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  • [臨床試験] 統計解析における信頼区間とは.医薬品の臨床的意義は統計解析から評価される

    [臨床試験] 統計解析における信頼区間とは.医薬品の臨床的意義は統計解析から評価される

    目次

    はじめに

    専門はバイオ医薬の研究開発と臨床サンプルの調製に関するCMC関連であるが,臨床試験についても少し知識を補充したいと思う.

    臨床試験の結果について評価する場合,統計解析した値で評価されるが,今ひとつ,用語とその評価についての関連性が分からなかった.以下は,Copilotに質問して理解を深めて最終的に得た知識をレジメにした.

    レジメは,以下に直下にまとめた.Copilotとの会話はその下に参考として列挙した.

    レジメ

    1. 医薬品の効果があるかどうかの判断は,事前に設定した成功基準の閾値との比較で行う.
    2. 効果があった患者数と臨床サイズ(母数)から,95%信頼区間(95%の確立で信頼できる値である範囲)は,下限値と上限値という用語で表される.
    3. 成功基準の閾値は,根拠のあるデータから算出されるが,新薬やワクチンなど,一般的な閾値は経験的には存在している.
    4. 臨床試験の結果,95%信頼区間の下限値が20%,および上限値が50%と計算された時,事前に設定した成功基準の閾値が30%であったなら,この臨床試験で使用した薬は成功基準を満たしていないことから,効果を発揮していないと判断される可能性が高い.

    Copilotとの会話

    (1)95%信頼区間と成功基準の閾値

    Q : 以下の文章は論理的に正しいか? 出てくる数値の単位および意味についても教えて 「臨床試験の結果,「治験薬投与6カ月の症状の改善効果があり改善した症例割合」[95%信頼区間]は20.0% [5.6, 40.4] であり,95%信頼区間の下限が事前に設定した成功基準の閾値30%を下回った」

    Copilot :

    この文章について論理的な正確性を検討し、出てくる数値の単位および意味について説明します。

    文章の論理的正確性

    文章は以下の内容を含んでいます:

    1. 臨床試験の結果について述べています。
    2. 「治験薬投与6カ月の症状の改善効果があり改善した症例割合」という指標を用いています。
    3. この指標の95%信頼区間が20.0% [5.6, 40.4] であると述べています。
    4. 95%信頼区間の下限が事前に設定した成功基準の閾値30%を下回ったと述べています。

    この文章は論理的に正しいと言えます。特に、信頼区間が指標の範囲を示しており、事前に設定された閾値と比較している点が明確です。

    数値の単位および意味

    文章中の数値の単位と意味は以下の通りです:

    1. 20.0%:
      • 単位: パーセント (%)
      • 意味: 標本割合の推定値。標本のうち20.0%が「症状が改善した」と報告されています。
    2. [5.6, 40.4]:
      • 単位: パーセント (%)
      • 意味: 95%信頼区間の範囲。95%の信頼水準で、真の母集団割合が5.6%から40.4%の範囲に含まれると推定されます。
    3. 30%:
      • 単位: パーセント (%)
      • 意味: 事前に設定された成功基準の閾値。治験薬の効果を評価するための基準値です。

    関係性

    信頼区間の下限値5.6%が成功基準の閾値30%を下回っているため、これは治験薬の効果が設定された基準を満たしていないことを意味します。成功基準の閾値30%は、治験薬が臨床的に有効とみなされるための最低基準であり、これを下回る場合、治験薬が期待される効果を発揮していないと判断されます。

    全体として、この文章は論理的に整合性が取れており、数値の単位および意味も正確に記載されています


    (2)信頼区間を理解するための関連用語

    Q: 統計解析において信頼区間を理解するために必要な関連する用語やパラメータについてその項目と意味

    Copilot :

    統計解析において信頼区間 (Confidence Interval) を理解するためには、いくつかの重要な用語やパラメータを知っておく必要があります。以下に主要な項目とその意味を紹介します。

