cIEF
cIEF; Capillary Isoelectric Focusing, キャピラリー構造の等電点電気泳動,または、icIEF: imaged capillary isoelectric focusing
用途
バイオ医薬品における identity test (同一性試験)やPurity test (純度試験)に使用され,リリーステスト,安定性試験では欠かせない.
cIEFの原理
はりきり:
PA800という装置を使ってタンパク質のキャビラリーを使った等電点電気泳動を実施した場合,泳動パターンが得られるが,それそれれのタンパク質のピークの位置を求める原理について知りたい.具体的には,キャピラリーの中の等電点に応じた荷電を持つタンパク質が二つの電極に引っ張られた結果,一定のpIの位置にたどり着く,その後,どのようにしてピークの位置を測定するのか,検出ウインドウはどの時点で測定を開始するのか測定のシーケンスのどの部分に位置しているのか教えて?
Copilot:
PA800を用いたキャピラリー等電点電気泳動(CIEF)での測定シーケンスとピークの位置を求める原理について説明します。
キャピラリー等電点電気泳動の測定シーケンス
- 試料の導入: キャピラリーにタンパク質サンプルを導入します。サンプルはキャピラリーの始点から終点にかけて均一に分布します。
- 電場の印加: 高電圧をキャピラリーの両端に印加します。これにより、タンパク質は自分の等電点(pI)に向かって移動します。陽極側に正に荷電したタンパク質、陰極側に負に荷電したタンパク質が引っ張られます。
- 等電点への移動(フォーカシング): タンパク質が各自の等電点に達すると、その電荷はゼロになります。電荷がゼロになると、電場の影響がなくなり、タンパク質は移動を停止します。この段階がフォーカシングです。ここで、各タンパク質はキャピラリー内の特定の位置に集まります。
- 移動(モビライゼーション): フォーカシングの後、タンパク質が分離された位置で留まっている状態から、キャピラリーの中で検出ウィンドウに向かって移動させます。このステップでは、異なるタイプの緩衝液を流すか、電場を再び印加してタンパク質を動かします。
検出の原理
- 検出ウィンドウ: キャピラリー内に設けられた検出ウィンドウを通過する際に、各タンパク質のピークが検出されます。一般的に、検出ウィンドウはキャピラリーの途中に配置されており、タンパク質が移動する過程でこのウィンドウを通過します。
- UV検出器: 検出ウィンドウに配置されたUV検出器により、タンパク質の吸光度を測定します。吸光度の変化に基づいて、各タンパク質の濃度と位置が記録され、泳動パターンが生成されます。
- ピークの解析: 得られたデータを解析することで、各タンパク質のピーク位置を特定します。キャピラリー内の移動時間と吸光度の変化に基づいて、ピークの位置が決定されます。
測定のシーケンスにおける検出ウィンドウの役割
- モビライゼーションの開始後、タンパク質が検出ウィンドウに到達するまでの間に、検出ウィンドウはUV吸光度を測定し続けます。
- 検出ウィンドウ通過時に、タンパク質のピークが吸光度として記録され、ピークの位置が特定されます。
このようにして、PA800装置はキャピラリー等電点電気泳動を通じて、各タンパク質の等電点を正確に測定し、ピークの位置を特定します
iCE systems
Bio-Techneの「iCE systems」は、同社のブランドであるProteinSimpleが提供する**イメージドキャピラリー等電点電気泳動(icIEF)およびキャピラリー電気泳動-SDS(CE-SDS)**を用いたタンパク質解析装置の総称です。これらのシステムは、主にバイオ医薬品の開発および品質管理において、タンパク質の電荷異種性やサイズ、純度の評価に使用されます。Bio-Techne+10Bio-Techne+10Bio-Techne+10
🔬 主な機能と技術
1. icIEF(イメージドキャピラリー等電点電気泳動)
- タンパク質の等電点(pI)に基づいて分離し、電荷異種性を高解像度で解析します。
- 全キャピラリーをリアルタイムでイメージングすることで、迅速かつ定量的なデータ取得が可能です。
2. CE-SDS(キャピラリー電気泳動-SDS)
- タンパク質の分子量や純度、分解産物の検出に使用されます。
- 従来のSDS-PAGEに比べて、サンプル調製が簡便で、より高速かつ定量的な解析が可能です。
🧪 主な製品ラインナップ
Maurice™
- icIEFおよびCE-SDSの両方の解析が可能な統合型システム。Bio-Techne+11Bio-Techne+11Bio-Techne+11
- ネイティブ蛍光検出機能を備え、低濃度タンパク質の検出感度が向上しています。
MauriceFlex™
- Mauriceの機能に加えて、icIEFによる分画機能を搭載。これにより、分離された電荷バリアントの収集とさらなる特性評価が可能です。Bio-Techne+10Bio-Techne+10Bio-Techne+10
iCE3™(旧モデル)
- 2022年6月に製造終了となった旧モデル。現在はMauriceシリーズへの移行が推奨されています。Bio-Techne+9Bio-Techne+9Bio-Techne+9
🧰 ソフトウェアとアクセサリー
- Compass for iCE:Mauriceシリーズ専用の解析ソフトウェアで、21 CFR Part 11準拠のデータ管理が可能です。Bio-Techne+1Bio-Techne+1
- iCE System Suitability Kit:システムの性能確認やメソッド開発に使用される試薬キット。
これらのiCE systemsは、モノクローナル抗体(mAb)、抗体薬物複合体(ADC)、ウイルスベクター(AAV)などのバイオ医薬品の開発において、迅速かつ高精度なタンパク質解析を実現し、研究開発の効率化と品質管理の強化に貢献しています。
iCE systems
ICE3 SYSTEMS ARE BEING DISCONTINUED JUNE 30, 2022.Service, support, and iCE3 cartridges will be available for 7 years, until June 30, 2029. Reagents will continue to be available.
Last day to place an order is June 30, 2022.Imaged cIEF and CE-SDS
iCE™プラットフォームを用いて、バイオ医薬品の同一性、純度、および不均一プロファイルの再現性分析と定量分析を行うことができます。そして、サンプルあたり15分以内で迅速に結果を得られます!また、高解像度で全自動、そして他のIEF技術のような手間も掛かりません。モーリス・プラットフォームは分子量に基づく分離も自動化し、モノクローナル抗体等で信頼性と安定性のある定量的な分析を提供します。iCEであなたのcIEF(キャピラリー等電点電気泳動)とCE-SDS(キャピラリーSDSゲル電気泳動)の特性評価における数々の阻害要因を取り除きましょう!
iCE systems – Automate Imaged cIEF and CE-SDS Data :: ProteinSimple
編集履歴
2020/08/19 Mr.HARIKIRI
2024/05/22 追記 (iCE systems)
2024/11/22 追記 (cIEFの原理)
2025/04/13 追記 (iCE Systemの説明)