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  • [健康] 白内障 – 術後合併症 (まとめ) – 前嚢収縮、後発白内障、レンズの偏位・脱臼、IOL混濁 – ID12495 [2020/05/09]

    [健康] 白内障 – 術後合併症 (まとめ) – 前嚢収縮、後発白内障、レンズの偏位・脱臼、IOL混濁 – ID12495 [2020/05/09]

    白内障手術

    白内障の手術は、水晶体を人工の眼内レンズ (intraocular lens : IOL)に置き換えることで行います。切開する部位は、黒目と白目の境界部分を2mm程度の大きさで、3カ所切開し、水晶体を砕いて吸い出した後、折り畳んだ合成樹脂製の人工レンズを挿入し、水晶体を包んでいた水晶体嚢の内側で広げて固定します。固定は、支持部と呼ばれる羽状の部分が水晶体嚢内を支えます。

    レンズについて

    レンズの種類

    文献2から拝借しました。色々な形のものがあります。

    図1. 眼内レンズの色々

    レンズの素材

    昔は、硬いアクリル樹脂のPMMA (ポリメタクリル酸メチル樹脂; Polymethyl methacrylate)使われていました。次にシリコン、最近では、折り畳める柔らかいアクリル樹脂(PMMA2やPMMA3などと呼ばれている)が使われてるようになり、手術時の切開は小さくできるようになりました。

    レンズの構造

    丸い部分がレンズ部(工学部)です(図1)。2つの羽は支持部と言います。レンズ部と支持部が同じ素材でできているものと、異なる素材でできているものがあります。

    白内障手術後の合併症

    参考文献1をもとに合併症について以下にレビューしました。

    視界が眩しく感じる 青く見える

    加齢の場合の白内障では、水晶体が黄色に着色していることで、術前では赤っぽく見えています。無色透明の人工レンズに置き換えることで、眩しく見えたり、青く見えたりしますが、それは正常であり、慣れてきます(文献6)。

    コロコロする クシャクシャする

    白内障手術では、白目と黒目の間に手術用の穴を3箇所あけているため、その傷がなおるまでは、症状が続きます。時間とともに改善します(文献6)。

    一過性眼圧上昇

    白内障が高度に進行していたり、もともと緑内障やぶどう膜炎がある場合など、術後に眼圧が上がる方がいるようです(文献6)。

    (私の場合も、術後の直後から、1週間後まで、眼圧が32~38mmHgと高い状態でした。途中、ステロイド剤の変更と、眼圧を下げる点眼液を追加しました)

    飛蚊症 (硝子体混濁)

    手術によりよく見えるようになったことで、気になることがあります。ただし、別の要因で飛蚊症が増えることもあるため、医師の診断を受ける必要があるとのことです(文献6)。

    前嚢収縮

    症状

    • 前嚢収縮とは、切開した部分の白濁により、円状に視野の狭窄が進む。
    • 術後3ヶ月以内で進行することが多い
    • なり易い持病
      • 落屑症候群
      • 網膜色素変性症
      • 糖尿病
    • 原因は、水晶体上皮細胞(lens epithelial cell : LEC)の増殖
    • 専門的には、水晶体上皮細胞は本来、脱核すること、クリスタリン蛋白質をつくることで、透明性を発揮するのですが、前嚢収縮においては、形質転換して間葉系細胞になることで、本来の透明性を発揮できなくなるとのこと。

    治療

    • Nd : YAG (ネオジウム・ヤグ)レーザーによる線維部分の切開。

    後発白内障

    後発白内障は、白内障の治療手術により水晶体を取り除いた後に起こります。水晶体を包んでいる袋にどうしても取り除けず残っていたLECが増殖することが原因です。

    症状

    • 残存したLECの再増殖による再混濁
    • 早期の繊維化もあるが、殆ど長期間をかけて線維化が進む
      • 5年で20%の発症率
    • なり易い持病
      • 糖尿病
      • ぶどう膜炎
      • アトピー性皮膚炎
      • 先天白内障
      • 強度近視
    • IOL工学部エッジをシャープにすると発症率が低下する
    • IOLと後嚢の接着性を高めて予防性を上げる。接着性とは一般的に癒着といいます。

    治療

    • Nd : YAG (ネオジウム・ヤグ)レーザーによる線維部分の切開。
    • 合併症
      • 眼圧上昇(術前点眼で予防)
      • 飛蚊症
      • 網膜剥離
      • 人工レンズのキズ

    後嚢切開術の説明

    https://www.kobe-kaisei.org/patient/introduct/medical/ophthalmology/ophthalmology09/

    眼内レンズ偏位・脱臼

    症状

    • 発生頻度は3%
    • 術後早期では
      • 水晶体嚢破損によるもの
      • Zinn(チン)小帯断裂による固定不良(文献5)
    • 術後3ヶ月移行では
      • IOLが嚢ごと脱臼するケーズが多い
    • なり易い持病
      • 落屑症候群 (文献4)
      • 網膜色素変性症
      • 高度近視
      • 外傷
      • 硝子体手術後の例も散見

    治療

    • 術式は煩雑
      • IOLの摘出
      • 新しいIOLの逢着または、強膜内固定

    眼内レンズ混濁

    症状

    • カルシウム沈着 (親水性IOL工学部にリン酸カルシウム沈着): 著しい視力低下
    • グリスニング (水層分離、生体内の温度変化によるIOLの変質: 疎水性アクリル素材の給水率の変化), 1~10μmの水分子
    • ホワイトニング (sub-surface nano glistening, 水層分離現象と言われる), 100nmの水分子、式のうに対する影響は少ない。

    治療

    • カルシウム沈着: IOL摘出交換
    • グリスニング, ホワイトニング : IOL摘出交換は少ない

    まとめ

    白内障は、高性能な手術機器や眼内レンズが日々開発され、手術自体は15分程度、手術室に入ってからの消毒などの準備を含めると30分程度で完了する、非常に簡便な治療になりました。