    1. 母平均 (Population Mean):
      • 全体の母集団の平均値です。これは理論的な値であり、通常は直接測定できません。
    2. 標本平均 (Sample Mean):
      • 母集団から抽出した標本の平均値です。母平均の推定に使用されます。
    3. 標準誤差 (Standard Error):
      • 標本平均のばらつきの程度を示します。標準偏差を標本サイズの平方根で割って計算されます。
      • 標準誤差 =標本サイズ ÷ ルート(母標準偏差)
    4. 信頼水準 (Confidence Level):
      • 信頼区間が真の母数を含む確率を示します。通常、95%や99%などが使用されます。
    5. 臨界値 (Critical Value):
      • 信頼水準に対応するz値やt値です。例えば、95%の信頼水準ではz値が約1.96になります。
    6. 信頼区間の幅 (Width of the Confidence Interval):
      • 信頼区間の上下限の差を示します。標準誤差と臨界値の積で求められます。
    7. 自由度 (Degrees of Freedom):
      • t分布を使用する場合に考慮されるパラメータで、通常は標本サイズ-1で計算されます。
    8. 点推定値 (Point Estimate):
      • 母数の最良の推定値であり、例えば標本平均が点推定値に相当します。
    9. 信頼区間の下限値 (Lower Limit):
      • 下限値 = 標本平均 – (臨界値 × 標準誤差)
    10. 信頼区間の上限値 (Upper Limit):
      • 上限値 = 標本平均 + (臨界値 × 標準誤差)

    (3)期待される効果がないと判断されるとは

    Q : 信頼区間の下限値が成功基準の閾値より低い場合になぜ期待される効果が発揮されないと言えるのか? 成功基準の閾値は,そもそもどのような計算によって求められたのか?

    Copilot :

    信頼区間の下限値が成功基準の閾値より低い場合に期待される効果が発揮されないとされる理由と、成功基準の閾値がどのように計算されるかについて説明します。

    期待される効果が発揮されない理由

    信頼区間は、特定の信頼水準で真の母集団パラメータが含まれると推定される範囲を示します。例えば、95%の信頼区間は、95%の確率でその範囲に真の母集団パラメータが含まれることを意味します。

    信頼区間の下限値が成功基準の閾値を下回る場合、次の理由で治験薬の期待される効果が発揮されない可能性があるとされます:

    • 信頼区間の下限値は、治験薬の効果が最も低い場合の推定値を示します。下限値が閾値より低い場合、効果が基準を下回る可能性があることを意味します。
    • 成功基準の閾値は、治験薬が臨床的に有効とみなされるための最低基準です。信頼区間の下限値がこの基準を下回ると、治験薬がこの基準を満たす確率が低いことを示唆します。

    成功基準の閾値の計算方法

    成功基準の閾値は、臨床試験の設計段階で事前に設定される目標値や基準値です。以下のような方法で設定されることが多いです:

    1. 臨床的意義に基づく設定:
      • 医療や臨床の専門家が、治験薬が有効とみなされる最低限の効果を設定します。例えば、症状の改善が一定割合以上でなければ臨床的に有意義でないと判断される場合です。
    2. 過去のデータに基づく設定:
      • 同様の治験や研究の過去のデータに基づいて閾値を設定します。これにより、治験薬の効果を他の治療法と比較して評価できます。
    3. 統計的基準に基づく設定:
      • 統計的な手法を用いて、効果が偶然によるものではなく、統計的に有意なものであることを示す閾値を設定します。

    成功基準の閾値は、試験の目的や治療対象となる疾患の特性、過去の研究データなどに基づいて慎重に設定されることが重要です


    (4)成功基準の閾値による判断

    成功基準の閾値が10%とは,標本サイズに対して10%が効果があるとの意味でよいか

    はい、その通りです。成功基準の閾値が8.6%である場合、これは標本サイズに対して10%の割合で効果があることを意味します。具体的には、治験薬が臨床的に有効とみなされるためには、標本のうち少なくとも10%が改善を示さなければならないということです。

    例えば、標本サイズが100例の場合、成功基準の閾値10%に対応する成功例の数は10例(実際には小数点の場合は整数に変換して評価)となります。すなわち、100例中10例以上が改善を示さない場合、治験薬は臨床的に有効とみなされない可能性が高いです。

    信頼区間の下限値がこの閾値10%を下回ると、統計的に見て真の効果がこの基準を満たさない可能性が高いことを示唆しています。


    (5)開発医薬品の種類ごとの成功基準の閾値

    Q: 成功基準の閾値について一般的に使用さるめ目安の数値はあるか

    Copilot :

    成功基準の閾値は、試験の目的や治療対象となる疾患の特性、過去の研究データなどに基づいて異なるため、一般的に一律の数値があるわけではありません。ただし、いくつかのケースや分野でよく使用される目安の数値があります。

