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  • [Kw] Roche社の製造ストラテジー

    [Kw] Roche社の製造ストラテジー

    医薬品

    の開発が完了して製造承認を取得できれば市場に投入(Lounch)されます.その後は市場の需要が高まるにつれて製造量が増加します.当初の製造は内製で行われますが,需要の定常状態に移行するタイミングで外部での製造も進めて内製と外製の両体制に移行していきます.内製での効率的な製造が低下してくれば外製の割合を増やしてゆきます.一般的には,内製の割合はゼロとなり外製のみで製品寿命が尽きるまで製造されます.

    これがRoche社の製造戦略です.

    Ensuring the Supply of Quality Biopharmaceuticals: Integrated Manufacturing Network & Continual Improvement of Manufacturing Process (Roche)

    chrome-extension://efaidnbmnnnibpcajpcglclefindmkaj/https://pqri.org/wp-content/uploads/2015/11/Moore.pdf
  • 気になる企業 – Roche グループ – 全世界で約9万人 – Genentech, 中外製薬, Spark – がグループを支える  [2020/06/24]

    気になる企業 – Roche グループ – 全世界で約9万人 – Genentech, 中外製薬, Spark – がグループを支える [2020/06/24]

    Roche グループ

    売上規模

    • 2019年のPharmaceuticalsの売り上げは、48.5 CHF billion (約4.9兆円)でした。

    Annual Report 2019
    Roche – サイトより

    https://www.roche.com/investors/annualreport19.htm#financials

    歴史

    • 1896年設立したF. Hoffmann-La Rocheに端を発する
    • Roche Holding AGが統括、更に各国の現地法人への出資は、Roche Pharmholding B.V.が担当source
    • 1997年、試薬大手であった独のベーリンガー・マイハイムをM&A
    • 診断薬部門(ロッシュ・ダイアグノスティックス)
      • 世界3位
      • プロフェッショナル・ダイアグノスティックス
      • モレキュラー・ダイアグノスティックス
      • ティッシュー・ダイアグノスティックス
      • ダアベディスケア
      • シークエンシング・ユニット
    • 医薬品部門
      • 中外製薬、を2002年にM&A
      • Genentech, Inc. を2019/03/12に完全子会社化(USD468億, 約4兆5700億円)薬事日報
      • Spark、遺伝治療

    シグマアルドリッチジャパンは、Roche社のバイオケミカル試薬の販売について独占契約を締結している(2015/6/8)

    Biosimilar Strategy

    2015年現在での、バイオ医薬品メーカーでBiosimilarを推進しているメーカーは、

    • pfizer/Hospira
    • SANDOZ
    • Boehringer Ingelheim
    • AMGEN
    • SAMSUNG BIOEPICS
    • CELLTRION

    を掲載している。

    RocheのBiosimilar戦略は、(1) HER2, (2) CD20、そして(3) Avastinを拡大して行くとのこと。

    Recent developments and global trends in the biosimilar market: What would oncology look like?

    8th Annual Biolsimilar Conference /Bernstein; December 2015 – より

    https://www.roche.com/dam/jcr:16cc118a-26d3-4e19-ab91-fd38a62ca515/en/irp151203.pdf
    編集履歴
    2020/06/19 Mr.HARIKIRI
    2020/06/24 追加(RocheのBiosimilar戦略, 2015版、売上規模)
  • 気になる企業 – Genentech – 抗体のエフェクター機能を主力に抗体医薬を開発する戦略  [2020/06/19]

    気になる企業 – Genentech – 抗体のエフェクター機能を主力に抗体医薬を開発する戦略 [2020/06/19]

    Genentech

    Genentechは、Rocheのグループ企業です。

    https://www.genentechoncology.com

    • 2019/03/12にRocheの完全子会社化(USD468億, 約4兆5700億円)薬事日報
    • 癌治療の抗体医薬を開発する戦略
    • バイオマーカー
      • 乳がん : HER2, PD-L1
      • 胃・腸癌 : 胃食道癌(Gastroesophageal Adenocarcinoma; GEA), HER2
      • 肺癌
        • PD-L1
        • KRAS
        • FGFR1
        • EGFR
        • ALK
        • PTEN
        • DDR2
        • HER2
        • BRAF
        • PIK3CA
        • ROS1
        • MET
        • NRAS
        • RET
        • AKT1
        • MEK1
      • 膵臓癌
        • NTRK
        • MSI
        • TMB/bTMB
      • enspryng; satralizumab-mwge (アクアポリン4(AQP4)に対する抗体陽性に対する適用),2020/08/17 FDAがBLAを承認
        • pH依存的結合性抗体
        • リサイクリング技術を適用
        • ターゲット : IL-6R
        • US患者数 4,000~8,000

