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  • [日本薬局方] 微生物限度試験法・無菌試験法の操作の具体例 [2025/04/04]

    [日本薬局方] 微生物限度試験法・無菌試験法の操作の具体例 [2025/04/04]

    はじめに

    日本薬局方の微生物限度試験法(4.05)と無菌試験法(4.06)に必要な菌種の調達,操作法について示す.

    目次

    先ずは,菌種の調達先

    培地は何を使うか

    【共通で使用できる培地】

    これらは 微生物限度試験と無菌試験の両方で使用可能または類似した形で利用される培地です。

    培地名主な用途コメント
    Soybean-Casein Digest Medium(SCDM)
    (大豆-カゼイン消化培地)
    微生物限度試験:TAMC(総好気性微生物数)
    無菌試験:好気性・真菌検出
    両試験で汎用的に使われる代表培地(固体 or 液体で形状が異なる)
    Sabouraud Dextrose Agar(SDA)
    (サブロー・デキストロース寒天培地)
    微生物限度試験:TYMC(酵母・カビ)
    無菌試験:真菌用培地として類似品(SCDM)
    微生物限度試験では公式に使用される。無菌試験ではSCDMに集約される傾向。

    【微生物限度試験 専用の培地】

    これらは 微生物限度試験(4.05)に特有で、無菌試験では使用されない培地です。

    培地名主な用途備考
    MacConkey Agar大腸菌の選択分離胆汁酸塩含有、グラム陰性菌選択
    Mannitol Salt Agar黄色ブドウ球菌の選択分離高塩濃度で選択性あり
    Cetrimide Agar緑膿菌の選択分離色素・蛍光の産生で確認
    XLD Agar / Selenite Cystine Brothサルモネラ属菌検出増菌・分離用
    Violet Red Bile Glucose Agar(VRBGA)腸内細菌科(胆汁酸耐性グラム陰性菌)特定微生物試験用

    【無菌試験 専用の培地】

    こちらは 無菌試験(4.06)でのみ使用される培地です。
    微生物限度試験では使われません。

    培地名主な用途コメント
    Fluid Thioglycollate Medium(FTM)
    (チオグリコール酸液体培地)
    通性嫌気性菌・嫌気性菌の検出30~35℃で14日間培養。酸化還元指示薬入り
    Soybean-Casein Digest Medium(液体SCDM)好気性菌・真菌検出無菌試験では液体形態で使用
    ※補助培地:Tryptic Soy Broth(TSB)バリデーションや予備試験に使用日局には明記されていないが実務で使用例あり

    まとめ表:培地の分類

    培地名微生物限度試験無菌試験備考
    Soybean-Casein Digest Medium(固体/液体)主に固体(限度試験)/液体(無菌試験)で使い分け
    Sabouraud Dextrose Agar△(公式ではない)真菌用。限度試験では公式、無菌試験ではSCDMが推奨される
    Fluid Thioglycollate Medium(FTM)無菌試験専用(嫌気性菌も対応)
    MacConkey Agar、XLD Agar など特定微生物試験で使用(限度試験専用)
    Mannitol Salt Agar、Cetrimide Agar限度試験の選択分離用

    微生物限度試験の具体例

    • 微生物限度試験や無菌試験に用いる培地は、**適格性確認(Growth Promotion Test)**を行って、有効な培地であることを確認する必要があります。
    • この試験では、所定の微生物を少数(通常≦100 CFU)添加して、適切に増殖するかを確認します。

    試験菌の調製 :

    (参照: 日本薬局方(第十八改正)「4.05 微生物限度試験」および関連のガイダンス(例:JP解説書、USP、ICH Q6A等)

    1. マスターシードロットから継代数5回を超えないこと(シードロットシステム)
    2. 細菌及び真菌の各試験菌は,表中に記載の自要件で個別に培養し試験する.
    3. 試験菌懸濁液の調製には,ペプトン食塩緩衝液 pH7.0,又はリン酸解消液 pH7.2を用いる.
    4. カビの一種にはPolysorbate 80を0.05%加えても良い.
    5. 懸濁液は2時間以内,又は2~8℃で24時間以内に用いる.
    6. など.
    日本薬局方 一般試験法4.05 微生物限度試験」の概要

    Ⅰ.非無菌製品の微生物学的試験:生菌数試験Ⅰ. 非無菌製品の微生物学的試験:生菌数試験

    • **TAMC(Total Aerobic Microbial Count)**は、総好気性微生物数のことであり、製品中に存在する好気性の生菌(細菌や一部真菌)を測定するための指標です。
    • **TYMC(Total Yeasts and Molds Count)**は、総酵母・カビ数のことで、製品中に含まれる真菌(酵母およびカビ)の生菌数を測定します。
    • これらは、製品の種類や投与経路に応じて、許容される限度内であることが求められます。

    Ⅱ. 非無菌製品の微生物学的試験:特定微生物試験

    非無菌製品には、製品の性質や使用目的に応じて、以下の特定微生物の存在が検査されることがあります。

    • 大腸菌(Escherichia coli)
    • サルモネラ属菌(Salmonella spp.)
    • 緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa)
    • 黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)
    • 胆汁酸塩添加培地で選択される腸内細菌(Enterobacteriaceae)

    ※上記は製品のカテゴリー(経口用、経皮用、小児用など)によって検査の要否が異なります。


    【補足:日本薬局方で通常対象とならない微生物】

    以下の微生物は、日本薬局方における微生物限度試験の特定微生物には含まれていません(他の国の薬局方や食品分野などでは対象となることがあります):

    リステリア・モノサイトゲネス(Listeria monocytogenes)

    クロストリジウム属(Clostridium spp.)

