脱アミド化を予防する製剤組成
抗IL-6受容体抗体に対して、50mM以上のアルギニン、メチオニンを含む溶液、更にヒスチジンを含む溶液により二量体化、脱アミド化を抑制する。
- アルギニン (arginine)
- メチオニン (methionine)
- ヒスチジン (histidine)
クレーム1(請求項1)が最も重要なので、以下に解説する。
アルギニン及びメチオニンを含有するとあるので、両方の含有が特許範囲である。さらに、クレーム2では、ついてきにヒスチジンを含有することとありので、アルギニン、メチオニン、ヒスチジンを含有することが特許範囲である。
【特許請求の範囲】【請求項1】
アルギニン及びメチオニンを含有することを特徴とする、安定な抗体含有溶液製剤。
【請求項2】
さらにヒスチジン緩衝剤を含む、請求項1に記載の溶液製剤。
タイトル: | 特許公報(B2)_高濃度抗体含有溶液製剤 |
出願番号: | 2009548102 |
年次: | 2012 |
IPC分類: | A61K 39/395,A61K 9/08,A61K 47/18,A61P 43/00 |
特許広報(B2)となっていることから、特許が権利かされている。優先権主張日は、2007/12/27となっている。ただし、その他の特許にあるように、5年の特許期間の延長がアクテムラに対して認められている(H29から5年の2022年まで)。
日本の特許検索サイト – J-Platpat
https://www.j-platpat.inpit.go.jp
脱アミド化は、アスパラギンがあると起こりやすいため、抗体の結合ドメインであるCDRにアスパラギンがあると、活性低下のリスクが高まる。ある発明では、アスパラギンをリジンに置き換える方法(抗体安定化方法, 2006)も開発されている。
編集履歴
2019/11/12, Mr. Harikir 2021/06/06, 内容整備(アクテムラが対象であること)