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  • [特許調査] – ネット検索で得られた特許文献はオリジナルですか? / やっぱり原典にあたらないとね! – ID2577 [2023/10/21]

    [特許調査] – ネット検索で得られた特許文献はオリジナルですか? / やっぱり原典にあたらないとね! – ID2577 [2023/10/21]

    あじめに

    ネット検索で,特許を検索すればすぐに目当ての特許の内容を探すことはできます.例えば,Googleがまとめた特許などです.しかし,引っかかってきた特許文書は,オリジナルでなかったり,オリジナルの翻訳であったりして,図が無かったり,翻訳ミスなどがあったりするので注意が必要です.

    例えば,特許検索するときは,知りたい技術があったとして,その主たる目的は技術内容が大きな目的であり,その権利関係については不随的なことも多いと思います.それでもネット検索して得られた特許の内容を根拠にすると誤解した理解をしてしまう可能性があります.是非,原文に当たるようにしましょう.

    以下には,特許の原文の得るためのサイトをリストアップしましたが,先ずは,特許制度につい理解するために参考となるサイトへのリンクを張っておきました.

    特許出願制度の概要についての解説

    1. 特許手続きに関するガイドラインと概要
    2. 特許出願の願書の作成方法や出願日の認定、補正や審査請求の手続きなど、特許出願に関する基本的な手続き.
    3. 実用新案登録出願や意匠登録出願、商標登録出願など、特許以外の産業財産権に関する出願の手続き.
    4. 出願書類等の閲覧や交付、証明や謄本の請求など、出願の補助的な手続き.
    5. 出願手続きに関するよくある質問と回答のQ&A.

    出願制度の概要(特許庁、H30)

    PCT国際出願の流れ(フロー)

    1. PCT国際特許の権利発生までのフローが記載されている.
    2. PCT国際出願の提出:優先日から12ヶ月以内に、自国の特許庁に対して国際出願願書を提出する.この出願願書は、PCT加盟国であるすべての国に対して同時に出願したことと同じ効果を与える.
    3. 国際調査:PCT国際出願に対して、国際調査機関が発明の特許性に関する調査と見解を作成する.出願人は、出願から約4ヶ月後にその結果を受け取る.
    4. 国際公開:PCT国際出願は、優先日から18ヶ月後に公開されます。公開された出願書類は、WIPOのウェブサイトで閲覧できる.
    5. 補充国際調査:出願人が希望すれば、別の国際調査機関が補充的な調査を行うことができる.これは、国際調査機関がカバーしない文献や特許庁のデータベースを調査するため.
    6. 国際予備審査:出願人が希望すれば、国際予備審査機関が発明の特許性に関する予備的な審査を行うことができる.これは、各国で行われる特許付与のための審査ではなく、出願人が自分の発明の評価をするため.
    7. 国内移行手続:PCT手続の最終段階で、出願人は特許を取得したい国を選択し、その国の特許庁に対してPCT国際出願を移行させる手続きを行うこの手続きは、通常優先日から30ヶ月以内に行われる.移行先の各国では、その国の法令や手続に従ってPCT国際出願が処理される.

    PTC国際特許の権利発生までのフロー

    http://www.yakupat.jp/ip_information_pct_application_procedure.html

    米国特許商標局(USPTO)データベース

    米国特許商標局(USPTO)が提供している無料デー タ ベ ー ス

    Patent Fulltext Database (PatFT/AppFT)

    日本の特許検索サイト

    日本の特許検索

    J-Plat Pat

    国際特許検索サイト

    このサイトでは,WOから始まる管理番号でる国際特許出願を検索できます.

    国際特許検索サイト、使用方法は、このリンクを参照.

    https://patentscope2.wipo.int/search/ja/search.jsf

    欧州特許庁(EPO)サイト

    欧州特許庁(EPO)

    ESPACENT

    編集履歴

    2019/10/05, Mr.Harikiri
    2020/10/01,文言整備
    2023/10/21,追記(はじめに,特許出願制度の概要,PTC国際出願フローの概要)

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  • [rAAV-Edu] rAAV9の精製方法 – 特許, 2017 – ID2566 [2023/10/23]

    [rAAV-Edu] rAAV9の精製方法 – 特許, 2017 – ID2566 [2023/10/23]

    概要

    リコンビナントAAV(rAAV)の大規模精製方法に関する方法特許(Method Patent)です.

    精製のためのスタート原材料は,rAAVを発現した細胞培養上清です.

    精製ステップは,2段のクロマトグラフィーになっています.1段目には,高い塩濃度で吸着が可能な疎水クロマト,2段目には,低塩濃度で吸着が可能な陰イオンクロマトです.

    以上のステップにより,目的遺伝子を包含していな不要なウイルス粒子を効率的に除去可能であるとしています.

    rAAV9の精製条件

    当該特許は、現時点では「国際調査報告公開」です。

    特徴的なのは、pH10.2を採用していることです。タンパク質にとってpH8以上のアルカリ性は、タンパク質に良い条件ではありません。それと、システイン残基のSS結合が緩むのが、pH8から上のpHです。それをpH10.2を使っているのは、それでしか精製できないからでしょう。ある程度のタンパク質の劣化を許容しているということですが,劣化も精製度もコントロールできるのであれば,品質上問題ではありません.ただし,その結果が効力や副作用などに影響する場合は,投与の仕方を工夫する必要性が生じるでしょうか,それも臨床試験で確認していけばいよのです(Mr.Harikir, 2020/10/01)

    • Buffer A: 20mM Bis-Tris propane (BTP), pH10.2
    • washing: 10mM NaCl, 20mM BTP, pH10.2
    • gradient: 10mM to 190mM NaCl
    • correct rAAV9 by A260/A280 ratio monitoring

    クレーム

    1. AAV9の分離方法.pH10.2条件下の陰イオン交換クロマトグラフィーに吸着し、塩濃度勾配で溶出させA260とA280でモニタリングし、A280/A280の比率でAAV9 full capsideを回収
    2. A260/A280比が1未満から1以上になる
    3. 溶出ピークにおける伝導度が20mMから190mN NaCl相当となる
    4. AAV9中間体は50nM(50mMばはないのか、typo? 各所み見られる) NaCl相当で溶出する
    5. 不純物が10%未満
    6. 純度は少なくとも95%
    7. many more

    国際特許の権利発生までのフローは、このリンクを参照のこと。

    国際特許検索は、このリンクを参照のこと。使用方法は、このリンクを参照.

    特許庁 実務者向け説明資料は、このリンクを参照のこと.

    文献

    特許

    WO 2017/160360 A9, SCALABLE PURIFICATION METHOD FOR AAV9

    https://patents.google.com/patent/WO2017160360A9/en

    編集履歴

    2019/10/15 Mr.HARIKIRI
    2020/10/01 追記(pH10.2について)
    2023/10/23 追記(pH10でウイルスの品質に影響はあるだろうが,開発段階では問題にせずに,先に進むのが良い)
    2023/10/24 追記(概要)