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  • [COVID-19] 飲む治療薬 Molnupiravir (Lagevrio) – EUの当局(EMA)が各国に対して使用に関するアドバイスを発行した [2021/11/19]

    [COVID-19] 飲む治療薬 Molnupiravir (Lagevrio) – EUの当局(EMA)が各国に対して使用に関するアドバイスを発行した [2021/11/19]

    ID35044

    CODIV-19の飲む治療薬

    先日、イギリスの当局 (Medicines and Healthcare products Regulatory Agency (MHRA) )は、COVID-19の飲む治療薬 Lagevrio (molnupiravir)を世界で初めて承認しました。

    EUからも、イギリスに続いてCOVID-19感染症法治療薬である、この飲む治療薬: Lagevrio (molnupiravir)に関して、緊急使用する場合のアドバイスを各国に対して発表しました。

    European Medicines Agency (EMA)のヒト医薬品委員会(CHMP)は、COVID-19の治療にLagevrio(モルヌピラビルまたはMK 4482としても知られる)の使用に関するアドバイスを発行しました。現在EUで認可されていないこの薬は、酸素補給を必要とせず、重度のCOVID-19を発症するリスクが高いCOVID-19の成人の治療に使用できます。Lagevrioは、COVID-19の診断後できるだけ早く、症状が現れてから5日以内に投与する必要があります。カプセルとして入手できる薬は、1日2回5日間服用する必要があります。

    EMAは、EU全体でのCOVID-19による感染率と死亡率の上昇を考慮して、たとえば緊急使用環境で、販売承認の前に医薬品の早期使用の可能性を決定する可能性のある各国当局を支援するためにこのアドバイスを発行しましたRef

    アドバイスは、薬の品質に関するデータや、完了した進行中の研究の結果など、データのレビューに続きます。このアドバイスの一部として、少なくとも1つの基礎疾患があり、重度のCOVID-19のリスクにさらされている、入院していないワクチン未接種の患者を対象とした本研究の中間結果を評価しました。

    • Lagevrioは、800 mgを1日2回投与すると、症状が現れてから5日以内に治療を開始した場合の入院と死亡のリスクを軽減
    • 治療開始から約1か月後、Lagevrio (ラゲブリオ)を服用した患者の7.3%(385人中28人)が、プラセボ(ダミー治療)を服用した患者の14.1%(377人中53人)が入院または死亡したのに対し、プラセボ群の8人の患者と比較して、Lagevrio群の患者は誰も死亡しませんでした。

    安全性の観点から、治療中およびラゲブリオの最終投与後14日以内に報告された最も一般的な副作用は、

    • 下痢、悪心、めまい、および頭痛であり、これらはすべて軽度または中等度でした。

    Lagevrioは、妊娠中および妊娠する可能性があり、効果的な避妊を使用していない女性にはお勧めしません。妊娠する可能性のある女性は、治療中およびラゲブリオの最後の投与後4日間は効果的な避妊を使用する必要があります。

    母乳育児は、治療中および治療後4日間は中断する必要があります。これらの推奨事項は、動物での実験室研究により、高用量のラゲブリオが胎児の成長と発達に影響を与える可能性があることが示されているために与えられています。

    EMAが提案する使用条件は、EMAのWebサイトで公開されています。

    当局のアドバイスは、販売承認の前に薬の使用の可能性に関する国の推奨事項をサポートするために使用できるようになりましたRef

    並行して、より包括的なローリングレビューが、販売承認の申請の可能性に先立って進行中です。EMAは、このレビューの進捗状況についてさらに連絡が予定されています。

    薬についての詳細

    Lagevrioは、SARS-CoV-2(COVID-19を引き起こすウイルス)が体内で増殖する能力を低下させる経口抗ウイルス薬です。これは、SARS-CoV-2の増殖能力を損なう方法で、ウイルスの遺伝物質(RNAとして知られる)の変化(突然変異)の数を増やすことによって行われます。

    Lagevrioは、RidgebackBiotherapeuticsと共同でMerckSharp&Dohmeによって開発されています。

    手順の詳細

    EMAのエグゼクティブディレクターは、下の見直しを要求した第5条(3)規制の2004分の726全体から一緒に専門家をもたらしますEMAのCOVID-19パンデミックタスクフォース(COVID-ETF)、との予備的協議以下の欧州の医薬品規制ネットワーク、およびにヘッド医薬品庁(HMA)の。

    このレビューは、ヒト用医薬品に関する質問を担当するEMAのヒト用医薬品委員会CHMP)によって実施されました。委員会の科学的見解は、販売承認の前に国レベルでこの薬の使用を決定する際に、EU加盟国が使用できるようになりました。

    参考

    EMA issues advice on use of Lagevrio (molnupiravir) for the treatment of COVID-19

    https://www.ema.europa.eu/en/news/ema-issues-advice-use-lagevrio-molnupiravir-treatment-covid-19

    編集履歴

    2021/11/19,はりきり(Mr)
  • [COVID-19] 飲む治療薬 Molnupiravir イギリスで世界初承認、日本にも承認申請 [2021/11/06]

    [COVID-19] 飲む治療薬 Molnupiravir イギリスで世界初承認、日本にも承認申請 [2021/11/06]

    ID34477

    CODIV-19の飲む治療薬

    イギリスの当局 (Medicines and Healthcare products Regulatory Agency (MHRA) )は、COVID-19の飲む治療薬を世界で初めて承認しました。

    新型コロナウイルスの複製プロセスにおいて、遺伝子をミスさせる機構によりウイルスの増殖を抑えることで体内でのウイルス濃度を低く維持させる働きです。

    開発は、Ridgeback Biotherapeutics and Merck Sharp & Dohme (MSD)です。

    日本では、2021/12/03に承認申請されました。

    2024年現在,グローバルに売れている.

