はじめに
今回はExcelにおける3Dグラフについて解説する.
2つの変数が一対一で決まってくる関係性は,二つの軸でグラフを書くのが一般的である.3軸(3D)のグラフは,2つの変数の組み合わせで,もう一つの変数が決まってくる関係性を可視化できるグラフである.
図1のように3要因(3つの変数データ)を表にして図2のように等高線を選択すると3Dグラフを表示できる.例示した図では,製造コストは,製造規模(スケール)と準備しなければならないクロマトグラフィの数の組み合わせで決まってくる関係性を示している.

図1. 3つの要因をプロットする

図2. 等高線で3Dグラフを作る
応用
バイオ医薬品での製造法の開発では,最適な条件の組み合わせを多数実験し,それを3Dグラフ化して視覚的に判定する場合に非常に役立つツールである.
例えば,カラムクロマトグラフィーの条件検討,ここでは洗浄条件の個別検討の場合,各種バッファー(緩衝液)を検討したとする.得られた洗浄画分のバッファー(電気伝導度とpH)毎の目的タンパク質の濃度データを,等高線でプロットし評価するなどが例示される.
これは,DoE (Design of Experiments; 実験計画法)の基礎となる.
編集履歴
2025/06/11, Mrはりきり