    一般的に使用される目安の数値

    1. 新薬の臨床試験:
      • 効果の改善が20%以上を目安とすることが多いです。例えば、既存の治療法と比較して20%以上の改善が見られるかどうかが成功基準になることがあります。
    2. ワクチンの有効性試験:
      • ワクチンの有効性試験では、通常50%から90%以上の効果を目指します。例えば、インフルエンザワクチンでは50%以上の有効性が期待されることがあります。
    3. デバイスの有効性試験:
      • 医療機器やデバイスの試験では、効果の改善が10%から30%以上を目安とすることが多いです。
    4. 行動介入の試験:
      • 健康行動や生活習慣の改善を目指す試験では、5%から20%以上の改善を目指すことがあります。

    閾値の設定基準

    • 臨床的重要性: 閾値は、治療の臨床的重要性を考慮して設定されます。例えば、患者にとって有意義な改善が見られるかどうかが基準となります。
    • 過去のデータ: 同様の治験や研究の過去のデータに基づいて設定されることがあります。
    • 規制当局のガイドライン: FDAやEMAなどの規制当局が提供するガイドラインに従って設定されることがあります。

    成功基準の閾値は慎重に設定される必要があり、試験の目的や期待される効果を反映した数値であることが重要です。

    編集履歴

    2025/02/22, Mrはりきり

  • PIC/Sにおける部屋のグレードについて

    PIC/Sにおける部屋のグレードについて

    Grade A

    1. 高リスク作業
    2. 重要区画 (無菌操作ライン,充填区画,施栓,開口状態での一次包装,ファーストエア保護での無菌接続)
    3. 気流保護 (RABS, アイソレータ内一方向気流作業)

    Grade B

    1. 無菌操作
    2. 調製・容器充填
    3. アイソレータを使用しない場合
      • Grade Aのバックグラウンドのクリーンルーム
      • 連続的な差圧モニタリング
    4. アイソレータを使用する場合
      • Grade Bより低い等級のクリーンルームを検討し得る

    Grade C/D

    1. アイソレータを使用しない場合
      • 無菌操作法により容器充填済み
      • 無菌製品の製造
      • 比較的重要でない段階
    2. アイソレータを使用する場合
      • バックグラウンドはクリーンルーム
    3. 最終滅菌法による製品の調製・容器充填の作業

    クリーンルームと重要区画

    1. 微粒子/微生物の拡散/蓄積を最小化するために露出する全ての表面は平滑・不浸透性,且つ破損が無いこと
  • PIC/SとICHの関係性? 役割について簡単な比較

    PIC/SとICHの関係性? 役割について簡単な比較

    PIC/SとICHについて

    PIC/S とICHについてCopilotを活用して比較しました.

    簡単にPIC/SとICHを述べると以下の通りになります.

    1. PIC/Sは,欧州における規制当局が主導してまとめられた原薬及び製剤に関するGMP関連のガイドラインです.
    2. ICHは日米欧が主導して規制の共通化を目指してまとめられた医薬品の開発・申請などに係わるガイドラインです.

    Copilotとの質疑応答:


    Q1 : PIC/S GMPガイドラインについて,主導しているものは誰か,また,ICHとの関係性.

    Copilot : PIC/S GMPガイドラインは、Pharmaceutical Inspection Cooperation Scheme(医薬品査察協同スキーム)によって主導されています。このガイドラインは、医薬品の製造における基本的な品質管理基準を定めています。

    ICH(International Council for Harmonisation of Technical Requirements for Pharmaceuticals for Human Use)との関係性については、PIC/S GMPガイドラインはICHのQ7Aガイドライン(Active Pharmaceutical Ingredients)の基礎となっています。つまり、PIC/S GMPガイドラインはICHの基準を取り入れており、両者は製造基準の国際的な調和を目指しています。


    Q2 : PIC/S GMPとは

    PIC/S GMP(Pharmaceutical Inspection Convention and Pharmaceutical Inspection Co-operation Scheme Good Manufacturing Practice)は、医薬品の製造における品質管理基準を定めた国際的なガイドラインです。このガイドラインは、医薬品の安全性と効果を確保するために設けられています。

    PIC/S GMPは、以下のような内容を含んでいます:

    • 序論:ガイドラインの概要や目的。
    • Part I:製剤GMP:医薬品の基本要件。
    • Part II:原薬GMP:医薬品有効成分の基本要件。
    • Annex(付属書):特定の製造プロセスやシステムに関する詳細な基準。

