公開特許公報(A)_組換えAAV生産の効率を上昇させる方法 (2008)
神経系細胞への遺伝子導入のためのアデノ随伴ウイルスビリオン (自治医大、2015)
ネット検索で,特許を検索すればすぐに目当ての特許の内容を探すことはできます.例えば,Googleがまとめた特許などです.しかし,引っかかってきた特許文書は,オリジナルでなかったり,オリジナルの翻訳であったりして,図が無かったり,翻訳ミスなどがあったりするので注意が必要です.
例えば,特許検索するときは,知りたい技術があったとして,その主たる目的は技術内容が大きな目的であり,その権利関係については不随的なことも多いと思います.それでもネット検索して得られた特許の内容を根拠にすると誤解した理解をしてしまう可能性があります.是非,原文に当たるようにしましょう.
以下には,特許の原文の得るためのサイトをリストアップしましたが,先ずは,特許制度につい理解するために参考となるサイトへのリンクを張っておきました.
PTC国際特許の権利発生までのフロー
http://www.yakupat.jp/ip_information_pct_application_procedure.html
米国特許商標局(USPTO)が提供している無料デー タ ベ ー ス
Patent Fulltext Database (PatFT/AppFT)
日本の特許検索
J-Plat Pat
このサイトでは,WOから始まる管理番号でる国際特許出願を検索できます.
国際特許検索サイト、使用方法は、このリンクを参照.
https://patentscope2.wipo.int/search/ja/search.jsf
欧州特許庁(EPO)
ESPACENT
2019/10/05, Mr.Harikiri
2020/10/01,文言整備
2023/10/21,追記(はじめに,特許出願制度の概要,PTC国際出願フローの概要)
リコンビナントAAV(rAAV)の大規模精製方法に関する方法特許(Method Patent)です.
精製のためのスタート原材料は,rAAVを発現した細胞培養上清です.
精製ステップは,2段のクロマトグラフィーになっています.1段目には,高い塩濃度で吸着が可能な疎水クロマト,2段目には,低塩濃度で吸着が可能な陰イオンクロマトです.
以上のステップにより,目的遺伝子を包含していな不要なウイルス粒子を効率的に除去可能であるとしています.
当該特許は、現時点では「国際調査報告公開」です。
特徴的なのは、pH10.2を採用していることです。タンパク質にとってpH8以上のアルカリ性は、タンパク質に良い条件ではありません。それと、システイン残基のSS結合が緩むのが、pH8から上のpHです。それをpH10.2を使っているのは、それでしか精製できないからでしょう。ある程度のタンパク質の劣化を許容しているということですが,劣化も精製度もコントロールできるのであれば,品質上問題ではありません.ただし,その結果が効力や副作用などに影響する場合は,投与の仕方を工夫する必要性が生じるでしょうか,それも臨床試験で確認していけばいよのです(Mr.Harikir, 2020/10/01)
クレーム
国際特許の権利発生までのフローは、このリンクを参照のこと。
国際特許検索は、このリンクを参照のこと。使用方法は、このリンクを参照.
特許庁 実務者向け説明資料は、このリンクを参照のこと.
文献
特許
WO 2017/160360 A9, SCALABLE PURIFICATION METHOD FOR AAV9
https://patents.google.com/patent/WO2017160360A9/en
2019/10/15 Mr.HARIKIRI 2020/10/01 追記(pH10.2について) 2023/10/23 追記(pH10でウイルスの品質に影響はあるだろうが,開発段階では問題にせずに,先に進むのが良い) 2023/10/24 追記(概要)