ADC
Antibody-Drug-Conjugatesの略号である.抗体は目的の癌細胞の表面に対して結合力を持つモノクローナル抗体が使用される.ドラッグには,目的の癌細胞を殺すために効果がある毒素が使用される.すなわち,がん細胞への毒素のデリバリーによる効果的な抗がん効果を目指す薬剤の形である.
ドラッグの結合反応では,タンパク質である抗体(Antibody)と化学物質の毒素である抗がん剤を結合させる結合反応工程が必要である.抗体のどこかにあるアミノ酸のアルギニンがあれば,その高い反応性を利用して化合物を結合させることができる.なければ,抗体の結合活性に影響がでない箇所のアミノ酸をアルギニンに置換するのが一般的である.
以上,効率的な結合反応と結合量,抗体や抗がん剤の効果を低下させない条件など,医薬品の開発会社の腕のみせどころである.
Ambrx社
Ambrx社は,非天然アミノ酸をタンパク質に導入する技術を持っている.その技術により抗がん剤と特異的に反応できる反応基を持つ非天然アミノ酸を抗体の生産時に導入することで,その後精製した非天然アミノ酸を含む抗体に抗がん剤を特異的に結合させてADCを効率よく作ることが可能である.
Ambrx Inc.
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編集履歴
2021/10/16,Mr.HARIKIRI 2023/10/09,追記 (ドラック結合反応について) 2023/10/14,追記 (Ambrx社)