    このガイドラインは、国際的な調和を目指しており、多くの国々が参加しています。日本も2014年にPIC/Sに加盟し、国際的な品質基準に準拠しています。


    Q3 : PIC/S GMPガイドラインとICH GMPガイドラインの関係性

    PIC/S GMPガイドラインとICH GMPガイドラインは、両者ともに製薬業界における製品の品質を確保するための基準ですが、それぞれ異なる背景と目的を持っています。

    PIC/S GMPガイドラインは、Pharmaceutical Inspection Co-operation Scheme(PIC/S)によって策定されたもので、主にヨーロッパ諸国の規制当局が共通の基準を持つことを目的としています。PIC/Sは、製品の品質を確保するための国際的な協力を促進するための組織です。

    一方、ICH GMPガイドラインは、International Council for Harmonisation(ICH)によって策定されたもので、世界中の規制当局が共通の基準を持つことを目的としています。ICHは、製薬業界の国際的な協力を促進し、製品の開発と製造の品質を向上させるための組織です。

    つまり、PIC/S GMPガイドラインはヨーロッパに焦点を当てたものであり、ICH GMPガイドラインは世界的な規制当局に対応したものです。両者は共通の目標を持ちつつも、その適用範囲と背景に違いがあります。


    Q4. PIC/S GMPとIHC GMPのとりまとめ主体は何か?

    PIC/S GMP(Pharmaceutical Inspection Co-operation Scheme Good Manufacturing Practice)は、国際的な薬品製造基準の取りまとめを行うための組織です。この組織は、薬品製造の品質を確保するために、各国の規制当局が協力して作られました。

    一方、IHC GMP(International Harmonization Council Good Manufacturing Practice)は、国際的な製品の品質と安全性を確保するための基準を設定する組織です。この組織は、製品の製造プロセス全体にわたる品質管理を強化することを目指しています。

    どちらの組織も、製品の品質と安全性を確保するために重要な役割を果たしていますが、それぞれ異なる焦点と目的を持っています。


    Q5. PIC/S GMPとICHについて,ヒストリーに関して発足時期やその他イベントについて退避して教えて

    PIC/S GMP (Pharmaceutical Inspection Convention and Pharmaceutical Inspection Co-operation Scheme)

    • 発足時期: 1995年に設立されました。これは、1970年に設立されたPharmaceutical Inspection Convention (PIC)を発展させたものです。
    • 背景: PICは、欧州自由貿易連合 (EFTA) によって設立され、医薬品の製造に関する査察の相互承認を目的としていました。しかし、1990年代初頭には、EU法との不整合が問題となり、新たな加盟国を受け入れることが難しくなりました1。そのため、PICと並行してPIC Schemeが設立され、これらが共にPIC/Sとして知られるようになりました。
    • 主な目的: 医薬品の製造に関するGMP (Good Manufacturing Practice) の国際的な調和と、査察当局の品質システムの開発・実施・保守を目指しています。

    ICH (International Council for Harmonisation of Technical Requirements for Pharmaceuticals for Human Use)

    • 発足時期: 1990年に設立されました。
    • 背景: ICHは、アメリカ、ヨーロッパ、日本の規制当局が協力して設立されました。当初は、医薬品の開発に関する技術要件の調和を目的としていましたが、その後、医薬品の品質、安全性、有効性に関する要件の調和にも取り組むようになりました。
    • 主な目的: 医薬品の開発と製造に関する国際的な調和を促進し、医薬品の品質、安全性、有効性を向上させることを目指しています。

    事務連絡 平成24年2月1日 PIC/SのGMPガイドラインを活用 …

    PIC/SのGMPガイドライン

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    2025/02/15 Mrはりきり

  • PIC/S GMP 英語用語集

    PIC/S GMP 英語用語集

    概要 : general overview

    適応範囲 : scope

    原則 : principle

    医薬品品質システム : pharmaceutical quality system (PQS)

    建物 : premises

    設備 : euqipment

    ユーティリティ : utilities

    人員 : personnel

    特有の技術 : specific technologies

    環境と工程のモニタリング : environmental and process monitoring

    品質管理 : quality control

    用語解説 : glossary

    外部委託作業の管理 : management of outsourced activities

    予防的な保守管理 : preventative maintenance

    清浄化及び消毒 : cleaning and disinfection

    リスクマネジメント : risk management

    無菌製品 : sterile producrts

    アクセス制限バリアシステム : restricted access barrier systems (RABS)

  • [FDA] ある会社/サイトのFDAによる査察実績を調べるにはInspection Classification Database.

