カテゴリー: key-word

  • [用語] HSCT; 造血幹細胞移植  [2020/08/11]

    [用語] HSCT; 造血幹細胞移植 [2020/08/11]

    HSCT

    HSCT; Hematopoietic stem-cell transplantation; 造血幹細胞移植

    定義

    Global Hematopoietic Stem Cells Transplantation (Hsct) Market 2020-2024造血幹細胞移植(HSCT)の世界市場(2020-2024)- レポート概要より – SPI より

    • 2024年には、4,600億円市場
    • 市場セグメント
      • 自家
      • 同種
    • キーファクター
      • オーダーメイド
    • キーベンダー
      • AllCellS Corp.
      • bluebird bio Inc.
      • 富士フィルムホールディングス
      • Lineage Cell Therapeutics Inc.
      • Lonza Group Ltd.
      • MEDIPOST Co. Ltd.
      • Merck & Co., Inc.
      • Sanofi
      • 武田
      • ThermoGenesis Holdings Inc.

    課題

    同種造血幹細胞移植

    • ヒトヘルペスウイルス6(HHV-6)の再活性化
      • source: High human herpesvirus 6 viral load in pediatric allogeneic hematopoietic stem cell transplant patients is associated with detection in end organs and high mortality.
      • 移植数の半数で発生
      • 脳炎と生着の遅延
      • リスク因子は、非血縁、抗ウイルス治療の欠如、ピークのウイルス量は死亡率の押上

    編集履歴
    2020/08/11 Mr.はりきり
  • [用語] HUS; 溶血性尿毒症症候群

    [用語] HUS; 溶血性尿毒症症候群

    HUS

    HUS; Hemolytic Uremic Syndrome; 溶血性尿毒症症候群

    溶血性尿毒症症候群における補体調節因子の遺伝子変異に関する研究(2009), KAKEN 21931041)より

    • 下痢を伴う
    • 下痢を伴わず予後不良となるHUSは、atypical HUS(aHUS)と呼ばれる
    • 発症機序は、補体制御因子(Factor Hなど)の遺伝子変異、Factor H抗体の関与、が考えられている
    編集履歴
    2020/08/11 Mr.HARIKIRI
  • [用語] TMA; 血栓性細小血管障害症

    [用語] TMA; 血栓性細小血管障害症

    TMA

    TMA; thrombotic microangiopathy;血栓性微小血管症

    以下のプロセスを含む

    • TTP
    • HUS
    • 血小板減少症
    • 微笑血管症性貧血
    • 臓器不全
    • 死亡

    治療薬

    最近、抗体医薬が開発された source

    • 免疫介在性TTPに対する、カプラシズマブ
    • 非定型HUSに対する、エクリズマブ
    編集履歴
    2020/08/11 Mr.HARIKIRI
  • [用語] cIEF; Capillary Isoelectric Focusing [2020/08/19]

    [用語] cIEF; Capillary Isoelectric Focusing [2020/08/19]

    cIEF

    cIEF; Capillary Isoelectric Focusing, キャピラリー構造の等電点電気泳動,または、icIEF: imaged capillary isoelectric focusing

    用途

    バイオ医薬品における identity test (同一性試験)やPurity test (純度試験)に使用され,リリーステスト,安定性試験では欠かせない.

    cIEFの原理

    はりきり:

    PA800という装置を使ってタンパク質のキャビラリーを使った等電点電気泳動を実施した場合,泳動パターンが得られるが,それそれれのタンパク質のピークの位置を求める原理について知りたい.具体的には,キャピラリーの中の等電点に応じた荷電を持つタンパク質が二つの電極に引っ張られた結果,一定のpIの位置にたどり着く,その後,どのようにしてピークの位置を測定するのか,検出ウインドウはどの時点で測定を開始するのか測定のシーケンスのどの部分に位置しているのか教えて?

