はじめに
抗がん剤治療医は,心臓専門医ではないことが多く,特に日本では専門医との連携が薄いこともあり,がん治療中に心臓の不具合を発見しにくいことが少なくないとのこと(NHK ニュース9, 2023/02/07).
副作用の対象となる心臓専門医とがん治療医との連携が求められる.
アメリカでは,心毒性を抑制する薬剤の投与が認められており,アントラサイクリンによる心毒性の発生抑制を実施しながらがん治療が行われている.
日本では,心毒性の抑制剤が承認されていないのであるなら,少なくとも心臓専門医との連携が必須である.
患者自らも治療薬の副作用については,ある程度の知識を備えることが必要ではないでしょうか.
はりきりも,生命にかかわる疾患ではないですが,高尿酸血漿の治療薬であるアロプリノールの継続投薬により1年後には,白内障が急速に進行し自覚して判明した経験があります.
アントラサイクリン
- アントラサイクリン系抗がん剤である
- 多くの癌種に対して標準治療薬として用いられる
- 用量依存性に心臓機能障害(心毒性)を生じる.
- 心毒性の主な原因としてその分子メカニズムは,フェロトーシス(※3)が誘導
- 予防には,5-アミノレブリン酸がフェロトーシスを抑制できる.
- その他,心毒性抑制薬としては,アミノレブリン酸の研究開発が進められている。
アントラサイクリン系抗がん剤による心毒性の仕組みを解明・治療法を開発
~心毒性の克服によりさらに最適ながん治療の実現と患者のQOL改善へ期待~ 九州大学 (2023/02/07現在)
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編集履歴
2023/02/07 Mr. Harikiri