デュピルマブ
SanofiとRegeneronの製品。適応症は重症のアトピー性皮膚炎
- 抗体医薬
- IgG4
- 炎症性サイトカインのIL-4とIL-13の過剰な働きを抑制する、抗IL-4/IL-13受容体抗体 source: pmda 非臨床概要
- IL-4Rαサブセットに対する抗体
- IL-4Rαに結合することで、I型受容体とII型受容体によるシグナル伝達を疎外する
- I型受容体(IL-2RγとIL-4Rα複合体)
- II型受容体(IL-13Rα1とIL-4Rα)
- IL-4シグナル伝達、IL-13シグナル伝達を阻害する
- ステロイド外用薬との併用も可能
アトピー性皮膚炎に抗体医薬登場 (引用、日経メディカルより)
Regeneron 社(売上高約80億ドル、Investing.com調べ)が開発したデュピルマブ(商品名デュピクセント皮下注300mgシリンジ, 薬価83152円, 2019/12現在、サノフィ販売)は、アトピー性皮膚炎治療薬(AD)として、2018年1月19日に製造販売承認がなされた。用法用量は、成人に対して初回は600mgを投与し、その後2週間隔で300mgを投与する。
IL-4, IL-13の受容体
- Th2細胞がIL-4とIL-13を放出
- 刺激を受けたB細胞は、IgEを放出
- IgEはマスト細胞に結合し、そのIgEにアレルゲンが結合
- 刺激を受けたマスト細胞は、Histamine, Leukotrieneを放出
- 気道過敏を生じる source, 2003
EUでは、
2017/09/28, SanofiとRegeneronは、EUで重症のアトピー性皮膚炎の成人患者に対する抗体医薬としてdupilumabの承認取得を発表したsource。
ジュピクセント
(150mg/mL x 2mL, 300mg)
薬価
2019/12現在 | ¥83,152 |
2020/03改定 | ¥66,356 |
参考情報
デュピルマブと同じ適用症(アトピー性皮膚炎)を狙ったAnaptysBio社が開発していた「エトキマブ」は、Phase 2b (ATLAS)で主要評価項目を達成できなかった(2019/11/8発表)ため、開発が中止された。
編集履歴
2019/12/03 はりきり(Mr)
2020/05/21 追記(薬価改定)
2020/06/25 追記 (I及びII型受容体、EUでの承認取得)