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  • PIC/SとICHの関係性? 役割について簡単な比較

    PIC/SとICHの関係性? 役割について簡単な比較

    PIC/SとICHについて

    PIC/S とICHについてCopilotを活用して比較しました.

    簡単にPIC/SとICHを述べると以下の通りになります.

    1. PIC/Sは,欧州における規制当局が主導してまとめられた原薬及び製剤に関するGMP関連のガイドラインです.
    2. ICHは日米欧が主導して規制の共通化を目指してまとめられた医薬品の開発・申請などに係わるガイドラインです.

    Copilotとの質疑応答:


    Q1 : PIC/S GMPガイドラインについて,主導しているものは誰か,また,ICHとの関係性.

    Copilot : PIC/S GMPガイドラインは、Pharmaceutical Inspection Cooperation Scheme(医薬品査察協同スキーム)によって主導されています。このガイドラインは、医薬品の製造における基本的な品質管理基準を定めています。

    ICH(International Council for Harmonisation of Technical Requirements for Pharmaceuticals for Human Use)との関係性については、PIC/S GMPガイドラインはICHのQ7Aガイドライン(Active Pharmaceutical Ingredients)の基礎となっています。つまり、PIC/S GMPガイドラインはICHの基準を取り入れており、両者は製造基準の国際的な調和を目指しています。


    Q2 : PIC/S GMPとは

    PIC/S GMP(Pharmaceutical Inspection Convention and Pharmaceutical Inspection Co-operation Scheme Good Manufacturing Practice)は、医薬品の製造における品質管理基準を定めた国際的なガイドラインです。このガイドラインは、医薬品の安全性と効果を確保するために設けられています。

    PIC/S GMPは、以下のような内容を含んでいます:

    • 序論:ガイドラインの概要や目的。
    • Part I:製剤GMP:医薬品の基本要件。
    • Part II:原薬GMP:医薬品有効成分の基本要件。
    • Annex(付属書):特定の製造プロセスやシステムに関する詳細な基準。

    このガイドラインは、国際的な調和を目指しており、多くの国々が参加しています。日本も2014年にPIC/Sに加盟し、国際的な品質基準に準拠しています。


    Q3 : PIC/S GMPガイドラインとICH GMPガイドラインの関係性

    PIC/S GMPガイドラインとICH GMPガイドラインは、両者ともに製薬業界における製品の品質を確保するための基準ですが、それぞれ異なる背景と目的を持っています。

    PIC/S GMPガイドラインは、Pharmaceutical Inspection Co-operation Scheme(PIC/S)によって策定されたもので、主にヨーロッパ諸国の規制当局が共通の基準を持つことを目的としています。PIC/Sは、製品の品質を確保するための国際的な協力を促進するための組織です。

    一方、ICH GMPガイドラインは、International Council for Harmonisation(ICH)によって策定されたもので、世界中の規制当局が共通の基準を持つことを目的としています。ICHは、製薬業界の国際的な協力を促進し、製品の開発と製造の品質を向上させるための組織です。

    つまり、PIC/S GMPガイドラインはヨーロッパに焦点を当てたものであり、ICH GMPガイドラインは世界的な規制当局に対応したものです。両者は共通の目標を持ちつつも、その適用範囲と背景に違いがあります。


    Q4. PIC/S GMPとIHC GMPのとりまとめ主体は何か?

    PIC/S GMP(Pharmaceutical Inspection Co-operation Scheme Good Manufacturing Practice)は、国際的な薬品製造基準の取りまとめを行うための組織です。この組織は、薬品製造の品質を確保するために、各国の規制当局が協力して作られました。

    一方、IHC GMP(International Harmonization Council Good Manufacturing Practice)は、国際的な製品の品質と安全性を確保するための基準を設定する組織です。この組織は、製品の製造プロセス全体にわたる品質管理を強化することを目指しています。

    どちらの組織も、製品の品質と安全性を確保するために重要な役割を果たしていますが、それぞれ異なる焦点と目的を持っています。


    Q5. PIC/S GMPとICHについて,ヒストリーに関して発足時期やその他イベントについて退避して教えて

    PIC/S GMP (Pharmaceutical Inspection Convention and Pharmaceutical Inspection Co-operation Scheme)

