カテゴリー: KNOWLEDGE

  • [Kw] 細菌にも性がある – 核外遺伝子: プラスミドを持っているものが雄

    [Kw] 細菌にも性がある – 核外遺伝子: プラスミドを持っているものが雄

    細菌の性

    細菌の細胞も動物の細胞も、細胞内に核があり、そこにはDNAがあります。このDNAを雌の菌に注入できるのが雄の細菌です。

    編集履歴
    2020/05/08 はりきり(Mr)

    雄には、Fプラスミドというリング状の遺伝子を持っています。このFプラスミドには、繊毛を作る遺伝子が含まれており、作られた繊毛が雌の菌を抱え込む装置となります。雌の細菌ょ抱え込んだあと、DNAを雌に注入します。

    まとめ

    大腸菌などの細菌にも、雌雄があることに驚きました。このFプラスミドの発見が、遺伝子組み換え技術に発展しました。

    Fプラスミドと最近の性 – 2015/01/07

    http://www.jarmam.gr.jp/situmon3/f-plasmid.html

    プラスミドは核外遺伝子であり、自己増殖し、細胞分裂の際に伝達される。プラスミドという名称は、195r2年、Lederbergによって提唱。1940年代には、細菌の性を決定するF因子が、1960年代には、薬剤耐性因子が、それぞれ精力的に研究された。1970年代中期からは、遺伝子操作ベクターとして盛んな研究が行われた。

    https://www.jstage.jst.go.jp/article/nskkk1962/41/9/41_9_652/_pdf

    プラスミドとは、細胞質性遺伝子であり、細菌の核にある染色体とは別ものとして存在する輪っか状のDNA分子
    – 遺伝子の組換え – 高木康敬, 有機合成化学 第36巻第11号 (1987)

    https://www.jstage.jst.go.jp/article/yukigoseikyokaishi1943/36/11/36_11_982/_pdf/-char/ja
  • [リンク] 無料で使える7つのビデオ会議サービスを徹底比較!

    [リンク] 無料で使える7つのビデオ会議サービスを徹底比較!

    リンクを貼ります。

    テレワークに必要なビデオ会議システムの比較の記事です。Zoom、Microsoft Teams, Skypeなどの比較があり、最大接続数は参考になります。

    • Zoom
    • Teams
    • Skype

    無料で使える7つのビデオ会議サービスを徹底比較! – PC Watch

    https://pc.watch.impress.co.jp/docs/topic/feature/1247143.html

    編集履歴

    2020/05/08 はりきり(Mr)

  • [特許関連/記事紹介] 新型コロナウイルスに関する特許の概説記事から – ID15052 [2020/05/02]

    [特許関連/記事紹介] 新型コロナウイルスに関する特許の概説記事から – ID15052 [2020/05/02]

    記事へのリンクのみ

    新型コロナウイルスの特許について、現状を踏まえて概説している記事です。特許の学習として実務的に参考になります。

    SARS-CoV-2 Coronavirus and patents20 · 02 · 20 – ABGexperts – Irene Vázquez

    https://abg-ip.com/coronavirus-patents/?cli_action=1588405272.673
  • [Edu] 間質という組織は間質液を蓄えていて、細胞も含めた体組織を衝撃から守る緩衝材になってい

    [Edu] 間質という組織は間質液を蓄えていて、細胞も含めた体組織を衝撃から守る緩衝材になってい

    間質とは

    これまで、間質という組織構造については、正しく捉えられていなかったというお話です。

    以下の論文には、間質は、いろいろな機能を持っているということから、「器官」として格上げの必要性を述べています。

    • 間質や細胞は、コラーゲンで作られた網目構造の中にある
    • 間質液の成分は何らかの状態情報を持っているかもしれない
    • 間質に入り込んだ癌細胞は、自由に動き回れることが観察された
    • これまで、組織の観察は、ホルムアルデヒドなどの固定により水分が除去された状態で行われていたため、実体像は分かっていなかった。
    • 今回、共焦点レーザー内視鏡で患者の胆管を観察している際に間質液に満たされた間質を発見した。その他、肺、腎臓、筋肉、胃などに存在している。

    以上

    人体で最大の「新しい器官」は、なぜいまになって“発見”されたのか , 2018

    https://wired.jp/2018/04/04/found-a-new-human-organ/
  • [Kw] 産業用インクジェットプリンターに関わる労働安全衛生法の改定 – 規則の遵守とリスクアセスメントの実施 [2020/10/21]