    Copilot:

    PA800を用いたキャピラリー等電点電気泳動(CIEF)での測定シーケンスとピークの位置を求める原理について説明します。

    キャピラリー等電点電気泳動の測定シーケンス

    1. 試料の導入: キャピラリーにタンパク質サンプルを導入します。サンプルはキャピラリーの始点から終点にかけて均一に分布します。
    2. 電場の印加: 高電圧をキャピラリーの両端に印加します。これにより、タンパク質は自分の等電点(pI)に向かって移動します。陽極側に正に荷電したタンパク質、陰極側に負に荷電したタンパク質が引っ張られます。
    3. 等電点への移動(フォーカシング): タンパク質が各自の等電点に達すると、その電荷はゼロになります。電荷がゼロになると、電場の影響がなくなり、タンパク質は移動を停止します。この段階がフォーカシングです。ここで、各タンパク質はキャピラリー内の特定の位置に集まります。
    4. 移動(モビライゼーション): フォーカシングの後、タンパク質が分離された位置で留まっている状態から、キャピラリーの中で検出ウィンドウに向かって移動させます。このステップでは、異なるタイプの緩衝液を流すか、電場を再び印加してタンパク質を動かします。

    検出の原理

    • 検出ウィンドウ: キャピラリー内に設けられた検出ウィンドウを通過する際に、各タンパク質のピークが検出されます。一般的に、検出ウィンドウはキャピラリーの途中に配置されており、タンパク質が移動する過程でこのウィンドウを通過します。
    • UV検出器: 検出ウィンドウに配置されたUV検出器により、タンパク質の吸光度を測定します。吸光度の変化に基づいて、各タンパク質の濃度と位置が記録され、泳動パターンが生成されます。
    • ピークの解析: 得られたデータを解析することで、各タンパク質のピーク位置を特定します。キャピラリー内の移動時間と吸光度の変化に基づいて、ピークの位置が決定されます。

    測定のシーケンスにおける検出ウィンドウの役割

    1. モビライゼーションの開始後、タンパク質が検出ウィンドウに到達するまでの間に、検出ウィンドウはUV吸光度を測定し続けます。
    2. 検出ウィンドウ通過時に、タンパク質のピークが吸光度として記録され、ピークの位置が特定されます。

    このようにして、PA800装置はキャピラリー等電点電気泳動を通じて、各タンパク質の等電点を正確に測定し、ピークの位置を特定します

    iCE systems

    ICE3 SYSTEMS ARE BEING DISCONTINUED JUNE 30, 2022.

    iCE systems – Automate Imaged cIEF and CE-SDS Data :: ProteinSimple
    編集履歴
    2020/08/19 Mr.HARIKIRI
    2024/05/22 追記 (iCE systems)
    2024/11/22 追記 (cIEFの原理)
  • [用語] ワクチンラグ、ワクチンギャップ

    [用語] ワクチンラグ、ワクチンギャップ

    ワクチンラグ/ワクチンギャップ

    欧米で予防接種として使用されていたワクチンが、日本に輸入されず、ある年代で問題が生じている状況。

    大勢の外国人が日本に観光に来るようになることで、問題が大きく表面化しつつある

    麻疹、風疹、ムンプス、これらの混合ワクチン(MMR)、承認済みの個別起業の独自ワクチンを使用させず、厚生省が作らせた統一株ワクチンを使用させた問題

  • [用語] VLP; ウイルス様粒子

    [用語] VLP; ウイルス様粒子

    VLP

    VLP; Virus Like Particle; ウイルス用粒子。ウイルスの殻であるカプシドタンパク質は、それをコードする遺伝子を宿主細胞に組込んで生産させると、生産されたカプシドタンパク質は、自然にウイルス粒子に構成される。これを利用して、感染性の無いウイルス粒子を作りワクチンを開発することができる。Source(日経)

  • [用語] episome と plasmid

    [用語] episome と plasmid

    episome; エピソーム

    染色体は、細胞の分裂と同時に複製される。episomeは、環状DNAであり、また、染色体でないにもかかわらず、細胞の分裂と同時に複製されるものと定義されます1)