    しかし、その後の合併症などもあるため、定期的な検診は必要です。今回、私自身が白内障治療を経験したことを契機に、どのような合併症があるのかについてまとめました。ご参考になれば幸いです。

    以上

    編集履歴

    2020/03/22 はりきり(Mr)
    2020/03/30 追記 (一過性眼圧上昇などの後遺症関連)
    2020/05/09 追記 (まとめ)、文言整備

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    参考

    文献1

    白内障術後合併症, 松島博之, 日本白内障学会誌 29:65~68, 2017

    https://www.jstage.jst.go.jp/article/cataract/29/1/29_09-016/_pdf/-char/ja

    文献2

    白内障と白内障手術

    http://www.asahi-net.or.jp/~PD2K-NIM/intraocularlens/

    文献3

    水晶体における創傷治癒とインテグリン発現の変化, 1999-2000, KAKEN
    “アクリル製レンズには他のレンズに比較して、ファイブロネクチンなどの細胞外基質が有意に付着しやすいと報告されており、以前の結果と合わせて考えると細胞外基質が水晶体上皮細胞の線維芽細胞様変化に密接に関わっていることが判明した。“

    https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-11771074/

    文献4

    落屑症候群 (らくせつしょうこうぐん, exfoliation syndrome)
    高齢者の水晶体前面や虹彩の瞳孔縁に灰白色のふけ様落屑を生じる原因不明の疾患子ある。ふけ様落屑そのものは視機能に直接の影響を与えないが,落屑症候群患者では難治性の緑内障を伴うことが多い。

    https://webview.isho.jp/journal/detail/abs/10.11477/mf.1410900095

    文献5

    手術時に「断裂リスク」が…チン小帯が弱る3つの原因とは?
    Zinn小帯に関する文献。毛様体と水晶体嚢を繋いでいる紐状のもの。昔、私が中学生の頃に覚えたのは、「毛様体筋」でした。

    https://webview.isho.jp/journal/detail/abs/10.11477/mf.1410900095

    文献6

    白内障・眼内レンズ手術 – ISHINKAI GROUP – より

    https://www.ocular.net/treatment/cataract/symptom.html

    文献7

    白内障の手術に関する、よくある質問 – 森井眼科医院 – より
    人工レンズの寿命、術後の点眼期間

    https://morii-ganka.jp/operate/cataract/cataract05.html
  • [健康] 白内障 – 手術(体験記) – 御同輩! お先に行ってきます。両目の手術で4日間入院 — どの様な手順で進むか詳細に記録 – ID12185 [2020/12/18]

    [健康] 白内障 – 手術(体験記) – 御同輩! お先に行ってきます。両目の手術で4日間入院 — どの様な手順で進むか詳細に記録 – ID12185 [2020/12/18]

    どういう思いでこの記事を書いたか

    白内障手術は簡単な手術ですと言われます。簡単だから安易にしていいのかも疑問でした。できるだけ引っ張って遅らせて手術した方が良いと思っていました 。

    早めにした方が良いものと、遅らせた方が良いものと、それぞれ状況次第だと一般論的にはそのように思っていました。その状況というのは、お医者さんの領域になりますね。お医者さんの観察と見立てが全てです。セカンドオピニオンもありますが、お医者さんと同範囲の情報を持っていなければ、自分での判断は簡単ではありません。同範囲としたのは、深い部分のところに関しては、お医者さんに聞くことで補います。聞くためには、何がわからないかという情報も必要だということです。

    でも決断は、自分自身でしなければなりません。

    白内障といっても、個々に状況が異なることが、今回、自分の身になって少しわかりました。「単純な濁り」、「そうで無い濁り」と大きく分けれると思います。

    後嚢性の濁りはあまり良くない濁りのようです。私も、その当たりの情報は、手術するまでは、充分に持っていませんが、後嚢とは、眼底に近い方の凸レンズの頂点領域なので、中心視野として重要な部分です。

    私の場合は、20年来、白内障があることは、分かっていました。それは、お医者さんの見立てでしたが、どのような白内障であるかについて、質問したことがありませんでした。

    そのため、後嚢の白内障であることを知ったのは、約半年前です。

    今回、本当に見えづらくて手術を覚悟し(手術することを決断し)、大きい病院を紹介してもらって、白内障手術をして現在に至っています。

    後嚢性の白内障および水晶体の一般的な白内障も伴っている場合、どのような経過を辿るのかを、ここに残しておきたいと思います。

    白内障で手術される方に対して、参考になれば幸いです。私は、研究者なので、少し突っ込んで、原理に関わるところまで把握しようとしますが、ご容赦ください。

    注意していただきたいのは、このBlogの内容は、ある場合にこうすべきとかを教えるHow To本ではありません。自身が患者として、どのような情報が必要か、世の間にはどんな情報があるかを示そうとしています。もちろん、足りない情報もあります。偏ったものもあります。過不足が無くなるよう、今後もアップデートしたいと思っています。

    日本のお医者さんは、絶対数は少なく多忙です。患者自身も賢くならなければいけないと思っています。今回情報を求めるなか、白内障について網羅できている情報源はありませんでした。一つ一つ情報を探して、それぞれの情報をつなげていく作業が必要でした。今後も必要です。

    背景

    手術の第一歩

    大きな病院で診療してもらうと、「角膜の濁りと白内障により見えづらいでしょうから、白内障の手術を先ずしますか」、と勧められました。

    角膜の濁りに対する手術は、近視のレーシックと同様、術後は遠視に傾くことは、情報収集から知ってました。どちらの手術を先すべきか理解できないまま白内障手術をするのに疑問を感じました。

