[GxP] 非臨床試験に必要となるGLPとは.その適応範囲,査察対応,装置管理,CSV対応など実務ポイントの理解と日米欧での違い [2025/04/17]

✅ GLPとISO 17025の比較

項目GLP(Good Laboratory Practice)ISO/IEC 17025
目的非臨床試験データの信頼性確保と規制当局への提出用試験・校正機関の技術的能力と品質管理の信頼性確保
適用分野医薬品、化学物質、農薬等の非臨床安全性試験幅広い分野の試験・校正(環境、食品、工業、医薬など)
基準の性質各国の法令に基づく強制基準(例:GLP省令)国際標準(ISO)であり、認定により任意運用
認定機関・監督機関規制当局(日本では厚労省、経産省など)ISO認定機関(例:JAB、IAFメンバー)
試験責任者(SD)明確に定められており、試験の全責任を負う組織内で明記されていれば可。特定のSD制度はない
文書・記録管理全ての記録を試験報告書に基づきアーカイブ(多くはGLPアーカイブに保管)要求はあるが、GLPほど厳格ではない
QA部門(Quality Assurance)試験と独立したQA部門の設置が必須明確なQA部門の設置は必須でない(品質管理責任者で可)
データインテグリティ原資料、原記録の保持・監査が強く要求されるデータの品質・完全性は求められるが、運用は柔軟
査察・監査当局によるGLP適合性調査(更新3年以内)ISO認定機関による定期審査(例:2〜3年ごと)

✅ 共通点

共通点解説
品質システムの構築文書化された手順、内部監査、是正措置などの品質マネジメント要素を含む
試験の再現性・信頼性標準操作手順書(SOP)、記録、設備管理などの体制が求められる
トレーニングと要員の力量保証作業に携わる職員の教育訓練記録と力量評価が必要
機器管理・校正・保守試験機器の適格性評価、校正履歴、トレーサビリティが重視される

✅ 違いの本質

  • GLPは「規制対応の信頼性保証」=行政提出用のデータ信頼性保証
  • ISO17025は「市場対応の能力証明」=公的・民間問わず試験能力の第三者証明

GLPは規制対象の試験の**「実施のしかた」全体を法で縛るのに対し、ISO17025は「試験を行う能力と品質管理があるか」**を認定で示すという違いがあります。


✅ 補足:両方取得している機関

一部の試験施設では、GLPとISO 17025の両方を取得しているケースもあります。これは、

  • 規制当局向けのGLP試験
  • 一般分析依頼や企業からの試験におけるISO17025の信用

を使い分ける必要があるためです。


✅ 結論

GLPとISO17025は、試験品質の保証という点で類似点が多いものの、

  • GLPは規制当局向け、ISO17025は市場・民間向け
  • GLPは法的強制、ISO17025は認定による任意運用 という本質的な違いがあります。

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SD(試験責任者)とは・・・

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ChatGPT:

GLPにおける SD の正式なつづりは:

Study Director

です。


🔹Study Directorとは?

GLP制度において、非臨床試験の実施全体に対して最終的な責任を負う人物です。これはGLPの中でも最も重要な役割の1つであり、試験の科学的・技術的な一貫性、データの完全性の保証を担います。


🔹主な責務

  • 試験計画書(protocol)の作成・承認
  • 試験の適正な実施の監督
  • データの記録・評価・報告の責任
  • 試験報告書の署名と提出
  • 試験に関わる関係者(試験担当者等)との連携

GLP原則(OECD GLP)でも、Study Directorは「試験に関する単一の責任者(single point of study control)」と明記されており、試験の科学的品質と規制対応の中心的存在とされます。


GLP監査のステップ

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ChatGPT: GLP査察(GLP適合性調査)は、試験施設がGLPに従って非臨床試験を実施していることを規制当局が確認するための審査活動です。以下に、日本のGLP査察における典型的なイベントの順序を示し、それぞれのステップを解説します。


✅ GLP査察のイベント順(日本における一般的な流れ)

