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  • [健康] 白内障 – 術後 – 3.5ヶ月後の経過状態 (体験記) – [2020/05/29]

    [健康] 白内障 – 術後 – 3.5ヶ月後の経過状態 (体験記) – [2020/05/29]

    ID16434

    はじめに

    体験記です。3.5ヶ月前に3泊4日で両面の白内障手術を受けました。3.5ヶ月後の状態を記録します。

    前提

    以下の記載は、術後5日後の記事に記載した内容と同じです。

    • 20歳代から「角膜変性症」だと言われていたが、治療法は無いと聞かされていたので、放置していた
    • 右目は、15年前に自然(以下、白内障手術の経過・関連記事「白内障-術後-5日後の経過状態」参照)なかたちで、網膜裂孔を起こして丸い穴が空いたため、穴がこれ以上広がらないようにレーザー固定術を受けている。
    • 網膜裂孔の際、眼底出血もあり、その残骸は硝子体混濁、若しくは、強い飛蚊症として後遺症が残っている。その残骸として、「輪っか状の影」と「ガーゼ状に見えるもの」が浮遊しているのが常時見えるようになった。残骸は、数年掛けて少なくなっていき、次第に視野に居座る確率が低くなり、見えやすくなっている。
    • 左目は、17年前にサッカーボールが真正面からあり、眼底(または眼内)出血して、その残骸が残っている。その時、町医者では網膜裂孔等の異常は無いと言われた。また、15年前の医者の見立てでは、網膜が剥がれる寸前のような状態であって、ラップを綺麗に貼れなかったような歪んだような波打った状態になっているとのこと。その時は、レーザー固定術は実施せず、その数年後に、レーザー固定術を行なっている。
    • 以上、13年前までには、両眼共に網膜剥離予防のために、レーザー固定術を完了している。
    • その後、数年かけて眼内の残骸が少なくなることで見えやすくなっていった後、事務作業での文字を見るに際し、継続的な視力低下を覚えていた。その自覚症状は、PC画面のコントラストが低いと感じこと、紙文書の文字を見る際、目を動かして、眼内に残る残骸を視界からどけながら見るという不自由が増加していったこと、および、白っぽく見える白内障の症状も加わってきた。
    • 以上の見え方に関わる要因は、以下の項目が考えられる
      • 角膜変性症 (点状角膜ジストロフィー)の悪化
      • 飛蚊症の悪化 (基本的には眼内での出血に由来すると考えている)
      • 白内障の進行
    • 霧の中、若しくは、ガーゼが掛かったような見え方に強く関係する要因は、

      「角膜変性」、「硝子体混濁」および「白内障」

      であると推察している
    • 字がにじむ、若しくは、焦点が合わない感覚に強く関係する要因は、

      「眼内の残骸」

      であると推定している。

    白内障手術の術前の見え方

    以下の記載は、術後5日後の記事に記載した内容と同じです。

    • 特に逆光では、霧の中、若しくはガーゼが掛かったような見え方をしていました。特に左目は、その具合が強かった。この症状は、左目の白内障の度合いが強かったためです。
    • 視野を邪魔する感覚に対しては、目を左右、又は、上下などに動かしてやると、一瞬視野が確保されるため、その瞬間は、文字がにじまずに、良く見えます。この症状は、眼内出血をしたことがあるため、その残骸が視野を邪魔している(硝子体混濁)ためです。

    術後3.5ヶ月・現在の見え方

    遠くを見る場合

    • 5日後 – 霧の中にいるような見え方は無くなり、鮮明に見えるようになりました。まさに、白っぽい黒ではなく、黒色は黒色に見えます。天然色が戻ってきたという感じです。景色をみ見るのが嬉しい。
    • 3.5ヶ月後 – 後発性白内障を懸念していましたが、3.5ヶ月後では、まだ大丈夫のようで。よくみえています。夕暮れ時の外の景色もよく見えています。暗いところは暗いことなりにはっきりして見えています。
    • 5日後 – 車を運転していて、逆光・順光を問わず、見え方の違いの差は少なくなり、よく見えている。
    • 3.5ヶ月後 – 日中の運転も白っぽい見え方で、ある意味アブかなったのですが、暗中模索のような恐る恐るの運転では無くなりました。余裕を見て運転できます。術前では、日中の信号が本当に見えずらく、遠くからは殆ど見えていませんでした。助手席の奥さんに、「この先の信号は何色」と聞いていたシチュエーションも多々ありましたが、今では、助手席の奥さんに確認するようなことは全くありません。ただし、硝子体混濁の残骸(ガーゼ状のものが浮遊)が、視界を遮る時がありますが、眼球を素早く動かすことで、中心視野からは移動してくれるので、それくらいのことであれば全然大丈夫です。

    近くを見る場合

    • 術後5日後 – 両目共に、「にじむ」、若しくは、「焦点が合わない」。そのため、文字を読みにくい。その具合は、特に左目に強いが、白内障に起因するものではなく「硝子体混濁」が原因であると考えていますが、術前より悪化したように感じられます。
    • 術後3.5ヶ月後 – 「にじむ」という症状は、随分改善されました。近くを見る時は、凸レンズ(老眼鏡)をかけますが、術後1ヶ月くらいでも、特に左目では、近くの焦点が合わず「にじむ」感じでしたが、現在は、右目はもちろんですが、左目も「にじまず」に焦点がほぼ合っています。術前より悪化したのではと心配していましたのが、両目でしっかり見ることができています。
    • 術後5日後 – 手術するまでは、遠くを見るのと同様に、近くを見る場合でも「霧の中」、若しくは「ガーゼがかかった」(紗がかかった)ような見え方でしたが、それは改善されて、「にじむ」ものの、はっきり見えるようになりました。右目の「網膜裂孔」に伴う「硝子体混濁」に関わるガーゼ状の浮遊物が、はっきり見えるようになった。
    • 術後3.5ヶ月後 – 硝子体混濁に関わる見え辛さについては、右目の網膜裂孔が酷かったことから、その残骸の「ガーゼ状」のものは、従前よりはっきり視認できる様になったと思われます。それは、白内障が無くなったことで、はっきり、くっきり見えているためと思われます。ここは、仕方ないと思って諦めました。