    そこで、角膜ジストロフィーの手術ができる病院を紹介してもらい、セカンドオピニオンを求めることにしました。

    大阪では、角膜ジストロフィーのレーザー治療ができる病院は2カ所あります。自宅から近い方の病院を紹介してもらい受診しました。

    セカンドオピニオン

    • 角膜専門のドクター
    • 現在の年齢が57、老後の生活を考えると、白内障治療と角膜ジストロフィー治療をした後、手元30cm程が見えるようにした方がいい
    • 手術は、先に白内障治療を行い、その後、視力が安定してから、角膜ジストロフィーの治療を行う
      (選択の問題ですが、いつするかは自己で判断する)
    • 白内障治療は、このセカンドオピニオンの病院では3~4ヶ月待ち(白内障治療は紹介状元の病院に戻って行うことにしました)
    • セカンドオピニオンのお医者さんには、最終的な視力の「持っていきどころ」として、角膜ジストロフィー治療後で30cm程度が焦点距離になることを目的として、先ず実施する白内障治療後の目標の視力、今後の進め方等を書いてもらいました
    • その返しの紹介状と共に、最初の病院に後日行き、白内障呪術の入院手続きを行いました(以下につづく)

    白内障手術の実際

    それまで、漠然と分かったつもりでいたのですが、白内障の手術である水晶体を人工レンズに置き換える手術は、白内障手術の1部です。その他、私のケースの様に、後嚢性の白内障、厳密には水晶体と後嚢が癒着して濁っている場合は、その濁りの「かき取り」も必要です。それと、人工レンズを挿入してしまうと、滅多なことがない限り、そのまま一生使うことになります(そのため人工レンズの寿命は100年の耐久性があります参考13))。人工レンズは、時間経過とともに水晶体嚢と癒着が進み、それによって視力も安定化します。もしも、人工レンズを取り除くことになった場合は、水晶体嚢も一緒に取り除く手術となります。

    戻ってきた病院では、返しの紹介状を元に、白内障手術の予定と方針を固めました。

    今日は手術当日(3/16)、白内障の手術で4日間入院して、両目の白内障手術を受けます。

    昨年の8月の免許更新では、近視用コンタクを乱視もいけるものにして、なんとかクリアしました。

    前回の車の免許更新時でも、白内障の症状は、だいぶ進んでいたのですが、手術は今日まで約5年超、引っ張りました。できれば、60歳まで引っ張りたかったのですが、ここ数ヶ月で左目はほとんど字が読めなくなりました。

    両目とも、角膜ジストロフィーがあり、いずれ手術になるので、今回の白内障手術では、近視よりに視力を合わせます。

    角膜ジストロフィーでは、レイザー治療を予定しているため、視力が遠視に向くためです。

    白内障の手術では、入院当時に、左目のレンズの交換、翌日は観察、3日目に右目のレンズの交換、4日目は退院の予定です。

    スケジュール

    前日(Sun)

    朝昼晩の点眼は、当日手術を受ける左目でした。

    レボフロキサン

    • レボフロキサン点眼液1.5%「日新」5mL
    • 細菌の感染を抑える薬
    • 1日3回
    • レボフロキサン

    当日(Mon)

    09:30 入院センターで受付、保険証、限度額証明書

    10:00 10F(本来は11F)、身長体重測定、4人部屋

    10:30 飲み薬の確認と入院中の投薬確認についての説明

    11:00 今日の予定の説明

    11:30 清浄綿と細いテープを院内ローソンで購入

    12:00 昼食

    12:15 絶食

    13:15 左目:看護師さんによる目薬、5分間隔

    • 以下の目薬を1セットとして3セット
    • 目薬1 散瞳薬
    • 目薬2
    • 目薬3

    散瞳薬が効いてくると、明るく見えてきて白内障の目でも視力が改善される。このままでもいいように思える。

    13:45 絶飲食

    14:00 37.1℃ 微熱

    14:15 手術 30分の予定

    • 4F 手術室
    • キャップ
    • ほぼ枕無し、長細い手術台
    • 仰向け、モニター(血圧、脈拍、血中酸素)
    • 受けバットと50mL注射器で洗浄液による流水洗浄
    • おそらくイソジンで目の周りの消毒
    • 片目が開いた粘着テープ付きシート
    • テープで上まぶたと下まぶたを固定
    • 流し込むようにすごい勢いで点眼
    • おそらく注射で麻酔
    • すごい勢いで点眼
    • 眼前に照明、眩しすぎ
    • メスが入った感覚はない
    • 超音波の音、水晶体を砕く、しばらく断続的に続く
    • 全く眩しく無くなり、おそらくライトがあるはずだがミカないし、何も見えなくなった。映像が無い状態になっている。
    • しきりに手術する手が眼前で動く
    • ゴロゴロがあるとのこと、年期の入った白内障では濁りが硬くなっている事があると聞く
    • しばらく手術の手が眼前で動く、おそらく「こすりとっている」
    • レンズ装着を優先したと聞かされる
    • 濁りは後からでもレーザーで取り除けるとのこと
    • ガーゼとカッペで閉じられる
    • 終了

    14:55 終了

    15:00 ベッドで安静、一眠り

    16:00 片目での歩行の確認をされる。OKが出る

    17:00 看護師さん交代、風呂近視、髭剃り禁止、洗顔禁止

    18:00 点眼開始: 裸眼で見る 真っ白

    と同時にガーゼ除去

    • 以下の目薬を1セット
    • 目薬1 抗生剤 クラビット
    • 目薬2 抗炎症 ベタメタゾン
    • 目薬3 抗生剤 ブロナック

    20:00 点眼開始: 白っぽさ治まってきた

    • 以下の目薬を1セット
    • 目薬1
    • 目薬2

    22:00 消灯 、左目の水晶体、57年間ありがとう。そして、お疲れ様、就寝

    清浄綿とカッペ

    清浄綿は、塩化ベンザルコニウム溶液に浸った使い捨て綿、カッペ(眼球保護帯)は、アルミ製でテープで顔に貼り付けて、不用意な眼球への接触から保護する

    2日目(Tue)

    5:50 起床 (照明)

    7:00

    • 左目の点眼
      • 散瞳薬
      • 抗生剤
      • 抗生剤
    • 右目 殺菌の朝昼晩の朝

    7:30 朝食

    8:00 主治医の先生による検査

    11:00 先生による検査 : 左目のハンディー機器による眼圧測定、明日手術する右目の観察。薄暗い部屋にある一点の発光ダイオードを左目で見ると、ワッカが2つ見える — 挿入した眼内レンズによるようだ (光の輪)。

