抗体医薬は,異なるターゲット抗原を狙った医薬品であるが, IgGという共通するフレームを使うため,その物理化学的性質は,大きく変化しない。それが幸いし、製造方法のプラットフォーム化が進んだ.
少なくとも10年以上前では,大手のCMOでのみが、プラットフォームの恩恵を享受していた。コモディティ化がすすみ,新興のCMOでもその技術の恩恵を受けることができるようになった.
ここで言う,コモディティとは,Single-Use製品,精製機材であるAffinity ResinのProtein A,クロマト精製技法であり、これらの成熟化である。
ウイルス除去及び不純物の除去についても,多数の抗体医薬品の製造申請と承認の実績から,どのようなプラットフォームを使えば良いか,その技術範囲が一般化たのである.
近時、大手CMOは,抗体医薬品のCMOビジネスからrAAVのCMOビジネスにシフト若しくは拡大を図っている.新興CMOが台頭してきたからであり,次の一手は,いずれの大手CMOでもrAAVのCMOビジネスが直近の課題となっている。
一般化されずに残る製造方法は,依然としてそのハードルは高いのである.例えば,抗体医薬品で一般的に使用されるHost CellはCHO細胞である.生産性が高いからと言って,CHO細胞から,他の細胞種,たとえば酵母に変更することは,非常にハードルが高いと言わざるを得ない.その理由は,前述しているように,製造申請・承認の数が少ないからである。
異なる宿主細胞で製造したバイオロジクスは、少なからず宿主由来の不純物を含む。この不純物の許容量の実績が少ないからである。
コモディティ化が進んだ抗体医薬におけるCMOビジネスは,世界的に競争が激化している.
rAAVの製造には,これまでの装置技術の流用が可能
遺伝子治療のベクターとしてrAAVの元気雨実績が積まれてきた。rAAVの安全性やそれを用いた遺伝子治療薬の効果も確認が進められてきた。
不純物の含有量の安全域は、まだ、ガイドラインでも明確に示されない中、医薬品メーカー各社は、製造方法における精製技術の向上を進めている。
rAAVは、パルボウイルスに属するアデノ随伴ウイルスの外側の殻を利用する。
その外側の殻は、エンベロープを持たず蛋白質でできている。
溶液と接触するrAAVの殻が蛋白質でるあことから、これまで培われたバイオ医薬品の蛋白質の培養および精製の各技術の応用が活用できるのである。
実製造プロセスと装置および機材
rAARの製造方法は、まだ、抗体医薬のように製造方法が確立されていない。
必要な情報
生産細胞株
抗体の安定性
2020/02/02 はりきり(Mr)
2020/02/17 文言整備、フロー追記
2020/07/31 追加 (必要な情報)