[Bio-Equip] 沈澱化した目的物をろ過により脱水し乾燥させてパウダーを得る – 加圧濾過器/ 日本化学機器製造株式会社 [2022/05/03]*

はじめに

バイオ医薬品をつくるには,種々の高価な装置が必要です.MRHARIKIRは,バイオの専門家なので,皆さんには,バイオ医薬品の製造や品質分析方法,それ以外にも分析装置,製造装置などについても紹介しています.

タンパク質の精製では、目的物を個体として回収するために沈澱化処理が行われることがあります。その工程に使用される機器は、ラボ規模程度までは、陶器の「ヌッチェ」と呼ばれる濾過装置が使用されます。コーヒー豆の濾過器と原理は同じです。

これが、製造規模として大きくなってくると機材としは、ステンレスが使用されサニタリー性が高められます。圧力も強制的にかけることができ、濾過が促進できる構造となって製造処理効率の向上が図れます。

さらに、今回紹介する加圧濾過器では、減圧することも可能であり、その減圧により含まれる水分/溶剤の蒸発を促進させることが可能です。それにより、当初は水溶液状態で沈澱化していた目的物を乾燥度が高い状態のパウダーにして回収することができます。

加圧濾過器

加圧濾過(ろ過)機 各運転プロセスの説明は、サイトから以下のように要約できます。

  1. 加圧濾過器はヌッチェ型で材質はステンレス(SS316)、加圧/減圧の操作が可能です。
  2. 攪拌機が内蔵されており、ケーキの懸濁と溶液添加時の攪拌およびケーキの掻き出しに使用する
  3. 処理液(スラリー)が投入され、圧力を掛けて濾過することで濾液を排出させてケーキを得ます
  4. 洗浄液を加えてケーキを撹拌懸濁して、上記と同様の操作により濾液を排出してケーキを得ます
  5. 減圧乾燥して水分/溶剤を完全に抜きます。
  6. 攪拌機よりケーキを描き上げて取り出し口から出す

日本化学機器製造株式会社

大阪市淀川区加島にある「技術の日化機」は、プラントエンジニアリングのパイオニアです。

その歴史は80年を超え以下の経歴があります。

  1. アルコール蒸留技術を起点に、産業機械、化学、環境など幅広い業界に活用の途を開拓

事例活用集サイト(サイトマップをクリック)には、詳細な事例が図と共に紹介されています。

ホームページ – 日本化学機器製造株式会社 –

https://www.jcem.jp/index.html

加圧濾過器 – 日本化学機器製造株式会社 –

https://www.jcem.jp/utilization/filter/process_pres.html

加圧濾過器の仕様

型式濾過面積電動機出力 kWD mmH mm
SNA-112.21,2004,100
SNA-1.51.53.71,4004,200
SNA-223.71,7004,200
SNA-2.52.53.71,8004,200
SNA-335.52,0004,400
SNA-445.52,4004,500
SNA-557.52,7006,000
SNA-66112,9006,300
https://www.jcem.jp/utilization/filter/spec_pres.html

編集履歴

2022/05/02, Mr. Harikiri (技術の日化機の加圧濾過器)