    参考

    First oral antiviral for COVID-19, Lagevrio (molnupiravir), approved by MHRA

    https://www.gov.uk/government/news/first-oral-antiviral-for-covid-19-lagevrio-molnupiravir-approved-by-mhra

    編集履歴

    2021/11/06,はりきり(Mr)
  • COVID-19関連 — PCR全自動検査装置: エリートインジーニアス –  フランスから感謝状が送られたとい素晴らしい装置 – Precision System Science社、は日本の企業です.でも、装置だけでは測定はできない [2020/11/21]

    COVID-19関連 — PCR全自動検査装置: エリートインジーニアス – フランスから感謝状が送られたとい素晴らしい装置 – Precision System Science社、は日本の企業です.でも、装置だけでは測定はできない [2020/11/21]

    エリートインジーニアス

    エリートインジーニアスは、プレシッション システム サイエンス社(Precision System Science; PSS)が開発するPCRの自動検査装置です。機能、オプションの違いにより数種類のラインナップがあります。
    海外、特に欧州での当局による審査がスムーズであるため、日本の企業が開発する医療機器の承認申請は、欧州で行うことが殆どであるとのです。

    そういった中、欧州で販売することが承認されたPSS社のPCR自動測定装置がフランスでCOVID-19のPCR検査で活躍しています。

    サンプル中のウイルスからの遺伝子の抽出などの作業が自働に行うため、専門の技師が必要ではないため、熟練技士の調達という律速がありません。

    取得したサンプルは、加熱処理して滅菌した後、装置にセットするだけで、2時間後には結果が出力されます。

    プレジッション システム サイエンス社、PCR自動測定装置

    http://www.pss.co.jp/product/genelead/lead12plus.html

    でも、装置だけでは測定できない

    測定装置だけでは、PCR測定はできません。装置は、反応を行う条件を自動に設定しますが、その反応そのものは、測定したいサンプルの他に、反応試薬(PCRキット)が必要になります。PCRキットには、核酸抽出試薬、転写酵素、プライマーおよび増幅酵素が含まれます。これらのキットは、高価であるため、機械によって効率的に測定をこなせたとしても、PCRキットの価格が低下してこないと、測定にかかるコストは低くすることは難しいのです。

    PCRキットは、日本製ではありません。日本は、決して世界の技術の中心にはいないのです。

    編集履歴
    2020/07/30 はりきり(Mr)
    2020/11/21 追記 (装置だけでは測定できない)
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  • [Bio-Edu] AAV血清型別の組織別の感染親和性 – 感染とインテグレーション [2023/10/31]

    [Bio-Edu] AAV血清型別の組織別の感染親和性 – 感染とインテグレーション [2023/10/31]

    AAVの感染とは

    AAVのウイルス粒子表面を覆っているカプシドタンパク質の構造の違いで血清型が定義されています.このカプシドタンパク質が,細胞表面の受容体に親和性が高い場合に感染対象となり感染が容易になります.AAV1(血清型1)は,筋肉や肝臓に高い感染効率を示し,AAV5は中枢神経系や網膜などに高い感染性を示します.

    また,アデノウイルス,レトロウイルスよりも抗原性が低いため近年,AAVを用いた遺伝子治療薬の開発が多く進められています.更に,AAVは,血清型によっては,免疫反応,中和抗体の産生を更に低減できることから,AAVを用いて遺伝子の運び屋(ベクター)として期待が高まっています.遺伝子治療に用いられる場合,製薬メイカーは,更に改良を加えて,治療効果の向上,副作用の低減化を独自の技術で図っています.

    一般的にウイルスの副作の1つとしてウイルス遺伝子が細胞のゲノムにインテグレーションすることが多きな問題になります.AAVの場合,AAV の遺伝子はAAVS1遺伝子座にインテグレートします.しかし,recombinant AAV (rAAV) vectorでは、REP遺伝子(主に酵素活性)とCAP遺伝子(カプシド)の2つの遺伝子を除去しているためインテグレートされない理由です(ハリキリ解説: 天然のAAVではREP/CAP遺伝子がAAVのその他遺伝子と一体になっていることと比較して,rAAVでは,REPとCAP遺伝子は,ベクターとして個別に用意していることとの違いがあり,これによりインテグレートされない理由となっていると,現時点でのハリキリの余り深くない理解です)

    REPタンパク質は,エンドヌクレアーゼ,ヘリカーゼ,ATPaseなどの節制を持ち,AAVゲノムの両端にある逆位反復配列(ITR)と結合して,ウイルスDNAと宿主DNAの間で切断や結合を行います.REPタンパク質は,宿主細胞の染色体上のAAVS1領域と親和性が高いため,インテグレーションのして安定的な潜伏感染状態をつくることになります.以上が,天然のAAVは,宿主細胞の染色体上にAAV遺伝子を自ら挿入(インテグレーション)できる仕組みです.