    カンジダ・アルビカンス(Candida albicans)


    培地の種類 :


    日本薬局方「4.05 微生物限度試験」で使用される主な培地一覧


    【1】生菌数試験(TAMC・TYMC)

    用途培地名説明
    TAMC(Total Aerobic Microbial Count)
    総好気性微生物数
    Soybean-Casein Digest Agar(SCDA)
    (大豆-カゼイン消化寒天培地)
    好気性細菌の増殖に使用される汎用培地
    TYMC(Total Yeasts and Molds Count)
    総酵母・カビ数
    Sabouraud Dextrose Agar(SDA)
    (サブロー・デキストロース寒天培地)
    酵母・カビなどの真菌検出用

    【2】特定微生物試験(例:大腸菌、サルモネラなど)

    微生物名使用培地(例)補足
    大腸菌(Escherichia coli)MacConkey Agar または
    Lactose Broth(乳糖ブロス)
    発酵試験・選択分離に使用
    サルモネラ属菌(Salmonella spp.)Selenite Cystine Broth
    Xylose Lysine Deoxycholate (XLD) Agar
    サルモネラ選択培地
    黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)Mannitol Salt Agar耐塩性・マンニトール分解能を利用
    緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa)Cetrimide Agar選択培地(緑色の色素産生)
    胆汁酸塩添加腸内細菌(Enterobacteriaceae)Violet Red Bile Glucose Agar(VRBGA)胆汁塩に耐性を持つ腸内細菌群の検出
    クロストリジウム(参考)※日局では規定なし(食品向けにReinforced Clostridial Mediumなどが使用されることあり)

    【3】その他補助培地(特定微生物試験で使用)

    培地名用途例
    Tryptic Soy Broth (TSB)一般的な増菌用液体培地
    Buffered Sodium Chloride Peptone Solution試料の懸濁・希釈用
    Bile Salt Broth胆汁酸塩耐性菌の検出(例:Enterobacteriaceae)

    備考

    • 日局では「指定の培地を使え」と明記されている場合と、「適切な培地を使用すること」として自由度があるケースの両方があります。
    • 特定微生物試験では、「増菌 → 選択培地で分離確認」という流れが一般的です。




      無菌試験法の具体例1(膜ろ過法)

      日本薬局方 一般試験法4.06 無菌試験法」の概要

      Ⅰ. 無菌製品の微生物学的試験:無菌試験の概要

      • 無菌試験(Sterility Test)は、注射剤、点眼剤、透析液などの無菌製品に対して実施される試験です。
      • この試験の目的は、試験対象製品に生きた微生物が存在しないことを確認することです。
      • 試験は、製品の滅菌法の妥当性を確認し、製品が汚染されていないことを保証するために行われます。

      Ⅱ. 試験法の種類と実施方法

      日本薬局方では、以下の2つの方法が規定されています:

      1. 直接接種法(Direct Inoculation Method)

      • 試料をそのまま滅菌培地に接種し、微生物の発育を観察する方法。
      • 接種後、30~35℃の好気性細菌用培地(FTM)と20~25℃の真菌用培地(SCD)の両方で14日間培養します。

      2. 膜ろ過法(Membrane Filtration Method)

      • 液状製品に用いられる主な方法で、製品を滅菌膜でろ過し、膜上の微生物を2種類の培地に移して培養します。
      • 濁度や着色などで直接接種が困難な製品にも適応可能です。

      Ⅲ. 培地および培養条件

      培地名培養温度培養日数対象微生物の例
      FTM(Fluid Thioglycollate Medium)30~35℃14日間好気性および通性嫌気性細菌
      SCD(Soybean-Casein Digest Medium)20~25℃14日間真菌(酵母・カビ)など

      ※ 両培地とも、事前に**培地の適格性試験(Growth Promotion Test)**を実施し、有効性を確認する必要があります。


      Ⅳ. 試験の適用対象

      無菌試験は、以下のような製品に義務付けられています:

      • 注射剤(バイアル、アンプルなど)
      • 点眼剤
      • 透析液
      • 一部の手術用洗浄剤や注入液

      ※製品ごとに試験法の選択(直接接種 vs 膜ろ過)は、その性状・使用目的に応じて判断されます。


      Ⅴ. 注意点・補足

      よって、製造工程の**無菌保証(例:滅菌バリデーション、環境管理、無菌操作)**と組み合わせて使用される必要があります。

      無菌試験は、無菌性を完全に保証するものではなく、統計的確認手段とされています。

      試験対象例:バイアル注射剤(液体)