    [Kw] 産業用インクジェットプリンターに関わる労働安全衛生法の改定 – 規則の遵守とリスクアセスメントの実施 [2020/10/21]

    インクジェットプリンターに関わる法令

    有機則

    法改正にり、産業用インクジェットプリンター(IJP)のインクに、有機溶剤が使用されていると、労働安全衛生法の遵守が求められます。

    これまで関係がなかった以下の規則への対応が義務付けられました。作業内容によっては、資格の有無が問われます。

    有機溶剤中毒予防規則(有規則)というのがあります。

    • 54種類の有機溶剤
    • メチルエチルケトン(MEK)、アセトンは、IJPに一般的に使用されています。
    • 有機溶剤中毒予防規則(有規則)への対応 (罰則規定があります)
    • リスクアセスメントの実施

    有機溶剤中毒予防規則(有規則)への対応

    • 発散源の密閉、局所排気装置、プッシュブル型換気装置のいずれかを設置
    • 保護具の着用
    • 作業環境管理
      • 有機溶剤作業主任者の選任
      • 定期自主点検の実施(1回/年)
    • 作業環境測定
      • 作業環境測定士による(2回/年)
    • 掲示と保管
    • 有機溶剤等健康診断の実施(定期健康診断以外の追加の実施: 2回/年)

    リスクアセスメントの実施

    • 産業用インクジェットプリンタ(IJP)の新規導入、インク交換の際にリスクアセスメントの実施されていることが求められる

    リスクアセスメントの実施手順の概要

    KYT (危険予知訓練)の手法により、どのような状況で使用している時に、どのようなリスクが潜んどており、それが顕在化したときに、人体に対してどのような被害が起こるかを、感受性の高い頭で具体的に想像しながら洗い出す。発生頻度、インパクトなどから、リスクを見積もる。リスクの重大度から、リスク対策を考える。頻度が低く、発生したとしてもインパクトが低い場合、リスクを受容することもあり得る。全てのリスクに対して対策を打つ合理性はない。

    リスクの低減化・回避

    インパクトが低くても、発生確率が高い場合、ある程度の発生頻度の低減化対策の立案が必要である。作業の仕方や保護具の装着など、リスクに見合った対策を考える。

    もしも事故が発生してしまい、インパクトが大きい場合、すなわち、健康被害、金銭的な大きさなどが考えられる場合は、保険の加入なども対策の一つである。労災以外の任意の保険なども考慮できます。

    リスク発生の視点ではなく、被害の低減化策という視点もあります。健康被害に繋がる事態が発生した場合でも、作業環境として、手袋、保護メガネ、安全靴、換気、シャワー施設など、作業環境の対策も考えることができます。または、そのような提言か策が施された部屋に移動してからの作業の実施など、標準作業に関わる作業手順の改訂も対策となります。

    これら発生前、発生後の対策・回避策について作業担当者への教育を実施した場合、教育記録も残します。

    編集履歴
    2020/04/23 はりきり(Mr)
    2020/05/20 追記 (リスクアセスメント)
    2020/10/19 追記 (リスクアセスメントの実施手順の概要)
    2020/10/21 追記 (IJPの関連情報としてのHACCP)

    以上

    参考文献

    労働安全衛生法の改定を正しく理解してする 日立産機システム – より

    https://www.hitachi-ies.co.jp/products/marking/solution/column/005/

    注意すべき有機溶剤中毒予防規則と労働安全衛生法 – KEYENCE – より

    https://www.keyence.co.jp/ss/products/marker/packing/chapter04/two-statutes.jsp

    有機則とインク
    KEYENCE – より

    https://www.keyence.co.jp/ss/products/marker/inkjet/qa/solvent.jsp
  • [KW] 医薬品の審査報告書の内容について、その記載の項目と内容を知る

    [KW] 医薬品の審査報告書の内容について、その記載の項目と内容を知る

    審査報告書

    審議結果報告書

    • 申請品の情報
      • 類別
      • 一般的名称
      • 販売名
      • 申請者
      • 申請日
    • 薬事分科会への報告についての記載
    • 承認の旨
    • 条件及び期限付きの旨
    • 再審査の旨
    • 承認条件
      • 臨床数が少ない場合は、市販後の臨床データの集積(患者背景、安全性、有効性)し、PMDAに報告すること
      • 使用する上での関連学会、医師で協力し適正使用すること
      • カルタヘナ法に遵守すること(必要であるとき)