    感染した細胞は,エピソーム(episomal)のままであり、非分裂細胞(non-dviding cell)内に長期間維持される可能性があります。

    AAV血清型の違いによる組織別の感染親和性

    参考にした情報は、2007年の日本の文献と、CMOサーピスを提供しているVIGENE社のサイトの2つです。

    組織; tissueAAV1AAV2AAV3AAV4AAV5AAV6AAV7AAV8AAV9AAV-DJ
    由来サルヒトヒトサルヒト1型+2型サルサルヒト
    筋; muscle✔︎
    +++
    ++++✔︎++✔︎
    ++
    ✔︎
    ++
    肝臓; liver++++++✔︎
    +++
    ✔︎
    ++
    ✔︎
    肺; lung(+/-)(+/-)✔︎✔︎✔︎
    (+/-)
    中枢神経; central nervous system✔︎
    (+/-)
    (+/-)✔︎✔︎✔︎✔︎
    網膜; retina✔︎✔︎✔︎✔︎
    膵臓; pancreas✔︎
    腎臓; kdney✔︎✔︎
    心臓; heart✔︎✔︎✔︎
    https://www.vigenebio.com/aav-packaging/ 「✔︎」で表示した情報源

    4. AAVを利用した遺伝子治療
    ウイルス 第57巻 第1号, pp.47-56, 2007
    (表中の「+」、「-」、「+/-」で表示した情報源です)

    http://jsv.umin.jp/journal/v57-1pdf/virus57-1_047-056.pdf

    アデノ随伴ウイルス(AAV)ベクターによる遺伝子導入

    アデノ随伴ウイルス(AAV)ベクターによる遺伝子導入|タカラバイオ株式会社 (takara-bio.co.jp)

    編集履歴

    2020/06/23, Mr.Harikiri
    2023/10/31, 追記 (AAVの感染と遺伝子のインテグレーション)

  • [Edu] Creative Biolabs Inc.が公開しているビデオから – COVID-19の原因ウイルスである新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の構造について学ぶ [2020/05/21]

    [Edu] Creative Biolabs Inc.が公開しているビデオから – COVID-19の原因ウイルスである新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の構造について学ぶ [2020/05/21]

    CROの宣伝ビデオ

    Creative Biolabs Inc.というCROが、アメリカのニューヨークに本社を構えています。このCROについて調査している過程で、宣伝ビデオを沢山公開していることを知りました。非常に参考になるのでご紹介します。

    COVID-19は、SARS-CoV-2という新型コロナウイルスが引き起こす病気の名前です。

    今回は、SARS-CoV-2というウイルスの構造について、Creative Biolabs Inc.がYouTubeに公開しているビデオから解説します。

    編集履歴
    2020/05/21 はりきり(Mr)

    新型コロナウイルスの構造

    新型コロナウイルスの正式名称は、SARS-CoV-2と言います。1本鎖プラス鎖RNAウイルス、RNA長は29.9kbです1)

    • Spike Glycoprotein (S) 3)
      • 細胞に吸着するため糖タンパク質、宿主のプロテアーゼ(トリプシン、エラスターゼなど)で切断されて活性化され、細胞への侵入(Fusion: 脂質2重膜同士の融合)が開始される 5)
      • S1とS2がある
      • 細胞表面に出ているアンジオテンシン変換酵素2(ACE2)と結合する3)
    • M-Protein 4)
      • エンベロープ(Envelope)を構成するタンパク質
      • メンブラン(M)タンパク質
      • 発芽(Release)、形態形成とアセンブリに関連する
    • Hemagglutinin-esterase (HE) 6)
      • 赤血球凝集エステラーゼ
      • 初期の吸着メカニズムを構成する当タンパク質
      • 細胞表面のシアル酸受容体への吸着とその破壊に関わる
    • N Protein 4)
      • ヌクレオカプシド(N)タンパク質
      • ウイルスのエンベロープ内のウイルスRNAゲノムを、カプシドと呼ばれるリボ核タンパク 質(RNP)複合体にパッケージ化することに関わる
    • E-Protein 4)
      • エンベロープ(Envelope)を構成するタンパク質
      • 小さいタンパク質であり、よくわかっていないが、アセンブリ、出芽、エンベロープ形成、病原性に関連するとされる
    • Envelope 2)
      • M-ProteinやE-Protein以外の膜成分であり、宿主由来の脂質や膜タンパク質

    感染と増殖

    1. Fusion
      • HEと宿主プロテアーゼ
      • RNA genomeが注入される
    2. Replicate
      • 細胞質内
    3. Assembly
      • 小胞体、ゴルジ体で成熟
    4. Release
      • 出芽

    参考ビデオ (Create Biolabs Inc.)