      使用する材料・培地

      材料目的
      膜ろ過装置(0.45μm以下)試料中の微生物を捕集
      流加チオグリコール酸培地(FTM)嫌気性菌の培養用(30±2℃・14日間)
      大豆-カゼイン消化物液体培地(TSB)好気性菌の培養用(20~25℃・14日間)
      陽性対照菌(性能確認用)培地の性能検証(例:S. aureus, C. sporogenes など)

      ステップ①:試料の準備とろ過

      1. 滅菌済みの膜ろ過装置を組み立てる。
      2. 試料(例:注射剤1本)を装置に通して膜フィルターに微生物を捕集
      3. 捕集後、フィルターを滅菌ピンセットで2枚に分け、
        • 1枚:FTMに入れる(嫌気性)
        • 1枚:TSBに入れる(好気性)

      ステップ②:培養

      培地培養条件
      FTM30 ± 2℃/14日間
      TSB20~25℃/14日間

      両培地を別々のインキュベーターで管理。
      培養中は、毎日または数日に一度**外観観察(濁り・沈殿など)**を行います。


      ステップ③:判定

      判定基準内容
      合格培地が透明なまま・濁りなしであれば「無菌」
      不合格培地に濁りや微生物の発育兆候があれば「汚染あり」


      まとめ:膜ろ過法の流れ

      cssコピーする編集する[試料準備] → [滅菌ろ過] → [膜を培地に移す] → [14日間培養] → [発育有無を確認]

      無菌試験法の具体例2(直接接種法(Direct Inoculation)

      目的・適用製剤

      • 試料を直接培地に加えて微生物の発育を確認。
      • 通常はろ過が難しい製剤に適用されます。

      主な対象例:

      • 油性注射剤(例:ビタミンE注射)
      • 乳剤製剤
      • 軟膏剤
      • 粉末製剤(凍結乾燥製剤など)

      使用材料・培地

      材料/培地用途
      大豆-カゼイン消化物液体培地(TSB)好気性菌用(20~25℃、14日間培養)
      流加チオグリコール酸培地(FTM)嫌気性菌用(30~35℃、14日間培養)
      滅菌済試験容器、シリンジ、注射針など試料添加・操作用

      以下に日本薬局方「4.06 無菌試験(Sterility Test)」において使用される主な培地を、役割ごとに明確にまとめます。


      日本薬局方「4.06 無菌試験」で使用される主な培地一覧


      【1】主要培地(試験本体で使用)

      培地名使用目的培養条件備考
      Fluid Thioglycollate Medium(FTM)
      (チオグリコール酸液体培地)
      主に好気性および通性嫌気性細菌の検出30~35℃、14日間酸化還元指示薬(レサズリン)を含む。培地の透明性が重要。嫌気性にも対応。
      Soybean-Casein Digest Medium(SCDM)
      (大豆-カゼイン消化液体培地)
      真菌(酵母・カビ)および好気性細菌の検出20~25℃、14日間一般的な微生物の広範な検出に対応する汎用培地。pH 7.1±0.2が望ましい。

      【2】性能確認・培地の適格性試験で使用される標準微生物(参考)

      これらの菌株を使用して、上記培地の性能(微生物の発育能)を確認します。

      微生物名(例)使用する培地の一例
      Staphylococcus aureus(ATCC 6538)FTM, SCDM
      Escherichia coli(ATCC 8739)FTM, SCDM
      Bacillus subtilis(ATCC 6633)FTM
      Candida albicans(ATCC 10231)SCDM
      Aspergillus brasiliensis(ATCC 16404)SCDM
      Salmonella Abony(NCTC 6017など)FTM, SCDM

      【3】補助培地(場合により使用)

      これらは日局に明記されてはいませんが、洗浄液の無菌性確認やろ過工程の検証など、試験補助に用いられることがあります:

      培地名使用例
      Tryptic Soy Broth(TSB)補助的な増菌やバリデーション用
      Buffered Sodium Chloride Peptone Solution試料の希釈・洗浄液として使用される場合あり

      培養条件のポイント

      培地温度日数使用理由
      FTM30~35℃14日間嫌気・通性嫌気性菌対応
      SCDM20~25℃14日間真菌・一般細菌対応

      ※両方とも14日間継続培養が必要。毎日または定期的に混濁や菌塊の有無を観察します。


      補足情報

      • 培地は無菌性を保証するために、使用前に無菌試験および性能確認試験(Growth Promotion Test)を実施する必要があります。
      • **FTMの酸化状態(表層がピンク色になっていないか)**も使用前に確認する必要があります。

      試験の具体的な流れ

      ステップ①:試料の接種

      1. 試験対象(例:注射剤、軟膏など)を無菌操作下で準備。
      2. TSBおよびFTMに、決められた量の試料を直接加える(通常、10mLあたり最大1mLまで)。
      3. 混和して、すぐに培養へ。