    左目の眼圧が高いとのことで、点眼。

    12:00

    • 点眼 (右)
      • 目薬1 抗生剤 クラビット
    • 点眼 (左), 5分刻み
      • 目薬1 抗生剤 クラビット
      • 目薬2 抗炎症 ベタメタゾン (僕には、感受性が強くて眼圧が上がったため、退院後に他の点眼に代えています)
      • 目薬3 抗生剤 ブロナック

    16:00 視力検査 (左目) 矯正しても中段より上でも見えない

    18:00 点眼

    • 点眼 (右)
    • 点眼 (左), 5分以上の間隔を空けて点眼
      • 目薬1 抗生剤 クラビット
      • 目薬2 抗炎症 ベタメタゾン
      • 目薬3 抗生剤 ブロナック

    18:00 食事

    • 食事
    • 食後の服薬
      • セフカペンピボキシル塩酸塩錠100mg, 1錠

    20:00 部屋移動 (1057→1059)

    22:00 消灯、就寝

    3日目(Wed)

    06:10 目が覚める

    • 点眼前に、手術した左目のカッペを外して自己点検(以下)
    • 裸眼では、右左共に焦点が合う距離は、20cm程度
    • これまで使っていた眼鏡(遠近両用)を使用した時、手術した左目は、手元及びそれより遠い距離でも(30cm, 50cmなど)、にじむ
    • 昨日、20時頃に先生がこられて話した際の先生との話
      • 先生 : 水晶体嚢(後嚢)に癒着していた濁りについては、嚢を破らないようにしたため、その除去を途中断念したため十分に取り除けなかったとのこと。
      • 自分 : 術後、ガーゼがかかった感じはなくなったものの、夕方の検査で、矯正視力がでなかったことを伝えた(先生は知っているはずだが)
      • 先生 : 今後行う予定の角膜ジストロフィーのレイザー治療で改善があるか知れない
      • 視力が安定するまで時間がかかるといっていたように思う。要確認→ 後日、ドクターに確認した内容: 左目では術中でも、角膜ジストロフィは邪魔になる程であったこと、後嚢の濁りはあるものの視野の真ん中にはないので、角膜のレーザー治療が改善する確率は高いとのこと。

    06:30 点眼

    • 点眼 (左), 5分刻み
      • 目薬1 抗生剤 クラビット
      • 目薬2 抗炎症 ベタメタゾン
      • 目薬3 抗生剤 ブロナック

    07:00 服薬

    • セフカペンピボキシル塩酸塩錠100mg, 1錠
    • (食事がでないので、昨日買ってあったピーナッツを15粒ほど食してから服用)

    07:15 絶食

    08:15 手術準備のための点眼開始

    • 以下の目薬を1セットとして3セット
      • 目薬1 ミドリンP (散瞳)
      • 目薬2 ブロナック (非ステロイド性抗炎症剤)
      • 目薬3 ネオシネジン (出血止め)

    08:45 絶飲食

    09:15 手術 (右目)

    10:45 手術終了、病室で1時間安静

    12:00

    • 食事
    • 食後の服薬
      • セフカペンピボキシル塩酸塩錠100mg, 1錠

    12:30 点眼

    • 点眼 (両目い), 5分刻み
      • 目薬1 抗生剤 クラビット
      • 目薬2 抗炎症 ベタメタゾン
      • 目薬3 抗生剤 ブロナック

    15:00 対応、血圧

    18:00 点眼

    • 点眼 (両目い), 5分刻み
      • 目薬1 抗生剤 クラビット
      • 目薬2 抗炎症 ベタメタゾン
      • 目薬3 抗生剤 ブロナック

    18:00 夕食

    19:00 右目点眼

    • 2種類, 5分後とで2回

    20:00 主治医の説明を受けた

    • 水晶体嚢を破らないように付着した濁りを取り除いたが、両眼とも同じように濁りは一部残っている
    • 水晶体嚢に穴が開いてしまって、そこに人工レンズを入れると、やがて穴が広がってレンズが眼内に落ちてしまうことがある
    • ドクター曰く、両眼の手術で分かったことは、やはり、両眼共に角膜の濁りは手術する上で邪魔なほどであり、見え方にも相当影響していると思われる
    • 眼内レンズと水晶体嚢が癒着し固定されるまでは、視力は安定しない
    • 来週以降、通院で様子を見ていく
    • 予定通り、角膜ジストロフィーの手術を受ける
    • その後、見え方を踏まえ、見えづらい理由が、角膜の濁り由来か、白内障の濁り由来かを判断する
    • その理由が、白内障由来の水晶体嚢の取り残した濁りの場合は、YAGレーザーによる除去を考える
    • その手術時期は、人工レンズと水晶体嚢が癒着していて安定し、レンズの眼内への落下の恐れがなくなった頃

    22:00 消灯、就寝

    4日目 (退院日)

    6:20 起床

    • 両眼のカッペを外して見え方を確認
      • 裸眼では、右左共に焦点が合う距離は、10~15cm程度
      • 右目では、手術1日後の左目の状況と同じで、白っぽく見える。
      • 左目は依然として、「にじむ」、遠近両用のメガネを掛けても、遠近どの距離でも「にじむ」
      • 右目は、遠近両用のメガネでこれまで通り、どの距離でも「焦点が合う=にじまない」

    07:15 点眼

    • 点眼 (両目), 5分刻み
      • 目薬1 散瞳 (退院前の検査のため)
      • 目薬2 抗生剤 クラビット
      • 目薬3 抗炎症 ベタメタゾン
      • 目薬4 抗生剤 ブロナック