    是非、英語の解説をビデオでご覧になってください。

    以上

    関連記事(COVID-19)

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    参考文献

    1)

    新型コロナウイルスSARS-CoV-2のゲノム分子疫学調査 (2020/4/16現在)

    https://www.niid.go.jp/niid/images/research_info/genome-2020_SARS-CoV-MolecularEpidemiology.pdf
     2)

    エンベロープ(ウイルス)

    https://ja.wikipedia.org/wiki/エンベロープ_(ウイルス)
     3)

    コロナウイルスの構造 – 岩井科学薬品株式会社 – より

    https://www.iwai-chem.co.jp/products/sinobiological/sars-cov-2/
     4)

    ウイルス学研究用 新型コロナウイルスSARS-CoV-2 構造タンパク質 – BioVendor – より

    https://filgen.jp/Product/Bioscience4/BioVendor/BioVendor_SARS-CoV-2-protein_flyer.pdf
     5)

    プロテアーゼ依存的なコロナウイルス細胞侵入 – ウイルス 第61巻 第1号 – より

    https://filgen.jp/Product/Bioscience4/BioVendor/BioVendor_SARS-CoV-2-protein_flyer.pdf
     6)

    Hemagglutinin esterase – Wikipedia – より

    https://en.m.wikipedia.org/wiki/Hemagglutinin_esterase
  • [Virus-Edu] WHO が、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の治療薬に関する大規模臨床を開始する –  ID13021 [2020/04/09]

    [Virus-Edu] WHO が、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の治療薬に関する大規模臨床を開始する – ID13021 [2020/04/09]

    WHOがCOVID-19治療薬の臨床を開始

    4つの薬剤について大規模な臨床試験を開始。

    1. レムデシビル
      • エボラ出血熱など抗ウイルス化合物(ギリアドサイエンス社)
      • RNA依存性RNAポリメラーゼ阻害(エボラでの効果は確認できていない)
    2. クロロキンとヒドロキシクロロキン
      • マラリア薬
      • 中国の研究では効果があるとされているが、その根拠データは不明
      • クロロキンは細胞実験で多少の効果はあるが、用量が非常に多い
      • ヒドロキシクロロキンは、様々な副作用が知られている
    3. ロピナビルとリトナビルの組み合わせ
      • HIV薬(プロセアーゼ阻害薬)
      • 2000年、米国でHIV感染症の治療に承認されている
      • ロピナビルは、生体内での分解が早い
      • リトナビルは、比較的持続する
      • この組み合わせは、MERSのマーモセットの試験で効果があった
    4. 同じ組み合わせ(ロピナビルとリトナビル)に加えて、
      • ウイルスを不自由にするのを助けることができる免疫系メッセンジャーであるインターフェロンベータ
      • 抗ウイルス効果が期待できるインターフェロンベータの併用だが、副作用も懸念される

    WHO launches global megatrial of the four most promising coronavirus treatments

    https://www.sciencemag.org/news/2020/03/who-launches-global-megatrial-four-most-promising-coronavirus-treatments

    新型コロナウイルスの感染機序

    編集履歴
    2020/04/09 Mr.HARIKIRI
  • [Bio-Edu] 細胞・細菌・ファージ・ウイルスを増やす 簡単な解説 – ID20721 [2020/10/06]

    [Bio-Edu] 細胞・細菌・ファージ・ウイルスを増やす 簡単な解説 – ID20721 [2020/10/06]

    はじめに

    初学者を対象にして、バイオを研究するために必要な知識を提供する[Bio-Edu]です。この記事では、バイオ、すなわち組換え体として使用する細胞や細菌、さらに関連知識として必要な更に小さな生物であるファージとウイルスについて解説します。

    生物

    生物界での病気やバイオにおける基礎知識として、「宿主 (しゅくしゅ)」という概念があります。

    ウイルスは生物ではないと考えられていましたが、最近では、生物であるともいわれます。

    この定義は、自分で自分を複製できないものは、生物ではないとする定義です。

    閑話休題 – 遺伝子の数 –
    ヒトの遺伝子は3万、大腸菌は4千、ウイルスは10個程度であり、これら、動物細胞、細菌、ウイルスのそれぞれの粒子としての大きさは、遺伝子の数に依存しています。

    ウイルスと細菌

    http://www2.nupals.ac.jp/~fmfsc/Topics/uirusuto_xi_jun.html

    生物と呼びにくい面々

    細胞、細菌は、適切な条件のもとで栄養分さえ与えてやれば、自分自身で複製できます。

    自分自身で複製できないものには、ウイルスの他にファージと呼ばれるものがあります。

    ウイルス

    ウイルスは、細胞に感染して細胞の生存機能を利用することで複製します。一方、ファージの感染対象が、細菌であることがウイルスと異なります。ウイルスは、通常丸い形をしていますが、ファージは、下図のように数十年前に初めてアメリカが月面着陸に成功した時に使用された「月面着陸宇宙船」の形にそっくりです。ファージについては、後述します。

