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  • [用語] Safety; 医薬品の製造から出荷における安全性 – どのように確保されているのか – GMP Compliance [2023/10/15]

    [用語] Safety; 医薬品の製造から出荷における安全性 – どのように確保されているのか – GMP Compliance [2023/10/15]

    はじめに

    医薬品は、GMPというルールに従い、予め定めた方法に従い作業を実施し、予め定めた品質に合致することを確認することで、製品として流通することが許される。直近で、医薬品の他成分混入の事件が報道されたので、ここで改めて、医薬品の安全性は、どのように構築、維持されているのかまとめてみました。

    医薬品の安全性

    医薬品の製造から出荷までの安全性は、どのように確保されているのでしょうか。医薬品は、通常、副作用があるため、厳密な用法容量を守らなければなりません。その前提となっているのは、その医薬品が設定された品質規格の通りに、製品として仕上がっていることです。それは、製造において規定通りに作業が進められることです。それは、使用可能な規格に合致した原材料や装置を使用していることです。それは、適切な作業者が作業に当たっていることです。

    医薬品においてはGMP (Good Manufacturing Practies;適格性製造規範)を守ることが求められます.GMPにおいてコンプライアンス(compliance)とは,医薬品や医薬部外品の製造管理,品質管理,関係する法律や基準に従って業務を行うことを言います.

    GMP Complianceのポイント

    1. 品質部門(QU)に権限を付与し、品質に関する決定を尊重すること
    2. 良好な文書化慣行を維持し、データの整合性を保つこと
    3. 不具合や不適合が発生した場合は、根本的原因を調査し、是正措置を実施すること
    4. 定期的に製品やプロセスのレビューを行い、バリデーションや検証を更新すること
    5. サプライチェーンパートナーの品質管理や追跡機能にも注意を払うこと

    具体例

    • 原材料の受入れ
      • 医薬品の製造に使用する原材料の購入および設定された保管条件で厳密に保管されます
      • 受入試験として、規格通り(品質)のものかどうかの試験をします
      • 受入試験に合格しないものは、廃棄または、返品されます
      • 受入試験に合格し、その後保管されているものでも、使用可能な期限を超えると廃棄されます
      • 返品、廃棄されていない適切な原材料のみが、医薬品製造に使用されます
    • 医薬品の製造
      • まず、作業を実施できる各タスクの各担当者は、適切な教育と訓練を受けていることが必要です。このバックボーンは、教育・訓練の体制が組織化されていることです。
      • 原料を投入して、反応や混合して製造工程を進めます
      • 製造工程は、厳格に設定された「作業指示書」に従い実施されます。予定以外の作業は、基本的には実施してはいけません
      • 目標の品質も最初に設定されています。工程ごとの品質試験が実施され、行程毎の規格幅以内であれば、合格ですが、幅を外れれば、不合格です。
      • 基本的に不合格になれば、それ以降の製造工程は進められずに、廃棄となります。これを製造の失敗と表現することにします。
      • 作業は、「作業記録書」に必要事項のチェック、時刻や観測値および担当者などの情報を記載するようになっています。これをバッチレコードとも言います
      • 作業指示書には、あらかじめ作業の方法、条件などが記載されており、それ以外の追加的作業の実施、作業の省略は、「逸脱」といいます。逸脱は、この製造の失敗原因となる場合もあります。
      • 基本的には、逸脱はあってはなりませんが、品質に大きな影響を与えるものと、そうでないものに分類されて評価されます。
      • 大きな影響を与えると判断されると製造は失敗と判断され、ここで中止となります
      • 各製造工程での品質試験の結果で、軽微な規格値からのはみ出しでは、この製造の結果得られる医薬品の品質に影響があるのかどうかについて明確には分からない場合は、製造は継続されます。最終的に医薬品となった段階での品質試験の結果から判断されることになります
    • 製品の品質試験
      • この製造の結果得られた医薬品は、最初に設定された品質試験項目毎に規格幅と実測値が確認され、下回っても上回っても不合格になります。試験担当はQC部門です。
    • 最終判断
      • 不合格品は、医薬品として流通させてはいけません。廃棄処分など適切に処分します
      • ここで、最終的に医薬品として流通させても良いかどうかを判断する部署は、QA部門です。
      • 以下の文書から総合的に判断されます
        • 原材料の適格性 (バイオロジクスの場合、TSE, BSEなどの情報も必要)
        • 使用する装置、設備、施設 (整備、点検)
        • 製造指図書
        • 作業記録 (予定通りに行われたか? 工程ごとの品質幅、作業時間、逸脱内容、作業実施状況、数値など)
        • 品質規格値
        • 品質試験の結果

    医薬品メーカーのタイプ

    • 原材料を外部から調達して、ミックスして錠剤やボトル製品にするタイプ
    • 上記に加えて、原材料を用いて化学反応をさせて独自の原料を作る工程を持つタイプ

    製薬会社のコンプライアンスに関する5つの失敗を避けるために

    GMP(適正製造規範)とは?わかりやすく解説します!