    07:30

    • 食事
    • 食後の服薬
      • セフカペンピボキシル塩酸塩錠100mg, 1錠

    08:30 主治医による検診と来週検査のため来院の説明

    09:40 精算

    10:00 定例検診

    10:20 帰路に着く

    11:30 昼食と点眼、服薬

    12:00 自己観察

    • 10年前にかけていたメガネで見え方を観察
    • このメガネは、プラスティックレンズで、コーティングが剥がれていています。度数は、現在より1-2段回低めの近視用です。
    • よく見えます。南に向いたスリット状の窓があり、その壁に時計があるのですが、逆光になるため、手術前は、文字盤をクリアに読めませんでしたが、このメガネでも良く見えます。
    • 近くは、ぼやけます。そこで、100円で買った老眼鏡(+2.50)を重ね掛けすると、パソコンを見るちょうど良い距離40cmでピントがあってよく見えます。
      • 昔使用のメガネ + 老眼鏡 (+2.50) : 40cm
      • 昔使用のメガネ + 老眼鏡 (+2.00) : 30cm
    • 見え方は、クリアです。コントラストが上がっています。鮮明です。黒は、ちゃんとよりクリアな黒色に見えます。見るもの全てのコントラストが上がりました。
    • 10年前に、会社支給の安価なPCの画面を見ていた時、同僚が見えているのに自分には判別がつかないことがありました。知識の無い頭で、目が弱いとか、そのせいでコントラストが低いとか、老眼だとか理由をつけていましたが、今思えば、水晶体由来の濁りが大方の理由であったようです。
    • 今後は、20歳代から指摘されていた角膜ジストロフィー(当時は「角膜変性」と言われました)のレーザー治療を進めていく予定です。
    • これ以降の観察は、角膜ジストロフィーのレイザー治療も含め随時レポートしていきたいと思います。

    2020/03/19 はりきり(Mr)

    今後の経過について

    • 眼内レンズと水晶体嚢が癒着するまでは、視力は安定しない
    • 嚢に一部残した濁りは、水晶体嚢を破らないためですが、角膜ジストロフィーの治療後に、視力・見え方を踏まえて、レーザーによる除去の選択肢がある。その手術時期は、人工レンズと水晶体嚢が癒着していてレンズの落下の恐れがなくなった時期
    • 通常、白内障治療では、人工レンズを入れてから、3ヶ月から数年後までに生じる水晶体嚢(後嚢)の濁りは、「後発性白内障」とよばれます。
    • 私の場合、白内障の症状の主たる原因は、水晶体の白濁ではなく、水晶体嚢(後嚢)の濁りであることが分かり、病状は、既に「後発性白内障」であったと言えます。

    術後の点眼期間

    1.5ヶ月から3ヶ月 参考12

    人工レンズの寿命

    100年参考12。基本的にレンズの交換は行われない。人工レンズは、術後数ヶ月で、水晶体嚢と一体化(癒着)し位置的に安定し、それに伴い視力も安定する。

    通常、人工レンズは、術後、水晶体嚢とともに寿命を全うすることになる。

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    水晶体

    袋(水晶体嚢; すいしょうたいのう)に入っている弾力性の高い透明な機関です。外界側の袋を前嚢、内側を後嚢といいます。主成分は、Type-IV collagen (参考4)です。

    水晶体を構成する物質は、水晶体上皮細胞 (lens epithelial cell: LEC)と、上皮細胞由来の繊維細胞およびそのクリスタリンという蛋白質です。前嚢側を前極、後嚢側を後極という。

    前極には、LECが一層で覆っています。水晶体の円の縁は赤道部といいます。上皮細胞は赤道部まで来ており、赤道部では、幹細胞としての働きをしています。足りなくなった繊維細胞を補充する役割です。

    繊維細胞への分化は、前極と後極に向かって細長く伸びながら、中央の核に向かっていきます。中央に向かいながら、オルガネラである、細胞核、ミトコンドリア、ゴルジ体などの小器官が減少・消失し、透明性の高い繊維細胞となります(参考4が参照する文献1)。

    クリスタリン濃度は、水晶体の中央部が最も高くなっており、高屈折率を持っています。

    [スペキュレーション/推察] 幹細胞として上皮細胞が、水晶体嚢に一生留まっているということは、おそらく、歳を重ねていけば、水晶体での細胞密度は高くなると考えられます。それが、老眼につながるものと思われます(これ以上のとは、また調査して言及します)。

    規則正しい結晶構造を維持できるのは、核がない線維芽細胞とクリスタリンが規則正しく並んでいるためで、透明性を維持できる源です。

    この構造が壊れると濁りが生じ、白内障と呼ばる状態・症状になります。また、その構造が壊れる原因には、クリスタリン蛋白質の部分的切断、酸化、リン酸化、ラセミ化、アミノ酸の異性化などが報告されています。更にその原因についても、ラノステロールシンターゼ(LSS)遺伝子の変異にあるなど、ラノステロールが混濁した水晶体を透明化に戻すという報告が学術雑誌Natureにてあり、治療薬しての期待が高まっています。

    後発性白内障

    通常、白内障治療では、人工レンズを入れてから、数年後に生じる水晶体嚢(後嚢)の濁りが生じることは少なくないが、これを「後発性白内障」という。LECが僅かでも残っていれば、水晶体嚢や人工レンズ上で増殖・重層化する事が原因である(参考5)。

    参考文献

    参考1

    参考1 : 公益社団法人 日本白内障屈折矯正手術学会 (JSCRS)
    「白内障手術について」より

    http://www.jscrs.org/index/page/id/76

    参考2

    参考2 : 放射線白内障(水晶体混濁)より
    水晶体の幹細胞について記載あり。

    https://www.rerf.or.jp/programs/roadmap/health_effects/early/cataract/

    参考3

    参考 3 :「水晶体内のDNAが残ると白内障を引き起こすことが明らかに」(H15)
    水晶体を構成する繊維細胞にDNAが存在しない理由として、その分解酵素とかんがえられたCAD, DNase IIの発現はみられず、DLADという分解酵素が確認され、このノックアウト・マウスの水晶体は白内障を呈した。
    https://www.jst.go.jp/pr/report/report350/zu2.html

    https://www.jst.go.jp/pr/report/report350/

    参考4

    参考 4 : X 線位相差 CT による水晶体タンパク濃度可視化:糖尿病性白内障モデルマウスにおける変化と Na-Ca 交換体強発現による白内障防止効果の検討 (2008)