    すなわち、狭義には、episomeは、plasmidを指すこともあるようです2) oriP-EBNA1という遺伝子を導入したplasmidは、宿主の染色体にインテグレートされないことを強調したplasmid製品(episomal vector) があります3)。 このことから、plasmidでも染色体にインテグレートする場合があるものかも知れません。

    しかし、ある辞書の定義では、episomeは、宿主の染色体に入り込むプラスミド、とあります4) 。最後に、英語のサイトには、染色体外DNAには、2種類あり、それらが、plasmid と episome であると言っています。plasmidは染色体のDNAと親和結合しないことから染色体にインテグレートされないが、episomeは、染色体DNAとの親和性があり結合できることから、長期的には、染色体DNAにインテグレートされ、また、重要な遺伝情報を持っていない、plasmidより多いので見分けがつくとも定義しています5)

    そもそも、plasmidは、環状2本鎖DNAを指します。plasmidは、大腸菌から発見された天然のものであって、この特性を活用して遺伝子組換え技術が発展してきました。

    Herpes VirusおよびEBV(B細胞に感染)は、このepisomeの形態をとっていると考えられています1)

    1) エピソーム – 実験医学online –

    https://www.yodosha.co.jp/jikkenigaku/keyword/3532.html

    2) 1.06 – DNA Cloning in Plasmid Vectors (2011)

    https://www.sciencedirect.com/topics/medicine-and-dentistry/episome

    3) エピソーマルベクター「Enhanced Episomal Vector」の特長 – funakoshi –

    https://www.funakoshi.co.jp/contents/63198

    4) LIFE SCIENCE DICTIONARY

    https://lsd-project.jp/weblsd/c/begin/episome

    5) Difference between plasmid and episome – defferencebetween.com –

    https://www.differencebetween.com/difference-between-plasmid-and-vs-episome/
    編集情報
    2020/07/17 Mr.HARIKIRI
    2020/10/20 追記 (plasmidとepisomeの違い)
    
  • [用語] oligonucleotide

    [用語] oligonucleotide

    oligonucleotide

    オリゴヌクレオチド(Oligonucleotide)は、おおよそ20塩基対かそれ以下の長さの短いヌクレオチド(DNAまたはRNA)の配列である。因みに、自動合成装置によって、160から200 塩基対程度のオリゴヌクレオチドは自動的に合成できる source

    編集情報
    ID 18880
    2020/07/13 はりきり(MR)
  • [用語] biosimilar ; バイオシミラー

    [用語] biosimilar ; バイオシミラー

    biosimilar

    biosimilar; バイオシミラー : バイオロジクスの後発医薬品。低分子医薬でもバイオ医薬でも後発品は先発品の特許が切れると後発品が市場に出てくるが薬価は先発品よりも低く抑えられる。これにより日本の場合、後発品に置き換わり易なっている。政策として医薬品の薬価はある一定期間が過ぎると何年かおきに薬価が引き下げられる。この制度は新製品の開発圧力である。

    後発品でもバイオシミラーを開発するには低分子医薬と比較して数倍から10倍のコストが必要であるため、バイオシミラーの開発は大手企業に限定されている。

    編集履歴
    2020/07/12 Mr.HARIKIRI
    2024/01/17 追記(後発品について)
  • [用語] SLE ; 全身性エリテマトーデス

    [用語] SLE ; 全身性エリテマトーデス

    SLE; systemic lupus erythematosus

    SLE: 全身性エリテマトーデス 参考1)

    アメリカのSLE患者数は、CDCの推計では、確定患者数は、16万人、可能性のあるSLE患者数は、32万人 source

    日本の患者数は、~7万人

    特徴

    基本的に、T細胞やB細胞による自己抗体の出現に端をなす。細胞の核内分子に対する抗核抗体のコンプレックスが、血管に沈着し、補体系の活性化により血管炎や組織の損傷を起こす。男/女比は、1/10とされる。