      ※製剤が濁っている場合や防腐剤を含む場合は、中和剤の添加が必要になることがあります。


      ステップ②:培養条件

      培地温度期間
      TSB20~25℃(好気)14日間
      FTM30~35℃(嫌気)14日間
      • 培養中は、濁りや沈殿など発育兆候を目視観察
      • 防曇ガラス容器や傾斜容器が用いられることもあります

      ステップ③:判定

      判定基準結果
      合格14日間、いずれの培地にも発育兆候がない(透明)
      不合格濁り、沈殿、ガス産生、膜形成などがあれば不合格

      まとめ:直接接種法の特徴

      項目内容
      対象製剤ろ過困難なもの(油性、軟膏、乳剤、粉末など)
      メリット簡便、器具が少なくて済む
      注意点製剤が培地に干渉する場合がある(中和・希釈・事前検証が必要)
      合否判断微生物の発育が完全にゼロであることが必須

      【無菌試験における性能確認(陽性対照試験)】

      Ⅰ. 性能確認とは?

      • 無菌試験では、使用する培地や試験操作が微生物の検出に適しているかを確認する必要があります。
      • これを「性能確認(適格性試験, Validation / Suitability Test)」と呼びます。
      • 性能確認では、**少量(≦100 CFU程度)**の既知の微生物を試験に用い、それらが培養で増殖するかを確かめます。

      Ⅱ. 使用される陽性対照菌(試験菌株)

      日本薬局方では、以下の微生物を性能確認に使用することが推奨されています:

      微生物名(学名)推奨株(ATCCなど)例特徴
      バチルス・スブチリスBacillus subtilisATCC 6633グラム陽性、好気性芽胞菌
      クラウディア・アルビカンスCandida albicansATCC 10231酵母
      アスペルギルス・ニゲルAspergillus brasiliensisATCC 16404カビ
      大腸菌Escherichia coliATCC 8739グラム陰性桿菌
      サルモネラ・アバニSalmonella AbonyNCTC 6017グラム陰性桿菌
      スタフィロコッカス・アウレウスStaphylococcus aureusATCC 6538グラム陽性球菌

      Ⅲ. 試験方法と評価

      試験手順(概要)

      1. 選択した菌株から、**微量(≦100 CFU)**の懸濁液を調製する。
      2. それを実際の試験と同様の方法(直接接種法または膜ろ過法)で試験培地に添加。
      3. 指定の条件下(温度・期間)で培養する。
      4. 微生物が増殖して検出できることを確認。

      判定基準

      • 各菌株が適切な培地と条件で明確に増殖すること。
      • 結果が不適合の場合は、培地、操作、試験条件を再評価・再確認する必要があります。

      Ⅳ. 実施タイミングと頻度

      • 性能確認は以下のタイミングで実施される:
        • 新しい培地ロットを使用する前
        • 試験法の初導入・変更時
        • 定期的なバリデーションまたは疑義発生時

      Ⅴ. なぜ重要か?

      • 無菌試験は、「微生物が**いないことを確認する試験」」なので、微生物がいた場合にちゃんと見つけられるかを確認する性能試験が不可欠。
      • これが確認できていないと、**偽陰性(本当は汚染されているのに検出されない)**リスクが高まります。

      最後に

      • 直接接種法は、膜ろ過法に比べて簡便ですが、製剤成分による干渉が起きやすいため、慎重な事前評価(バリデーション)が必要です。
      • 中和剤や希釈剤の選定、陽性菌回収率の検証などが重要です。

      参考ポスト

      参考文献

      編集履歴

      2025/04/04 Mrはりきり

    1. 雑学/鳥の古顎類と新顎類?

      雑学/鳥の古顎類と新顎類?

      ダチョウやエミューは古顎類(こがくるい)、カラスやオウムは新顎類(しんがくるい)に分類されるという。古顎類はより恐竜に近く、新顎類より知能が低いと言われている。確かに口の形が違うよね、そうゆう分類なのか^_^

    2. [欧州の規則データベース] EUR-Lexでは、EUの法律や規則がEU諸国の言語で提供されている.

      [欧州の規則データベース] EUR-Lexでは、EUの法律や規則がEU諸国の言語で提供されている.

      EUR-Lexは、欧州連合(EU)の公式ウェブサイトで、EU法に関する情報を提供するデータベースです。1951年以降のEUの法律、条約、規則、判例などが24の公用語で公開されています2。このプラットフォームでは、以下のようなコンテンツが利用可能です:

      • EU官報: 欧州連合の公式ジャーナル。
      • EU法: 規則、指令、決定、勧告など。
      • 国際的な取り決め: EUと他国間の協定。
      • 判例: EU裁判所の判例。
      • 立法準備活動: 法律制定の過程に関する文書。
      • 国内法: EU加盟国の国内法に関する情報。

      また、検索機能が充実しており、CELEX番号や文書番号を使った詳細な検索が可能です2。公式ウェブサイトはこちらからアクセスできます。

      EU law – EUR-Lex

      編集履歴

      2025/03/23 Mrはりきり

    3. 文書の内容を理解するには,文書に出てくる単語を知ることから始まる / 出現する単語をリストするサイト [2024/12/24]

      文書の内容を理解するには,文書に出てくる単語を知ることから始まる / 出現する単語をリストするサイト [2024/12/24]

      はじめに

      法律やガイドラインなどの内容を理解するには,先ずは頻出する単語の理解をすることで短期間に可能になると理解している.