    まとめ

    白内障手術直後の3.5ヶ月後での見え方について記録ました。「安定するまで1ヶ月から3ヶ月かかる」とドクターから言われているので、その経過を記録しました。

    総評としては、最も懸念していた「にじむ」ことにより焦点が、どうしても合わないことについては、3.5ヶ月も経過して随分と改善していました。

    今日、改めて、術後5日後の見え方の議論を読み返しつつ、1~2ヶ月後の状態も思い出しながら、今の状態を確認してみましたが、随分改善していることに、今更に認知しました。最近の生活を思い出してみると、不自由さを感じていなかったことに気がつきました。記録は、取っておくものですね。

    以上

    編集履歴

    2020/05/29 はりきり(Mr)

  • [健康] 白内障 – 術後(体験) – 2週以降の経過・日常生活のまとめ – ID12705 [2020/04/17]

    [健康] 白内障 – 術後(体験) – 2週以降の経過・日常生活のまとめ – ID12705 [2020/04/17]

    日常生活で気付いた点

    今後、術後の投稿をこの記事内でアップデートする形にします。アップデートがなくなった時は、私自身の気持ちが納得したと言うことになると思っています。

    編集履歴

    2020/03/27 はりきり(Mr)にる記録

    4/16、 ここ2週間(4/13と4/13の週)は、半分以上がテレワークで自宅に篭(こも)りキリでした。PCの画面を見ているか、TVを見ているか、iPadを見ているか、目を休ませていないことに、改めて気づきましたが、どうしましょうかね。

    4/17、 手術医の検診の日。左目の視力が上がらない事について、「角膜変性症」と「硝子体の後嚢」も関係すると思っているが、「眼底や眼内の濁り」の異常はないかドクターに聞いてみた。眼底には特に異常はなく、眼内の濁り(出血の残骸)による見づらさよりは、「角膜変性症」によるものが大きいと考えられるとのことだった。継続していた点眼は、4/17を持って自己判断により中止することにした。日常生活に戻ります。

    4/18、 日用品を買いに、近所のホームセンターに行った。2FにはEDIONがあり、家電量販店店内の照明は一般的に明るいのだが、白内障には優しく無かった。術前では、白っぽくて奥の方どころか、少し先の商品なども見えにくい程だった。術後は、店内の端まで見渡せるし、なにがあるのかも認識できるくらいに見えていると感じる。左目の見づらさについて、少し分かったことがある。日中、車で走っている時、前の車のテールランプが点灯したとき、右目に比べて多く何重にも見えている。以前から持っている乱視によるものとも考えられるが、後嚢の濁りによるものか、角膜変性症によっても、濁った部分での光の屈折が偏ったりすると乱視の症状も出ると考えられるので、これらが原因であるとも考えられる。

    4/19、 手術直後に、車の運転をして景色を見た時のあの感動は、現在はでは薄れてしまった。逆に、硝子体の混濁(網膜裂孔による出血の残骸)がよく見える分、以前より邪魔に感じる。しかし、以前よりは確実によく見える感じる。見えずさは定性的であり主観的であるようだ。今後は、後発性白内障の進行を注意しなければならない。継続して観察する必要があると思っている。

    白内障手術の術前/術後

    以下、白内障手術の前後で異なったこと列挙しました.

    • 白っぽい黒色は、黒色になった
    • 日中の車の運転で、フロントガラスの曇りが気になり、フロントガラスの新品への交換も考えるほどであったが、フロントガラスの曇りを感じることはなくなった。
    • 夜間の車の運転で、外灯が明るく見える
    • 夜間の車の運転で、対向車のライトによるハレーションが低減したことで「ホワイトアウト」が劇的に低減され、黒は黒に見えることも加わり、目下・遠方も含めてよく見えるようになり、側道を走る無灯火の自転車の発見が早くできるようになった.
    • 夜間の車の運転で、信号待ちで停車する際、前方の車のブレーキによる赤色のテールランプの発光輝度が増加した時、その赤色の光のハレーションにより、ランプ周りの景色が「ホワイトアウト」する現象が劇的に少なくなった。

    術後の検診

    術後(左目は11日目、右目は9日目)検診での視力

    日付受診右目 (矯正)左目 (矯正)眼圧備考
    3/27白内障治療(0.9)(0.7)両眼: 38術後診療、ステロイド中心、眼圧低下点眼2種
    3/31白内障治療15, 16眼圧正常化、眼圧低下点眼1種に。
    4/3掛付医両眼: 15セカンドオピニオン: 左目のかすみがあり視力が上がらないことについて、顆粒状角膜変性は中心視野にあるが、それよりも水晶体嚢の後嚢の濁りの方が主な原因との見立てを伺った
    4/17手術医(0.9)(0.8)当てずっぽな検査の結果

    術後から約10日後までの点眼

    薬剤名効能機能参考備考
    レボフロキサンシン・点眼液・1.5%朝・昼・夕最近感染予防広範囲抗菌点眼剤KEGG継続
    ベタメタゾンリン酸エステル・0.1%点眼朝・昼・夕手術後の炎症を和らげる眼科、耳鼻科用合成副腎皮質ホルモン製剤KEGG3/27で中止
    ブロナック点眼液0.1%朝・夕手術後の炎症を和らげる非ステロイド性抗炎症点眼剤KEGG継続