    [FDA] ある会社/サイトのFDAによる査察実績を調べるにはInspection Classification Database.

    はじめに

    製造サイトや分析サイトなど,医薬品に係わる製造や品質についてFDAは査察を実施している.日本でもPMDAや都道府県がGMP適合性について検査しているが,今回は,FDAについて以下に述べる.

    US : Inspection Classification Database | FDA

    JP : 品質確保に関する取り組み | 独立行政法人 医薬品医療機器総合機構 – 1. GMP/GCTP Annual Report

    EU : Inspections and compliance | EMA annual Report

    PMDAではGMP適合性調査に合格すると合格書が発行されるが,FDAではそのような制度はなく,どのような状態かは,以下の公式ウェブサイトで公開されているので,その記載から類推することになる.

    Inspection Classification Database | FDA : FDAが行った調査結果や査察の詳細が食品,医薬品,医療機器について記載されている (以下,FDA Dashboards – Home).

    FDA Dashboards – Home : FDAの調査結果,コンプライアンスデータが視覚的に表示される.企業名で検索すると属するサイト・リストが出力される.該当するサイトをクリックし,FDA Actions TimelineとInspectionsの結果を確認する.NAI (No Action Indicated)となっていれば,そのサイトは問題ないと分かる.

    その他参考Home

    FDA Warning Letter

    FDAが発行したワーニングレターを閲覧できるサイトを探したが,以下のHomeしか探せていない.

    Warning Letters | FDA : 調査結果に基づいて発行された警告書ゃ改善指示が公開されている.2020年より以降のレコードはFOIリクエストしなければ得られない.

    CDERの活動

    FDA-TRACK: Center for Drug Evaluation and Research Dashboards | FDA : FDAの医薬品評価および研究センターのパフォーマンスを追跡・評価するためのツール.承認プロセスや規制の進捗状況を視覚的に確認することができる.このHomeの序文には以下のように目的が記載されている「FDAの医薬品評価研究センター(CDER)は、研究と発見の初期段階からFDAによる承認、一般市民による広範な使用まで、医薬品開発—のあらゆる側面をサポートしています。CDERは、医薬品の承認前と承認後の両方で、品質、安全性、有効性の確保に努めています。言い換えれば、公衆衛生を保護するための私たちの努力は、私たちが承認する医薬品のライフサイクル全体に広がっています。CDERは、FDA-TRACKを使用して、四半期ごとに、政策と科学の策定、承認前の安全性レビュー、承認後の安全性監視を通じて、このライフサイクル全体にわたる関与を強調するパフォーマンス指標を報告します。」.

    Forms:

    Form FDA 483

    FDAが施設を調査した際に作成される指摘事項などを含む報告書.発行されない場合もある.

    Form FDA 356h

    新薬の承認を申請するためのフォームです。新薬または簡略新薬(ジェネリック医薬品)を人間用に承認する際に使用されます。

    Form FDA 1572

    臨床試験の主要な調査者(Principal Investigator, PI)が責任を持つことを証明するためのフォームです。PIは臨床試験の倫理的かつ科学的な実施に対する責任を負います。

    Form FDA 1571

    Investigational New Drug Application (IND) の一部として、臨床試験の開始をFDAに通知するためのフォームです。これにより、試験薬が人間で試験される前にFDAの承認が得られます。

    Form FDA 2253

    市販後の医薬品や生物製剤の広告および販促資料をFDAに提出するためのフォームです。これは、製薬会社が広告やプロモーション活動が規制に準拠していることを確認するために使用されます。

    Form FDA 483a

    Inspectional Observations(検査観察事項)を記録するための補助的なフォームです。これにより、FDAの検査官が検査中に見つけた問題を詳細に記録できます。

    Form FDA 3983

    DMF (drug master file)を申請時に使用する.

    etc.

    Forms | FDA

    編集履歴

    2025/02/10 Mrはりきり

  • [医薬品] 肝細胞増殖因子; Hepatocyto Growth Factor [2024/01/08]

    [医薬品] 肝細胞増殖因子; Hepatocyto Growth Factor [2024/01/08]

    HGF

    2024年までは,日本において条件付き承認されたAnges社のCollategeneがありましたが,取り下げています.Collategneは,pDNAにHGFをコードする核酸医薬でした.