      KH CODEなど,テキストマイニングするツールが存在するが,最小限の機能として単語の抽出が可能で無料のサイトを以下に示す.

      医薬品に携わる者として,改定されたGMP省令を理解するために使用してみた.改正GMPでは以前では基準書とされていた文書は,手順書に改定され,詳細な内容の記載が求められるようになった.このように文書の名称の違いが理解できれば,求められていることが分かりやすくなってくる.

      専門用語(キーワード)自動抽出サービス 「言選Web」

      編集履歴

      2024/12/24 Mrはりきり

    4. [日本薬局方] 微生物限度試験・無菌試験および関連する試験 [2024/10/17, 2025/04/04修正]

      [日本薬局方] 微生物限度試験・無菌試験および関連する試験 [2024/10/17, 2025/04/04修正]

      はじめに

      日本薬局方における 「微生物限度試験」「無菌試験」 は、いずれも医薬品の品質・安全性を確保するための微生物学的試験法ですが、それぞれ目的・対象・方法に違いがあります。


      目次


      微生物限度試験(収載番号:4.05)

      試験目的

      • 医薬品中の**一般生菌数(TAMC)真菌数(TYMC)**を定量
      • 特定微生物の有無を確認(健康リスクのある菌)
      • TAMC(一般生菌数)やTYMC(真菌数)の試験は、基本的には「嫌気性細菌を検出することを目的とはしていません」。
      • 無菌製剤ではない一般製剤(例:経口薬、外用薬、漢方薬など)について、「一定以下の微生物数であるか?」,「有害な特定微生物が含まれていないか?」 を確認する.
      TAMC・TYMCと嫌気性細菌の関係について・・・

      試験名主な対象微生物培養条件嫌気性菌は対象か?
      TAMC好気性または通性嫌気性の細菌約30~35℃で好気培養(空気あり)❌ 原則含まない(嫌気性菌は育たない)
      TYMC酵母・カビ(真菌)約20~25℃で好気培養❌ 対象外

      → TAMC/TYMCの環境では、偏性嫌気性細菌(例:Clostridium属など)は発育できないため、検出されません

      嫌気性細菌を検出するには?・・・

      嫌気性細菌(特に毒素産生性の菌)を検出するには、以下の試験が適しています:

      試験名対象微生物特徴
      無菌試験(4.06)好気性・嫌気性すべて嫌気性菌も発育できる培地(FTM)使用
      特定微生物試験(4.05内)Clostridium属など嫌気培養・熱処理で芽胞菌を検出
      エンドトキシン試験(4.01)グラム陰性菌由来の毒素生菌ではなく毒素そのものを検出

      まとめ

      特定微生物試験(4.05内):嫌気条件で選択的に培養する

      TAMC/TYMCは好気性微生物が対象で、嫌気性菌の検出には適していない。

      嫌気性菌を評価するなら:

      無菌試験(4.06):培地性能試験にClostridium sporogenesなど使用

      適用対象

      • 経口剤、外用剤、原料など 非無菌製剤

      試験法の特徴

      • 培養法(平板培養・液体培養)を用いて微生物数を測定。
      • 一定の菌数以下であること(限度)を確認。
      • 特定微生物は有無を調べるのみ(定量ではない)。

      主な測定内容

      • 一般生菌数 (好気性性微生物)
      • 真菌数(カビ・酵母)
      • 特定微生物の有無(例 : 大腸菌,サルモネラ属菌,黄色ブドウ球菌,緑膿菌,クロストリジウム属菌など)

      主な手順概要

      一般生菌数・真菌数の測定

      1. 試料の前処理(希釈・溶解)
      2. 寒天平板法または膜ろ過法により培養
      3. 培養期間
        • 一般生菌数:30~35℃で3~5日間
        • 真菌数:20~25℃で5~7日間
      4. コロニー数をカウント(限度値以下なら合格)

      特定微生物の検出(例)

      微生物名判定基準使用培地・条件例
      大腸菌 (E. coli)検出されないことマッコンキー培地、選択増菌 → 確認試験(発酵等)
      サルモネラ属菌検出されないことRVS培地などで選択増菌 → SS寒天で確認
      黄色ブドウ球菌 (S. aureus)検出されないことマンニット食塩寒天培地
      緑膿菌 (P. aeruginosa)検出されないことシュードモナス寒天
      クロストリジウム属菌検出されないこと嫌気性条件、加熱処理(芽胞強調) → 培養

      無菌試験(収載番号:4.06)

      試験目的

      • 無菌製剤に微生物がまったく存在しないことを確認
      • 無菌性が要求される製剤(例:注射剤、点眼剤、輸液など)に対し,「1個でも微生物が存在していないこと(無菌性)」 を確認するための試験.