    術後、約10日後(3/27)から新たに開始する点眼、4/17まで。

    薬剤名効能機能参考備考
    フルメトロン点眼液0.1%朝・夕炎症を抑える抗炎症ステロイド水性懸濁点眼剤KEGGベタメタゾンの代わりに使用開始
    コソプト配合点眼液朝・夕眼圧を下げる炭酸脱水酵素阻害剤/β-遮断剤配合剤, 緑内障・高眼圧症治療剤KEGG新規・継続
    グラナテック点眼液0.4%朝・夕眼圧を下げるRhoキナーゼ阻害薬, 緑内障・高眼圧症治療剤KEGG副作用(充血), 3/27~3/31、眼圧正常になったので離脱
    4/17以降、点眼は中止して、日常生活に戻ることにした。

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    解説

    解説1:レンズの安定化

    視力の安定について、ドクターに質問したところ、その機序は以下の通りの説明でした。
    水晶体を除去して残った水晶胎嚢(以下、袋という)に人工レンズを挿入しているが、最初は、袋の中でレンズが多少動くため安定していないため、視力が安定しない。時間が経ってくると、袋がレンズに密着することで、レンズの位置は安定する。

    以上

  • [健康] 白内障 – 術後(体験) – 1週間後の経過を診て点眼液の変更 – ID12577

    [健康] 白内障 – 術後(体験) – 1週間後の経過を診て点眼液の変更 – ID12577

    術後の検診

    術後(左目は11日目、右目は9日目)の検診では、術後退院前の時点より、視力が出てきました(解説1)が、眼圧が38と高かったため、原因と考えられる副腎皮質ホルモン点眼液を中止して、弱い点眼液に変更する事になりました。

    • 右目 0.9 (矯正)
    • 左目 0.7 (矯正)
    • 矯正とは、レンズなどで最大限度、近視の場合は遠くを見ることができる状態にすること。
    編集履歴
    2020/03/27 はりきり(Mr)

    術後から約10日後までの点眼

    薬剤名効能機能参考備考
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    術後、約10日後から新たに開始する点眼

    薬剤名効能機能参考備考
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    コソプト配合点眼液朝・夕眼圧を下げる炭酸脱水酵素阻害剤/β-遮断剤配合剤, 緑内障・高眼圧症治療剤KEGG新規
    グラナテック点眼液0.4%朝・夕眼圧を下げるRhoキナーゼ阻害薬, 緑内障・高眼圧症治療剤KEGG新規

    解説

    解説1:レンズの安定化

    視力の安定について、ドクターに質問したところ、その機序は以下の通りの説明でした。
    水晶体を除去して残った水晶体嚢(すいしょうたいのう、以下、袋という)に人工レンズを挿入していますが、最初は、袋の中でレンズが多少動くため安定せず視力が安定しない。時間が経ってくると、袋がレンズに密着(癒着という)することで、レンズの位置は安定する。

    以上

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  • [健康] 白内障 – 術後 – 5日後の経過状態 (体験記) – ID12412 [2020/05/09]

    [健康] 白内障 – 術後 – 5日後の経過状態 (体験記) – ID12412 [2020/05/09]

    はじめに

    体験記です。昔の記憶を辿りながら、白内障手術にいたるまでの今日までの目にまつわる記録、及び、白内障手術後5日後までの状態の経過を記録しました (2020/03/21)。

    なお、白内障手術の記録は、以下の記事をご覧ください。

    前提

    • 20歳代から「角膜変性症」だと言われていたが、治療法は無いと聞かされていたので、放置していた
    • 右目は、15年前に自然(解説1)なかたちで、網膜裂孔を起こして丸い穴が空いたため、穴がこれ以上広がらないようにレーザー固定術を受けている。
    • 網膜裂孔の際、眼底出血もあり、その残骸は硝子体混濁、若しくは、強い飛蚊症として後遺症が残っている。その残骸として、「輪っか状の影」と「ガーゼ状に見えるもの」が浮遊しているのが常時見えるようになった。残骸は、数年掛けて少なくなっていき、次第に視野に居座る確率が低くなり、見えやすくなっている。
    • 左目は、17年前にサッカーボールが真正面からあり、眼底(または眼内)出血して、その残骸が残っている。その時、町医者では網膜裂孔等の異常は無いと言われた。また、15年前の医者の見立てでは、網膜が剥がれる寸前のような状態であって、ラップを綺麗に貼れなかったような歪んだような波打った状態になっているとのこと。その時は、レーザー固定術は実施せず、その数年後に、レーザー固定術を行なっている。
    • 以上、13年前までには、両眼共に網膜剥離予防のために、レーザー固定術を完了している。
    • その後、数年かけて眼内の残骸が少なくなることで見えやすくなっていった後、事務作業での文字を見るに際し、継続的な視力低下を覚えていた。その自覚症状は、PC画面のコントラストが低いと感じこと、紙文書の文字を見る際、目を動かして、眼内に残る残骸を視界からどけながら見るという不自由が増加していったこと、および、白っぽく見える白内障の症状も加わってきた。
    • 以上の見え方に関わる要因は、以下の項目が考えられる
      • 角膜変性症 (点状角膜ジストロフィー)の悪化
      • 飛蚊症の悪化 (基本的には眼内での出血に由来すると考えている)
      • 白内障の進行
    • 霧の中、若しくは、ガーゼが掛かったような見え方に強く関係する要因は、