    • 発足時期: 1995年に設立されました。これは、1970年に設立されたPharmaceutical Inspection Convention (PIC)を発展させたものです。
    • 背景: PICは、欧州自由貿易連合 (EFTA) によって設立され、医薬品の製造に関する査察の相互承認を目的としていました。しかし、1990年代初頭には、EU法との不整合が問題となり、新たな加盟国を受け入れることが難しくなりました1。そのため、PICと並行してPIC Schemeが設立され、これらが共にPIC/Sとして知られるようになりました。
    • 主な目的: 医薬品の製造に関するGMP (Good Manufacturing Practice) の国際的な調和と、査察当局の品質システムの開発・実施・保守を目指しています。

    ICH (International Council for Harmonisation of Technical Requirements for Pharmaceuticals for Human Use)

    • 発足時期: 1990年に設立されました。
    • 背景: ICHは、アメリカ、ヨーロッパ、日本の規制当局が協力して設立されました。当初は、医薬品の開発に関する技術要件の調和を目的としていましたが、その後、医薬品の品質、安全性、有効性に関する要件の調和にも取り組むようになりました。
    • 主な目的: 医薬品の開発と製造に関する国際的な調和を促進し、医薬品の品質、安全性、有効性を向上させることを目指しています。

    事務連絡 平成24年2月1日 PIC/SのGMPガイドラインを活用 …

    PIC/SのGMPガイドライン

    編集履歴

    2025/02/15 Mrはりきり

  • PIC/S GMP 英語用語集

    PIC/S GMP 英語用語集

    概要 : general overview

    適応範囲 : scope

    原則 : principle

    医薬品品質システム : pharmaceutical quality system (PQS)

    建物 : premises

    設備 : euqipment

    ユーティリティ : utilities

    人員 : personnel

    特有の技術 : specific technologies

    環境と工程のモニタリング : environmental and process monitoring

    品質管理 : quality control

    用語解説 : glossary

    外部委託作業の管理 : management of outsourced activities

    予防的な保守管理 : preventative maintenance

    清浄化及び消毒 : cleaning and disinfection

    リスクマネジメント : risk management

    無菌製品 : sterile producrts

    アクセス制限バリアシステム : restricted access barrier systems (RABS)

  • [医薬品製造] 原料等の供給者の管理に関する手順書 [2025/01/24]

    [医薬品製造] 原料等の供給者の管理に関する手順書 [2025/01/24]

    あじめに

    医薬品の製造には,多くの種類の原料・基材などを使用する.医薬品の製造業者の仕事は,その供給業者の管理が主体業務といっても過言ではない.

    2022年の改正GMP省令により新たに作成が必要となった手順書として,題記の手順書がある.大阪府のホームページに手順書案がアップされている.

    GMP省令改正に伴い新たに作成が必要となった手順書

    原料等の供給者の管理に関する手順書 (案) – 大阪府ホーム …

    改正GMP(2022)での必要な手順書
    4つの基準書が手順書として新しく加わり,施行規則(2013/08/30では追加されていた手順書がGMP省令に明記された.
    1. 構造設備および職員の衛生管理に関する手順 (新規,以前は基準書)
    2. 製造工程、製造設備、原料、資材および製品の管理に関する手順 (新規,以前は基準書)
    3. 試験検査設備および検体の管理その他適切な試験検査の実施に必要な手順 (新規,以前は基準書)
    4. 安定性モニタリングに関する手順 (GMP施行通知 2013/8/30では追加されていた手順書)
    5. 製品品質の照査に関する手順(GMP施行通知 2013/8/30では追加されていた手順書)
    6. 原料および資材の供給者の管理に関する手順(GMP施行通知 2013/8/30では追加されていた手順書)
    7. 製造業者等の委託を受けて試験検査その他の製造・品質関連業務の一部を行う他の事業者の管理に関する手順(GMP施行通知 2013/8/30では追加されていた手順書)
    8. 製造所からの出荷の管理に関する手順
    9. バリデーションに関する手順
    10. 第14条の変更の管理に関する手順
    11. 第15条の逸脱の管理に関する手順
    12. 第16条の品質情報および品質不良等の処理に関する手順
    13. 回収等の処理に関する手順
    14. 自己点検に関する手順
    15. 教育訓練に関する手順
    16. 文書および記録の作成、改訂および保管に関する手順
    17. その他適正かつ円滑な製造・品質関連業務に必要な手順

    廃止された基準書と手順書化

    従来の3つの基準書 (衛生管理基準書、製造管理基準書、品質管理基準書) が廃止され、それぞれ手順書となり具体的な記述が必要な文書となった。(上記の赤字部分)

    その他必要なSOP

    データインテグリティと品質リスクマネジメントは、当然に全ての部門、全てのプロセスに必要でいる.改正GMP省令において,これら2つの手順書の作成は必要ではないものの,この2つの考え方は盛り込まれている必要がある.あるいは,これら,データインテグリティ,品質マネジメントに関する考え方や具体的な作業の方法について手順書化することは望ましいと考える.

