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  • [Protein] 免疫グロブリン – IgMは感染初期からIgGに先んじて作られ、その後、IgGにバトンタッチ!  [2020/06/26]

    [Protein] 免疫グロブリン – IgMは感染初期からIgGに先んじて作られ、その後、IgGにバトンタッチ! [2020/06/26]

    免疫グロブリンの種類と役割

    免疫グロブリンは、自然免疫の代表格ですが、その種類は5つあり、それぞれ役割があります(図1)。

    ひと昔前では、測定技術低さ・検出感度の低さの問題から、IgMの増加タイミングは、1~2週間後から、IgGについては、2~4週間後からと言われていました。

    しかし、最近では、検出感度の改善により、IgMは、感染早々から, IgGでは、感染後1週間後からと、相当早い段階から産生され初めているようです(図2)。ただし、免疫力を発揮する濃度に達するまで産生されるには、それより数日から数週間を待つ必要があるはずです。

    上記のように以前と今の違いを図2から考察してみます。IgMもIgGも産生されて、その濃度が最大になる頃を見てみると、IgMでは2週間、IgGでは1ヶ月になっています。したがって、それぞれ、産生量のピークとなる頃の期間であると認識すれば、正しい解釈であるとも言えます。

    • IgG : 1量体(150kDa) source、血中に存在する、長期間の免疫、感染後1週間後から増加する
    • IgA : 1および2量体(320kDa) source、唾液・涙に豊富、粘膜の粘液中に多く存在していて、遺物の体内への侵入を防ぐsource
    • IgM : 5量体(900kDa, 稀に6量体) source、血中に存在する、体内に侵入した異物を5ヵ所の結合部位で数珠繋ぎにすることでがんじがらめにする source。初期感染時(感染後早急)から作られるて異物に対処し、その後IgGに引き継ぐ
    • IgD : 1量体(180kDa)、2009年頃までその薬やは不明でしたが、呼吸器感染の免疫を担っているとのこと。上気道感染(扁桃腺、上気道組織)において分泌され、抗原との結合を切っ掛けに好塩基球が活性化するsouece
    • IgE : 1量体(200kDa)、寄生虫関連の抗体、IgEとアレルゲンの結合にヒスタミンがマスト細胞から放出されることにより痒み(その他)が症状して注意喚起する役割ですが、量が多いとアレルギーという症状に繋がりますsource
    図1. 免疫グロブリンの種類

    感染時のIgM/IgGの血中濃度

    図2. 免疫グロブリンの挙動、自然免疫の補体活性及び赤血球凝集活性を測定することで、感染と免疫応答を観る

    CFとHIの説明

    補体結合反応(CF)抗原抗体複合体と結合した補体を感作血球の不溶血を指標として間接的に証明。●群特異性が高い
    ●比較的早期に抗体消失
    ●感染スクリーニング用
    赤血球凝集抑制反応(HI)赤血球凝集能をもつウイルスの場合、その凝集を抑制する抗体を証明。●型特異性が高い
    ●早期に抗体が上昇、持続する

    編集履歴

  • [Bio-Edu] 免疫グロブリンG; IgG [2020/02/05]

    [Bio-Edu] 免疫グロブリンG; IgG [2020/02/05]

    免疫グロブリンG ; IgG

    免疫グロブリンには、複数のタイプが存在する。微生物やウイルス感染の初期2周後に生体内では、IgMという免疫ブロプリンが産生され、初期免疫が開始される。IgMは、IgGの基本構造を1単位とすると5単位で構成されている。分子量は薬800kDa。

    その後、更に送れて2周後からIgGという免疫グロブリンが産生され、免疫反応を受け継ぐ。IgGは、2本の重鎖(ヘビーチェーン, 分子量50kDa x 2)と2本の軽鎖(ライトチェーン, 分子量25kDa x 2)からなる。