    • 自己抗原に対する自己抗体が産生されている
    • 全身臓器の炎症・損傷が進む
    • 自己抗体は、濾胞性T細胞 (follicular helper T cell : TFH)で活性化されたB細胞の分化の結果から誘導される
    • 濾胞性B細胞 (germinal center B; GCB)の関わりも重要
    • regulatory T cell; Tregは、自己免疫寛容の維持に重要
      • 樹状細胞抑制
      • CD4+/CD25+/CXCR5+ Treg (TFR)
      • CD4+/CD25+/CD69- Treg
    • 参考 2)

    女性に多く思春期から40歳代に多い。発症には、以下の要因が考えられている。

    分類期樹は、何度か改定され、2012年に提唱されたsystemic lupus international collaborating clinics (SLICC)に落ち着いている。

    • 遺伝要因
    • 女性ホルモン
    • ウイルス感染

    症状

    • 蝶型の紅斑 (erythematosus) が頬に現れる
    • 病名の「lupus」はラテン語の「狼」を意味し、その発疹(紅斑)が狼に噛まれた跡に似ていることから端を発している

    除外しなければ成らない他の疾患

    • シェーグレン症候群 (SjS; Sjogren’s syndorome)
      • その他の膠原病
    • 精神・神経症状
      • SLEの精神・神経ループスと以下の症状の区別
      • 副腎皮質ステロイドの副作用
      • 腎不全
      • 血栓性血小板減少性紫斑病 (thrombotic thrombocytopenic purpura; TTP)
      • 抗リン脂質抗体症候群 (antiphospholipid syndrome; APS)
    • 薬剤誘発性ループす
    • 感染症

    検査所見

    • 主要項目の抜粋
    項目基準値測定値
    Alb
    白血球数(リンパ球)
    血小板
    血清BUN↗︎
    クレアチニン↗︎
    コレステロール↗︎
    筋筋原性酵素↗︎
    γグロブリン↗︎
    rheumatoid factor, RF↗︎
    CRP↗︎
    抗SS-A抗体↗︎
    抗dsDNA抗体 (ANA)↗︎
    抗Sm抗体 (ANA)↗︎
    抗リン資質抗体↗︎
    抗U1-RNP抗体↗︎
    抗リポソームP抗体↗︎
    補体
    anti-nuclear antibody, ANA

    機序

    • 自己の核酸に対する自己抗体が血中に存在する
    • 自己の核酸に自己抗体が結合した免疫複合体が、全身に至る所で沈着して症状を引き起こすと考えられている
    • 発熱、倦怠感、炎症(関節、皮膚、腎臓、肺、中枢神経)

    治療薬

    • 非ステロイド抗炎症薬 (NSAIDs)
    • 抗マラリヤ薬 (プラケニル: ヒドロキシクロロキン (HCQ))
    • ステロイド (ソル・メドロール:メチルプレドニゾロン)
    • 免疫抑制剤 (アザニン/イムラン: アザチオプリン、エンドキサン: シクロホスファミド)
    • リツキサン (抗体医薬, Biogen社)は、開発中断(2018)
    • ベンリスタ: ベリムマブ (抗体医薬, GSK社, 日本では2017承認,その後小児への適応承認)
    • 血管拡張薬 (リプル/バルクス: あるプロスタジル)は、皮膚潰瘍の改善

    1) SLEの臨床所見について詳細な記載がある

    全身性エリテマトーデスsystemic lupus erythematosus, SLE – 順天堂大学

    https://www.juntendo.ac.jp/hospital/clinic/kogen/about/disease/kanja02_04.html

    2)

    制御性T細胞による全身性エリテマトーデスの病態制御 – 日本臨床免疫学会 (2015) 第42回総会ポスター受賞賞記念論文 –

    https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsci/38/1/38_69/_pdf

    3)

    指定難病49

    https://www.nanbyou.or.jp/entry/53
    編集履歴
    2020/05/15 Mr.Harikir
    2020/10/02 追記(検査所見の抜粋および鑑別~順天堂大学)
    2022/11/14 追記(機序)、文言整備