    因みに、
    品質リスクマネジメントに関するガイドラインは,2005年に発出されている.
    データインテグリティに関するガイドラインは,日本では存在しない。

    編集履歴

    2025/01/24 Mrはりきり

  • 文書の内容を理解するには,文書に出てくる単語を知ることから始まる / 出現する単語をリストするサイト [2024/12/24]

    文書の内容を理解するには,文書に出てくる単語を知ることから始まる / 出現する単語をリストするサイト [2024/12/24]

    はじめに

    法律やガイドラインなどの内容を理解するには,先ずは頻出する単語の理解をすることで短期間に可能になると理解している.

    KH CODEなど,テキストマイニングするツールが存在するが,最小限の機能として単語の抽出が可能で無料のサイトを以下に示す.

    医薬品に携わる者として,改定されたGMP省令を理解するために使用してみた.改正GMPでは以前では基準書とされていた文書は,手順書に改定され,詳細な内容の記載が求められるようになった.このように文書の名称の違いが理解できれば,求められていることが分かりやすくなってくる.

    専門用語(キーワード)自動抽出サービス 「言選Web」

    編集履歴

    2024/12/24 Mrはりきり

  • 改正GMP (2022) 理解するために知っておきたい文書集 [2024/05/24]

    改正GMP (2022) 理解するために知っておきたい文書集 [2024/05/24]

    はじめに

    GMP省令が2022に改正されました.旧GMP省令との違いや指摘事例を知ることができ,改正GMP省令の理解に役立つリンク集です.

    ■ 承認審査関連業務 GMPラウンドテーブル会議 事例集あり
    GMPラウンドテーブル会議 | 独立行政法人 医薬品医療機器総合機構 (pmda.go.jp)

    ■ 改正GMP省令について 最近の指導事例を中心に R4.9.9 – pmda
    https://www.jpma.or.jp/information/quality/jirei/gbkspa00000017ws-att/2022_1.pdf

    ■ 改正QMS省令の概要及び調査での指摘事例等につい R4.12.1
    000252669.pdf (pmda.go.jp)

    ■ GMP 事例集(2022年版)について 独立行政法人 医薬品医療機器総合機構
    000246306.pdf (pmda.go.jp)

    GMP事例集 (2022年版)には,設備に関する事例を含む.

    1. 設備共用ディシジョンツリー GMP9-18を参照

    編集履歴

    2024/05/24 Mr.HARIKIR
    2024/08/28 追記 (GMP事例集 (2022年版))

  • [GMP] OOS/OOTについて、いずれも規格品質試験の結果の態様、対処方法が異なる

    [GMP] OOS/OOTについて、いずれも規格品質試験の結果の態様、対処方法が異なる

    先ずは、規格

    とは,specificationのことです.OOS/OOTを説明するためには,最初に規格について説明をする必要があります.以下、バイオ医薬品に関して説明を進めます。

    規格を検査するための試験があります。

    この規格試験とは,医薬品の品質をできるだけ網羅的に把握するために一般的には複数の試験で構成されています.

    ある医薬品の製造ロットが完成すれば,QC部門で規格試験が実施されます。設定されている全ての規格試験で合格すれば,その製造ロットは使用可能,即ち出荷可能との判定が得られます.

    一方,構成されている規格試験の内の1つでも試験結果が規格範囲内に収まらない場合,その製造ロットは使用も出荷されず廃棄されることになります.

    OOS/OOT

    1. * OOS : out of specification
    2. * OOT : out of trend

    OOS

     とは、検査結果が規格外となった試験検査結果のことです。公定書、または社内で定められた許容基準の外側となった試験結果を指します.もしも.規格試験に組み込まれた試験項目の内,1つの試験項目でその分析結果が「不適」と判断されれば、そのロットは廃棄されなければなりません.
     OOS結果への対処法としては、「欠陥調査」と呼ばれる手法があります。この手法はFDAのガイダンスに基づいて、実験室の欠陥を明確に立証できれば、再試験を実施して「適」の判定結果がでると,前回のOOS結果を無効にすることも可能です.
     OOS結果の調査には、「実験室の調査」、「製造工程の調査」、「再試験の実施」などのフェーズがあります.OOS結果は、製品の品質に影響を与える重要な問題なので、適切な対応が必要です.