    水晶体構造についての説明があり、水晶体中央部でクリスタリン濃度が高い事について言及があります。

    http://www.spring8.or.jp/pdf/ja/MBTU/H20/11.pdf

    参考5

    参考 5 : 水晶体上皮における増殖領域と 組織幹細胞の同定 ―新しい固定液を用いた良好な 組織切片による解析― (2009)

    http://microscopy.or.jp/jsm/wp-content/uploads/publication/kenbikyo/44_4/pdf/44-4-286.pdf

    参考6

    参考 6 : 紫外線の増加がヒトの健康に及ぼす影響に関する研究 – 紫外線照射による白内障発症機序の解明に関する実験的研究 (H5)

    http://www.spring8.or.jp/pdf/ja/MBTU/H20/11.pdf

    参考7 ラノステロール

    ラノステロールで水晶体を透明化できるか — 白内障学会 (2019)

    https://www.jstage.jst.go.jp/pub/pdfpreview/cataract/31/1_31_11-002.jpg

    参考8

    水晶体混濁を透明化させる制御機構と治療戦略の解明 — KAKEN より
    モデル・ラットによるLSSの遺伝子変異に続いて起こる、遺伝子発現量の低下に関する研究(Major intrinsic protein of lens fiber (MIP, Aquaporin0), deoxyribonuclease II beta (Dnase2b), heat shock protein B1 (Hspb1) , crystallin,γ D), 2017-2020

    https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-17K11470/

    参考9

    参考 : 「白内障の原因を解きほぐすラノステロール 」Nature ダイジェストより
    一部の家系では、水晶体に存在するラノステロールを合成するラノステロールシンターゼ(LLS)の遺伝子に変異があり、機能性のラノステロールが少ないことで、アミロイド様の繊維状に変化したクリスタリンをほぐせないことが、白内障の原因の一つである

    https://www.natureasia.com/ja-jp/ndigest/v12/n10/%E7%99%BD%E5%86%85%E9%9A%9C%E3%81%AE%E5%8E%9F%E5%9B%A0%E3%82%92%E8%A7%A3%E3%81%8D%E3%81%BB%E3%81%90%E3%81%99%E3%83%A9%E3%83%8E%E3%82%B9%E3%83%86%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%AB/68020

    参考10 光の輪

    参考 : 【質問】 夜間に見える虹の輪 (2009) — 徳島県医師会
    人工レンズは、元のレンズ(水晶体)より、より多くの光を通すこと、直径が小さいこと、などが原因で夜には光のワッカが見える、と記載されている。視力を失った開眼手術からQOL向上へと役割がかわってきていおり、年間60万件が人工レンズによる白内障手術が行われるようになった(1999原典より転載)、とのこと。現在は2020年であり、10年前の記述で更に原典はその更に10年前であるため、その正確性は検証の余地があると思われるものの、概ね間違いないと思われる。

    https://www.tokushima.med.or.jp/kenmin/doctorcolumn/hc/848-114

    参考11

    参考 : 「水晶体被曝の実態)調査計画より
    水晶体内には、マクロファージなどの貪食細胞が存在しないため、損傷をうけた部位のクリアラスんがない。核がある上皮細胞が放射線被曝により損傷を受けることで、白内障が誘発されるため、医師・技師の被曝実態を調査するとしている(2017)

    https://www.musashino.jrc.or.jp/clinical/_documents/17337_h2902.pdf

    参考12

    金沢医科大学 眼科学講座より
    後発性白内障と水晶体上皮細胞のトロポミオシンとの関連性、miRNAなどの研究 (2013)

    http://www.kanazawa-med.ac.jp/~ophthal/?page_id=54

    参考13

    白内障の手術に関する、よくある質問 – 森井眼科医院 – より

    人工レンズの寿命 (100年)、術後の点眼期間 (1.5~3ヶ月)

    https://morii-ganka.jp/operate/cataract/cataract05.html

    編集履歴

    編集履歴
    2020/03/16 はりきり(Mr)
    2020/12/18、追記 (人工レンズは、水晶体嚢に癒着していくことで視力が安定化し、また、よほどのことがない限り一生使うことになること)
  • [健康] 今日は眼底検査 – 網膜裂孔、白内障、顆粒状角膜変性 – △ID6647 [2020/05/03]

    [健康] 今日は眼底検査 – 網膜裂孔、白内障、顆粒状角膜変性 – △ID6647 [2020/05/03]

    はしめに

    目のことは、若い頃から苦労しています。点状角膜変性も両目にあります。角膜変性のレザー治療は、今は考え中ですが、白内障治療は、眼底検査の後に行いました。白内障での入院と手術の内容については、関連記事にまとめています。よろしければご参照ください。

    抱える問題

    以下のどの問題についても進行させる絶対的な要因は、気質的な前提を除けば、老化です。なるべくなら、その進行は遅らせたいと考えるのはもっともなことです。

    その進行を遅らせるためには、どんな機会も逃さず最大限で考察もします。必要なら手術も受けなければなりません。

    • 強度近視 (眼軸長が伸びてくる)
    • 点状角膜変性症
    • 網膜裂孔 (飛蚊症の最大化)
    • 白内障 (水晶体のクリスタリンという透明なタンパク質に関わるもの、水晶胎嚢という膜タンパク質に関わるもの)

