をGOIとしている様ですsource(1)

    血液凝固因子VIIIのドメイン

    日本止血学科

    血液凝固因子第VIII因子の構造

    Light Chain of Factor VIII Is Sufficient for Accelerating Cleavage of von Willebrand Factor by ADAMTS13 Metalloprotease

    https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC23069/

    参考文献 – AAVは5.2kB以下のゲノムしか封入できないが戦略はある

    Expressing Transgenes That Exceed the Packaging Capacity of Adeno-Associated Virus Capsids

    Hum Gene Ther Methods. 2016 Feb 1; 27(1): 1–12. Published online 2016 Jan 11. doi: 10.1089/hgtb.2015.140PMCID: PMC4761816PMID: 26757051
    Kyle Chamberlain, Jalish Mahmud Riyad, and  Thomas Weber*

    1990の文献には、FVIIIのA1,A2ドメインをAAVに封入し、A3, C1,C2ドメインを別のAAVに封入する研究があります。

    https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC23069/

    Valoctocogene Roxaparvovecの臨床投与量

    血友病Aの遺伝子治療薬Valoctocogene Roxaparvovec (BMN 270, Valrox)の臨床投与量は、低用量2e12 vg/kg, 高用量4e13 ~ 6e13 vg/kgでした。高容量では、その後の3年間および4年間のコホートで出血制御がうまくいっていると述べています。

    Valroxを投与すると12週後からFVIII活性は正常域に上がって来ています(正常域範囲: 50 IU/dL~150 IU/dL)。その後2年間で正常範囲を維持できていますsource(Evauate Vantage)。しかし、その後の臨床観察匂いで、依然としてFVIIIの活性は下がり続けています。

    Source: Leerink note May 2, 2019
    Source: Biomarin presentation
    • 現状の治療薬との優位性 : Roche (中外製薬) の抗体医薬 ヘムライブラ (1ヶ月に1回の投与)との差別化?
    • 治療薬の持続性 : 上図、高用量4年の結果では、FVIIIレベルは正常域を下回っているが、患者の平均出血率は治療前136件/年から1.3~16.3件/年と治療効果は持続(継続臨床観察の実施)
    • 治療効果と他社臨床動向により価格が設定される
    • BiomarinはFDAとの了解で、FVIII活性を一段階測定方法から発色法(chromogenic assay)に切り替えている
    • 競合開発品 :
      • Roche (Spark Therapeutics)のSPK-8011, 免疫原性とFVIIIレベルを正常範囲にできないという問題がある(P2/P3)、事前ステロイド投与で免疫原性に対処
      • PfizerのパートナーSangamo社のSB-525 (高い用量(3e13 vg/kgで効果、下図参照)source
    Source: sangamo presentation, 2 April, 2019

    Evaluate Vantage, 2019/05/22

    https://www.evaluate.com/vantage/articles/events/company-events/biomarin-hopes-long-term-valrox-data-can-stem-bleeding

    製造能力を試算してみる

    BIOMARINが持つNovato, California.の製造施設は、年間2,000~3,000人に製剤を届ける事が可能です。

    すなわち、3,000人 x 6e13 vg/kg x 70kgが年間の必要量。1000L bioreactor x 2 x 20年間製造数で割ると、1.5E14 vg/Lの培養生産性であることが推定できます。

    BioMarin Provides 2 Years of Clinical Data in 6e13 vg/kg Dose from Ongoing Phase 1/2 Study in Valoctocogene Roxaparvovec Gene Therapy for Severe Hemophilia A at World Federation of Hemophilia 2018 World Congress

    https://investors.biomarin.com/2018-05-22-BioMarin-Provides-2-Years-of-Clinical-Data-in-6e13-vg-kg-Dose-from-Ongoing-Phase-1-2-Study-in-Valoctocogene-Roxaparvovec-Gene-Therapy-for-Severe-Hemophilia-A-at-World-Federation-of-Hemophilia-2018-World-Congress

    BioMarin Provides Highlights of 4 Years of Clinical Data from Ongoing Phase 1/2 Study of Valoctocogene Roxaparvovec Gene Therapy for Severe Hemophilia A

    https://www.prnewswire.com/news-releases/biomarin-provides-highlights-of-4-years-of-clinical-data-from-ongoing-phase-12-study-of-valoctocogene-roxaparvovec-gene-therapy-for-severe-hemophilia-a-301068247.html

    解説

    血友病A

    • Hemophilia A
    • X染色体に由来、遺伝、1/3のケースで突然変異
    • 約10,000人に1人
    • 従来、血液凝固因子第8因子 (VIII, 分子量200kDa)の機能不全に対して、血漿分画製剤による補充療法が行われる
    • 重症な血友病A患者には、年間100~150回の点滴補充が行われる
    • 投薬の評価方法として、年間出血率(Annualized Bleed Rate)がある

    その他製品

    • ムコ多糖症I(MPS I)のアルデュラザイム(ラロニダーゼ)
    • ランバートイートン筋無力症候群(LEMS)のフィルダプス(リン酸アミファンプリジン)
    • フェニルケトン尿症(PKU)のKuvan(二塩酸サプロプテリン)
    • ムコ多糖症(galsulfacS)のナグラザイム(galsulfase)
    • ムコ多糖症IV型A(MPS IV A)のためのVI)とビミジム(エロスルファゼアルファ)。当社は、さまざまな疾患の治療のためのさまざまな製品候補について臨床試験を実施しています。その臨床製品候補には、Brineura、ペグバリアーゼ、

    参考文献

    BioMarinの現況 (2020)

    https://investors.biomarin.com/2020-02-20-BioMarins-Biologics-License-Application-for-Valoctocogene-Roxaparvovec-Accepted-for-Priority-Review-by-FDA-with-Review-Action-Date-of-August-21-2020

    ファイザー社、血友病Bの遺伝子治療に関する第Ⅲ相試験を開始, 2018/08/07

    SparkからPfizerへ血友病Bの遺伝治療薬開発に関すのライセンス契約に関することも記載あり。

    https://www.pfizer.co.jp/pfizer/company/press/2018/2018_08_07.html

    uniQure Announces License Agreement with CSL Behring to Commercialize Hemophilia B Gene Therapy, 2020

    uniQure社は、血友病Bの遺伝子治療薬をCSL behringに商用化をライセンスに関しての記載

    http://www.uniqure.com/PR_EtranaDez_Licensing_FINAL_6_24_20.pdf

    Freeline Raises $120M for Pivotal Trial of FLT180a, a Gene Therapy Candidate for Hemophilia B, 2020

    Freline社は、血友病Bの遺伝子治療のピボタル試験のために$120Mを獲得した

    https://hemophilianewstoday.com/2020/07/10/freeline-raises-120m-to-support-pivotal-trial-of-flt180a-a-gene-therapy-candidate-for-hemophilia-b/