    OOT

     とは,検査結果がこれまでに製造してきたロットの検査結果のトレンド(傾向)に合致しないことを指します.

    以下は,CoPilotの説明をもとに添削した説明です.

    とは、傾向外試験結果のことです.試験結果が規格外にはならないが、それまでに得られている試験結果の傾向から外れていることを意味します.OOSに対して、OOTは試験結果の逸脱となります.OOTは、医薬品の品質管理において重要な概念です。
     OOSとOOTの対処法としては,以下の手順があります.

    対処手順

    OOSへの対処

    1. OOSが発生した場合、まず分析担当者と監督者による初期調査(Phase Ia)を行う
      • 明確なエラーがないか
      • 試験方法や機器、試料、標準品などに問題がないか
    2. 試験結果に疑わしいピークやデータが含まれていないかなど
    3. 明確なエラーが認められた場合
      • 試験自体を無効としてOOSデータも無効とし、再試験を実施する
      • エラーが認められなければ、更なる調査を行う
    4. 更なる調査(Phase Ib)
      • 試験担当者と監督者による詳細な調査を行う.
      • 原因の特定が可能かどうか
      • 根本原因の特定が可能かどうか
      • 試験結果の傾向や差異
      • 潜在的な他の成分や干渉などの傾向など
    5. 原因の特定が可能であれば
      • CAPA(是正措置・予防措置)を発動し試験結果を記録する。
    6. 原因の特定が出来ない、またはエラーの証拠が不明瞭である場合
      • 製造部門やQAなどの関係者と連絡を取り、製造に関する調査(Phase II)に進む.
    7. 製造に関する調査(Phase II)
      • 製品の品質に影響を与える可能性のある工程や操作、設備、原材料など問題の調査
    8. もしも、製造で原因が特定されれば
      • CAPAを発動し試験結果を記録する.
    9. 製造で原因が特定されなければ
      • 製品へのインパクト調査(Phase III)に進む
    10. 製品へのインパクト調査(Phase III)
      • OOS結果が製品の品質や安全性、有効性に影響を与えるかどうかを判断
      • この判断には、科学的な根拠や統計的な分析などが必要
    11. もしも、製品に影響がないと判断されれば
      • 試験結果を記録し調査を終了します
    12. 製品に影響があると判断されれば
      • バッチの廃棄やリコールなどの適切な処置を行う。

    OOTへの対処

    1. OOTの処理手順は、OOSの処理手順と似ているが、OOTの場合は、試験結果が規格内であることを考慮し、再試験や再サンプリングは行わないことが推奨される.
    2. OOTの場合は、試験結果の傾向や変動を分析することが重要.そのため、品質照査やトレンド分析などの手法を用いて、通常値管理幅や予測される区間範囲などを設定し、試験結果の潜在異常を推定することが必要.

    https://industrymedicine.com/c10/42.html

    https://www.jstage.jst.go.jp/article/pda/10/2/10_2_43/_pdf/-char/ja

    https://toyama-kusuri.jp/data/file/file2_0245.pdf

    http://www.ph-s.com/uploads/technical_documents/2019/10/OOS%E3%81%A8OOT_OOS-Phase-1-%E5%88%9D%E6%9C%9F%E8%AA%BF%E6%9F%BB%E3%81%AE%E9%80%B2%E3%82%81%E6%96%B9.pdf
  • [Bio-Edu] バイオ医薬品の製造で使用するTFF膜の管理 / バリデーションについて[2023/11/12]

    [Bio-Edu] バイオ医薬品の製造で使用するTFF膜の管理 / バリデーションについて[2023/11/12]

    はじめに

    バイオ医薬品(biopharmaceutical)では,限外ろ過膜によるプロダクトの濃縮やバッファー置換が,必ず1つは,プロセスとして組み込まれている.TFF膜は高価であり再利用されて,繰り返し製造がおこなわれる.TFF膜の性能や洗浄不十分によるキャリーオバーなどが生じるリスクがあるが,プロダクトの品質を一定に保つためには,TFF膜の性能,キャリーオーバー管理は重要な項目である.