    審議結果報告書(追補)

    • 薬事分科会での議論の内容 (申請データの不備に関することなど)
    • その詳細な内容の記録
    • 「再生医療等製品・生物由来技術部会」での議論の内容

    審査報告書

    「再生医療製品等製品にかかる医薬品医療機器総合機構での審査結果

    • 形状、構造、成分、分子量又は本質
    • 申請区分 : 遺伝子治療の場合例えば、新再生医療等製品
    • 特記事項 : 希少疾患用再生医療等製品、先駆け審査指定再生医療等製品、などの法律リスト
    • 審査担当部 : 再生医療製品等審査部
    • 審査結果 : 有効性が示され、ベネフィットを踏まえて安全性は許容可能と判断
    • 効能、効果又は性能 : 当該対象疾患で、且つ、抗AAV9抗体が陰性の患者に限る
    • 用法及び容量又は使用方法 :
      • 体重2.6kg以上の患者
      • 1.1 x 1014 vg/kg/hr by 静脈単回投与 (表、2.6kg ~ 13.5kgでの投与量表)
    • 承認条件 :
      • 治験症例が極めて低いため、製造販売後のデータ蓄積
      • 関連学会、医師による周知と措置
      • カルタヘナ法遵守

    審査報告(1)

    • 申請者が提出した資料と審査の概要
      • 起源又は発見の経緯及び外国における使用状況等に関する資料
      • 製造方法並びに規格及び試験方法等に関する資料及び機構における審査の概略
      • 安定性に関する資料及び機構における審査の概略
      • 効能、効果又は性能に関する資料及び審査の概略
      • 製品の体内動態に関する資料及び機構における審査の概略
      • 非臨床安全性に関する資料及び機構における審査の概略
      • 臨床安全性に関する資料及び機構における審査の概略
      • 臨床的有効性及び臨床的安全性に関する資料及び機構における審査の概略リスク分析に関する資料及び機構における審査の概略について
      • カルタヘナ法第四条に基づく遺伝子組み換え生物等の第一種使用等に関する規定への対応について
      • 機構による承認申請書に添付するべき資料に係る適合性調査結果及び機構の判断
      • 審査報告書(1)作成時における総合評価
    • (上記資料の内容が続く)・・・

    編集履歴

    2020/04/22 はりきり(Mr)

  • doubleclick

    doubleclick

    doubleclick; Googleに買収された企業、または、所有していた広告関連技術

  • [特許] クレーム内容を理解するために文献レビュー —「対象発明の理解を通じたクレーム作成方法の提案、そしてその応用」、パテント (2013),Vol.66, No.13 – / Udemyのオンライン・ビデオ講座 で完結する – ID13101[2020/11/29]

    [特許] クレーム内容を理解するために文献レビュー —「対象発明の理解を通じたクレーム作成方法の提案、そしてその応用」、パテント (2013),Vol.66, No.13 – / Udemyのオンライン・ビデオ講座 で完結する – ID13101[2020/11/29]

    技術者としての特許の理解

    通り一辺倒の教育だけでは、理解は決して深まらない

    「特許の流れ」は手続きなので、理解は容易です。しかし、特許文献としてその特許の範囲を理解したり、自分で特許を書く場合手続きではないので、その理解は容易ではありません。今回、特許の内容の理解、特許を書くこと、について方法論を論じている論文を紹介します。

    特許に関わる役者には、現場レベルの研究者/技術者と、特許の専門家である弁理士、また、その間を繋ぐ組織内の専門組織やスタップがいます。

    昔から、「リエゾン」(参考1)を進める動きはありました。特許部門からの提案は、ある時、突然出てきます。しかし、特許の査定を中心とした思考活動を学ぶことに、専門外となる研究者/技術者は、なかなか真剣に取り組みません。

    技術者は、最低限において技術の内容が理解できれば良いため、特許成立に関わる基準が分からないまま、特許の内容を限定的に理解していることが多くあると思われます。

    これが、リエゾンが進まない大きな要因であると、僕は考えています。

    しかし、現場で特許に関する知識が、あやふやのままで良いのでしょうか?。折角の新規の技術が見つかったとしても、認知もできずに公知化することによる技術の流出や、競争相手の特許内容の理解が乏しく、対策が遅れたいするリスクが高まります。

    私も含めて、特許クレームを本当に、腹落ちするように理解ができているのでしょうか?