    ウイルスとファージの形の違いには意味があります。ウィルスとは、比較的柔らかい表面の動物の細胞に感染するためには、この形(機能)で十分です。ウイルスは、細胞の表面に「ソフト」に吸着します。細胞とウイルスの表面は、よく似た膜(脂質膜)で覆われた構造であるため、「シャボン玉」同士が接触して吸着し融合していくような感じです。生命の活動とは不思議なもので、目的である細胞に融合したウイルスは、その後、細胞中へ完全に入っていきます(感染)。

    図1. 細胞とウイルス
    細胞(左図)とウイルス(新型コロナウイルス-WHO特設サイト-、右図)

    ファージ

    ファージでは、細胞表面が硬い細菌に感染するために、「月面着陸宇宙船」の形(機能)をしています。

    ファージの足の部分で、細菌に着陸(吸着)し、その後、胴体部で穴を開けて、スポイドの頭のような部分に保管されている自らの遺伝子を細菌の内部に注入します。

    図2. 大腸菌とファージ
    大腸菌(左図)とファージ(右図)

    増殖の機構は同じ

    ウイルスとファージの増殖は、細胞や細菌の生命活動を使って増殖します。細胞、細菌の中に自分の遺伝子が入ってしまえば、後はそれぞれの宿主(細胞、細菌)の生命活動の中でウイルス、ファージの独自の遺伝子が機能することにより、ウイルスやファージのパーツであるタンパク質が作られます。そのパーツから完全な形のウィルスやファージが作られ、宿主から飛び出ていきます。

    増やす方法

    細胞・細菌を増やす

    栄養分を含む溶液(培地)に細胞や細菌を浸して、適度な条件 (温度、pH、浸透圧、酸素濃度、栄養素)で維持(培養という)してやると増殖します。

    • 動物細胞、大腸菌
    • 温度
    • pH
    • 溶存酸素濃度
    • 栄養

    増殖は、1個が2個になる、中学生の頃にに学んだあの増殖です。1個が2個、2個が4個、4個が8個、8個が16個・・・。この2個になる時間を「ダブリングタイム」と言います。

    ウイルス・ファージを増やす

    ウイルスやファージは、「細胞を増やす」で増やした細胞・細菌を用います。細胞、細菌に、ウイルス、ファージを添加して感染させます。感染とは、前述したように細胞、細菌の中に入ることです。細胞に接触させるだけで、感染させることができます。

    ウイルスやファージは、自分たちが増殖しやすい宿主を知っており、その宿主である細胞や細菌の表面に付着(これを知っていると表現)して、中に入り込みます。これを感染といいます。感染した後、宿主の細胞、細菌の生命活動を利用して自分自身のパーツをつくり、複製していきます。宿主を知っているとは、受容体が存在していると言い換えることができます。

    受容体とは、相手方(細胞など)に自分(ウイルス)のある部分を認識して結合できるある部分(一番的にタンパク質)のことを一般的にそのように呼びます。受容体が存在しなけば、感染は成立しません。

    まとめ

    バイオの初学者向けに、細胞、細菌、ウイルス、ファージの増やす方法 (単に「培養」と呼んだりする)について解説しました。

    以上

    大腸菌のイラスト – 理研 –

    http://rtcweb.rtc.riken.go.jp/DNA/sec/m1.html

    ファージに関する情報です

    ファージ — – ウィキペディア –

    https://ja.wikipedia.org/wiki/ファージ

    細胞培養の種類、培地、など詳細な基礎的な情報がえられます

    細胞培養の基礎知識 – Merck –

    https://www.sigmaaldrich.com/content/dam/sigma-aldrich/docs/SAJ/Brochure/1/j_recipeecoli.pdf

    線画培養からシングルコロー取得して液体培養までの必要な材料と手順などの情報が得られます

    大腸菌培養 – Sigma Aldrich –

    https://www.sigmaaldrich.com/content/dam/sigma-aldrich/docs/SAJ/Brochure/1/j_recipeecoli.pdf

    昆虫細胞の培養培地に関する製品情報です

    昆虫細胞培養 – Thermo Fisher Scientific –

    https://www.thermofisher.com/jp/ja/home/life-science/cell-culture/insect-cell-culture.html

    参考動画 – 細胞の説明

    編集履歴

    2020/03/27 Mr.Harikiri
    2022/05/09 追記 (図)、文言整備
    2020/10/06 追記 (培養用の培地情報)、文言整備
    2022/11/08 追記(はじめに)、文言整備

  • COVID-19関連 — 体外式膜型人工肺(Extracorporeal Membrane Oxygenation:ECMO; エクモ)- ID12683 [2020/03/29]

    COVID-19関連 — 体外式膜型人工肺(Extracorporeal Membrane Oxygenation:ECMO; エクモ)- ID12683 [2020/03/29]

    人工肺医療装置 – Extracorporeal membrane oxygenation(ECMO)

    COVID-19の局面は,死者を如何に少なくできるかに焦点が移ってきている.アメリカのトランプ大統領は,GMに対して国防生産法に従い,「人工呼吸器」の生産を命じたと(3/28)と報道された.