      「角膜変性」、「硝子体混濁」および「白内障」

      であると推察している
    • 字がにじむ、若しくは、焦点が合わない感覚に強く関係する要因は、

      「眼内の残骸」

      であると推定している。

    白内障手術の術前の見え方

    • 特に逆光では、霧の中、若しくはガーゼが掛かったような見え方をしていました。特に左目は、その具合が強かった。この症状は、左目の白内障の度合いが強かったためです。
    • 視野を邪魔する感覚に対しては、目を左右、又は、上下などに動かしてやると、一瞬視野が確保されるため、その瞬間は、文字がにじまずに、良く見えます。この症状は、眼内出血をしたことがあるため、その残骸が視野を邪魔している(硝子体混濁)ためです。

    術後5日・現在の見え方

    遠くを見る場合

    • 霧の中にいるような見え方は無くなり、鮮明に見えるようになりました。まさに、白っぽい黒ではなく、黒色は黒色に見えます。天然色が戻ってきたという感じです。景色をみ見るのが嬉しい。
    • 車を運転していて、逆光・順光を問わず、見え方の違いの差は少なくなり、よく見えている。

    近くを見る場合

    • 両目共に、「にじむ」、若しくは、「焦点が合わない」。そのため、文字を読みにくい。その具合は、特に左目に強いが、白内障に起因するものではなく「硝子体混濁」が原因であると考えていますが、術前より悪化したように感じられます。
    • 手術するまでは、遠くを見るのと同様に、近くを見る場合でも「霧の中」、若しくは「ガーゼがかかった」(紗がかかった)ような見え方でしたが、それは改善されて、「にじむ」ものの、はっきり見えるようになりました。
    • 右目の「網膜裂孔」に伴う「硝子体混濁」に関わるガーゼ状の浮遊物が、はっきり見えるようになった。

    まとめ

    白内障手術直後の5日後での見え方について記録ました。「安定するまで1ヶ月から3ヶ月かかる」とドクターから言われているので、今後は、その経過を記録したいと思います。この5日後の見え方は、その1ヶ月から3ヶ月の時点での基準となる指標となります。

    以上

    編集履歴

    2020/03/21 はりきり(Mr)
    2020/05/09 文言整備

    解説

    解説1

    網膜裂孔になる原因としては、加齢による生理現象が起因する場合があります。加齢と共に、硝子体は退縮して小さくなっていきます。これは、生理現象です。硝子体と網膜は密着していますが、硝子体が退縮する際、網膜との接合面が、綺麗に分離できればよいのですが、癒着が強い場合には、網膜ごと持っていきます。

    それが網膜裂孔(部分的であれば剥離と言わないらいしい)に繋がります。その接合面は円形であるため、網膜裂孔の後は、輪っか状の飛蚊症が現れることが多いとのことです。

    私の場合は、大きな穴が開くと共に、大した量ではありませんでしたが、出血も伴いました。出血すると、残骸に視野を塞がれるため予後がよくありません。

  • [健康] 白内障 – 手術(体験記) – 御同輩! お先に行ってきます。両目の手術で4日間入院 — どの様な手順で進むか詳細に記録 – ID12185 [2020/12/18]

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    どういう思いでこの記事を書いたか

    白内障手術は簡単な手術ですと言われます。簡単だから安易にしていいのかも疑問でした。できるだけ引っ張って遅らせて手術した方が良いと思っていました 。

    早めにした方が良いものと、遅らせた方が良いものと、それぞれ状況次第だと一般論的にはそのように思っていました。その状況というのは、お医者さんの領域になりますね。お医者さんの観察と見立てが全てです。セカンドオピニオンもありますが、お医者さんと同範囲の情報を持っていなければ、自分での判断は簡単ではありません。同範囲としたのは、深い部分のところに関しては、お医者さんに聞くことで補います。聞くためには、何がわからないかという情報も必要だということです。

    でも決断は、自分自身でしなければなりません。

    白内障といっても、個々に状況が異なることが、今回、自分の身になって少しわかりました。「単純な濁り」、「そうで無い濁り」と大きく分けれると思います。

    後嚢性の濁りはあまり良くない濁りのようです。私も、その当たりの情報は、手術するまでは、充分に持っていませんが、後嚢とは、眼底に近い方の凸レンズの頂点領域なので、中心視野として重要な部分です。

    私の場合は、20年来、白内障があることは、分かっていました。それは、お医者さんの見立てでしたが、どのような白内障であるかについて、質問したことがありませんでした。

    そのため、後嚢の白内障であることを知ったのは、約半年前です。

    今回、本当に見えづらくて手術を覚悟し(手術することを決断し)、大きい病院を紹介してもらって、白内障手術をして現在に至っています。

    後嚢性の白内障および水晶体の一般的な白内障も伴っている場合、どのような経過を辿るのかを、ここに残しておきたいと思います。

    白内障で手術される方に対して、参考になれば幸いです。私は、研究者なので、少し突っ込んで、原理に関わるところまで把握しようとしますが、ご容赦ください。

    注意していただきたいのは、このBlogの内容は、ある場合にこうすべきとかを教えるHow To本ではありません。自身が患者として、どのような情報が必要か、世の間にはどんな情報があるかを示そうとしています。もちろん、足りない情報もあります。偏ったものもあります。過不足が無くなるよう、今後もアップデートしたいと思っています。

    日本のお医者さんは、絶対数は少なく多忙です。患者自身も賢くならなければいけないと思っています。今回情報を求めるなか、白内障について網羅できている情報源はありませんでした。一つ一つ情報を探して、それぞれの情報をつなげていく作業が必要でした。今後も必要です。

    背景

    手術の第一歩

    大きな病院で診療してもらうと、「角膜の濁りと白内障により見えづらいでしょうから、白内障の手術を先ずしますか」、と勧められました。

    角膜の濁りに対する手術は、近視のレーシックと同様、術後は遠視に傾くことは、情報収集から知ってました。どちらの手術を先すべきか理解できないまま白内障手術をするのに疑問を感じました。