順序イベント概要と対応内容
適合性申請の提出試験施設がGLP適合性確認を求める申請書を、所管省庁(例:厚生労働省、経済産業省)に提出する。施設概要、試験の種類、組織体制、SOP一覧などを含む。
事前資料の提出当局からの要求に応じて、以下の資料を事前提出:
・組織図、SOPリスト
・過去の試験一覧、Study Director名
・試験施設配置図、機器一覧など
査察日程の調整所管省庁と試験施設が、査察の日程、担当者、対象試験の範囲(特定試験またはシステム全体)について合意する。
GLP現地査察の実施通常2~3日間かけて実施。査察チーム(複数名)が訪問し、以下を確認:
・施設の構造と機能
・SOPの運用状況
・試験の実施記録(試験報告書、原資料)
・QA部門の監査記録
・職員インタビュー
クロージングミーティング(査察終了時)査察最終日に実施。不適合事項(指摘事項)があれば口頭で説明され、今後の是正対応を要請されることもある。
査察結果通知書の発行通常数週間以内に、当局より正式な「GLP適合性調査結果通知書」が発行される。内容:
・適合認定(問題なし)
・是正要求つき認定
・適合不可(重大な不備)
是正報告書の提出(必要時)指摘事項があった場合は、施設は指定期限内に「是正報告書」を提出。再査察または文書確認によりフォローアップされる。
適合性の有効期間GLP適合確認は通常「3年以内」に更新が必要。定期的な再申請と査察が必要。

✅ 備考

  • GLP査察には以下の2種類があります:
    • 施設査察(routine inspection):システム全体の運用確認が目的
    • 試験特定査察(study-based inspection):特定の試験データの信頼性検証が目的(承認申請に関連)
  • 査察対象は、Study Director、QA、アーカイブ、試験担当者、設備管理者などが含まれます。
  • 電子的記録やe-SOPシステムを用いている場合は、データインテグリティの観点からCSV(Computerized System Validation)対応の有無も調査されます。

✅ まとめ図(簡略)

[申請] → [資料提出] → [日程調整] → [現地査察]
              ↓
       [クロージングミーティング]
              ↓
       [結果通知] → [是正報告(必要時)]
              ↓
          [次回更新査察(3年以内)]

GLP査察における査察チェックリスト・・・

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ChatGPT:

以下は、GLP査察において使用されるチェックリストの例です。これは、査察官(または内部監査者)がGLP適合性を評価するために用いる項目を体系的にまとめたもので、OECD GLP原則および日本のGLP省令に準拠しています。


✅ GLP査察チェックリスト例(構成項目と代表的チェック内容)

項目分類チェックポイントの例
1. 総則・基本体制– 省令適用対象の試験か
– 試験委託者と受託者の契約書有無と内容
2. 組織と責任体制– 組織図と職務記述書の整合性
– 試験責任者(SD)の明確化
– QA(品質保証部門)の独立性
3. 職員の教育訓練– 教育訓練記録の整備
– 新任者へのSOP訓練記録の有無
4. SOP(標準操作手順書)– 該当する業務に対してSOPが整備されているか
– SOP改訂履歴・承認ルートの記録
– 実運用との整合性確認(現場監査)
5. 試験施設と設備– 施設のゾーニングと動線管理
– 清掃記録、温湿度モニタの記録
– 試験動物飼育環境(動物試験の場合)
6. 装置・機器の管理– 機器の校正・点検記録
– 機器ごとの使用記録・台帳
– 故障・修理・逸脱時の対応記録
7. 試験物質の管理– 被験物質・対照物質の同定記録(ロットNo等)
– 保管条件の記録(冷蔵・遮光等)
– 調製記録と安定性データ
8. 試験計画と実施– 試験計画書の内容と承認プロセス
– 実施記録(ラボノート、チェックリスト)
– 試験条件・操作手順の逸脱記録
9. 試験結果と報告書– データの一次記録と整合性
– 試験報告書の構成とSDの署名
– データインテグリティ(手書き/電子)
10. QA活動– QAによる内部監査記録
– 試験計画書・報告書のレビュー記録
– 問題点への是正措置記録
11. 資料の保存– 原資料・試験報告書の保存場所・体制
– 保存年限・管理者の指定
– アーカイブ出納記録とアクセス制限
12. 電子データ・CSV関連– 電子記録の保存方式
– 権限管理、監査証跡、バックアップ体制
– CSV文書(URS, IQ/OQ/PQ)の有無

✅ 利用方法

このようなチェックリストは以下の目的で活用されます:

  • 外部査察(PMDA・厚労省等)に備えた自己点検
  • GLP適合性調査(初回、更新、特定試験査察)
  • QA部門による定期監査チェックリスト

✅ 形式:チェックリストの一部フォーマット例

No.項目評価基準実施状況コメント
1SDは試験全体に責任を持っているか組織図と職責記載の整合性□良 □一部不備 □不備
2QAはSDおよび試験実施者から独立しているか組織図、QA記録の確認□良 □一部不備 □不備


GLPの適応範囲・・・

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ChatGPT:

GLP(Good Laboratory Practice)の適用範囲は、動物試験(毒性試験など)に限定されるものではありません非臨床安全性試験に供する精製サンプルの調製や保管等に係る工程も、GLPの対象範囲に含まれることがあります。


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