    今回、この文献を読んで、私は、腹落ちがしました。通り一辺倒の同じような教育やその内容を理解しても、堂々巡りです。尖った内容でアプローチの異なる理解により、停滞していた理解を深められます。

    今回、この文献を読んで、相当程度の理解が深まったと感じています。

    本当の研究者/技術者になる

    自分たちで見つけた新規技術を特許申請することは、競業他社の特許を読み解くよりは、遥かに簡単です。

    外部環境がどうなのかを知り、それを受けて自分たちの強みをどのように維持し、或いは、強めていくのか、そのためには、正確に外部環境を理解する必要があります。

    そこで、他社特許(査定中を含め)に対して、その特許クレームは、どのように読み解けばいいのか、未だ査定中で特許に至っていない公開段階で、そのクレーム内容を読み解いた時、すべてのクレームに特許性があるのか、その特許を受けるに値しないクレームはどれなのか、今後、特許として査定される範囲はどれくらいなのか、そのような判断を迫られる場面は、新規技術に関わる研究者/技術者として遭遇する事は多いと思います。

    特許の専門家にコメントを求めることは、当然必要です。しかし、実務レベルでも試行錯誤しなければならない場面も沢山あり、いつも、専門家のコメントを求めていれば、判断が遅れます。

    スピードが求められる場合や小さな組織では、多能であることも求められます。

    今回、レビューした1つの文献は、そうしたあやふやな技術理解ではなく、明確なメソッドとして、クレームを理解し、また、逆にクレームを書くスキームを提案しています。

    対象発明の理解を通じたクレーム作成方法 の提案,そしてその応用 – パテント (2013), Vol.66, No.13

    https://system.jpaa.or.jp/patents_files_old/201311/jpaapatent201311_045-060.pdf

    Udemyのビデオ学習

    今回の文献執筆者である大瀬さんが、以下に紹介した内容のオンライン教材としてUdemyでの受講が可能になりました。約60本のビデオによる解説と実習は、殆どが5分程度、長くて10分の講義です。僕もこの講義を受講し、2020/11/29に全ての学習を完了したので、少しレビューを述べたいと思います。

    講座タイトルは、「初心者でもわかる特許の書き方講座【初心者向け】【弁理士が教える実践特許講座】」です(定価12,600円)。

    副題 は、「特許知識ゼロでも大丈夫!自分の力で発明を文章にして特許書類が作成できるようになります。「発明を理解、把握するステップ」と「理解した発明を特許文章にするステップ」の2つのステップで誰でも簡単に「特許の書き方」を身につけることができます。」

    僕にとって、講座内容の最も重要な部分は、以下の項目の実習に尽きました。

    1. 実務として技術を「要素」、その「属性」、および、それらの「関係」について全てを、エクセル表などに列挙していくメソッド
    2. 以上で、とりまとめた「要素」、「属性」、および「関係」の説明文をほとんどそのままを使って請求項に記述していくメソッド

    これまでに、複数の書籍を購入し特許の勉強をしてきましたが、実務としてここまで、有益な情報を得ることが殆どできなかったことで、独学に限界を感じていました。しかし、今回、書籍ではなく、オンライ・ビデオ学習によって、また、特に技術者にとってわかりやすい開発されたメソッドによって、請求項というものが、3の要素、すなわち「要素」、「属性」及び「関係」からなっていることを、具体的な事例を実習することで、より良く短時間に知ることが出来ました。その結果、特許の請求項を書くことは、もちろん、誰かが書いた既存の特許の請求項を構造的に理解することができるようになったと思います。大変有意義な講義でした。大瀬さんに最大限の感謝を表します (2020/11/29, はりきり(Mr) )。

    予備知識

    クレーム

    • 1つのクレーム(請求項)は、1つの発明である。
    • 特許請求の範囲は、36条4項1号を満たすこと : 特定の課題を解決できること
    • 要素列挙形式 (一般的)
    • 構造的クレーム形式