    Fcを介したエフェクター機能

    3つのエフェクター機能

    • 抗体依存性細胞性細胞毒性 Antibody-dependent cell-mediated cytotoxicity ADCC 
    • 抗体依存性細胞貪食 Antibody-dependent cellular phagocytosis ADCP
    • 保体依存性細胞貪食 Complement-dependent cytotoxicity CDC

    エフェクター機能の増強

    • 抗体のヒンジ領域にある糖鎖付加サイトのFucose付加が少なくなると、エフェクター活性が高まることが知られている。糖鎖科学を通じた糖分子を操作することでエフェクター活性の増強を研究している

    抗体ライブラリ

    • ファージディスプレイ(phage display)技術による抗原に対する抗体の結合ライブラリを用いて特異的抗体の配列をスクリーニングに持ちしている

    Bispecific

    抗体は、L鎖とH鎖 (L-H)が2つ結合した構造(L-H) – (H-L)である。Bispecific Antibodyは、抗原Aに対する抗体(L-H)a – (H-L)aと抗原Bに対する抗体(L-H)b – (H-L)bのうち、それぞれ片方の(L-H)同士を結合させた構造(L-H)a – (H-L)bとした構造である。

    癌細胞を攻撃するT細胞の表面抗原と癌細胞の表面抗原に、それぞれ親和性がある(L-H)t – (H-L)cを作れば、T細胞は癌細胞に接近することが可能となる。その結果、T細胞は、効果的に癌細胞を攻撃するすることが可能となる。

    ADC

    Antibody Drug Conjugate (ADC)は、細胞毒性物質を抗体に結合させたものである。細胞毒性物質を癌細胞に対して特異的に届けることが可能となる。

    Genentech, About Monoclonal Antibodies

    https://www.genentechoncology.com/development-platforms/monoclonal-antibodies.html
  • 気になる企業 – Spark Therapeutics, Inc – Rocheグループ – ID4433 [2020/06/09]

    気になる企業 – Spark Therapeutics, Inc – Rocheグループ – ID4433 [2020/06/09]

    血友病A (Hemophilia A)遺伝子治療薬

    はじめに、Hemophilia Aの遺伝子治療薬(in vivo, SPK-8011,静脈内単回投与 Phase 1/2(12~30人)では年間出血率97%削減source:HEMOPHILIA NEWS TODYA)は、BIOMARINが、臨床結果、世界で初めて承認されるなど、一歩先を進んでいるようです。

    Sparkが開発するhemophilia Aに対する遺伝子治療薬について、その内容を以下で見てみましょう。

    • SPK-8011(Bドメイン削除AAV)
      • 肝臓でのみ組み込まれる
      • 12人(低用量2人、中用量3人、高用量7人)
      • 52週追跡
      • FVIII活性は、全ての用量で安定
      • 46週時点で、全ての用量で95%のFVIII削減効果
      • 高用量の2人でFVIII活性は、2%に低下しベクターに対する免疫応答のためと考えられる
      • 全ての患者で、体液からの迅速なウイルス除去が九人され、その期間は、中央値で2週間。
      • その後、他施設臨床試験(NCT0342520,コホート研究)を開始(2018/8, 100人、~2022/12、最大5年間追跡)
    • SPK-8016 (インヒビター患者用、インビビターと結合して中和)
      • マルチセンター
      • 非盲検
      • 非ランダム化
      • 重症、30人(NCT0374588): 2019/01/30~2020/05
      • Phase 1: インビビターが検出されない患者での安全性、有効性、認容性の評価
      • Phase 2 : インビビター保有患者、用量
      • 最大52週の追跡
        • 副作用
        • 肝機能
        • 出血イベント数
        • 必要なFVIII中量数
        • FVIIIの活性
        • 唾液、血液、精液、尿などの体液からのSPK-8016のクリアランス
        • 免疫応答の発生
    • (肝臓、網膜、心筋、骨格筋の細胞核に組み込まれる。プロモーターの種類により組織を特定できる)
    • 5e11 vg/kg
    • 1e12 vg/kg (投与4週間でFVIIIレベル安定、48週間でFVIII投与が99%減少)