    そこで、角膜ジストロフィーの手術ができる病院を紹介してもらい、セカンドオピニオンを求めることにしました。

    大阪では、角膜ジストロフィーのレーザー治療ができる病院は2カ所あります。自宅から近い方の病院を紹介してもらい受診しました。

    セカンドオピニオン

    • 角膜専門のドクター
    • 現在の年齢が57、老後の生活を考えると、白内障治療と角膜ジストロフィー治療をした後、手元30cm程が見えるようにした方がいい
    • 手術は、先に白内障治療を行い、その後、視力が安定してから、角膜ジストロフィーの治療を行う
      (選択の問題ですが、いつするかは自己で判断する)
    • 白内障治療は、このセカンドオピニオンの病院では3~4ヶ月待ち(白内障治療は紹介状元の病院に戻って行うことにしました)
    • セカンドオピニオンのお医者さんには、最終的な視力の「持っていきどころ」として、角膜ジストロフィー治療後で30cm程度が焦点距離になることを目的として、先ず実施する白内障治療後の目標の視力、今後の進め方等を書いてもらいました
    • その返しの紹介状と共に、最初の病院に後日行き、白内障呪術の入院手続きを行いました(以下につづく)

    白内障手術の実際

    それまで、漠然と分かったつもりでいたのですが、白内障の手術である水晶体を人工レンズに置き換える手術は、白内障手術の1部です。その他、私のケースの様に、後嚢性の白内障、厳密には水晶体と後嚢が癒着して濁っている場合は、その濁りの「かき取り」も必要です。それと、人工レンズを挿入してしまうと、滅多なことがない限り、そのまま一生使うことになります(そのため人工レンズの寿命は100年の耐久性があります参考13))。人工レンズは、時間経過とともに水晶体嚢と癒着が進み、それによって視力も安定化します。もしも、人工レンズを取り除くことになった場合は、水晶体嚢も一緒に取り除く手術となります。

    戻ってきた病院では、返しの紹介状を元に、白内障手術の予定と方針を固めました。

    今日は手術当日(3/16)、白内障の手術で4日間入院して、両目の白内障手術を受けます。

    昨年の8月の免許更新では、近視用コンタクを乱視もいけるものにして、なんとかクリアしました。

    前回の車の免許更新時でも、白内障の症状は、だいぶ進んでいたのですが、手術は今日まで約5年超、引っ張りました。できれば、60歳まで引っ張りたかったのですが、ここ数ヶ月で左目はほとんど字が読めなくなりました。

    両目とも、角膜ジストロフィーがあり、いずれ手術になるので、今回の白内障手術では、近視よりに視力を合わせます。

    角膜ジストロフィーでは、レイザー治療を予定しているため、視力が遠視に向くためです。

    白内障の手術では、入院当時に、左目のレンズの交換、翌日は観察、3日目に右目のレンズの交換、4日目は退院の予定です。

    スケジュール

    前日(Sun)

    朝昼晩の点眼は、当日手術を受ける左目でした。

    レボフロキサン

    • レボフロキサン点眼液1.5%「日新」5mL
    • 細菌の感染を抑える薬
    • 1日3回
    • レボフロキサン

    当日(Mon)

    09:30 入院センターで受付、保険証、限度額証明書

    10:00 10F(本来は11F)、身長体重測定、4人部屋

    10:30 飲み薬の確認と入院中の投薬確認についての説明

    11:00 今日の予定の説明

    11:30 清浄綿と細いテープを院内ローソンで購入

    12:00 昼食

    12:15 絶食

    13:15 左目:看護師さんによる目薬、5分間隔

    • 以下の目薬を1セットとして3セット
    • 目薬1 散瞳薬
    • 目薬2
    • 目薬3

    散瞳薬が効いてくると、明るく見えてきて白内障の目でも視力が改善される。このままでもいいように思える。

    13:45 絶飲食

    14:00 37.1℃ 微熱

    14:15 手術 30分の予定

    • 4F 手術室
    • キャップ
    • ほぼ枕無し、長細い手術台
    • 仰向け、モニター(血圧、脈拍、血中酸素)
    • 受けバットと50mL注射器で洗浄液による流水洗浄
    • おそらくイソジンで目の周りの消毒
    • 片目が開いた粘着テープ付きシート
    • テープで上まぶたと下まぶたを固定
    • 流し込むようにすごい勢いで点眼
    • おそらく注射で麻酔
    • すごい勢いで点眼
    • 眼前に照明、眩しすぎ
    • メスが入った感覚はない
    • 超音波の音、水晶体を砕く、しばらく断続的に続く
    • 全く眩しく無くなり、おそらくライトがあるはずだがミカないし、何も見えなくなった。映像が無い状態になっている。
    • しきりに手術する手が眼前で動く
    • ゴロゴロがあるとのこと、年期の入った白内障では濁りが硬くなっている事があると聞く
    • しばらく手術の手が眼前で動く、おそらく「こすりとっている」
    • レンズ装着を優先したと聞かされる
    • 濁りは後からでもレーザーで取り除けるとのこと
    • ガーゼとカッペで閉じられる
    • 終了

    14:55 終了

    15:00 ベッドで安静、一眠り

    16:00 片目での歩行の確認をされる。OKが出る

    17:00 看護師さん交代、風呂近視、髭剃り禁止、洗顔禁止

    18:00 点眼開始: 裸眼で見る 真っ白

    と同時にガーゼ除去

    • 以下の目薬を1セット
    • 目薬1 抗生剤 クラビット
    • 目薬2 抗炎症 ベタメタゾン
    • 目薬3 抗生剤 ブロナック

    20:00 点眼開始: 白っぽさ治まってきた

    • 以下の目薬を1セット
    • 目薬1
    • 目薬2

    22:00 消灯 、左目の水晶体、57年間ありがとう。そして、お疲れ様、就寝

    清浄綿とカッペ

    清浄綿は、塩化ベンザルコニウム溶液に浸った使い捨て綿、カッペ(眼球保護帯)は、アルミ製でテープで顔に貼り付けて、不用意な眼球への接触から保護する

    2日目(Tue)