    一般的な要素列挙形式

    まずは、「構造的クレーム形式」を読んで、用語を理解した上で、以下の要素列挙形式を読み進めてください。

    • 要素間の関連性が多くなると複雑な文章に陥りやすい
    • 曖昧な内容になりやすい

    構造的クレーム形式

    「構成」とは、「要素」、「属性」、「関係性」を総称する。

    この構成を意識すれば、日本語がシンプルになり、クレームを読み込むことも、クレームを作成することも容易になります。

    • 日本語の文章がシンプルになる
    • クレームが多義的になりにくくなる
    • クレームが不明瞭になりにくくなる
    • 補正がし易くなる
    • 外国語への翻訳がしやすくなる
    • 「要素」 (外的不可)
      • 「装置」の場合は、「部品」のこと
      • 「方法」の場合は、「単一の工程(ステップ)」
      • 「プログラム」の場合は、単一の演算を行う「関数」
    • 「属性」:要素の属性 (内的付加)
      • 絶対的な規定のこと
        • 一般名(ねじ、バネ、キャップ)
    • 「関係性」:要素同士の関係性 (特許の世界では組合せという用語が近い)
      • 「要素」間の関連性を相対的に規定すること
      • 丁寧な観察により他との比較を行うことで、見つけ出す
        • AとBは接続されている
        • Aは、Bの軸受けにより支持されている
        • AとBは、適切なな距離の間隔がある

    請求項の事例

    • 請求項1 (独立請求項)
      • 要素は、aとbを備え
      • 属性は、cとdであり
      • 関係性は、eとf
      • である「装置」
    • 請求項2 (従属請求項)
      • 要素は、gを備え
      • 関係性は、i
      • である「請求項1」の「装置」

    従属請求項は、上位概念のクレームに対して、新規性違反などの拒絶理由が出された際に、争える内容となるように構成しておく役目を持たせるのが良い。

    特許を理解するとは

    対象の発明の内容を理解すること。

    • 刺激 → (発明) → 反応、を理解できている
    • 多様な「刺激」に関しても理解できている

    理解を進める作業

    マインドマップを活用できる。

    1. 「要素」(部品)を抽出する
      • 「要素」の振る舞いを理解していること
      • 例えば、Aユニット、Bユニット、処理部
    2. 要素の「属性」を抽出する
      • 最小の単位で抽出する
      • 複数もあり得る
        • 硬さ
        • etc.
    3. 要素間の「関係性」を抽出する
      • 最小の単位で抽出する
      • 複数もあり得る
        • AとBは接続されている
        • Bとそは接続されている
    4. モデル化
      • 構造化 = (要素-属性) x 関係性
    5. 試動
      • 刺激 → 構造体 → 反応、を観察
    6. 発明の理解
      • 以下の反応が同一の結果となれば、発明について理解している
        • 刺激(入力) → (発明) → 反応(出力)
        • 刺激 → 構造体 → 反応
      • 理解できたと、構造体の細部が描かれていることになり、完全に理解したと言えます。
    7. 考察
      • 付随する機能の気づき

    機能・効果
    (要素、属性、関係)

    1)「新規構成の抽出」へ
    2)「発明の詳細な説明」、「課題を解決するための手段」として「明細書」へ

    新規構成の抽出
    (従来技術調査)

    1)「上位概念の発掘」へ
    2)「背景技術」、「先行技術文献」として「明細書」へ

    上位概念の発掘

    1)「構造的クレーム」へ
    2) 「変形例」、「産業利用性」として「明細書」へ

    構造的クレーム

    明細書

    
    
    
    
    

    構造的クレームの書き方

    以上を理解していれば、上記、「請求項の事例」に従ってクレームを作ることで、クレームを書くことができます。

    「発明の詳細な説明」欄

    • 構成の説明
    • 機能・作用の説明 : 実例レベルの説明。将来に補正する場合の自由度の担保の役割として利用する。[課題を解決するための手段]での、上位概念化された対象発明が課題を解決することを説明するのと異なる
    • 変形例 : 上位概念化作業の際に見つけた上位概念と含まれる下位概念を記載する箇所。〜のような機構があれば、どのようなものでも構わない。

    「課題を解決するための手段」欄

    • 「特許請求の範囲」をそのままコピペすることが多いが、それをすると、出願後の拡張(不要構成の削除)補正する場合に、それが新規追加事項になる危険性があります (出願当初の請求項の「すべての構成」が課題を解決するために必要と認定されると)
    • 請求項1に記載の発明がどのように機能・効果を発揮するかを簡潔(不要な構成を紛れ込ませない)に記載する