    眼底検査

    両目共に網膜裂孔若しくはその手前の状態でレーザー凝固術を受けています。

    今回、眼底検査のために、予約日時の1時間前にオフミック点眼薬(1回2滴×3, 10分間隔)の後、目医者で検査しました。

    瞳孔を開くと、よく見えるようになります。白っぽく見えている映像が、クッキリと見えます。

    散瞳後に見えやすくなる理由について

    上述の状況と、その後の白内障手術を踏まえて、「散瞳後に見えやすく」な理由について考察しました。

    2020/02/24

    どうやら僕の白内障は、レンズの奥の真ん中にあるらしい。散瞳することで、レンズ周辺からの光が網膜に入り易くなることで、見えやすくなっていると考察しています

    2020/03/29

    白内障の手術(3/中旬)を受けました。加齢による白内障は、水晶体全体が老朽化して硬くなり濁ってくるものを言うようですが、僕の場合の「見えづらさ」は、以下に示した「ドクターに伺った内容」と「術後の見え方の変化」から考察すると、加齢による白内障が、主たる原因ではなかったようです。
    僕の場合は、水晶体嚢という水晶体を包む袋の濁りが主たる原因であったと考察しました。特に後嚢(眼底に近い方)の中心部分の濁りが「見えづらさ」に影響していたようです。

    手術の内容について(ドクターに伺った内容)

    • 水晶体の除去について、水晶体は特別固くなくスムーズに破砕でき除去できた
    • 後嚢の視野部分の膜に付着する濁りの除去に苦戦した

    術後の見え方の変化

    • 視野中心部分の「見えづらさ」はなくなり、中心視野と周辺視野の「見えづらさ」(中心が白っぽい)には、差がなくなった。 「見えづらさ」の主たる原因は、後嚢の濁りであったと考えられる
    • 全体的な視野が明るくなった 。加齢による白内障はある程度は進んでいたと考えられる

    まとめ

    眼底検査のためには、眼内を広く見えるように散瞳薬でひとみを広げます。今回、ひとみが広がった時の見え方について疑問がありました。僕の目は、色々と難を抱えているので、その疑問が解ければ、今後の目のメンテナンスにも役立つと考えました。

    今回、白内障手術を行いましたが、白内障の手術の前後の見え方と、手術をして頂いたドクターのお話から、その疑問につい納得がいく考察を得ることができました。

    以上

    参考

    オフミック
    (散瞳薬)

    https://www.kegg.jp/medicus-bin/japic_med?japic_code=00002632
    編集履歴
    2020/01/09 はりきり(Mr)
    2020/03/29 文言整備
    2020/05/03 追記 (考察)

    関連記事


    手術内容の詳細や術後の見えやすさについては、以下の記事も参考にして下さい。

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    薬価サーチサイト KEGG MEDICUS 薬価

  • [健康] 眼の病気 – 気になる目(眼)の病気の調査 [2024/01/20更新]

    [健康] 眼の病気 – 気になる目(眼)の病気の調査 [2024/01/20更新]

    目(眼)の構造

    光(映像)は先ず、黒目である角膜、その裏にあるレンズと入り目の中を満たしている硝子体を通って、網膜に至る。網膜には、光の白黒を感知する細胞と色彩を感知する細胞が配置されており、受けた信号は、視神経を通り脳に至る。白黒を感知する細胞は、視野内よりはその外側に多く、色彩を感知する細胞は視野に多い。

    Minds ガイドライン ライブラリ

    は,公益財団法人日本医療機能評価機構が提供している厚生労働省委託事業である.

    Minds ガイドラインライブラリ

    https://minds.jcqhc.or.jp/
    • 高尿酸血漿治療薬のアロブリノールは、白内障を進行させる。
    • ステロイドのヒドロコルチゾンは、白内障を生じされる。

    近視

    近視は、レンズの調整力に関わるものだが,仮性近視と軸性近視の2種類がある。仮性近視は、治る可能性がある近視であると理解している。40年前の中学生の時に眼科の医者が仮性近視でないので治らないようなことを言っていた.実は,一般的な近視とは軸性近視のことであり、光が通る眼軸の距離(角膜から網膜いたる距離)が伸びることで焦点が網膜より手前に結ばれるタイプである。眼軸の距離は、不可逆的に伸びる一方と考えられる.眼球の成長が大人になっても止まらないため生じると筆者は自己の体験から考えている。歳をとるにつれて目が出てくる。

    強度近視に関する記事

    老眼

    老眼は、レンズの調整機能が無くなるものと考えるとわかりやすい。レンズの調整機能とは、毛様体筋が弱るなどと言われるが、加えてレンズの柔らかさが無くなってくることも同時に考えなければならない、言い換えるとレンズが硬くなるため毛様体筋の収縮・弛緩ではビクともしないことで進行する。レンズが硬くなること、白内障で起こる。白内障は水晶体を構成するアクアポリンというタンパク質が物理的に変性することで、透明性が低下する。その変性は柔軟性も低下させるのである。

    白内障

    レンズである水晶体の白濁により伴う症状。水晶体を構成するタンパク質の変性による.

    目に入る光が散乱するため、眩しさを伴う。直接的な症状は、白濁に伴う光の量が少なくなるので、コントラストの低下、暗くなる。青色は、赤色に比べて周波数が高いので、網膜に届くまでに物理的に目に届きにくい、その結果、青成分は少なくなり赤っぽく見える。有名な西洋の画家の晩年の絵が,赤っぽくなったのは,この病気のせいであるらしい。水晶体が濁るわけだが、その部位も3つに分けられる。外側の「前ろう」、内側の「後ろう」及び中心の「核」である。

    飛蚊症

    飛蚊症は、老化などと言われるが、実際には何が起こっているのであろうか.恐らくは、眼内の毛細血管からの出血も一つの原因ではないかと筆者は考えている。それは生理現象といっても良いが、遺伝的に毛細血管が弱いなどの因子も関係していると考えられる。

    筆者は、十代の頃から飛蚊症があり年々増えていった。そして、40歳を過ぎたころには、網膜裂孔により、一気に飛蚊症が最大になった。網膜裂孔によりほとんどの場合,出血を伴うがこれが最終段階の飛蚊症である.