    5:50 起床 (照明)

    7:00

    • 左目の点眼
      • 散瞳薬
      • 抗生剤
      • 抗生剤
    • 右目 殺菌の朝昼晩の朝

    7:30 朝食

    8:00 主治医の先生による検査

    11:00 先生による検査 : 左目のハンディー機器による眼圧測定、明日手術する右目の観察。薄暗い部屋にある一点の発光ダイオードを左目で見ると、ワッカが2つ見える — 挿入した眼内レンズによるようだ (光の輪)。

    左目の眼圧が高いとのことで、点眼。

    12:00

    • 点眼 (右)
      • 目薬1 抗生剤 クラビット
    • 点眼 (左), 5分刻み
      • 目薬1 抗生剤 クラビット
      • 目薬2 抗炎症 ベタメタゾン (僕には、感受性が強くて眼圧が上がったため、退院後に他の点眼に代えています)
      • 目薬3 抗生剤 ブロナック

    16:00 視力検査 (左目) 矯正しても中段より上でも見えない

    18:00 点眼

    • 点眼 (右)
    • 点眼 (左), 5分以上の間隔を空けて点眼
      • 目薬1 抗生剤 クラビット
      • 目薬2 抗炎症 ベタメタゾン
      • 目薬3 抗生剤 ブロナック

    18:00 食事

    • 食事
    • 食後の服薬
      • セフカペンピボキシル塩酸塩錠100mg, 1錠

    20:00 部屋移動 (1057→1059)

    22:00 消灯、就寝

    3日目(Wed)

    06:10 目が覚める

    • 点眼前に、手術した左目のカッペを外して自己点検(以下)
    • 裸眼では、右左共に焦点が合う距離は、20cm程度
    • これまで使っていた眼鏡(遠近両用)を使用した時、手術した左目は、手元及びそれより遠い距離でも(30cm, 50cmなど)、にじむ
    • 昨日、20時頃に先生がこられて話した際の先生との話
      • 先生 : 水晶体嚢(後嚢)に癒着していた濁りについては、嚢を破らないようにしたため、その除去を途中断念したため十分に取り除けなかったとのこと。
      • 自分 : 術後、ガーゼがかかった感じはなくなったものの、夕方の検査で、矯正視力がでなかったことを伝えた(先生は知っているはずだが)
      • 先生 : 今後行う予定の角膜ジストロフィーのレイザー治療で改善があるか知れない
      • 視力が安定するまで時間がかかるといっていたように思う。要確認→ 後日、ドクターに確認した内容: 左目では術中でも、角膜ジストロフィは邪魔になる程であったこと、後嚢の濁りはあるものの視野の真ん中にはないので、角膜のレーザー治療が改善する確率は高いとのこと。

    06:30 点眼

    • 点眼 (左), 5分刻み
      • 目薬1 抗生剤 クラビット
      • 目薬2 抗炎症 ベタメタゾン
      • 目薬3 抗生剤 ブロナック

    07:00 服薬

    • セフカペンピボキシル塩酸塩錠100mg, 1錠
    • (食事がでないので、昨日買ってあったピーナッツを15粒ほど食してから服用)

    07:15 絶食

    08:15 手術準備のための点眼開始

    • 以下の目薬を1セットとして3セット
      • 目薬1 ミドリンP (散瞳)
      • 目薬2 ブロナック (非ステロイド性抗炎症剤)
      • 目薬3 ネオシネジン (出血止め)

    08:45 絶飲食

    09:15 手術 (右目)

    10:45 手術終了、病室で1時間安静

    12:00

    • 食事
    • 食後の服薬
      • セフカペンピボキシル塩酸塩錠100mg, 1錠

    12:30 点眼

    • 点眼 (両目い), 5分刻み
      • 目薬1 抗生剤 クラビット
      • 目薬2 抗炎症 ベタメタゾン
      • 目薬3 抗生剤 ブロナック

    15:00 対応、血圧

    18:00 点眼

    • 点眼 (両目い), 5分刻み
      • 目薬1 抗生剤 クラビット
      • 目薬2 抗炎症 ベタメタゾン
      • 目薬3 抗生剤 ブロナック

    18:00 夕食

    19:00 右目点眼

    • 2種類, 5分後とで2回

    20:00 主治医の説明を受けた

    • 水晶体嚢を破らないように付着した濁りを取り除いたが、両眼とも同じように濁りは一部残っている
    • 水晶体嚢に穴が開いてしまって、そこに人工レンズを入れると、やがて穴が広がってレンズが眼内に落ちてしまうことがある
    • ドクター曰く、両眼の手術で分かったことは、やはり、両眼共に角膜の濁りは手術する上で邪魔なほどであり、見え方にも相当影響していると思われる
    • 眼内レンズと水晶体嚢が癒着し固定されるまでは、視力は安定しない
    • 来週以降、通院で様子を見ていく
    • 予定通り、角膜ジストロフィーの手術を受ける
    • その後、見え方を踏まえ、見えづらい理由が、角膜の濁り由来か、白内障の濁り由来かを判断する
    • その理由が、白内障由来の水晶体嚢の取り残した濁りの場合は、YAGレーザーによる除去を考える
    • その手術時期は、人工レンズと水晶体嚢が癒着していて安定し、レンズの眼内への落下の恐れがなくなった頃