      適用対象

      • 注射剤・眼科用剤・生物学的製剤・無菌処理済製剤

      試験法の特徴

      • 試料を直接またはろ過により培養液に接種し、14日間培養して微生物の発育を確認。
      • 好気性・嫌気性両方の培地を用いる。
      • 微生物が1つでも存在すれば「不合格」。

      試験法の種類

      方法概要
      膜ろ過法液体をフィルターでろ過 → 培地に浸して培養。濾過できる製剤に適用。
      直接接種法製剤を直接、培地に加えて培養。濾過困難な製剤(油性、軟膏等)に使用。

      使用培地

      培地名用途
      大豆-カゼイン消化物液体培地(TSB)好気性菌用(35 ± 2℃、14日間)
      流加チオグリコール酸液体培地(FTM)嫌気性菌用(30 ± 2℃、14日間)

      試験菌(陽性対照)に用いられる代表株

      微生物用途
      Bacillus subtilis(枯草菌)芽胞形成好気性菌
      Staphylococcus aureus(黄色ブドウ球菌)グラム陽性球菌
      Pseudomonas aeruginosa(緑膿菌)グラム陰性桿菌
      Candida albicans(カンジダ)酵母(真菌)
      Aspergillus brasiliensis(アスペルギルス)糸状菌(カビ)
      Clostridium sporogenes(クロストリジウム)芽胞形成嫌気性菌

      試験の判定

      • 培養終了後、濁りや沈殿などの微生物の発育兆候がなければ「無菌」と判定
      • 発育があれば不合格(=無菌性なし)

      まとめ(微生物減と試験と無菌試験の違い)

      項目微生物限度試験(4.05)無菌試験(4.06)
      品目対象非無菌製剤(経口薬、外用薬など)無菌製剤(注射剤など)
      目的微生物汚染レベルの確認微生物が1つも存在しないことの確認
      検出対象微生物の数と特定菌の有無あらゆる微生物の存在
      判定基準限度内なら可1個でも存在すれば不合格
      培養期間3~5日(菌種により異なる)14日間(好気・嫌気両方)
      使用する菌試験対象とする微生物陽性対照菌(6種以上)で試験性能確認
      使用する培地選択培地・平板寒天など液体培地(TSB、FTM)
      合否基準限度内 or 特定菌なし微生物の発育なし=合格


      微生物試験法および関連試験法の一覧

      日本薬局方(第十八改正)には、生物学的試験法/生化学的試験法/微生物的試験法など微生物に関連する試験項目として6つが抽出できるが,4.03は微生物関連の試験には直接関係しないが、以下にリストした.

      日本薬局方(第十八改正)において、嫌気性細菌および好気性細菌の検出に関連する試験法は以下のとおりです。​


      1. 微生物限度試験法(収載番号:4.05)

      • 概要:​非無菌製品や原料中の微生物汚染レベルを評価する試験法で、一般生菌数、真菌数の測定や特定微生物の検出を行います。​
      • 関連する細菌の検出
        • 好気性細菌:​一般生菌数の測定として、好気性細菌の数を評価します。​
        • 嫌気性細菌:​特定微生物試験において、Clostridium sporogenes(クロストリジウム・スポロゲネス)などの嫌気性細菌の検出が規定されています。​

      2. 無菌試験法(収載番号:4.06)

      • 概要:​無菌性が求められる製剤に対し、微生物が存在しないことを確認する試験法です。ろ過法や直接接種法で実施し、一定期間培養して判定します。​
      • 関連する細菌の検出
        • 好気性細菌:​培地性能試験および手法の適合性試験において、Staphylococcus aureus(黄色ブドウ球菌)、Bacillus subtilis(枯草菌)、Pseudomonas aeruginosa(緑膿菌)などが試験用菌株として使用されます。​
        • 嫌気性細菌:​同じく、Clostridium sporogenesが試験用菌株として使用され、嫌気性細菌の検出が行われます。​

      さらに、参考情報として以下の関連する項目:​

      参考情報番号項目名概要
      G4-2-180微生物試験法に用いる培地及び微生物株の管理微生物試験に使用する培地の調製方法や品質管理、試験に用いる微生物株の取り扱いについての指針を示しています。
      G4-3-170保存効力試験法製剤中の防腐剤の有効性を評価する試験法で、製剤が微生物汚染から保護されることを確認します。
      G4-4-180エンドトキシン試験法と測定試薬に遺伝子組換えタンパク質を用いる代替法従来のエンドトキシン試験法に代わり、遺伝子組換えタンパク質を用いた新しい試験法についての情報を提供しています。
      G4-6-170微生物迅速試験法従来の培養法に比べ、短時間で微生物の検出・定量を行う迅速試験法についての指針を示しています。
      G4-7-160遺伝子解析による微生物の迅速同定法微生物の同定を迅速かつ正確に行うための遺伝子解析手法についての情報を提供しています。
      G4-8-152蛍光染色による細菌数の迅速測定法蛍光染色技術を用いて、細菌数を迅速に測定する方法についての指針を示しています。
      G4-9-170消毒法及び除染法医薬品製造環境や器具の消毒・除染方法についての基準や手順を示しています。
      G4-10-162滅菌法及び滅菌指標体医薬品や器具の滅菌方法および滅菌効果を評価するための指標体についての情報を提供しています。
      G4-4-180のような番号の意味とは?

