[ICH] 臨床試験および被験者保護に係わるFDAが示すEシリーズ [2025/03/25]

80f3d755 3019 49c6 bdae 47d137c87826

はじめに

FDAの以下に示すサイトには,臨床試験設計(E3/E10/E8)被験者保護(E6/E7)データの受け入れ(E5)、**安全性収集戦略(E19)**といった多角的側面をカバーしている.

ICH Guidance Documents | FDA (ICH E3, E5, E6, E7, E8, E10, E19及びVICH GL9)


~メンバー専用 ↓
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
↑ メンバー専用~

無料登録は右の握手ボタンからかできます.

CHATGPT : 以下に、FDAの公式サイト(ICH Guidance Documents)に掲載されているICH Eシリーズに関するガイダンスの概要を、簡潔に表形式でまとめます。


📘 ICH Eシリーズ 掲載ガイダンスの概要(FDAサイトより)

ガイドラインタイトル概要
E3Structure and Content of Clinical Study Reports
(臨床試験総括報告書の構成と内容)
個々の臨床試験に関する報告書(CSR)の標準構成を提示。明確・完全・一貫性のある文書作成を支援。
E3 Q&AE3に関するQ&A実務上の疑問点(例:各セクションの記載範囲)を補足・明確化するための文書。
E5Ethnic Factors in the Acceptability of Foreign Clinical Data
(外国臨床データの受け入れと民族的要因)
他国で収集されたデータの受け入れ可否判断に関し、**民族的要因(PK/PD・医療環境など)**をどう考慮すべきかを示す。
E5 Q&AE5に関するQ&AE5の実装における代表的な質問への解答を提供(例:ブリッジング試験の必要性)。
E6 (R2)Good Clinical Practice: Consolidated Guidance
(GCP統合ガイドライン)
倫理的・科学的な品質基準としてのGCPの国際統一基準を提示。
被験者の権利・安全と、試験データの信頼性を確保。
E7Geriatrics – Studies in Special Populations
(高齢者対象の試験)
高齢者に広く使用される医薬品に対して、高齢集団を対象とした試験設計の留意点を示す。Q&A形式。
E8 (R1)General Considerations for Clinical Studies
(臨床試験の一般的考察)
臨床試験全般の設計・実施における原則を提示。
Quality by Design(QbD)の考え方も含む。
E10Choice of Control Group and Related Issues
(対照群の選択と関連事項)
プラセボ・有効薬・外部対照など5つの主な対照群の選択基準と、**アッセイ感度(assay sensitivity)**の考え方を提示。
E19A Selective Approach to Safety Data Collection
(特定試験における安全性情報の限定的収集)
安全性プロファイルが確立されている薬剤について、後期または市販後試験での有害事象の選択的収集を提案。患者負担軽減と情報収集のバランスを目指す。

🐾 補足:掲載されている非ヒト対象のGCP関連ガイドライン

ガイドラインタイトル概要
VICH GL9Good Clinical Practice (Veterinary)
(動物用医薬品におけるGCP)
動物用医薬品における臨床試験設計・実施・監査・記録等のGCP標準を示す。
VICH(動物用ICH)に基づき、日米欧の規制調和を促進。

🔍 備考・特徴

  • 臨床試験設計(E3/E10/E8)と被験者保護(E6/E7)データの受け入れ(E5)、**安全性収集戦略(E19)**といった多角的側面をカバー。
  • 各ガイドラインはPDF形式でダウンロード可能(FDAページ内にリンクあり)。
  • 掲載されていないEシリーズ(例:E2A、E9など)はこのページでは扱っておらず、他のFDAページに掲載されているケースあり。

~メンバー専用 ↓
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
↑ メンバー専用~

無料登録は右の握手ボタンからかできます.

ChatGPT:

以下に、FDAサイトで掲載されているICH Eシリーズガイドラインについて、以下の3観点で詳細に整理・解説します:


📘 1. CTD(Common Technical Document)構成との対応表

ガイドラインCTD モジュール関連セクション主な反映対象
E3M5(Module 5)5.3.5.3 Clinical Study Reports治験総括報告書(CSR)の構成・記述様式を規定
E5M2(Module 2)
M5(Module 5)
2.5 Clinical Overview
5.3.5.1-5.3.5.3
外国データの受入れ可能性に関する説明(民族的要因の考察など)
E6M5、全体的な品質要件治験全体の品質保証(設計・実施・記録)治験全般の実施基準(試験計画書、モニタリング、記録保持)
E7M2、M5高齢者対象のデータ解釈や安全性評価高齢者集団での使用実績や有効性・安全性の説明資料
E8全体設計・品質の基盤治験戦略、開発方針に関わる設計原則試験目的、エンドポイント設定、患者選定の合理性など
E10M5(臨床試験報告)試験設計内の対照群の設定理由コントロール設計(プラセボ、有効薬など)の妥当性説明
E19M5、安全性報告安全性情報の収集方針、結果記述過剰な安全性情報の収集回避と効率的な試験実施の説明

🧭 2. 適用フェーズ別マップ(治験・市販後の対応)

フェーズ関連ガイドライン解説
治験開始前(治験戦略設計)E8, E10, E5試験デザイン、対照群選定、外国データの使用可否など
フェーズ I–IIE6, E8, E10GCP準拠試験実施、倫理的・統計的設計の実装
フェーズ IIIE3, E6, E8, E5, E7, E10実薬対照試験、CSR作成、ブリッジング、老人集団対応
フェーズ IV(市販後)E19, E5, E7安全性情報の簡略化、長期フォローアップ
全般に適用E6, E8倫理性・品質確保、プロトコル準拠、データ信頼性保持

🇯🇵 3. PMDA(日本)との運用上の違い・ポイント

観点FDA(米国)PMDA(日本)備考
GCP(E6)21 CFR Part 312と整合GCP省令(薬機法準拠)構造は異なるが基本要求は同じ。文書化・監査対応で細かい差あり
CSR提出(E3)CTD 5.3.5.3必須同様にCTD様式で提出日本語翻訳が求められる(要約含む)点に注意
外国データの扱い(E5)Bridgingの必要性を個別に判断原則として国内試験が必要(ただしブリッジング可能)日本特有の用量、PK/PD差異の分析が重視される
高齢者試験(E7)高齢者に特化した解析・安全性評価を明示高齢者を含むが専用の試験は少ないPMDAも推奨するが、欧米ほど形式化されていない
対照群の設計(E10)プラセボ vs 有効薬を明確に選択有効薬対照が主流(倫理的配慮でプラセボ回避傾向)Assay Sensitivity(検出力)の説明も必要
安全性情報の簡略化(E19)後期試験でAE収集を限定可PMDAも受け入れつつあるが慎重過去に全件収集が原則だったが、現在は合理的設計が可能
治験計画の設計原則(E8)QbD的アプローチ導入指針としてはE8(R1)準拠、運用面は欧米に比べやや慎重承認前面談等で柔軟性を確認可能(例:治験届確認)

📝 補足事項

  • PMDAもICH加盟国であり、基本的にはICHガイドラインを尊重しており、CTD構成やCSR様式、統計設計などは共通化されています。
  • 一方で、国民性・医療制度・薬機法の影響により、日本独自の解釈・運用が部分的に存在します(特に外国データ受容、対象集団、モニタリングの範囲など)。

編集履歴

2025/03/25 Mrはりきり