    人工呼吸器の使用よりも,より重症な場合に使用される「人工肺医療装置」がある.2009年の新型インフルエンザでは,既に,人工肺医療装置であるECMOの重要性が認識されているが,今回のCOVID-19においても,ECMOについてTV報道されていた.

    日本には、1,300台が保有されているとのこと。

    ECMOは,例に漏れず日本製ではなく,欧米の数社が製造販売している.

    以下,ECMOについて,原理,構造,製造メーカーについて調査した.

    編集履歴
    2020/03/29 はりきり(Mr)
    2020/04/19 Xenios AGより図を拝借

    原理

    • 鎖骨下中心静脈や太ももの付け根の静脈から静脈血をポンプで取り出し体外循環によって ,膜交換型のOxygenatorに送り,酸素と二酸化炭素を交換し,動脈に血液を戻す.

    構造

    • 血液ポンプは遠心ポンプ
    • 従来のボールベアリング型では, 回転軸部での発熱
      • 溶血や血栓形成,血液変性
      • 長期使用には向かなかった.
    • 現在主流のポンプヘッド部の軸部を点で支える点支持軸受
      • 過熱を抑制し長期可能
    • 膜型人工肺
      • 直径0.1 mm 程の中空糸膜によるガス交換膜
      • この中空糸膜を数千本束ねた構造
      • 接触面積は1~3m
      • 中空糸内部を酸素と空気の混合ガスが流れる
      • 中空糸の外側を血液が環流する
      • 血液相とガス相のガス分圧較差(圧力勾配)が生じることで,ガス交換が行われる
    • 膜の素材及び構造
      • 従来は多孔質ポリプロピレン製
        • 疎水性と血液の表面張力により,血液の漏出を防ぐ
        • 長期使用では徐々に膜の疎水性が損なわれ,血漿リークが問題となっていた。
      • 近年では,ポリメチルペンテン素材
        • 非対称構造多孔質膜
        • 構造の安定化
        • 長期使用可能

    送血および脱血回路

    • ヘパリンコーティング
      • 血栓形成の抑制効果
      • ECMOの臨床使用成績の向上に大きく貢献
      • イオン結合法
        • ヘパリンがマイナスに荷電
        • 基剤表面を陽イオン化処理することでヘパリンを結合させる。
        • コーティング層が厚く,徐々 にヘパリンが溶け出すことで強い抗血栓作用を発現
        • 比較的低コストで処理が可能
        • 結合力が弱く長期の抗血栓作用は期待できない。
      • 共有結合法
        • ヘパリン分子のカルボキシル基,水酸基,アミノ基 を利用して基材表面に付着させる
        • 結合力が強い
        • 長期に亘り抗血栓作用が維持
        • 製造コス トは高い
      • その他
        • 圧モニタリング
        • 脱血圧
        • 人工肺前後圧
        • 脱血側酸素飽和度
        • フローメータ
        • 温度センサー

    適応

    • 急性重症 呼吸不全患者に対して,従来の人工呼吸管理では生命が維持できなく なった時点,または従来の人工呼吸管理を続けた場合に,自己肺に不 可逆的な障害をこうむるおそれがある時点で適応

    具体的な適応

    • 重症呼吸不全 : respiratory ECMO,平均適応日数 10~14日
      • 成人の場合 : PaO2/FiO2 ratio(PFR) <80
      • 小児の場合 : oxygenation index(OI)>40 (参考文献2-1)
    • 重症心不全 : cardiac ECMO

    課題

    • 多大な費用を消耗
    • 多くのスタッフの労力を必要
    • 日本における2009 年のH1N1 インフルエンザでは,ECMOの成績は,他の先進国と比べて劣っていた
    • 専門スタッフの欠如
    • 適切な機材の欠如
    • 患者の集約化がなされていないこと

    酸素供給量の計算

    • 酸素供給量= 動脈血酸素飽和度(SaO2) ×血中ヘモグロビン濃 度(Hb)(g/dl)×10×心拍出量(L/min)×1.36
      • SaO2 :80%, 90%, 100%
      • Hb :8g/dl, 10g/dl

    ECMOプロジェクト

    • 日本の ECMO 成績向上を目的として,2012 年よりが開始
    • 症例登録
    • 適切な ECMO 機材に関する情報提供
    • 症例検討会やシミュレーションコースの開催

    ECMOサプライヤー

    Xenios AG

    以下の図は、Xenios AGサイトより。以上の説明より、以下の図は理解できると思います。

    以上

    参考文献

    参考文献1

    特集 進化した呼吸管理 (2014) –

    https://www.jrs.or.jp/quicklink/journal/nopass_pdf/ajrs/003060777j.pdf

    参考文献2

    Extracorporeal Life Support Organization(ELSO)

    https://www.elso.org/

    参考文献2-1

    ELSO Guidelines

    https://www.elso.org/Resources/Guidelines.aspx

    参考文献3

    体外式膜型人工肺(ECMO)の最近の進歩, 四国医誌 73巻5,6号 207~220 DECEMBER25,2017(平29)

    https://repo.lib.tokushima-u.ac.jp/files/public/11/112039/20180809152938466709/sam_73_5-6_207.pdf