    TFFの使用期限に関わる評価パラメータは,キャリーオーバーと性能です.キャリーオーバー(carryover)とは,前回の使用でクリーニングしきれなかった物質の持ち越しです.性能(performance)はろ過するものはろ過し,補足するものは補足する,というろ過能力とろ過流速です.

    TFF膜の寿命(lifespan)を確認するアプローチには,前向き評価,同時評価があります.

    1. 前向き評価(prospective validation) : 製造承認申請前にデータを取得する.
    2. 同時評価(concurrent validation) : 実製造スケジュールに組み込まれる.

    どちらのアプローチをとるかはを判断しなければなりません.

    1. 実製造スケジュールがタイトである場合は,予め評価データを取得する(prospective validation).その場合,製造承認申請データとして取得する期間が余分に必要となる.
    2. 同時評価(concurrent validation)とする場合は,実製造スケジュールに影響を及ぼさない場合に採用できる

    評価パラメータ

    1. 洗浄条件(薬剤,蒸気など各種パラメータ)
    2. 経年劣化
    3. プロダクト,エンドトキシン,不純物残存量(carryover)
    4. ろ過性能

    評価項目と方法など

    1. NWP (Normalized Water Permeation)
    2. バイオバーデン
    3. Host Cell DNA
    4. Host Cell Protein
    5. 収率
    6. 完全性試験(巨大な穴によるリーク)
    7. TMP(膜貫通圧; TMP対フラックス曲線)
    8. FTIR(フーリエ変換赤外)やラマン分光法による膜の状態分析(タンパク質蓄積など)
    9. 定期的なブランク分析(例えば水により運転し,リークする物質の分析,上記に記載の試験の実施,HPLC分析,ELISA,SDS-PAGE分析,TOC分析)

    前向きバリデーション

    前向き評価(prospective validation)小規模の膜システムを使用して寿命(lifetime)を評価パラメータから評価するアプローチです.その評価を使用後20回毎に行ったとします.その結果120回が使用可能(resusable)と判断された場合,実製造スケールでの使用には,その回数以内での使用期限を規定できます.例えば100回の使用が可能と規定します.

    同時バリデーション

    同時バリデーション(concurrent validation)は,例えば,他の事例から100回の使用が可能である情報があったとします.そこで使用目標回数を100回と定めて実製造を開始し,同時に同時バリデーションをスケジュールに組み込みます.

    用語

    NWP: Nomalized Water Permeability

    NWPとは、ノーマライズド・ウォーター・パーミアビリティ(Normalized Water Permeability)の略で、TFFのメンブレンの透過性を表す指標です.NWPは、メンブレンの孔径や材質、水の流量や圧力,温度などによって変化します。NWPが高いほど、メンブレンの透過性が高く、ろ過流量が大きくなります。NWPが低いほど、メンブレンの透過性が低く、ろ過流量が小さくなります。NWPは、メンブレンの性能や劣化の評価に用いられます.NWPの計算式は以下の通りです。

    NWP=PJ​×Sμ​

    J: 水の透過流速(単位面積あたりの水の流量,L/h/m2)
    P: メンブレンにかかる圧力(bar)
    μ: 水の粘度(?, この式に納得できないので,後日調べて訂正予定)
    S: メンブレンの有効面積(m2)
    NWPの単位は、L/m2/h/bar

    参考文献

    Lifetime Studies for Membrane Reuse: Principles and Case Studies – BioPharm, 2007

    Lifetime Studies for Membrane Reuse: Principles and Case Studies (biopharminternational.com)

    Protein Concentration and Diafiltration by Tangential flow Filtration – MILLIPORE

    MILLIPORE_TFF.pdf (huji.ac.il)

    KrosFlo® KMPi TFF System – REPLIGEN

    KrosFlo® KMPi Tangential Flow Filtration (TFF) Systems | Repligen

    MF / UF技術の進展と展望

    MF / UF技術の進展と展望 (jst.go.jp)

    Validation Guide.