    編集履歴

    2020/12/25 Hr.HARIKIRI
    2020/12/27、追記(医薬品メーカーのタイプ)
    2023/10/15, 追記(GMP Complianceについて)
  • [Bio-Edu] Good Manufacturing Practice (GMP) guidelines

    [Bio-Edu] Good Manufacturing Practice (GMP) guidelines

    EudraLex – Volume 4 – Annex-13

    EudraLex – Volume 4 – Good Manufacturing Practice (GMP) guidelines

    主な要求事項

    • Specifications / analytical method: 出発材料、原材料、パッケージング
    • 中間体、バルク、最終プロダクト
    • 製造方法
    • 許可ラベルのコピー
    • 臨床試験の認可とランダマイズに関する
    • Technical agreements by CMO
    • 安定性データ
    • 保管と輸送の条件

    IMPD

    医療機器の最近の請求事項を知るための教育ページ。FDA > CDRH (Center for Devices and Radiological Health)。規制の枠組み、費用、UDI(機器固有識別子-認識システム)、登録方法、市販許認可要件、市販後調査

    https://www.fda.gov/training-and-continuing-education/cdrh-learn

    Qualification of Development Tools for Medical Devices – Guidance for Industry (FDA, 2017)。510(k) : 市販前認可、IDE : Investigational Device Exemption; 治験用医療機器に関する適用免除

    https://www.fda.gov/medical-devices/science-and-research-medical-devices/medical-device-development-tools-mddt

    https://www.fda.gov/medical-devices/workshops-conferences-medical-devices/webinar-q-submission-program-medical-device-submissions-june-11-2019-0611

  • [Data Link] GMP関連ガイドライン

    [Data Link] GMP関連ガイドライン

    ICH Q12

    https://www.gmp-compliance.org/gmp-news/ich-q12-adopted

    ICH Q12

    https://www.ich.org/page/quality-guidelines#12

    EMA “Non-Compliance Report” as same as FDA “Warning Letter”

    https://www.gmp-compliance.org/gmp-news/is-there-anything-like-european-warning-letters

    EudraGMDP database

    http://eudragmdp.ema.europa.eu/inspections/gmpc/searchgmp noncompliance.do

    EMA – Medical Devices regulation (MDR)

    https://www.gmp-compliance.org/gmp-news/information-on-the-medical-devices-regulation

    FDA – コンビネーション製品の承認

    https://www.gmp-compliance.org/gmp-news/how-to-authorize-a-combination-product-in-the-usa

    FDA – Principles of Premarket Pathways for Combination Products Guidance for Industry and FDA Staff

    https://www.fda.gov/media/119958/download

    EMA – GDPに関する新Aide Memoire

    1. 卸売業者は指定された業者であるか

    2. 偽造と疑われ医薬品に関する

    https://www.gmp-compliance.org/gmp-news/falsified-medicines-new-eu-aide-memorire-for-gdp
  • 気になる企業 – Sartorius stedim biotech & cellca – ID6309 [2020/01/07]

    気になる企業 – Sartorius stedim biotech & cellca – ID6309 [2020/01/07]

    Sartorius stedim biotech

    GMP製造などで海外企業の製品や原材料を使用している場合が多いと思われるが、その製造所の監査はどうすれば良いか。Sartorisのでは第三者機関のRX-360の監査を受けており、その監査結果は、RX-360から入手可能となっている。因みに、Sartoriusのサイトから、以下の質問票(2022年版)は入手できる。

    https://www.sartorius.com/resource/blob/701006/e5ba56523951e1968a18f815880ea983/rx-360-saq-m3-st-ssb-goe-ssf-yau-pdf-data.pdf?form=MG0AV3

    バイオリアクター製品

    • 培養条件の開発から商用製造までのバイオリアクター製品(15mL~2,000L)
      • ambr15
      • ambr250
      • BIOSTAT STAT STR (50L, 200L, 2,000L)

    CellCelector(TM)

    1. Single Cell Cloning (SCC)装置
    2. クローン解析
    3. 自動化ピッキング
    4. ナノウェルプレート(24wellの1wellに更に細かなwell)
    CellCelectorを使用したcloningについて(Copilot)

    Q : sartorius のcellcelectorによるsingle cell cloningの原理について nanoplateの使用方法なども含めて説明して

    Copilot : SartoriusのCellCelectorは、シングルセルクローニングのための高度な自動化システムです。このシステムは、細胞の選択、ピッキング、移植を効率的に行うために設計されています。以下に、CellCelectorの原理とナノプレートの使用方法について説明します。