    生体内の血中では、これら免疫グロブリンが常時、ある一定量が存在しており、ある程度の病原性にたいる反応確率で免疫反応を担っている。

    この免疫反応としての病原性に対する結合性を利用して、人為的にある狙った病原性に対する結合性を持つIgGが、バイオ医薬品であるモノクローナル抗体である。

    例えば、モノクローナル抗体は、自己免疫疾患の治療薬が多数存在する。ある種の自己免疫疾患では、TNFという物質を過剰に作ってしまう疾患がある。このTNFに対するモノクローナル抗体がバイオ医薬品となっており、患者さんのQOLに貢献している。

    紹介–A new method for Antibody purification (using Poll AcroSep resin), 2009

    https://harikiri.diskstation.me/myblog/purification/14/
  • [Bio-Edu] 血漿由来の抗体精製 – Poll AcroSep resin), 2009 – ID14 [2019/08/12]

    [Bio-Edu] 血漿由来の抗体精製 – Poll AcroSep resin), 2009 – ID14 [2019/08/12]

    血漿中の抗体(IgG)を精製する方法

    2019年現在、抗体医薬品のほとんどは、遺伝子組換えCHO細胞から造られている。これらの抗体医薬品は、特定の疾患に対する特異抗体、即ちモノクローナル抗体である。

    今回紹介する血漿からの抗体は、補充療法としての抗体である。ヒトの血漿中にある抗体は、モノクローナル抗体ではなく、様々な抗原にたいする抗体が混合体として存在しており、上述の場合をモノクローナル抗体と呼ぶのに対し、ポリクローナル抗体という。

    例えば、川崎病では従来から血漿由来抗体の投与が試みられる。川崎病はウイルス感染をきっかけとして、遺伝子素因に起因すると考えられる異常な免疫反応により血管炎が生じる疾患である。ウイルスは変異をするので、モノクローナル抗体では、変異したウイルスに治療効果はない場合がある。比較してポリクローナル抗体では、治療効果の確率が高くなる、理屈的には考えられる。

    余談だが、異常な免疫反応に対しては、抗体では効果はないと考えられるため、抗体で効かない場合は、免疫抑制のあるステロイド剤が使用される。

    概要

    PlasmaをBlue Trisacryl AcroSep columnでAlbuminを吸着除去し, Mix modeのMEP AcroSep columnでIgGを吸着、EDTAでtransferinを洗浄除去後、IgGをpH5で溶出する

    原理

    • 血中の主たるタンパク成分であるアルブミン (Albumin)は、青色素に特によく吸着する。
    • 抗体の物性が良ければ、AEX、CEXのクロマトで精製可能だが、一発で精製したいなら、Mix Mode クロマトが選択肢の一つとなる。
    • 血漿には、鉄の輸送屋であるTransferinが含まれているが、おそらく鉄を介してAlbuminと抗体は親和性を有している

    精製担体

    4-Mercaptoethylpyridine (4-MEP)

    https://products.pall.jp/jp/ja/Laboratory/Protein-Sample-Prep-and-Detection/ID25/mep–zidgri78m5c

    [ED] 免疫グロブリンG; IgG

    https://harikiri.diskstation.me/myblog/biologics/8697/
  • [用語] IgG; Immunoglobuin G – ID18714

    [用語] IgG; Immunoglobuin G – ID18714

    IgG

    免疫グロブリンG; Immunoglobulin G。歴史上の血清の研究において、アセテート膜電気泳動で得られる泳動位置が、血清アルブミン、α1、α2、β、およびγと便宜上付けられて分析されていた頃、そのγの位置に来るのがIgG(IgA, IgMも含む)であった。

    pH8.6では、100種類以上ある血漿由来タンパク質の全ては、マイナスに荷電する。これを利用して、プラス電極側にタンパク質を引っ張るのがアセテート膜電気泳動です。

    泳動後の膜は、染色液でタンパク染色して得られる染色パターンを確認します。疾患によってはそのパータンが正常の血漿のパターンと異なります。


    分子量 : 約150kDa

    蛋白分解の検査と臨床的意義 (H22)

    https://www.city.hiroshima.med.or.jp/hma/center-tayori/201001/center201001-10.pdf

    編集履歴

    2020/07/10 Mr.HARIKIRI