    「発明が解決しようとする課題」欄

    発見した新規構成(要素、属性、関係)を規定として、権利化したい構成をクレームする手法を

    • なぜ、記載順が、「発明が解決しようとする課題」、「課題を解決するための手段」としないのか  : 権利化を目的としているることから、発明内容に従った課題とすべきとの考え
    • 請求項1 : 要素を羅列、属性および関連性
    • 請求項2 : 要素を羅列、属性および関連性
    • ・・・

    注意点
    構成は漏れなく含まれていれば、不要なものがあったとても試動で完全に動かすことができます。即ち、冗長なものが、含まれている可能性を否定できません。

    • 振る舞いに貢献していない記述を削除する
    • これを、割り算型クレーム構築手法、といいます

    割り算型クレーム

    • 「部品」クレームにまで、削ぎ落とすことは、難しい

    掛け算型クレーム構築法の書き方

    • 構成を更に付加して、上位概念をクレームする。
    • 帰納的に推論する
    • 上位概念とは、共通するということ。それをもっと普遍的な言葉に置き換える
    • 掛け算型クレームは、「部品」クレームになりやすい

    • 発明の本質の抽出 (新規性、進歩性) : 従来の全ての技術と比較して
    • 構成が一致していれば、効果も同一のはず
    • 但し、「要素、属性、関係」と効果との因果関係が自明でない技術領域(化学、材料、バイオ)
      • 構成(要素、属性、関係)が、それぞれ開示されていたとしても、その効果が非自明であれば、進歩性がある場合があります
    • 要素同士の関連性がないのであれば、「寄せ集め発明」です
    • 従来技術の組み合わせの場合は、新規性が無いことが基本ですが、阻害要因がありそれを解決できれば、新規性はあると思われます(コメント)

    完成品クレームと部品クレーム

    • 部品クレームの方が権利範囲が広い

    上位概念化万能論への反論

    • 先ずは、不要構成を極限まで削ぎ落とすことが、広い権利を確保できる
    • その後、上位概念化して、広い特許範囲にしていく。

    知的労働の自動化

    • 構造化することでAI処理の容易性が挙げられる。
    • 構成(要素、属性、関係)は、部品として再利用できる
    • これらをデータベース化して、クレームの自動生成
    • 特許翻訳の自動化
    • 先行技術調査の自動化
    • 特許網構築状況の可視化
    • イ号製品被覆状況の可視化

    参考

    参考1

    パテントリエゾンマン養成講座 – より
    パテントリエゾンマン(特許リエゾン担当者)とは、技術者が発明創出をサポートするとともに、その発明を戦略的に活用することを考える立場の人をいいます。今、特許業界で必要とされているのは優秀なパテントリエゾンマンの存在です。

    https://www.nihon-ir.jp/patent-liaison-man/

    編集履歴

    2020/04/10 はりきり(Mr)
    2020/11/29 追記(今回紹介した「対象発明の理解を通じたクレーム作成方法 の提案,そしてその応用 - パテント (2013), Vol.66, No.13」の筆者である、大瀬さんが開発した本内容のビデオ教育プログラムについて受講したので、その概要)
  • [用語] フェリチン (ferritin) – 血液中で鉄分(Fe)を結合して輸送しているタンパク質 [2020/04/03]

    [用語] フェリチン (ferritin) – 血液中で鉄分(Fe)を結合して輸送しているタンパク質 [2020/04/03]

    Ferritin

    フェリチンを精製して純品にすると、その赤さからFeが結合していることが明確に感じられる。

    • フェリチン, ferritin
    • 血清タンパク質
    • 分子量450kDa
    • サプユニットはL鎖(19kDa), H鎖(21kDa)で構成
    • 第三鉄イオン(Fe3+)を4500個を結合する
    • 血中鉄濃度のバッファリング
    • 籠・球形構造
    • Feと結合していないフェリチンをapoferritin
    • 低酸素症で増加

    似た機能の他のタンパク質としてLactoferrin

    • 分子量 : 80kDa
    • 乳タンパク質
    • αヘリックスがリッチなタンパク質
    • 1分子に2つの鉄分子を結合する。

    フェリチン – ウィキペディア

    https://ja.wikipedia.org/wiki/フェリチン

    ラクトフェリン(lactoferrin:LF)

    https://bifidus-fund.jp/keyword/kw017.shtml