    Extracorporeal Membrane Oxygenation (ECMO) Systems Market 2019 to 2024 Growth Analysis by Manufacturers, Regions, Type and Application, Revenue, Market Size, Gross Margin Forecast Analysis

    https://www.marketwatch.com/press-release/extracorporeal-membrane-oxygenation-ecmo-systems-market-2019-to-2024-growth-analysis-by-manufacturers-regions-type-and-application-revenue-market-size-gross-margin-forecast-analysis-2019-11-08
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    Post Views: 251 ID35044 CODIV-19の飲む治療薬 先日、イギリスの当局 (Medicines and Healthcare products Regulatory Agency (MHRA)&…
    Post Views: 269 ID34477 CODIV-19の飲む治療薬 イギリスの当局 (Medicines and Healthcare products Regulatory Agency (MHRA)&nbs…
    Post Views: 233 ID31303 はじめに 新型コロナウイルスの感染拡大を抑制するには、ワクチンが有効です。しかし、ワクチンを投与しても感染予防効果が得られるまで1ヶ月以上必要です。 感染予防を投与直後から…
    BioNTech社とPfizerが共同開発するmRNAをベースの新型コロナウイルス感染症に対するワクチンです。開発ワクチンは、SARS-CoV-2受容体結合ドメイン(receptor binding domain; RBD)をコードするヌクレオチド修飾メッセンジャーRNAをベースにしている(BNT162b2)
    Post Views: 254 Janssen 米国で承認および推奨されているCOVID-19ワクチンには、Pfizer/BioNTechとModernaのものがあります。J&J/Janssenのワクチンは、副作…
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  • [Bio-Edu]腫瘍溶解性ウイルスの発見と体内における免疫系の活性化について – ID12670

    [Bio-Edu]腫瘍溶解性ウイルスの発見と体内における免疫系の活性化について – ID12670

    はじめに

    英文の参考1(2017)を元に、周辺情報も含めてまとめました。

    脳腫瘍

    脳を形作る細胞 (神経組織 : Nervous tissue)

    • ニューロンとグリアの比率は、1:10
    • ニューロン : nerve cells (neurons)
      • 神経伝達の主役
      • 分裂しないためDNA変異の機会がなく腫瘍化しない
    • グリア細胞 (glia): 星細胞 (star-shaped astocytes)
      • 増殖能を有しており、癌化すれば脳腫瘍の主役となる(gliomas)
      • 空間を作るために存在しているのみではなく、ニューロンを動かすエネルギーを供給している
      • その数は、ニューロンよりはるかに多い
      • アインシュタイの脳の大きさは有名ですが、ある研究機関の調査では、ニューロンの数は健常人と変わらないものの、グリア細胞の数が多いという調査結果を出したらと聞いたことがあります(個人的知識)

    腫瘍溶解性の発見

    • マンハッタンの医師ウィリアム・ゴーリー (ゴーリーの毒素: Coley’s toxins)
      • 皮膚に感染した連鎖球菌による感染症で首の腫瘍が溶けることを発見(19世紀末)

    ウイルスの免疫系との接触と免疫系

    1. 病原体(pathogen)は、抗原提示細胞(antigen-presenting cell : sentinel)、マクロファージ、樹状細胞(dendritic cell)に遭遇 (sentinelにも感染)
    2. pathogenは、これら細胞の表面にあるtoll-like receptor (TLR)に結合(ちなみに、TLRはRNAにも結合する)、この記事では、この細胞が腫瘍細胞であることを想定している。
    3. TLRは細胞内にシグナル(danger signal,etc.)を発信
    4. 好中球(neutrophils)は、抗ウイルス物質(補体系のタンパク質、コレクチン、インターフェロン)を放出
    5. やって来たT cell (T細胞)が、更にインターフェロンを放出する(腫瘍細胞を殺す)と共に、B cell (B細胞)を活性化

    ポリオウイルスによる腫瘍攻略を試みた最初の事例

    医者であるMatthias Gromeierは、再発性神経膠腫をポリ王位するで治療することを考えた。

    • ポリオウイルス (改良されたSabin-Rhinovirus)ワクチン: PVSRIPO (病原性を示さないウイルス株)
    • Neuronには感染しない
    • 再発性神経膠腫には感染する (神経膠腫細胞には、CD155が多く発現している)
    • 野生型のポリオウイルスは、霊長類の脳幹と脊髄のNeuronにのみ感染し、1~2%の確率で「弛緩性麻痺」を起こす。感染のための細胞表面の受容体(receptor)は、CD155。

    特許技術へと進展

    2017/08/03、Dr. Gromeierらによる「ヒト腫瘍の腫瘍溶解性ポリオウイルス」: OncPoの特許を取得 、とありますが、この記事を介している今現在(2020/3)の段階で、その技術の成果がどうなっていの情報は、まだ、持っていません。今後、調査します。

    参考1
    Poliovirus To Treat Brain Cancer: A Curious Chronology , Ricki Lewis PhD – PROL BLOG – より

    https://blogs.plos.org/dnascience/2017/09/28/poliovirus-to-treat-brain-cancer-a-curious-chronology/