      これらの番号は、日本薬局方の「参考情報(General Information:GI)」セクションに付けられている管理番号です。

      例:
      G4-4-180
      → 「General(G)」 + 「第4章関連(4)」 + 「通し番号(4-180)」

      🔹 日本薬局方における位置づけ

      種類内容法的拘束力
      正文(本編)公定試験法、基準、定量法など(例:4.01 エンドトキシン試験法)あり(法的拘束力を持つ)
      参考情報(GI)実務上の指針・補足的知識・新技術の紹介など(例:G4-4-180)なし(参考扱い)


      以上,これらの試験法や参考情報は、医薬品の製造・品質管理において、微生物学的な安全性を確保するために不可欠です。​


      参考ポスト

      編集履歴

      2024/10/17 Mrはりきり
      2024/10/18 菌種購入について追記
      2025/01/23 文言整備
      2025/04/04 内容修正・整備(日本薬局方の関連する参考情報の追加,タイトル修正,操作の具体例を分離しページを新たに作った)

    5. [大阪] イノベーション

      [大阪] イノベーション

      大阪府が取り組む「ライフサイエンス振興」として3拠点(彩都,健都,Nakanoshima Qross)が整備されている.

      進出拠点 – 大阪バイオ・ヘッドクオーター

      1. 未来医療国際拠点「Nakanoshima Qross」 | 大阪バイオ …

      2. 健都 | 大阪バイオ・ヘッドクオーター

      3. 彩都 – 大阪バイオ・ヘッドクオーター

      編集履歴

      2024/10/17 Mrはりきり

    6. 保護中: [医薬品] 承認事項一部変更申請 [2024/10/10]

      保護中: [医薬品] 承認事項一部変更申請 [2024/10/10]

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    7. [kw] 牛ポリオーマウイルス(BPyV)

      [kw] 牛ポリオーマウイルス(BPyV)

      国立感染症研究所年報 平成15年度 (niid.go.jp)

      1. 牛血清には高率に牛ポリオーマウイルス(BPyV)遺伝子が混入の報告がある。
      2. 我が国では,50%以上の牛血清にBPyV遺伝子の混入が確認されている。
      3. BPyV遺伝子の検出が感染性ウイルスの存在を意味するかどうか、またヒトへの危険性について不明
      4. 麻しん、風しん等多くの生ウイルスワクチンはその製造に牛血清を使用している
      5. BPyV遺伝子がワクチン中に混入する可能性がある。
      6. 麻しん、風しん、おたふくかぜ生ワクチンからBPyV遺伝子の検出を行ったが,いずれのワクチンからもBPyV由来遺伝子は確認されなかった。 [大槻紀之、伊藤治*、海野幸子、加藤宏幸、田代眞人:*農林水産省動物医薬品検査所]

      動物由来物質を排除したワクチン及び組織培養インフルエンザワクチンの製造方法の開発研究 | 厚生労働科学研究成果データベース (niph.go.jp)

      以下,報告書は3部に分かれている.0001と0002にまたがる報告「牛血清等ワクチン製造資材における未知の迷入因子検査法と排除に関する研究」では,BPyVはγ線照射によりフルレングスの遺伝子は検出されなくなると報告されている.

      200501087A0001.pdf

      200501087A0002.pdf

      200501087A0003.pdf

      動物由来物質を排除したワクチン及び組織培養インフルエンザワクチンの製造方法の開発研究 平成19年度 総括・分担研究報告書 (平成20年(2008) 3月)

      200710001A0001.pdf (niph.go.jp) : BPyV遺伝子陽性の牛血清を各種細胞に摂取してウイルスの分離を試みたが,分離は成功しなかった(大槻紀之).

      Bovine Polyomavirus-1 (Epsilonpolyomavirus bovis): An Emerging Fetal Pathogen of Cattle That Causes Renal Lesions Resembling Polyomavirus-Associated Nephropathy of Humans – PMC (nih.gov)

      Viruses. 2022 Sep; 14(9): 2042. Published online 2022 Sep 14. doi: 10.3390/v14092042 PMCID: PMC9502773 PMID: 36146848