    Hemophilia Bの遺伝子治療法(in vivo, SPK-9001)では、Phase 3が進行中(2020/04/22, Source: INDUStRY NEWS)。Phase 1/2では、免疫管理レジメの管理の面から、用量の最適化について解析進めPhase 3で適用されるとのことである。

    RocheグループとなったSpark

    Spark Therapeutics, Inc (スパーク・セラピューティクス)

    希少疾患の遺伝子治療会社、RocheがSpark Theraphuticsを買収する当局相談が済んだことを2019/12/07に発表

    Spark Theraputicsは2013/3に発足した遺伝子治療薬開発専門の営利企業。

    • 第I/II相臨床試験にあるChoroideremia(CHM)
    • 遺伝性網膜疾患(IRD)
    • 血友病Aの治療向けSPK-FVIII
    • 血友病Bの治療向け第I/II相臨床試験 (SPK-FIX)
    • SPK-8011(hemophilia A, which is a bleeding disorder caused by mutations in the F8 gene)
    • SPK-8016(Dose finding)向け用量漸増第I/II相臨床試験を開始した。

    ロシュによる買収

    RocheによるSpark Therapeutics、Inc.の買収により遺伝子治療のプレゼンスを強化が進められた。Sparkは、フィラデルフィアでロシュグループ内の独立企業として事業を継続します。
                 
    バーゼル、2019年12月17日-ロシュ(SIX:RO、ROG; OTCQX:RHHBY)およびSpark Therapeutics、Inc.(NASDAQ:ONCE)(「Spark」)は本日、すべての政府から規制当局の承認を受けた後、買収の契約完了を発表

    ペンシルベニア州フィラデルフィアに本拠を置くSpark Therapeuticsは、失明、血友病、リソソーム蓄積症、神経変性疾患などの遺伝子疾患の遺伝子治療の発見、開発、提供に取り組んでいる。 Spark Therapeuticsは、ロシュグループ内の独立企業として事業を継続。

    ロシュについて

    ロシュは、腫瘍学、免疫学、感染症、眼科、中枢神経系の疾患に医薬品を提供する世界最大のバイオテクノロジー企業です。 体外診断および組織ベースのがん診断の世界的リーダーであり、糖尿病管理の第一人者でもあります。

    1896年に設立されたロシュが開発した30種類以上の医薬品は、命を救う抗生物質、抗マラリア薬、がん薬など、世界保健機関の必須医薬品のモデルリストに含まれ。

    スイスのバーゼルに本社を置くロシュグループは、100か国以上で活動しており、2018年には世界中で約94,000人を雇用しています。 2018年に、ロシュはR&Dに110億スイスフランを投資し、568億スイスフランの売上を計上。 米国のジェネンテックは、ロシュグループの完全所有メンバーです。 ロシュは、日本の中外製薬の多数株主

    Spark Therapeuticsは、ペンシルベニア州フィラデルフィアに本社を置いています。

    Spark Therapeuticsについて
    Spark Therapeuticsは完全に統合された商業企業であり、遺伝子治療の発見、開発、提供に取り組んでいます。 同社は、失明、血友病、リソソーム蓄積症、神経変性疾患などの遺伝病の不可避性に挑戦しています。

    フィラデルフィア小児病院(CHOP)で20年以上にわたり蓄積された技術とノウハウの結果として2013年3月に設立されたSpark Therapeuticsの治験療法は、患者の生活を劇的かつ積極的に変化させる長期的な効果をもたらす可能性を秘めています 治療法が存在しないか、緩和療法のみが存在する状況。 ヒトのゲノムと遺伝的異常についての理解が深まったことにより、Spark Therapeuticsの科学者は、非常に特異的な遺伝病に苦しむ患者に研究療法を調整することができました。 このアプローチは、多くの遺伝性疾患に対する効果的な治療法を開発する上で非常に有望です。

    編集履歴

    編集履歴
    2019/12/19 はりきり(Mr)
    2020/06/09 追記(Hemophilia A遺伝子治療薬の開発状況)