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  • [用語] intractable disease; 難病 [2022/11/14]

    [用語] intractable disease; 難病 [2022/11/14]

    intractable disease

    intractable disease ; 難病

    編集履歴
    2022/11/14 Mr.Harikir
  • [用語] 脊髄性筋萎縮症; SMA

    [用語] 脊髄性筋萎縮症; SMA

    脊髄性筋萎縮症(SMA)

    • spinal muscular atrophy; SMA
    • 運動ニューロンの弱体化 → 筋萎縮、筋力低下
    • 原因
      • I, II型では、SMN1遺伝子の90%程度の欠失に関わる
      • III, IV型では、SMN1遺伝子の変異に関わる
    • これにより、SMN1タンパク質の低下、あるいは、不十分な機能のSMN1タンパク質による

    治療薬

    • エブリスディ; Evrysdi; (2020)
      • Genentechの「SMN2のスプライシングを直接的・間接的に修飾するRNA標的低分子治療薬」
      • 一般名 (risdiplam)
      • 遺伝子SMN2は、SMN1のバックアップ遺伝子
      • この薬剤は、SMN2を増強する
    • Zolgensum (2019)
      • Novartisの正常SMN遺伝子を運動神経細胞に導入する遺伝子治療薬
      • 一般名 : オナセムノゲン アベパルボベック(Onasemnogene abeparvovec)
    • スピンラザ (2016)
      • Biogenの「SMN2のスプライシングを修正するアンチ・センス・オリゴヌクレオチド」
      • 一般名: Nusinersen

    脊髄性筋萎縮症 (指定難病3)

    https://www.nanbyou.or.jp/entry/285
    編集履歴
    2020/09/02 Mr.HARIKIRI
    2020/10/09 追記 (指定難病HomePageへのリンク)
  • [用語] SLE ; 全身性エリテマトーデス

    [用語] SLE ; 全身性エリテマトーデス

    SLE; systemic lupus erythematosus

    SLE: 全身性エリテマトーデス 参考1)

    アメリカのSLE患者数は、CDCの推計では、確定患者数は、16万人、可能性のあるSLE患者数は、32万人 source

    日本の患者数は、~7万人

    特徴

    基本的に、T細胞やB細胞による自己抗体の出現に端をなす。細胞の核内分子に対する抗核抗体のコンプレックスが、血管に沈着し、補体系の活性化により血管炎や組織の損傷を起こす。男/女比は、1/10とされる。

    • 自己抗原に対する自己抗体が産生されている
    • 全身臓器の炎症・損傷が進む
    • 自己抗体は、濾胞性T細胞 (follicular helper T cell : TFH)で活性化されたB細胞の分化の結果から誘導される
    • 濾胞性B細胞 (germinal center B; GCB)の関わりも重要
    • regulatory T cell; Tregは、自己免疫寛容の維持に重要
      • 樹状細胞抑制
      • CD4+/CD25+/CXCR5+ Treg (TFR)
      • CD4+/CD25+/CD69- Treg
    • 参考 2)

    女性に多く思春期から40歳代に多い。発症には、以下の要因が考えられている。

    分類期樹は、何度か改定され、2012年に提唱されたsystemic lupus international collaborating clinics (SLICC)に落ち着いている。

    • 遺伝要因
    • 女性ホルモン
    • ウイルス感染

    症状

    • 蝶型の紅斑 (erythematosus) が頬に現れる
    • 病名の「lupus」はラテン語の「狼」を意味し、その発疹(紅斑)が狼に噛まれた跡に似ていることから端を発している

    除外しなければ成らない他の疾患

    • シェーグレン症候群 (SjS; Sjogren’s syndorome)
      • その他の膠原病
    • 精神・神経症状
      • SLEの精神・神経ループスと以下の症状の区別
      • 副腎皮質ステロイドの副作用
      • 腎不全
      • 血栓性血小板減少性紫斑病 (thrombotic thrombocytopenic purpura; TTP)
      • 抗リン脂質抗体症候群 (antiphospholipid syndrome; APS)
    • 薬剤誘発性ループす
    • 感染症

    検査所見

    • 主要項目の抜粋
    項目基準値測定値
    Alb
    白血球数(リンパ球)
    血小板
    血清BUN↗︎
    クレアチニン↗︎
    コレステロール↗︎
    筋筋原性酵素↗︎
    γグロブリン↗︎
    rheumatoid factor, RF↗︎
    CRP↗︎
    抗SS-A抗体↗︎
    抗dsDNA抗体 (ANA)↗︎
    抗Sm抗体 (ANA)↗︎
    抗リン資質抗体↗︎
    抗U1-RNP抗体↗︎
    抗リポソームP抗体↗︎
    補体
    anti-nuclear antibody, ANA

    機序

    • 自己の核酸に対する自己抗体が血中に存在する
    • 自己の核酸に自己抗体が結合した免疫複合体が、全身に至る所で沈着して症状を引き起こすと考えられている
    • 発熱、倦怠感、炎症(関節、皮膚、腎臓、肺、中枢神経)

    治療薬

    • 非ステロイド抗炎症薬 (NSAIDs)
    • 抗マラリヤ薬 (プラケニル: ヒドロキシクロロキン (HCQ))
    • ステロイド (ソル・メドロール:メチルプレドニゾロン)
    • 免疫抑制剤 (アザニン/イムラン: アザチオプリン、エンドキサン: シクロホスファミド)
    • リツキサン (抗体医薬, Biogen社)は、開発中断(2018)
    • ベンリスタ: ベリムマブ (抗体医薬, GSK社, 日本では2017承認,その後小児への適応承認)
    • 血管拡張薬 (リプル/バルクス: あるプロスタジル)は、皮膚潰瘍の改善

    1) SLEの臨床所見について詳細な記載がある

    全身性エリテマトーデスsystemic lupus erythematosus, SLE – 順天堂大学

    https://www.juntendo.ac.jp/hospital/clinic/kogen/about/disease/kanja02_04.html

    2)

    制御性T細胞による全身性エリテマトーデスの病態制御 – 日本臨床免疫学会 (2015) 第42回総会ポスター受賞賞記念論文 –

    https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsci/38/1/38_69/_pdf

    3)

    指定難病49

    https://www.nanbyou.or.jp/entry/53
    編集履歴
    2020/05/15 Mr.Harikir
    2020/10/02 追記(検査所見の抜粋および鑑別~順天堂大学)
    2022/11/14 追記(機序)、文言整備