漏れ無くダブり無くとは
手段と結果
「漏れなくダブりなく」とは結果であり、それを達成させる手段がMECEという考え方がある。その考え方に沿うフレームワークが、経営学者やコンサル会社が、2010年頃までに多数を考案している。
手段を手に取れ
漏れなくダブりなくと言っても、これらフレームワークを使わずして、懸命に考えても結果は伴わないし効率が悪いだけだ。世の中にはKnowledgが溢れている。そのHow toを、まずは知ることから始めよう。
手段を使えば – 例示
論理的な思考、すなわちロジカルシンキングするためのチェックポイントとしての漏れなくダブりなくとはどう意味か。
あるテーマについて考えていく場合、そこからブレークダウンしていがなければ、本質は見えてこない。
例示では、図のように「企業」をテーマにして考えていく。
“横”視点
左図 (Five Forceという)のように、まず、テーマとしての企業(自社)を中心として、それに同列で対応する4つの関連する要因が示されている。これは、MECEになっている。
- 自社
- 買い手: 自社から買ってくれる顧客
- 売り手: 自社に売って入れる仕入れ先
- 競合: 同業他社など
- 代替: 自社とは無縁と思われる業態の企業でも、製品の代替品は脅威として認識する
どこまでドリルダウンするかは、テーマの”目的”次第になる。今回は、「企業」そのものをテーマとしているので、「規制のレベル」くらいで止めておく。
“縦”の視点
企業は、そもそもの存在意義として社会的な貢献を目的とした理念を掲げているはずである。その理念に沿った形でどの分野の仕事をしていくのか、その実現は何なのかを示す「ビジョン」が設定されている。
ビジョンに沿った形で、「戦略」が設定されている。戦略(事業部門が無ければ)の次は、戦術となる。
- 経営理念: 人々の生活の質の向上に貢献する
- ビジョン: 医薬品の開発と製造でオンリーワンになる
- 戦略: 特定の希少疾患に注力
- 戦術: 専門医との連携
フレームワークは合理的
「漏れなくダブりなく」を実現するためには、このようなフレームワークに従えばよいが、よくよく見てみれば、当たり前の要素を順序良く抽出したにすぎない。これは、至って合理的であることが分かる。
そう、合理的であれば、自分で幾らでも適時フレームワークを作ることができるのである。
その合理的であることを身に付けるためには、世の中に溢れるフレームワークを見聞きし、活用していけば合理性が次第に身についてくる。それまでは、折に触れてフレームワークを活用して物事を考えるように心がける。
MECE
MECEとは、Mutually exlusive and Collectively Exhaustive (相互に重なりが無く,漏れがない)のことで、ビジネス戦略コンサルティング会社のマッキンゼ社が考案した手法である。MECEは方針であり、MECEを更に具体化するには、色々なフレームワークがすでに存在してい。
ある階層において、ずれが無いこと.それを達成するには,フレームワークワークを使ったMECE手法を用いて分析し、So What? / Why So?を使ってレベルも合わせて分類することができる.
まずはフレームワークを覚えよう
物事の結論を出すために、その根拠は重要である。その根拠が多面的に検討されていると更に良い。多面的とは、MECEそのものである。
MECEは横の法則,一方,縦の法則してSo What? / Why So?がある。
手っ取り早くMECEを実行するには,世の中にあふれるフレームワークを使うことでる.例えば,地域・性別・年齢・・・など.
フレームワーク
- 内外、長所と短所、帰納と演繹、原因と結果、効率と効果、質と量
- 職務拡大と職務充実
- 動機付け要因と衛生要因
- 経営の4原則 (ヒト・モノ・カネ・情報)
- マーケティングの4P (Product, Price, Place, Promotiom)
- AIDMA (消費者の意思決定プロセス; Attention → Interest → Desire → Memory → Action)
- 組織の7S (戦略(Strategy)、組織構造(Structure)、組織運営(Systems)、人材(Staff)、組織風土(Style)、スキル(Skills)、社員の価値観(Shared Value)): 参考(Innovation Leadership Insight)
- 短期・中期・長期,過去・現在・未来
- 事実・判断
- 4M (Man, Machine, Material, Method)
- 4C (Company, Customer, Competitor, Channel)
- 理念→方針→戦略→戦術
- PDCA (Plan→Do→Check→Action)
- 5S (整理、整頓、清掃、清潔、躾)
- ECRS (Extracvtion, Conbind, Replace, Simplification)
- QCD (Quality, Cost, Derivery)
- 5F (Five force : 売り手、買い手、競合、代替、新規参入)
で? / So What?
色々説明した後に,それでどのような事が結論づけられるか.
根拠は,なぜそうなるの? / Why So?
結論づけた内容が,なぜそうなるのかの根拠はどこいあるのか.
答えの要素
以下の手順で相手に示すことで,相手の理解は早まる.根拠は,事実であったり,確度の高い推論であったりする.これらの土台に立脚して導かれる結論がある.その結論に沿った課題解決のための方法を構築する.
根拠とは,一般論ではなく,また,当たり前でもない.対象としている事柄に対する事実であり,確度の高い推論である.当たり前でも,それを知らない者からすれば当たり前ではないため,確からしい根拠が必要である.
答え = 導いた結論 → その根拠 → その方法.
最初に,「テーマは何か」
問題が発生していてその本質的問題は何か,問題解決のための課題はなにか,相手に伝えたいものはなにか,いずれにしてもテーマは何かを設定することが,ロジカルシンキングでは必要である.
MECEで分析
ワークフレーム、So What?/Why So?、答えの要素を使って、事象を分析する
発表・説明・交渉
分析した過程をまとめた資料と答えの要素を使う。
参考文献
- ロジカルシンキング 論理的な思考と構成のスキル,照屋華子・岡田恵子,2001
- Innovation Leadership Insight
- 中小企業診断士2010年度版 スピードテキスト1 企業経営理論
2019/11/16 参考文献1より追記 by はりきり(Mr)
2020/01/02 Five Force, 企業戦略のピラミッド構造を追求
編集履歴 20202/07/18 Mr.HARIKIRI