    以上

  • [Bio-Edu] 細胞・細菌・ファージ・マイコプラズマ・ウイルスの大きさ — ID11542 [2020/05/23]

    [Bio-Edu] 細胞・細菌・ファージ・マイコプラズマ・ウイルスの大きさ — ID11542 [2020/05/23]

    ID11542

    はじめに

    バイオロジクス研究を志す者として、必要となる関連知識は沢山あり、且つ学際的です。色んな事柄を知っておく事は、とにかく重要です。

    今回は、バイオロジクスの遺伝子組換えのホスト細胞としてよく使われる動物細胞を基準に、疾病の原因であるウイルスやホスト細胞としても良く使われる大腸菌などの大きさを確認しておきましょう。

    生物ごとの大きさ(1)

    細胞、細菌、ウイルス、ファージの大きさは、一言で以下の通りです。

    単位

    3桁毎の単位として、m(ミリ)の1/1,000はμ(マイクロ)、μの1/1,000はn (ナノ)です。m(メーター)の1/1,000を表すのにmm(ミリメーター)とします。以下、μとnを使って、それぞれからの1/1,000を表します。


    1mm = 1,000μm = 1,000,000 nm

    大きい > 細胞 > 細菌 > ファージ > ウイルス > 小さい


    病原体:ウイルスと細菌と真菌(カビ)の違い — 大幸薬品

    https://www.seirogan.co.jp/fun/infection-control/infection/dengerous_pathogen.html

    生物ごとの大きさ(2)

    実は、これら以外に、真菌、マイコプラズマ、リケッチア、ファージも役者として追加してみます。

    真菌の形は、球菌 (球状)、 桿菌 (棒状)、らせん菌 (らせん)などと色々あるため、大きさを定めのは難しいですが、細胞あたりの大きさに設定しました。

    • 大きい
    • 細胞(10μm) | 真菌
    • 細菌(5μm)
    • ファージ(0.025μm ~ 0.2μm)
    • マイコプラズマ(0.2μm ~ 0.8μm)
    • リケッチア (0.1μm ~ 2μm)
    • ウイルス(0.02μm (20nm) ~ 0.1μm)
    • 小さい

    大きい > 細胞 | 真菌 > 細菌 > ファージ > マイコプラズマ > リケッチア > ウイルス > 小さい

    以上、ウイルスと細菌の大きさの違い – 秋田大学 大学院医学系研究科・医学部 – より

    http://www.med.akita-u.ac.jp/~doubutu/kansensho/virus17/virus2-2.html

    リケッチアを含む「微生物」の大きさ

    臨床微生物学基礎編 より

    http://www.kankyokansen.org/common/fckeditor/editor/filemanager/connectors/php/transfer.php?file=/publication/edu_03_pdf/uid000001_332D325F32332E706466

    3 マイコプラズマの検出と除去・予防 – より

    最小の自由生活・自己複製微生物、大きさ: 0.2μm~0.8μm、細胞質を持たない単純な原核細胞、180種類以上が確認されている

    http://www.lonzabio.jp/pdf/mycoplasma.pdf

    微生物の特徴

    実利増殖遺伝子核膜細胞壁
    ウイルスDNA or RNA
    細菌DNA有(まれに無)
    真菌DNA
    原虫DNA

    目でみる真菌症シリーズ2

    http://www.pf.chiba-u.ac.jp/medemiru/me02.html

    細菌を包んでいる膜

    • グラム陽性菌 (菌の内側から)
      • 分厚い「細胞膜」: リポタイコ酸、タイコ酸
      • 薄い「細胞膜」 : 二重膜
    • グラム陰性菌 (菌の内側から)
      • 薄い「外膜」 : 二重膜(ポーリン孔、リポ多糖)
      • 薄くて弱い「細胞壁」: ペリプラスム空間
      • 薄い「細胞膜」: 二重膜

    大腸菌

    実験者の間では、E.coli(いーコリー)と言ったりもします。

    遺伝子組換えに使用される大腸菌は、グラム陰性菌です。組換え産生タンパク質は、ペリプラスム空間に溜まる場合は、比較的、立体構造を保っている場合があります。

    臨床微生物学基礎編

    http://www.kankyokansen.org/common/fckeditor/editor/filemanager/connectors/php/transfer.php?file=/publication/edu_03_pdf/uid000001_332D325F32332E706466

    臨床微生物学基礎編

    https://www.med.kindai.ac.jp/transfusion/ketsuekigakuwomanabou-252.pdf

    まとめ

    生物は細胞で作られています。細胞は一つの生命活動の単位です。その細胞内に似ているものの生物としてヒトや動物を形作らい面々がいます。一般的に病原体と呼ばれています。

    これらは、細胞に似ているから病原体になるのかもしれません。

    この解説では、以上のような背景を踏まえて、それぞれの大きさいを比較しました。

    以上

    編集履歴

    2020/03/07 はりきり(Mr)
    2020/05/06 追記 (生物ごとの大きさ(2))
    2020/05/09 文言整備
    2020/05/23 追記 (真菌、大腸菌)
    2021/10/31 追記 (単位の説明を修正)