    HGFと疾患の関係

    ADとHGFとの関連

    脳に存在する各種の細胞(ニューロン、アストロサイト、ミクログリア、オリゴデンドロサイトなど)では,HGFの発現が確認されている.

    以下の論文では,データベースで初期のアルツハイマー病(AD)のマーカー(Aβ42, pTau, tTau)と脳髄液中の肝細胞増殖因子(HGF)の相関について統計学的に調査しており,その結果,脳髄液HGFの濃度が高いと,ADマーカーが高濃度であり,軽度認知障害(mild cognitive impairment (MCI))の認知機能低下の速度は速いことに関連していた.

    Associations of the cerebrospinal fluid hepatocyte growth factor with Alzheimer’s disease pathology and cognitive function | BMC Neurology | Full Text (2021)

    編集履歴
    2025/01/08 Mrはりきり
  • compendial methodとは

    compendial methodとは

    薬局方に記載の方法を意味する.

    日本の薬局方に記載の方法とUSの薬局方との関係性を表す英語は,

    The compendial method is harmonized to USP.

    となる.

  • [医薬品製造] バイオ医薬品製造には欠かせないシングルユースバッグ(SUB) – Merckの4層(PureFlex, PureFlex Plus)と6層(Ultimus)のフィルムが使用されるMobiusバッグの柔軟性、低ガス透過性、および不活性な製品接触性の特徴について [2025/01/25]

    [医薬品製造] バイオ医薬品製造には欠かせないシングルユースバッグ(SUB) – Merckの4層(PureFlex, PureFlex Plus)と6層(Ultimus)のフィルムが使用されるMobiusバッグの柔軟性、低ガス透過性、および不活性な製品接触性の特徴について [2025/01/25]

    Mobius ® 2D and 3D Assemblies and Storage Systems – Merck

    MerckのMobius シングルユースバッグは,4層 (PureFlex Film, PureFlex Plus Film)あるいは6層 (Ultimus Film)の異なる素材の多重フィルム構造になっており,柔軟性、低ガス透過性、および不活性な製品接触層を提供するように設計されている.

    品質保証

    1. メビウスのアセンブリは、cGMPに準拠したメルクの施設で製造
    2. ファミリー構成材料は、ガンマ線照射後に試験されており、クラスVIプラスチックのUSP <88>生物学的反応性試験の基準を満たしています。
    3. 各ロットで圧力減衰法を使用したリークインテグリティテストにより、製品の品質が保証されます。
    4. すべてのメビウスアセンブリには、材料と仕上がりの品質保証が付属しています。

    完全性保証を高めるためのヘリウム完全性製造放出試験

    1. メビウスのシングルユースアセンブリ*は、ヘリウム完全性製造放出試験でも試験することができます。
    2. ヘリウム完全性試験は、2 μmの小さな欠陥を検出することが検証されており、チューブや接続ポイントを含むシングルユースアセンブリ全体を試験するように設計されています。
    3. ヘリウム完全性試験を完全性保証戦略に組み込むことで、製造プロセスにおける漏れや微生物の侵入のリスクを減らすことができます。

    認証レベル

    1. お客様は、プロセス開発のあらゆる段階で、品質、コスト抑制、規制遵守を求めています。
    2. ゴールド、シルバー、ブロンズの認定レベルでは、自分に適したオプションを選択できます。

    PureFlex™フィルム

    PureFlex™フィルムは、柔軟性、低ガス透過性、および不活性な製品接触層を提供するように設計された、高純度の医療グレードの共押出フィルムです。PureFlex™フィルムは、幅広いシングルユースアプリケーションに柔軟性を提供し、1つのフィルムを生産プロセス全体の複数のプロセスステップで使用できます。

    UltimusとPureFlex™のシングルユースプロセスコンテナフィルムの構造®

    素材の解説

    • ULDP: 低密度ポリエチレン,非毒性,耐衝撃性,安価
    • LDPE, LLDPE : 手密度ポリエチレン,Low Density Polyethylene(LDPE), Linear Low Density Polyethylene(LLDPE), 製造法の違いでLDPEとLLDPEに分類できるが,特性的にほぼ同じ.
    • EVA : エチレン酢酸ビニル,柔軟性,化学的耐性
    • EVOH : エチレンビニルアルコール,高性能バリアフィルム,酸素バリア性,ガスバリア性,生体適合性

    編集履歴

    2025/01/25 Mrはりきり

  • [医薬品製造] 原料等の供給者の管理に関する手順書 [2025/01/24]

    [医薬品製造] 原料等の供給者の管理に関する手順書 [2025/01/24]

    あじめに

    医薬品の製造には,多くの種類の原料・基材などを使用する.医薬品の製造業者の仕事は,その供給業者の管理が主体業務といっても過言ではない.