    22:00 消灯、就寝

    4日目 (退院日)

    6:20 起床

    • 両眼のカッペを外して見え方を確認
      • 裸眼では、右左共に焦点が合う距離は、10~15cm程度
      • 右目では、手術1日後の左目の状況と同じで、白っぽく見える。
      • 左目は依然として、「にじむ」、遠近両用のメガネを掛けても、遠近どの距離でも「にじむ」
      • 右目は、遠近両用のメガネでこれまで通り、どの距離でも「焦点が合う=にじまない」

    07:15 点眼

    • 点眼 (両目), 5分刻み
      • 目薬1 散瞳 (退院前の検査のため)
      • 目薬2 抗生剤 クラビット
      • 目薬3 抗炎症 ベタメタゾン
      • 目薬4 抗生剤 ブロナック

    07:30

    • 食事
    • 食後の服薬
      • セフカペンピボキシル塩酸塩錠100mg, 1錠

    08:30 主治医による検診と来週検査のため来院の説明

    09:40 精算

    10:00 定例検診

    10:20 帰路に着く

    11:30 昼食と点眼、服薬

    12:00 自己観察

    • 10年前にかけていたメガネで見え方を観察
    • このメガネは、プラスティックレンズで、コーティングが剥がれていています。度数は、現在より1-2段回低めの近視用です。
    • よく見えます。南に向いたスリット状の窓があり、その壁に時計があるのですが、逆光になるため、手術前は、文字盤をクリアに読めませんでしたが、このメガネでも良く見えます。
    • 近くは、ぼやけます。そこで、100円で買った老眼鏡(+2.50)を重ね掛けすると、パソコンを見るちょうど良い距離40cmでピントがあってよく見えます。
      • 昔使用のメガネ + 老眼鏡 (+2.50) : 40cm
      • 昔使用のメガネ + 老眼鏡 (+2.00) : 30cm
    • 見え方は、クリアです。コントラストが上がっています。鮮明です。黒は、ちゃんとよりクリアな黒色に見えます。見るもの全てのコントラストが上がりました。
    • 10年前に、会社支給の安価なPCの画面を見ていた時、同僚が見えているのに自分には判別がつかないことがありました。知識の無い頭で、目が弱いとか、そのせいでコントラストが低いとか、老眼だとか理由をつけていましたが、今思えば、水晶体由来の濁りが大方の理由であったようです。
    • 今後は、20歳代から指摘されていた角膜ジストロフィー(当時は「角膜変性」と言われました)のレーザー治療を進めていく予定です。
    • これ以降の観察は、角膜ジストロフィーのレイザー治療も含め随時レポートしていきたいと思います。

    2020/03/19 はりきり(Mr)

    今後の経過について

    • 眼内レンズと水晶体嚢が癒着するまでは、視力は安定しない
    • 嚢に一部残した濁りは、水晶体嚢を破らないためですが、角膜ジストロフィーの治療後に、視力・見え方を踏まえて、レーザーによる除去の選択肢がある。その手術時期は、人工レンズと水晶体嚢が癒着していてレンズの落下の恐れがなくなった時期
    • 通常、白内障治療では、人工レンズを入れてから、3ヶ月から数年後までに生じる水晶体嚢(後嚢)の濁りは、「後発性白内障」とよばれます。
    • 私の場合、白内障の症状の主たる原因は、水晶体の白濁ではなく、水晶体嚢(後嚢)の濁りであることが分かり、病状は、既に「後発性白内障」であったと言えます。

    術後の点眼期間

    1.5ヶ月から3ヶ月 参考12

    人工レンズの寿命

    100年参考12。基本的にレンズの交換は行われない。人工レンズは、術後数ヶ月で、水晶体嚢と一体化(癒着)し位置的に安定し、それに伴い視力も安定する。

    通常、人工レンズは、術後、水晶体嚢とともに寿命を全うすることになる。

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    水晶体

    袋(水晶体嚢; すいしょうたいのう)に入っている弾力性の高い透明な機関です。外界側の袋を前嚢、内側を後嚢といいます。主成分は、Type-IV collagen (参考4)です。

    水晶体を構成する物質は、水晶体上皮細胞 (lens epithelial cell: LEC)と、上皮細胞由来の繊維細胞およびそのクリスタリンという蛋白質です。前嚢側を前極、後嚢側を後極という。

    前極には、LECが一層で覆っています。水晶体の円の縁は赤道部といいます。上皮細胞は赤道部まで来ており、赤道部では、幹細胞としての働きをしています。足りなくなった繊維細胞を補充する役割です。

    繊維細胞への分化は、前極と後極に向かって細長く伸びながら、中央の核に向かっていきます。中央に向かいながら、オルガネラである、細胞核、ミトコンドリア、ゴルジ体などの小器官が減少・消失し、透明性の高い繊維細胞となります(参考4が参照する文献1)。

    クリスタリン濃度は、水晶体の中央部が最も高くなっており、高屈折率を持っています。

    [スペキュレーション/推察] 幹細胞として上皮細胞が、水晶体嚢に一生留まっているということは、おそらく、歳を重ねていけば、水晶体での細胞密度は高くなると考えられます。それが、老眼につながるものと思われます(これ以上のとは、また調査して言及します)。

    規則正しい結晶構造を維持できるのは、核がない線維芽細胞とクリスタリンが規則正しく並んでいるためで、透明性を維持できる源です。

    この構造が壊れると濁りが生じ、白内障と呼ばる状態・症状になります。また、その構造が壊れる原因には、クリスタリン蛋白質の部分的切断、酸化、リン酸化、ラセミ化、アミノ酸の異性化などが報告されています。更にその原因についても、ラノステロールシンターゼ(LSS)遺伝子の変異にあるなど、ラノステロールが混濁した水晶体を透明化に戻すという報告が学術雑誌Natureにてあり、治療薬しての期待が高まっています。

