筋ジストロフィー
は、常染色体優性遺伝の疾患です。19番染色体に存在するミオトニンプロテインキナーゼ遺伝子に存在する塩基配列のCTG反復が異常に沢山あることが原因です。このCTG配列の反復は35回以下が正常、50回以上が異常と判断されます。CTG配列が異常に長く反復しているmRNAが他のmRNAのスプライシング(切断/接合)に影響します。この影響によるタンパク質の合成に正常でないことが生じます。
- 常染色体19番
- CTG配列の異常反復
- mRNAスプライシング異常
エリスロマイシン
は、昔からある抗生物質の1つです。その分安全性は十分に理解されています。今回、山口大学の中路先生たちは、エリスロマイシンのリポジショニング手法により筋ジストロフィーに効く既存薬として選択し、新たに筋ジストロフィー患者に対して臨床試験を行いました。その結果、エリスロマイシンは、評価指標であるスプライシング異常を統計学的に抑制した事を確認できました。これは世界初の発見とのこと。
- エリスロマイシンは、様々な細菌性の感染症に使用される抗生物質
- 医薬品としても処方される
エリスロマイシン -KEGG-
https://www.kegg.jp/medicus-bin/japic_med?japic_code=00052483
編集履歴
2024/01/26 Mr.HARIKIRI