    出血とは、血液の成分が血管壁を破って出てくることである。血液の成分は、赤血球が約50%、その他白血球が少々。液体成分としては、タンパク質であるあるアルブミン,グロブリンが主な成分,フィブリノゲンなどの血液凝固成分も含まれている.出血によって活性化したトロンビンという酵素によりこのフィブリノゲンが限定的に一定ヶ所で切断され,凝固機能が発揮される。すなわち、フィブリンになり互いに絡み合ってフィブリン・クロットとなる.その際,色んな成分を巻き込みながら不溶化する.これらの不溶化物質は、なかなか吸収されないが,それでも年月が経つとマシになるなるものの残骸が残る.

    角膜ジストロフィ

    遺伝的な角膜混濁。

    筆者も点状角膜ジストロフィであるが、白内障と同様な原理により赤っぽく見えると考えられる。筆者は白内障も伴っているので、両者を区別しようがない.現時点では十分に文献調査も無いためこの考えは推測である。

    網膜剥離

    網膜が単純に剥がれたものを網膜剥離という。もしも、出血を伴っていれば、それは網膜裂孔の範囲である。

    網膜裂孔

    網膜が単純に剥がれるというよりは,物理的な牽引力によって網膜が引っ張られて裂ける場合をいう.いずれにしても網膜が眼球の内側か剥がれることである.網膜裂孔の機序の一つは,老化である.老化により眼球内の硝子体がだんだんと縮んでいく.そうすると硝子体と網膜が強くくっ付いている場合,網膜を眼球内側から剥がそうとして,その結果、硝子体と網膜の結合が,網膜と眼球内壁との結合よりも強い場合に,無理やり網膜が剥がれてしまう.これを裂孔と言うか剥離というか,出血を伴う場合を裂孔、そうでない場合を剥離というように区別していると思われる.筆者の場合,網膜裂孔と医者からは言われているが,その裂孔の残骸として,黒い輪っか状の飛蚊症が現れたが、当初よりは薄くなったものの輪っか状の浮遊物は、15年経過しても残っている。

    緑内障

    網膜には映像を捉えるセンサー役の細胞が一層に張り付いています。その細胞から視神経を経由して脳に映像情報を伝えることで目は見えています。

    しかし、何らかの原因がありセンサー役の細胞が死んでしまい映像を捉えられなくなる目の病気を緑内障と言います。一般的には、目の中の圧力(眼圧)が上がることでストレスが長年に渡って加わり徐々に細胞が死んでいきます。しかし、日本人では、眼圧が正常域であっても、同様の症状を示す「正常眼圧緑内障」が7割を占めると言われています。

    緑内障は多因子のリスクがあり、ストレス、低血圧、睡眠時無呼吸症候群などがそのリスクとして考えられています。これらのリスク因子を持たなくても緑内障とならない方もいるので、平たく言えば目が弱い方が、そのリスク因子により、弱い目に症状として緑内障を発症すると考えられます。

    緑内障は、元に戻す治療方法はありません。進行を抑えることのみが唯一の対処法(治療法)です。そのためには、正常眼圧であってもさらに眼圧を下げるための点眼薬が使用されます。点眼薬は、その方にあった点眼薬を一生に渡り使っていことになるため、できる限り副作用が少ない点眼薬を選択するように、眼科医は考えているようです。何ヶ月間かある点眼薬を処方してその副作用と効果を確認し、さらによい点眼薬と考えられるものに変更して同様に確認をしていくと聞きました。

    一般的に緑内障の症状である視野の欠落は、進行速度が低いため慌てる対応は必要ありませんが、逆を言うと進行が早い緑内障の場合、対策はなく失明するのを見ているしかないと掛かり付け医から説明を受けました。従って、自分自身でストレスを排除し、その他のリスク要因もできる限り自分で排除していくしか無いということです。眼科医には治療するための強力な武器がないことを理解しておく必要が患者側にはあります。

    Mindsガイドラインライブラリから検索により見つけた最新の「緑内障診療ガイドライン(第5版)」のリンクは以下に示した.

    緑内障診療ガイドライン(第5版), 2020/02/10

    https://www.nichigan.or.jp/member/journal/guideline/detail.html?itemid=477&dispmid=909

    網膜の細胞構造

    黄斑症

    まだ調べきれてないので、キーワードのみ示しておきます。AGE(最終糖化産物)、ドルーゼン、網膜の特定の部位である黄斑、黄斑にはアントシアニンやルテインという色素が集積しやすくそれが目を守っていると言われている。

    1. AGE
    2. ドルーゼン
    3. 黄斑

    齢黄斑変性 - 三和化学研究所 –

    https://www.skk-net.com/health/me/c01_07.html

    ドライアイ

    以下にMindsガイドラインライブラリから検索した「ドライアイ診療ガイドライン 」を示した.

    内容で気になった点を以下に列挙した.

    1. 発症リスク : オメガ3脂肪酸よりオメガ6脂肪酸の摂取量が多い,男性より女性が多い.
    2. 推奨 : 人工涙液点眼,ヒアルロン酸,オメガ6脂肪酸内服
    3. 推奨 : 塩化ベンザルコニウムを含まない
    4. 推奨とリスク : 副腎皮質ホルモン点眼は自覚症状の改善になるが,眼圧上昇に留意.
    5. エビデンスがない : 非ステロイド点眼(NSADs)の治療効果に根拠はない.
    6. 保険適用外 : シスロスポリン点眼は効果があるが保険適用外
    7. リスク : B型肝炎はドライアイリスクを上げないが,C型肝炎は上げる.

    ドライアイ診療ガイドライン (2019/05/10)

    https://minds.jcqhc.or.jp/common/wp-content/plugins/pdfjs-viewer-shortcode/pdfjs/web/viewer.php?file=https://minds.jcqhc.or.jp/common/summary/pdf/c00504.pdf&dButton=false&pButton=false&oButton=false&sButton=true#zoom=auto&pagemode=none&_wpnonce=3b871a512b

    編集履歴

    2019/03/23 はりきり(Mr)
    2019/04/06 文言整理
    2019/12/22 追記: 白内障の危険因子
    2022/01/01 追記(緑内障)
    2024/01/20 文言整備,追記(ドライアイ/診療)