    2022年の改正GMP省令により新たに作成が必要となった手順書として,題記の手順書がある.大阪府のホームページに手順書案がアップされている.

    GMP省令改正に伴い新たに作成が必要となった手順書

    原料等の供給者の管理に関する手順書 (案) – 大阪府ホーム …

    改正GMP(2022)での必要な手順書
    4つの基準書が手順書として新しく加わり,施行規則(2013/08/30では追加されていた手順書がGMP省令に明記された.
    1. 構造設備および職員の衛生管理に関する手順 (新規,以前は基準書)
    2. 製造工程、製造設備、原料、資材および製品の管理に関する手順 (新規,以前は基準書)
    3. 試験検査設備および検体の管理その他適切な試験検査の実施に必要な手順 (新規,以前は基準書)
    4. 安定性モニタリングに関する手順 (GMP施行通知 2013/8/30では追加されていた手順書)
    5. 製品品質の照査に関する手順(GMP施行通知 2013/8/30では追加されていた手順書)
    6. 原料および資材の供給者の管理に関する手順(GMP施行通知 2013/8/30では追加されていた手順書)
    7. 製造業者等の委託を受けて試験検査その他の製造・品質関連業務の一部を行う他の事業者の管理に関する手順(GMP施行通知 2013/8/30では追加されていた手順書)
    8. 製造所からの出荷の管理に関する手順
    9. バリデーションに関する手順
    10. 第14条の変更の管理に関する手順
    11. 第15条の逸脱の管理に関する手順
    12. 第16条の品質情報および品質不良等の処理に関する手順
    13. 回収等の処理に関する手順
    14. 自己点検に関する手順
    15. 教育訓練に関する手順
    16. 文書および記録の作成、改訂および保管に関する手順
    17. その他適正かつ円滑な製造・品質関連業務に必要な手順

    廃止された基準書と手順書化

    従来の3つの基準書 (衛生管理基準書、製造管理基準書、品質管理基準書) が廃止され、それぞれ手順書となり具体的な記述が必要な文書となった。(上記の赤字部分)

    その他必要なSOP

    データインテグリティと品質リスクマネジメントは、当然に全ての部門、全てのプロセスに必要でいる.改正GMP省令において,これら2つの手順書の作成は必要ではないものの,この2つの考え方は盛り込まれている必要がある.あるいは,これら,データインテグリティ,品質マネジメントに関する考え方や具体的な作業の方法について手順書化することは望ましいと考える.

    因みに、
    品質リスクマネジメントに関するガイドラインは,2005年に発出されている.
    データインテグリティに関するガイドラインは,日本では存在しない。

    編集履歴

    2025/01/24 Mrはりきり

  • [用語] PMDA ; 日本の医薬品行政を担う機関 [2022/09/03]

    [用語] PMDA ; 日本の医薬品行政を担う機関 [2022/09/03]

    PMDA; Pharmaceuticals Medical and Device Agency; 独立行政法人 医薬品医療機器総合機構

    • 平成16年4月1日に独立行政法人医薬品医療機器総合機構法に基づいて、以下の組織を統合し設立された
      • 国立医薬品食品衛生研究所医薬品医療機器審査センター
      • 医薬品副作用被害救済・研究振興調査機構及び財団法人医療機器センターの一部の業務
    • PMDAは、以下の役割を担い国民保健の向上に貢献することを目的とする.
      • 健康被害救済: 医薬品の副作用や生物由来製品を介した感染等による健康被害に対して、迅速な救済を図る
      • 承認審査: 医薬品や医療機器などの品質、有効性および安全性について、治験前から承認までを一貫した体制での指導・審査
      • 安全対策: 市販後における安全性に関する情報の収集、分析、提供

    PMDA

    Pmda 独立行政法人 医薬品医療機器総合機構

    編集履歴

    2022/09/03, Mr. Harikiri