    後発性白内障

    通常、白内障治療では、人工レンズを入れてから、数年後に生じる水晶体嚢(後嚢)の濁りが生じることは少なくないが、これを「後発性白内障」という。LECが僅かでも残っていれば、水晶体嚢や人工レンズ上で増殖・重層化する事が原因である(参考5)。

    参考文献

    参考1

    参考1 : 公益社団法人 日本白内障屈折矯正手術学会 (JSCRS)
    「白内障手術について」より

    http://www.jscrs.org/index/page/id/76

    参考2

    参考2 : 放射線白内障(水晶体混濁)より
    水晶体の幹細胞について記載あり。

    https://www.rerf.or.jp/programs/roadmap/health_effects/early/cataract/

    参考3

    参考 3 :「水晶体内のDNAが残ると白内障を引き起こすことが明らかに」(H15)
    水晶体を構成する繊維細胞にDNAが存在しない理由として、その分解酵素とかんがえられたCAD, DNase IIの発現はみられず、DLADという分解酵素が確認され、このノックアウト・マウスの水晶体は白内障を呈した。
    https://www.jst.go.jp/pr/report/report350/zu2.html

    https://www.jst.go.jp/pr/report/report350/

    参考4

    参考 4 : X 線位相差 CT による水晶体タンパク濃度可視化:糖尿病性白内障モデルマウスにおける変化と Na-Ca 交換体強発現による白内障防止効果の検討 (2008)

    水晶体構造についての説明があり、水晶体中央部でクリスタリン濃度が高い事について言及があります。

    http://www.spring8.or.jp/pdf/ja/MBTU/H20/11.pdf

    参考5

    参考 5 : 水晶体上皮における増殖領域と 組織幹細胞の同定 ―新しい固定液を用いた良好な 組織切片による解析― (2009)

    http://microscopy.or.jp/jsm/wp-content/uploads/publication/kenbikyo/44_4/pdf/44-4-286.pdf

    参考6

    参考 6 : 紫外線の増加がヒトの健康に及ぼす影響に関する研究 – 紫外線照射による白内障発症機序の解明に関する実験的研究 (H5)

    http://www.spring8.or.jp/pdf/ja/MBTU/H20/11.pdf

    参考7 ラノステロール

    ラノステロールで水晶体を透明化できるか — 白内障学会 (2019)

    https://www.jstage.jst.go.jp/pub/pdfpreview/cataract/31/1_31_11-002.jpg

    参考8

    水晶体混濁を透明化させる制御機構と治療戦略の解明 — KAKEN より
    モデル・ラットによるLSSの遺伝子変異に続いて起こる、遺伝子発現量の低下に関する研究(Major intrinsic protein of lens fiber (MIP, Aquaporin0), deoxyribonuclease II beta (Dnase2b), heat shock protein B1 (Hspb1) , crystallin,γ D), 2017-2020

    https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-17K11470/

    参考9

    参考 : 「白内障の原因を解きほぐすラノステロール 」Nature ダイジェストより
    一部の家系では、水晶体に存在するラノステロールを合成するラノステロールシンターゼ(LLS)の遺伝子に変異があり、機能性のラノステロールが少ないことで、アミロイド様の繊維状に変化したクリスタリンをほぐせないことが、白内障の原因の一つである

    https://www.natureasia.com/ja-jp/ndigest/v12/n10/%E7%99%BD%E5%86%85%E9%9A%9C%E3%81%AE%E5%8E%9F%E5%9B%A0%E3%82%92%E8%A7%A3%E3%81%8D%E3%81%BB%E3%81%90%E3%81%99%E3%83%A9%E3%83%8E%E3%82%B9%E3%83%86%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%AB/68020

    参考10 光の輪

    参考 : 【質問】 夜間に見える虹の輪 (2009) — 徳島県医師会
    人工レンズは、元のレンズ(水晶体)より、より多くの光を通すこと、直径が小さいこと、などが原因で夜には光のワッカが見える、と記載されている。視力を失った開眼手術からQOL向上へと役割がかわってきていおり、年間60万件が人工レンズによる白内障手術が行われるようになった(1999原典より転載)、とのこと。現在は2020年であり、10年前の記述で更に原典はその更に10年前であるため、その正確性は検証の余地があると思われるものの、概ね間違いないと思われる。

    https://www.tokushima.med.or.jp/kenmin/doctorcolumn/hc/848-114

    参考11

    参考 : 「水晶体被曝の実態)調査計画より
    水晶体内には、マクロファージなどの貪食細胞が存在しないため、損傷をうけた部位のクリアラスんがない。核がある上皮細胞が放射線被曝により損傷を受けることで、白内障が誘発されるため、医師・技師の被曝実態を調査するとしている(2017)

    https://www.musashino.jrc.or.jp/clinical/_documents/17337_h2902.pdf

    参考12

    金沢医科大学 眼科学講座より
    後発性白内障と水晶体上皮細胞のトロポミオシンとの関連性、miRNAなどの研究 (2013)

    http://www.kanazawa-med.ac.jp/~ophthal/?page_id=54

    参考13

    白内障の手術に関する、よくある質問 – 森井眼科医院 – より

    人工レンズの寿命 (100年)、術後の点眼期間 (1.5~3ヶ月)

    https://morii-ganka.jp/operate/cataract/cataract05.html

    編集履歴

    編集履歴
    2020/03/16 はりきり(Mr)
    2020/12/18、追記 (人工レンズは、水晶体嚢に癒着していくことで視力が安定化し、また、よほどのことがない限り一生使うことになること)