    T-Series TFF Cassettes with Delta Membrane USTR 2661 – PALL – For use with Centramate™ and Centrasette™ TFF Systems

    12.8028_USTR2661(2)_T-Series_Cassettes_Delta_TS_VG_EN.pdf

    TangenX® TFF Cassette Air Integrity Testing – REPLIGEN

    IF.UG.027.pdf (repligen.com)

    Protocol Guide

    Pellicon(R) Ultrafiltration (UF)/Diafiltration (DF) Operations – Millipore

    rf1159en-mk.pdf (sigmaaldrich.com)

    Evaluation of Novel Large Cut-Off Ultrafiltration Membranes for Adenovirus Serotype 5 (Ad5) Concentration (2014)

    Summary: 500kDa cut-off used for Ad5 concentration, 10-fold concentration factor with 100% recovery.

    Evaluation of Novel Large Cut-Off Ultrafiltration Membranes for Adenovirus Serotype 5 (Ad5) Concentration | PLOS ONE

    編集履歴

    2023/11/12, MR.HARIKIRI

  • [用語] RTRT; real time release testing [GMP]

    [用語] RTRT; real time release testing [GMP]

    RTRT; real time release testing

    1. 医薬品品質に関わる用語
    2. 工程管理試験の結果もリリース試験の全部にすることができる.
    3. at-line, on-line分析機器を使用してRTRTとするが,これら装置の故障時には従来法でのリリース試験を実施できるバックアップ体制は必須.
    4. 従来は工程検査は抜き取り検査などを行うため,リアルタイムでの検査はできない.
    5. RTRTでは,試験時間やコストの削減が可能

    Quality by Design (QbD)アプローチ – リアルタイムリリース試験(RTRT)の事例 – MSD株式会社 CMC薬事グループ –

    https://www.cytivalifesciences.co.jp/newsletter/biodirect_mail/technical_tips/tips63.html

    編集履歴

    2022/09/04, Mr. Harikiri
  • [用語] CMC; Chemistry, Manufacturing and Control

    [用語] CMC; Chemistry, Manufacturing and Control

    はじめに

    CMCということば,医薬品メーカーにおける部署に使われている.医薬品開発では,創薬開発を担う研究所が最初に思い浮かぶが,その開発段階として臨床試験に入る前からレイトステージでの工業化検討など,コマーシャルに向けて必要な検討は,研究所では難しい.そこで,専門性を分離させ,CMCという部署がつくられることが多い.

    CMCでは,GMPにも準拠した活動が必要である.なぜなら,臨床試験はGMP準拠で製造された医薬品を使う必要があるためだ.GMPの準拠のしかたも,レイトな開発段階,即ち,コマーシャルに近づいていけば行くほど,GMPへの準拠の度合いは,どんどん強く深くなっていかなければならない.

    コマーシャル品が市販されてからも,cGMPといってcurrent GMP,すなわち,最近の技術・知見なども積極的に自分たちのGMP活動に取り入れていく必要がある.これが医薬品メーカーの責任である.

    CMC

    CMCとは、Chemistry, Manufacturing and Controlの略です。治験薬製造と製造承認申請、商用製造に関わる仕事全判を示している.

    • 原薬・製剤のChemistry(化学): 製造法開発
    • 原薬・製剤のManufacturing(製造): GMP製造
    • 原薬・製剤のControl(品質管理): 品質規格の設定、試験法開発

    編集履歴

    2021/10/13,Hr.HARIKIRI
    2023/10/03,追記(はじめに)
  • [GMP] FDAの発するワーニングレターなどは、FDAの活動について知ることができる – サーチエンジン

    [GMP] FDAの発するワーニングレターなどは、FDAの活動について知ることができる – サーチエンジン

    GMPを知るには

    FDAは、GMPの番人であると言っても過言ではない。初学者は、そのようにまず認識しておいても間違いない。世界中の医薬品製造サイト(工場)は、FDAの認定を受けている場合、定期的な監査を最低限受ける必要がある。医薬品として製造に適しているGMPシステムを構築し維持しているかを確認される。

    FDAのワーニングレターは、FDAがどのようなことを注視しているかを知ることができる。

    Warning Letter due to Inadequate Pressure Stage Concept and Particle Monitoring, 2020/12/09 – ECA Academy –

    インドの製薬会社は最近、換気システムと圧力レベルの維持、および防腐加工エリアでの粒子モニタリングの欠陥により、米国FDAから警告レターを受け取りました。 さらに、微生物検査も批判されました。

    https://www.gmp-compliance.org/gmp-news/warning-letter-due-to-inadequate-pressure-stage-concept-and-particle-monitoring

    編集履歴

    2020/12/27 Mr. Harikiri