      要約

      ウシポリオーマウイルス-1(BoPyV-1、イプシロンポリオーマウイルスウシ)は牛に広く分布しており、米国とドイツのスーパーマーケットで商品化された牛肉から検出されています。BoPyV-1は、牛に曝露された人々の血清陽性の増加が記録されている人獣共通感染症の可能性のある病原体として疑問視されています。しかし、今日まで、BoPyV-1は、ヒトを含む動物種の病理や疾患と因果関係があるわけではありません。ここでは、BoPyV-1に自然に感染した中絶されたウシ胎児の病理学的所見を説明し、説明し、その病原性とおそらく中絶の可能性の証拠を提供します。私たちの結果は、(i)BoPyV-1は、尿細管上皮細胞の細胞変性変化と壊死を伴う尿細管間質性腎炎、尿細管および間質性炎症、および間質性線維形成症を含む、牛に重度の腎臓病変を引き起こす可能性があります。(ii)病変は、少なくとも部分的には、核内ウイルス封入体が豊富にある腎尿細管上皮細胞における活発なウイルス複製に起因します。(iii)初期のウイルス遺伝子発現に起因するBoPyV-1大きなT(LT)抗原は、Simian Virus-40ポリオーマウイルスLT抗原に対して産生されたモノクローナル抗体を使用して、感染した腎尿細管上皮細胞で検出できます。(iv)典型的なポリオーマウイルス形態を持つウイルス粒子の豊富なアレイの超微細構造観察によって実証されているように、腎尿細管上皮細胞の核内には生産的なBoPyV-1複製とビリオンアセンブリがあります。全体として、これらの病変は、免疫不全の人々および腎臓同種移植レシピエントにおけるヒトポリオーマウイルス-1関連腎症の病因で提案された「細胞変性炎症性の病理パターン」に似ています。さらに、南半球のBoPyV-1の最初の全ゲノムに相当する、胎児に感染したBoPyV-1の完全なゲノムを解読しました。最後に、この胎児に感染したBoPyV-1株が単離され、Madin–Darbyウシ腎臓細胞に細胞変性作用を引き起こしました。BoPyV-1は、自然条件下でウシ胎児に病原性があると結論付けています。BoPyV-1の疫学、生物学、臨床的関連性、および人獣共通感染症の可能性に関するさらなる洞察が必要です。

      1. MDBK細胞におけるBoPyV-1の単離が可能 (細胞の溶解)
      2. SV-40 LT抗原に対する抗体免疫染色可能
      3. 米国、メキシコ、ドイツ、ニュージーランドのウシ血清、牛肉筋肉、または牛ひき肉の分子検出に基づく研究では、試験サンプルの2〜70%でBoPyV-1、-2、および/または-3のDNAが見つかりました[15,16,20,53,54]
    8. [ナレッジ] ビジネス英語・略語

      [ナレッジ] ビジネス英語・略語

      1. AFAIK : As Far As I Know; 知る限り
      2. ASAP : As Soon As Possible; できるだけ早く
      3. BRB : Be Right Back; すぐ戻る
      4. DND : Do Not Dirturb; お休みモード
      5. ETA : Estimated Time of Arrival; 到着予定時間
      6. EOD : End of Day; 完了日
      7. FYI : For Your Information; 参考まで
      8. HR : Human Resources; 人事
      9. IMO : In My Opinion; 私の意見では
      10. N/A : Not Applicable; 該当なし
      11. OOO : Out of Office; 不在
      12. PTO : Paid Time Off; 有給休暇
      13. SOP : Standard Operating Procedure; 標準作業手順
      14. SOW : Statement of Work; 企画提案書
      15. TBD : To Be Decided; 未定
      16. TBC : To Be Confirmed; 確認待ち

      2024/08/14 Mrはりきり

    9. EU CTIS: 欧州 Clinical Trial Information System

      EU CTIS: 欧州 Clinical Trial Information System

      CTIS

      : clinical trial information system

      EUのCTIS(Clinical Trials Information System)は、欧州連合(EU)および欧州経済領域(EEA)での臨床試験に関する情報システムです1. このシステムは、臨床試験の申請プロセスを合理化し、効率と透明性を高めることを目的としています。EU CTR(Clinical Trials Regulation)に基づいて運用され、2022年1月31日に本格稼働しました2。CTISは、臨床試験の申請者、EU加盟国、EEA諸国、および欧州委員会の間で情報の流れをサポートしています。

      1. CTISは中央集権的システムである.
      2. 臨床試験の認可申請の一本化.これまでは加盟各国に属する機関に個別に申請していた.
      3. 申請から承認までのスケジュールを予測できるようになった.
      4. 申請者は、情報提供依頼(RFI)をいつ受け取るか、そのRFIにいつまでに回答するか、そして、いつまでに承認が得られるかを常時知ることができる.
      5. タイムラインの要件はより厳格になり、特に、当局からの問い合わせに対しては遅滞なく回答することが求められる.
      6. 申請者は、申請内容の確認フェーズで受け取ったRFIに対しては10日以内、そして、評価フェーズで受け取ったRFIに対しては12日以内という短期間に回答することが求められる.
      7. 申請者側が事前の準備と内部プロセスの戦略的構築を行うことが必要
      8. 申請者がRFIを適切に管理できるプロセスを整備し、申請者とベンダー(翻訳会社など)間の役割と責任の分担が明確になっいる必要がある.

      CTIS

      Clinical Trials Information System | European Medicines Agency (europa.eu)

      Linical

      CTIS:EU CTRにおける治験申請の教訓とベストプラクティス (linical.com)

      編集履歴

      2024/06/13 Mr.Harikiri