    CellCelectorの原理

    1. スキャンと検出: CellCelectorは、明視野、位相差、蛍光のいずれかまたは併用でソースプレートをスキャンし、画像を取得します。これにより、目的の細胞やコロニーを検出します.
    2. 解析と選択: 取得した画像を解析し、ユーザー定義の基準に基づいて目的の細胞やコロニーを検出します。検出された細胞は、画像ギャラリーでレビューされ、ランク付けされます.
    3. ピッキング: 検出されたシングルセルやコロニーをピッキングします。ピッキングは、液体で緩衝した使い捨てガラスキャピラリーを使用して行われ、穏やかかつ正確に細胞を吸引します.
    4. 移植と培養: ピッキングされた細胞は、デスティネーションプレートに移植され、さらに培養されます。これにより、クローン細胞株の生成が行われます.

    ナノプレートの使用方法

    1. ナノウェルアレイの準備: CellCelectorは、ナノウェルアレイを使用してシングルセルクローニングを行います。ナノウェルアレイは、1ウェルのチャンバースライドから6ウェルおよび24ウェルのプレートまでさまざまなフォーマットで提供されており、プレートあたり10万から数百万のナノウェルが使用されています.
    2. 細胞のシーディング: ナノウェルアレイに細胞をシーディングし、各ナノウェルに1つの細胞が入るようにします。これにより、シングルセルクローニングが可能になります.
    3. スフェロイド形成とスクリーニング: シーディングされた細胞は、ナノウェル内でスフェロイドを形成し、イメージングとスクリーニングが行われます。これにより、目的のクローンを選択することができます.
    4. 移植と拡大: 選択されたクローンは、通常の細胞培養プレートに移植され、さらに拡大および分析が行われます.

    CellCelectorは、シングルセルクローニングの効率を大幅に向上させるための強力なツールです。これにより、バイオ医薬品の製造や研究において高品質なクローン細胞株を迅速に生成することができます。

    Monoclonalityの保証 (規制当局への説明)
    1. シングルセル・クローニング・バリデーション・レポート
      • 平均確立 : 99.7% (FDAの推奨事項に準拠)
    2. 対象クローンの証明書
      • Top 4 Clone (RCBのDay0とDay1の画像)について提出

    フィルター製品

    • Cross Flow : Sartocon (TM)
    • 清澄ろ過
    • Sterile filter

    生産株構築サービス

    • 2015/07に、CellcaをM&Aし、バイオロジクスの生産株作製サービスを展開。培養生産性は、4g/L~8g/L
    • cellca & Biooutsourceは、sartorial stedimの子会社である。10ヶ月でMaster Cell Bank(MBC)を作成するサービスを提供する
    • 2025現在,開発したCell Lineは7つのコマーシャル製品を含む
    • セルバンクキング・サービス
      • cGMP細胞バンク施設: 自動化シングルユース使用,FILL-ITによる迅速自動充填(>500vial/20min)
      • MCB (12 x 106cells)作成まで5カ月,WCBは3か月
      • 試験パッケージ (ICH Q5A(R1))までは,MCBで10週間,WCBで6週間
    ここはログインユーザーのみに対して表示されます.
    1. 生産細胞株の選択戦略は,一般的な方法
      具体的には,限外希釈法による1cell/wellでcloneを採取する.
    RCBの分析
    1. Sterility : Sterility by Direct Inoculation to EP/USP
    2. Mycoplasma : Mycoplasma Culture Assay to EP/USP
    3. Cell Line Identity : DNA Barcoding Assay for Cell Line Identity
    4. Gene Copy Number : Determination of gene copy number by real time PCR
    5. Transgene DNA Seq : Confirmation of sequence of transgene (coding region) by mRNA wequencing
    6. Transgene DNA Seq : Confirmation of 5′ and 3′ flanking regions of transgenen by DNA sequence.
    CLDワークフロー

    https://www.sartorius.com/resource/blob/59098/220734d796dafd2f649ab4076ca3426d/company-presentation-sartorius-stedim-biotech-data.pdf

    host cell (CHO DG44)を使用したMCB作成サービスでは、4g/Lから8g/L (12 – 14 days standard fed batch production の高発現株を作成する。

    https://www.sartorius.com/resource/blob/59098/220734d796dafd2f649ab4076ca3426d/company-presentation-sartorius-stedim-biotech-data.pdf

    IgG1の生産性が最も高く、IgG4では、5g/L程度

    https://www.biooutsource.com/cell-line-and-upstream-process-development/
    編集履歴
    2020/01/07 はりきり(Mr)
    2020/20/20 追記 (製品)