Q : タンパク質の沈澱化による精製とは?
A : タンパク質の疎水性(そすいせい)という性質を利用して、添加剤の種類と濃度、およびpHを調整することで、沈殿になるものと上清に可溶性として残るものとに分離することで、目的タンパク質の純度を高める精製の手法です。
ただし、分離能力はそれほど高くありません。
以下の基礎知識を活用します。
- 溶液のpHを下げると疎水性が高まる
- NaClやクエン酸Naなど、塩濃度を高めると疎水性が高まる
- ロダン酸Na、尿素、グアニジンなどを添加する疎水性は低下する
血漿タンパク質を,この沈殿法で精製できます.一般的には,以下のような条件で沈殿化させて濃縮精製が可能です.
IgGの場合,33%飽和硫酸アンモニウムで沈殿化させて,遠心分離機で沈殿画分を取得します.