PDB; Protein Data Base。タンパク質でできた医薬品をバイオロジクスと言います。タンパク質は、何十種類ものアミノ酸が多数結合してできています。分子量という分子の大きさを示す指標があります。この指標で表すと、タンパク質の分子量は数千以上を指します。それより小さいものをペプチドと言います。分子量が大きくなっても明確な物理性質が起こる訳ではない曖昧な表現は仕方ありません。
PDBは、タンパク質の物理化学的な情報についてまとめられているデータベースです。このデータベースの主な情報は立体構造であり3Dデータが提供されています。3Dデータはタンパク質の立体構造をありのままに理解するには大変重宝される情報です。タンパク質の機能は、立体構造で規定されていることが多いためです。ウイルスのスパイクタンパク質である抗原に抗体が結合できるのは、立体構造が相補的に形が一致していることが1つの大きな理由です。その他、結合に関与している物理現象には、疎水性結合、イオン結合などがあります。でも、立体構造がたいていの場合、最も重要であると考えられます。