[Kw] ラニチジン – 胃薬に使用されるヒスタミンH2受容体拮抗薬 – 製造過程/保存過程で発癌物質NDMAが生成されやすいらしい ID15780

ラニチジン

(ranitidine)は、胃薬に使われておりヒスタミンH2受容体拮抗薬です。その作用は胃酸の分泌を抑制します。先発は、グラクソ・スミスクラインです。

その胃薬の一部に「ラニチジン」という成分が含まれていて、それに発がん性のN-ニトロソジメチルアミン(NMDA)が含まれていたという報道が2019年10月頃からありました。

後発品が多数出ているのですが、世界の複数の医薬品会社が自主回収をしているとの報道もありました。

今回のラニチジンのNDMA問題の真相は、まだはっきりしていないようですが、分子構造のリスクから、(1) 製造工程で不純物として生じやすい、分子構造と安定性のリスクから、(2) 保存状態によって分解してして生じる、と考えられています。

まとめ

  • ヒスタミンH2受容体拮抗薬
  • 先発開発会社は、グラクソ・スミスクライン
  • 製造過程、保存状態で、発がん性のNMDAが生成される
  • NMDA : N-ニトロソジメチルアミン

参考文献

ラニチジン、分子量 350.86
KEGG – より

https://www.kegg.jp/medicus-bin/japic_med?japic_code=00056810

FDAがすべてのラニチジンの回収を要請 保管条件によってNDMAの濃度上昇の可能性(1/2) 2020/04/06 – PHARMA TECH JAPAN ONLINE – より

https://ptj.jiho.jp/article/139724

厚労省医薬局 ラニチジン問題 化学構造の特性から「原薬及び製剤の製造工程でNDMAが生成される可能性」に言及 2019/10/30 – ミクスonline – より

https://www.mixonline.jp/tabid55.html?artid=68278

全企業自主回収の抗潰瘍薬・ラニチジン製剤に「終売」の動き 化学構造が原因か 2019/10/10 – ミクスonline – より

https://www.mixonline.jp/tabid55.html?artid=68186

ラニチジン、発がん性物質NDMA検出でクラスI自主回収-PMDA 2019/10/04 – 医療NEWS – より

https://www.mixonline.jp/tabid55.html?artid=68186

編集履歴

2020/05/17 はりきり(Mr)
2020/06/07 追記(まとめ)
2024/01/20 文言整備